COMMUNE 2008/03x/01(No.380 p48)

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3月号 (2008年3月1日発行)No.380号

定価 315円(本体価格300円+税)


〈特集〉  中国共産党17回大会路線を斬る

□内外の危機に揺らぐ中国スターリン主義体制
□人民の怒りに必死の対応示す胡錦涛政治報告
□労働者・農民の闘いは中国第2革命の道開く

●翻訳資料 ILWUめぐる08年階級決戦  村上和幸訳

●国際労働運動 南朝鮮・韓国/公共部門民営化を公言する新政権−−室田順子

    08年三里塚新年旗開き

三里塚ドキュメント(11-12月) 政治・軍事月報(11-12月)

労働月報(11-12月)  闘争日誌(10月)

コミューン表紙

羅針盤  塩川一派打倒せよ

▼激動の08年が始まった。その根底に米帝危機、世界危機の一段の深まりがある。01年9・11に米帝の中枢に突き刺さった巨大な反米ゲリラ戦争が21世紀を決めた。戦後世界の支配者として、全世界を蹂躙し、全世界の石油を支配し、圧倒的な富を独占した米帝に対するムスリム人民の根源的な怒りが炸裂した。これ以後、米帝はアフガニスタン、イラク侵略戦争を開始し、戦争は泥沼に陥り、戦火はパレスチナ解放闘争とも結合して中東全域に拡大し、さらにパキスタンに拡大している。ブッシュはこの危機を乗り切るためにイラン侵略戦争にさらに踏み切ろうとしている。これらの侵略戦争が、米帝の致命傷となることは確実である。さらに、サブプライムローンが大破産し、国際的金融危機に発展している。米国内においては住宅バブルが崩壊を開始し、景気は大幅に後退し、ドル暴落−29年型世界恐慌の現実性が高まっている。最末期帝国主義が瓦解し始め、行き場を失った膨大な資金が原油や穀物市場に流れ込み原油高騰、穀物高騰などインフレを引き起こしている。しかもこの間、米帝資本がグローバリズムと称して全世界で野放図な資本展開をした結果、数億人の規模で労働者が生まれ、資本間の国際競争の激化の下で労働者の生活は劣悪化し極度の低賃金が全世界に覆っている。日本でも2000万人のワーキングプアが生まれている。

▼日本の産業は、基幹産業を含めて今や派遣労働者抜きには成立しないほどまでになっている。派遣労働者など膨大に生まれた不安定雇用労働者は、明日をも知れない生活にたたき込まれている。言うまでもなく労働者が売ることができるものは自らの身体と切り離すことができない労働力であり、これを資本家に切り売りする以外に生きていくことができない。最末期の帝国主義は、労働者に一日刻みでしか生きることを許さないのだ。青年労働者は毎日精一杯働いても働いても衣食住が困難なワーキングプアの状態に置かれている。青年労働者の低賃金を基礎にトヨタなどの大企業は巨大な利益を生み出している。しかしこのことは事の反面だ。これは帝国主義を打倒する膨大な墓堀人を生み出したのだ。いうまでもなく資本主義は最後の階級社会である。それを打倒するのはプロレタリア階級である。2000万人の青年労働者が「生きさせろ!」「労働運動の力で革命をやろう!」と歴史の大舞台に登場している。ここに労働者階級の世界革命の展望が開かれている。

▼革命的情勢の急接近という中で、労働者階級が世界史の主人公として登場しつつある時、これに全面的に敵対しているのが塩川一派だ。昨年の11月労働者集会に感動しないばかりか、失敗を願い、動労千葉労働運動に全面的に敵対する塩川一派に未来はない。彼らはプロレタリア革命の事業が労働者階級の事業であることを認めない。これはマルクス主義のイロハだ。だから動労千葉労働運動の偉大な地平を認めない。体制内労働運動を打ち破って切り開いてきた階級的労働運動の鏡のような動労千葉労働運動をぬきにした日本革命をどうして考えることができるのか。塩川一派が労働者の怒りの決起によって打倒されるのは当然である。08年をプロレタリア革命に向かって、階級的労働運動路線を基軸に職場で白熱的に闘い抜いていこう。4大産別で壮大な展望を切り開こう。

 

 

