2009年3月 9日23:23

New York: 75,000 workers demonstrate against budget cuts

州・市の予算削減に反対しニューヨークで7万5千人のデモ

 3月5日、アメリカ最大の都市・ニューヨークの市職員・医療福祉労働者・大学職員・学生など7万5000人が、民主党のパターソン州知事と共和党のブルームバーグ市長の予算削減案に反対してブロードウェーの目抜き通りをデモ行進した。このデモは、AFSCME・DC37(アメリカ州・郡・市職員連盟第37地区協議会)、UFT(ニューヨーク市統一教員組合)、ニューヨーク市労組評議会などが呼びかけたものだが、予想をはるかに超える人々がデモに参加した。デモに参加した7万5000人の労働者

 州の予算削減案は、教育予算で25億ドルカット、医療介護で32億ドルカットのほか、住居の差し押さえ防止プログラムや法律扶助、緊急ホームレス対策や住宅援助、青少年援助・高齢者援助、そして障害者サービスでのカットなどきわめて広範なもので、総額150億ドルにものぼる。これが実施されれば、たとえば教育領域では教育労働者の人員削減、学級サイズの拡大、教育資材の不足がもたらされる。デモに参加した7万5000人の労働者
医療・介護領域では、州立の病院と介護施設、在宅介護が大きな影響を受けことになる。しかも、州ばかりでなくニューヨーク市もまた、メディケイド(低所得者と障害者への医療扶助)の3億ドルカットや公立学校予算の7億7000万ドルのカットをはじめ17億ドルの予算削減を狙っている。教育労働者(UFT)の隊列
  これにたいして「もうがまんならない」ときわめて多くの人々が決起したのだ。労働者たちは、口々に「ノー・モア・カッツ(これ以上の歳出削減反対)!」「医療と教育での削減は間違いだ!」「歳出削減は失業の増大につながるぞ!」「バブルの時にもうけた奴らに払わせろ!」などと叫びながら行進した。医療福祉労働者の隊列
 参加者のうち特に教育労働者は、生徒と保護者にデモへの参加を積極的に呼びかけた。そのため今度のデモは、通行人の飛び入り参加が非常に多く、行進の途中でどんどん膨れ上がって、7万5000人にも達したのだ。この日、ニューヨーク州の他の数都市でも同じようなデモと集会が同時にかちとられた。3月になったとはいえ、いまだ凍てつくようなニューヨークの街で、アメリカ労働者階級の熱い闘いの息吹が噴き上がった。(SE)

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