2009年12月 2日00:26

東北石けん労組が解雇撤回へ全一日行動

 12月1日、東北石けん労働組合と地域の仲間は、解雇撤回に向けた全一日行動をやり抜いた。当該と支援、20名の仲間が年休を取って早朝8時前に名取市愛島台の新工場門前に登場した。午後1時からは地労委での審問の第2回が開かれる。解雇撤回に向けて、資本を圧倒する気概で門前闘争が開始された。
 冒頭、5・27国労臨大闘争弾圧裁判で暴処法を打ち砕く大勝利が勝ち取られたことを受けて、全員が、第2次国鉄決戦に勝利し新自由主義攻撃を打ち砕く新たな決意に燃えて、嵐のようなシュプレヒコールを叩きつけた。

 書記長から11月労働者集会勝利の地平を確認し、1~2月の3波のストライキ以来、労組が団結を固めながら闘い抜き、資本を追い詰めてきたことが提起された。連日報道される民主党・連合政権による「事業仕分け」の本質は、労働者の首切りだ。道州制との闘いこそ東北石けん闘争そのものだ。地労委で資本の不当労働行為を満天下に暴き出して、新自由主義攻撃を打ち砕くまで東北石けん闘争は終わらない! この基調を受けて門前集会が開始された。会社は、地労委当日ということで出勤時間を繰り上げて労組の弾劾から逃れようという惨めな対応。最初から勝負あった!
 門前集会では、福島合同労組、福島労組交流センターから連帯の発言。「闘わなければ生きていけない。東北石けん闘争は自分たちの闘いだ」。初めて門前で発言する仲間に大きな拍手。地元宮城の仲間から、解雇撤回闘争の大先輩、全金本山労働組合の長谷武志副委員長が「34年間門前実力闘争を闘い抜いて勝利し、職場復帰した。労働者は資本が思うような無力な存在ではない。闘えば勝てるんだ、労働者にはその力がある」と力説。続いて、婦民全国協宮城支部、みやぎ星野さんを救う会、泉清掃労組、みやぎ連帯ユニオン、みやぎ労組交流センターの仲間から連帯と闘う決意が次々と表明された。
 集会の最後は当該の決意表明。副委員長から「職場と社会を変えるのは、労働者の団結した力だけだ。今日の闘いで首切りの張本人、佐藤・畑・千葉を串刺しにし、釜茹でにして便所に流してやる! 社会のすべてを回しているのは労働者だ。となりの仲間を信じて団結しよう。マルクス主義を学ぼう。資本主義はもうぶっ壊れている。最後に勝利するのは労働者だ。今日一日思いきり闘おう!」との発言で門前闘争を締めくくった。
 午後1時から、場所を宮城県庁17階に移して、地労委第2回審問が行われた。今日の証人尋問は、労組の小原豊書記長と、今回の営業譲渡を仲介し取り仕切った千葉和彦税理士だ。小原書記長は、解雇を合法化するために行われた「就業規則」のねつ造を具体的に暴き断罪した。そして、会社の「廃業―全員解雇」の張本人こそ佐藤吉範と共に畑文雄であり、畑文雄と畑惣商店が東北石けん佐藤工場を実質的に支配していたことを明らかにした。畑こそ、別会社どころか佐藤工場の代表取締役として解雇の全責任を負っているのだ!
 続く証人は税理士・千葉和彦である。千葉は、佐藤吉範が繰り返しのべていた「従業員はいったん全員辞めてもらう」という解雇発言について、契約の内容は株式譲渡取引であり、会社法人と従業員の雇用はそのまま継続される内容だったと、平然と証言。佐藤の解雇宣言は知らない、記憶違いではないかという証言に終始した。労働者・労働組合の雇用を切り捨てて新工場から排除するという資本の悪辣な意志を隠蔽するものだ。
 資本の主張の矛盾はいよいよはっきりしてきた。まず「解雇」ありき。「組合つぶし」ありき。この全面的不当労働行為を暴く、次回の第3回審問が決戦となった。証人は首切りの張本人、佐藤吉範と畑文雄だ。次回、1月12日の地労委決戦に、本日を超える体勢で決起することを誓って一日行動を締めくくった。(東北石けん労働組合・H)

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