翻訳資料

 翻訳資料

ILWUめぐる08年階級決戦

村上和幸訳 

【解説】

  戦時下の闘いで体制内労働運動を追いつめる

  ILWUローカル10(国際港湾倉庫労組第10支部)のヘイマン執行委員らが発行している『マリタイム・ワーカー・モニター』から2つの文を紹介する。
  @は「対テロ戦争」の名の下に行われている警察の襲撃とTWIC(交通運輸労働者身分証明書)強制がテーマである。ILWU本部による権力の「対テロ戦争」への協力という裏切りが、組合員の労働条件を守る闘いへの裏切りにもなることを批判し、ランク・アンド・ファイル(職場の労働者)の力でこうした体制内化した本部と対決し、アメリカでもっとも戦闘的・階級的な伝統を持つILWUの再生を訴えている。
  そして08年大統領選の年を前にして、民主・共和の2大政党間の大統領選に労働者階級の闘いを流し込もうとする体制内労働運動との対決を強調している。
  Aは、ローカル10の役員選挙、労働協約交渉委員選挙に対する連邦政府の介入との闘いの呼びかけである。
  ローカル10に激しい労組破壊攻撃をかけてきたのだ。《組合員が組合を運営する》という労働組合の原理そのものへ攻撃だ。
  直接的には、ILWUの中でもっとも戦闘的・階級的な闘いをしているローカル10から、原則を貫く労働協約交渉委員が選出されることを恐れ、なりふりかまわずに選挙に介入してきたのだ。いかにILWU中央が屈服していても、ランク・アンド・ファイルが原則的に闘いつづけるかぎり、労働協約闘争を圧殺することはできないし、資本と国家権力が職場を支配することはできないのだ。
  @もAも、07年に書かれたものだが、すでに08年の労働協約更改時に向けて、権力・資本のILWU攻撃が激しく開始されていることが分かる。
  ILWUは、アメリカの多くの労働組合の中の単なる一つの組合ではない。全米の階級闘争の行方を左右する戦略的な組合なのだ。
  だから、02年、イラク開戦への突進を開始していたブッシュ政権は、国家権力の全体重をかけてILWU攻撃に踏み切ったのだ。あえて港湾の軍需物資の物流を全面ストップする資本のロックアウトを行わせ、さらにタフト・ハートレー法を発動した。
  これに屈したILWU本部は、その後変質していくが、現場の闘いはつぶれるどころか、3月20日の開戦まもなく4月にはローカル10と地元の反戦団体による港での反戦闘争が闘われ、警察の襲撃と25人の逮捕に対しても全面勝利をかちとった。戦時下の春闘ストをたたかった動労千葉とILWUローカル10の血盟がここに成立し、03年以来の11月国際連帯集会が発展していく。
  そしてILWUは、アメリカ階級闘争全体を揺さぶっている。アメリカ唯一のナショナルセンター、AFL−CIO(米労働総同盟産業別組合会議)が05年に分裂したのも、ILWUを軸とするランク・アンド・ファイル(現場労働者)の闘いが、帝国主義労働運動の指導部を追いつめたからだ。
  そして02年の協約が期限満了となる08年、再び、ILWUの闘いがアメリカ階級闘争の決定的な焦点となっている。
  ILWUの戦略性の一つは、アメリカ帝国主義の物流の基幹である西海岸の港湾の全てを握っていることだ。そしてさらに決定的なことは、戦略的物流の支配権を奪い返そうとする支配階級の全力をあげた攻撃に数十年も闘い抜いてきた組合内の団結、そして他労組との団結の強さを持っていることだ。その核心点は、最初から社会主義の実現をめざし、体制内労働運動の限界を突破する力をもっていることだ。

  「直接行動で団結」「団結の拡大が革命」という伝統

  ILWUは、20世紀初頭のIWW(世界産業労働組合)の伝統を引き継いでいる。ハリー・ブリッジス初代委員長を初め、創立の中心となった活動家はみなIWWの元メンバーか、あるいはそれに大きな影響を受けた労働者だ。
  「一人への攻撃は、皆への攻撃」というILWUのメインスローガンは、IWWのスローガンそのものだ。一人への攻撃も全員の権利の侵害としてストライキなどの直接行動で反撃し、団結を作るのがIWWの思想だった。
  今もIWWの組合歌、「団結よ永遠に」が全米の組合で歌われている。
「……われらの脳と筋肉なしに車輪ひとつ回らない
  われらには、やつらの傲慢な力を破る力がある。……
  古い世界の灰から、新たな世界を作ることができる
  組合がわれらを強くするから」
  労働者の団結で革命を目指したIWWの伝統を引き継ぎ、1934年のサンフランシスコ・ゼネストを闘い抜き、西海岸の港湾職場全体を統一的に組織することによって、ILWUは誕生したのだ。
  このILWUの団結の核になっているのが、「ハイヤリング・ホール」だ。これは、組合員全員によって民主的に選出された「ディスパッチャー」(派遣員)が、すべての組合員に就労を割り当て、それぞれの波止場に派遣するという制度だ。これによって、ILWUは強力な職場支配権を維持してきたのだ。
  02年の協約更改では、少数だが、ハイヤリング・ホールを通さない職種が設けられてしまった。ILWU本部の屈服によって、この団結の核への攻撃に手がかりを敵に与えてしまったのだ。
  08年の協約更改決戦は、資本と権力はハイヤリング・ホールそのものの解体に手をかけてきている。
  TWIC(生体認証システムや多くの個人情報を含んだ電子的身分証明書)の導入は、ハイヤリング・ホールを通さずに、コンピュータや電話を通して派遣するシステムの布石でもある。
  今年は、イラク敗戦と世界恐慌で、支配階級の権威が崩壊し、生きていけない労働者の怒りが大爆発することは確実だ。ILWUが団結を守り、強化したとき、アメリカ革命の司令塔が確立する。
  職場で動労千葉型労働運動を発展させ、ILWUローカル10とともに世界革命に突き進もう。

  @サクラメント港で警察に襲撃された2人のローカル10の仲間を全力で守れ!

