2010年5月16日09:40

5・15沖縄、38年前の怒りに決着つける闘いが始まった!

 「今年の5・15闘争でついに<国鉄>と<沖縄>が結びついた! ここに70年安保・沖縄決戦を超える闘いの壮大な展望をつかんだ!」――5月15日夕、那覇市民会館中ホールで開かれた「『復帰』38年5・15沖縄集会」で基調報告を行ったうるまユニオンの富田晋副委員長は確信に満ちて言い切った。集まった350人の参加者は圧倒的な拍手でこの提起に応えた。まさに歴史的な5・15闘争が切り開かれたのだ。集会に先立ち、那覇市の国際通りで青年労働者と学生を先頭に300人がデモを行った。土砂降り、横殴りの雨の中、沿道の人びとが一斉に手を振り、若者が飛び入り参加するなど、すごい光景が生み出された。

 集会冒頭、主催者あいさつに立った沖縄労組交流センター代表の柿本博人さん(沖縄バヤリース労組)は、「72年5月15日、この会館で本土復帰を祝う記念式典が開かれ、隣の与儀公園で土砂降りの雨の中、復帰糾弾の県民大会が開かれた。38年の時を経て、基地撤去、沖縄奪還・安保粉砕を掲げた沖縄労働運動の大転換を実現していくスタートの集会をこの場で開いている。『政治解決』をもって国鉄1047名闘争の火を消すことは、沖縄の闘いの火を消すことだ。6・13大集会を沖縄と本土の労働者の共同の闘いとして実現することを宣言しよう」と呼びかけた。集会は基調報告を柱に国鉄1047名闘争を闘う国労闘争団、動労千葉、動労水戸からの特別報告、動労西日本の青年労働者を先頭に4大産別の青年労働者、法大闘争を闘う文化連盟、全学連が次々と発言し、職場闘争と一体で沖縄闘争を闘いぬく鮮明な決意が表明された。連帯のあいさつには百万人署名運動の西川重則事務局長と沖縄の会の代表、全国から結集した星野文昭さんを取り戻そう全国再審連絡会議が立った。集会のまとめを行った沖縄の民間パート労働者は、「安保を粉砕し、沖縄からすべての基地を撤去しよう。1047名解雇撤回の新たな全国運動を私たちの闘いで勝利として決着をつけよう!」と6・13大集会を呼びかけた。

 沖縄労組交流センターを先頭とする全国労組交流センターと全学連、星野再審連絡会議は、平和行進の集約点である宜野湾海浜公園野外音楽堂前で6・13大集会のカラービラをまき、賛同署名を呼びかける宣伝を行った。雨脚が強まる中、平和行進が到着前であるにもかかわらず、1時間半で58筆の賛同署名が集まった。北海道から来たという労働者は「闘争団ががんばっているのは知っている。金銭解決はないですよね」と署名。さらにチケットを2人の青年労働者が買い、スケジュールを調整して6・13集会に参加することになった。ストレートに提起すれば労働者は応えてくれる。国鉄闘争の火を消すな!の大運動は求められていた方針なのだと確信した。同時刻に那覇の県庁前で行われた街宣でも170を超える署名が集まった!
 県民大会から那覇にとって返し、県庁前集会に合流、午後4時45分、デモが国際通りに飛び出した。雨はさらに強まり、強風は先頭を進む動労千葉の動輪旗を翻す。基地撤去! 安保粉砕! 沿道から高校生が次々に飛び込む。商店から飛び出して手を振る人たち。バス待ちのオバーたちが「がんばれー」と声援してくれる。店から出てデモ隊一人ひとりとハイタッチする青年。ファミレスの中からは若いお母さんたちが子どもたちとともに手を振る。デモに飛び入り参加した10代の青年、聞けば作業中の事故でケガをして解雇されたと言う。デモの反応がこれまでと比べても格段にいい。4・25県民大会9万人決起を実現した沖縄県民の意志がはっきりと見て取れる。
 富田晋さんが、先に紹介した集会の基調で述べている。魂を揺さぶられる9万人の怒り、「私たちがきょうここで獲得したいのはただ単に『怒りの共有』ではありません。今、『革命の火薬庫』である沖縄は導火線に火がついたのです。爆発寸前にまでなっている。この炎に冷や水を引っかけている勢力がいます。この勢力を私たちの力でぶっとばさなければならないということです。沖縄を安保粉砕の決戦場として大爆発させる鍵は労働運動の復権、学生運動にかかっている。国鉄1047名闘争を軸に動労千葉がつくりだした原則、反合・運転保安闘争路線を各職場、各学園で闘おう。そうして労働運動、労働組合を戦闘的に甦らせ、労働者が主人公の社会をつくりだすのです」
 16日は普天間包囲闘争です!(M)

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