2010年2月23日15:43

フランスで製油所の労働者が無期限スト

 2月17日以来、フランスのトタール石油会社の6つの製油所で労働者たちが無期限ストに突入している。フランス北部のダンケルクの近くのフランドル製油所の仲間たちの闘いを支援するために、全国各地の製油労働者たちが決起したのだ。フランドル製油所は生産削減のために閉鎖されようとしており、会社側は800人の労働者を解雇しようとしている。これに対して、フランドルの製油労働者がまず閉鎖反対、解雇粉砕を掲げてストライキに入った。(写真はストに突入し、事務所を占拠したフランドル製油所の労働者)

 ストライキは1月12日から開始された。スト労働者たちは2月16日以降、製油所の事務所を占拠している。スト労働者たちの要求は、昨年9月から石油の精製を停止している製油所の生産活動再開である。フランドル製油所はトタールの製油能力の13%を占め、370人を直接に雇用し、450人を下請け労働者として雇っている。生産能力は一日13万700バーレルだ。
 当初、4つの労働組合(CGT、SUD-Chimie、FO、CFDT)は、6つの製油所での2月17日と18日の2日間ストライキを呼びかけていた。だが、製油労働者たちは、フランドル製油所の労働者たちの呼びかけに応えて、全国的規模での無期限ストライキに賛成した。さらに会社が所有する31のガソリンスタンドのうち、7つのガソリンスタンドで労働者たちがストライキに入った。労働者たちは、会社側が5ヶ月間にわたって労働者をだまして、生産を再開するかのように言ってきたことに激しい怒りを燃やしているのだ。組合は、トタール社の製油関係とガソリンスタンドの労働者の95%がストライキに入り、製品の搬送を阻止していると発表している。
 トタール社でのストライキは、労働者の呼びかけでエクソン‐モービルの二つの製油所にも波及し、2月22日からここでもストライキが始まる。
 製油会社の製油所閉鎖などの動きは、政府が財政危機を乗り切るために、労働者に犠牲を押し付ける政策を打ち出し、その一環として、製油所の雇用の削減を承認したからだ。また会社側からすれば、経済危機の下で石油の需要が減少したために、労働者の首を切って生産を削減しようとしたからだ。実際にはトタールはこの間莫大な利益を上げている(09年には80億ユーロの利益)にもかかわらずである。労働者たちは、このような策動を無期限ストという実力闘争で粉砕しようとしているのである。(TZ)

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