 警察の攻撃と「対テロ戦争」の阻止のため労働者を動員しよう『マリタイム・ワーカー・モニター』第9号 07年9月19日

  8月23日、西サクラメント警察の警官とSSA社(アメリカ港湾荷役社)の民間警備員が、ローカル10の2人の仲間を襲撃した。
  2人は昼食の後でSSAの埠頭に戻るところだった。警備員が車の捜索を行おうとしたので、この港湾労働者は警備員にMARSEC(海事保安登録証)の提示を求めた。そして、ローカル10のビジネス・エージェント(担当役員)に電話した。腹を立てた警備員は、警察を呼んだ。港湾労働者は何の挑発的な行動もしておらず、ビジネス・エージェントであるマッケイに電話で話していただけだが、暴行され、車から引きずり下され、催涙ガスをかけられ、「不法侵入」で投獄されたのだ。昼食から仕事に帰り、ターミナルで警備員にPMAのIDカードと運転免許を提示しているのに、いったいどうして港湾労働者が「不法侵入」になりうるのか!これは、人種的差別的な見込み捜索であり、警察の残虐行為だ。2人の港湾労働者は黒人で、警官は白人だ。これが、港における「対テロ戦争」の凶暴な姿なのだ。この仲間を守るためにわれわれが団結して闘わないならば、事態はますます悪化するであろう。2人への攻撃は、皆への攻撃だ!
  ローカル10は仲間を守るためにウッドランド裁判所庁舎で抗議集会をすることを呼びかけている。船舶事務職のローカル34とポートランド港の港湾労働者のローカル8がこの抗議集会に合流する。かつてわれわれがリバプールの港湾労働者のためにネプチューン・ジェード号闘争をやった時、西海岸のすべてのローカルがオークランドの裁判所庁舎前に集まり、勝利をかちとったが、今度も同様に全ローカルの結集が必要だ。だが、今もILWU本部はこの決定的な闘争に沈黙している。この闘争は、今われわれが労働協約闘争を開始しようとしている時であるからこそ、決定的なのだ。
  戦争が始まった時、SSA社とAPL社の埠頭前で反戦抗議行動をしていたデモ隊を攻撃していた警官隊が、オークランド港に出勤しようとしていた港湾労働者を撃ったことを思い起こそう。今また、サクラメント港で攻撃されたのだ! われわれ自身の組合の中でさえ、新しい組合員がローカル10の一人の立派な仲間を彼がアラブ系だというだけでICE(移民・税執行局)に密告するという事態が起こっている。その密告者が組合の苦情委員会に苦情を申立て、委員会が彼の個人的な怨恨に対処しなければならない状態になっている。これこそ「組合の仲間としてふさわしくない行為」ではないのか?

  連邦政府の焼きごて=TWICカードを投げ捨てよう!

  連邦政府のインチキ「対テロ戦争」のもう一つの戦線は、われわれに課せられているTWICカード(交通運輸労働者身分証明書)だ。港湾労働者と港湾事務職の怒りは当然だ。追い討ちをかけるように、彼らはTWICの代金をわれわれに払わせようとしている。人種差別主義=アパルトヘイト体制の南アフリカの政府が「パス・カード」を労働者に強制したこととそっくりではないか。「生体認証」カードと監視カメラを使う警察国家が、われわれの記録をとり、チェックするのだ。これは政府の弾圧だ。言語道断だ。海外での戦争が港湾労働者の権利に対する戦争である証拠だ。共に立ち上がろう。ローカル10の規約前文にあるように、「労働者の基本的権利をまもるためには」「労働者階級の闘いにおける団結が絶対不可欠」だ。これが、ローカル10が10月20日の「反戦労組会議」の呼びかけをしている理由だ。
  なぜ、港湾会社の経営者や政府がこれほどTWIC導入に熱を入れているのであろうか。連邦政府は、「港湾の安全保障」「対テロ戦争」を理由にしながら、実は、労働組合のハイヤリング・ホールを無力化したいのだ。彼らは、誰が港で働くかの決定権を持ちたいのだ。ブッシュの運輸安全保障局(TSA)は、誰が逮捕歴があるかを調べるために、個人情報に土足で踏み込み、身元調査を行う。テロリズムとは何の関係もない過去の多種多様な逮捕や「犯罪」を理由にして、労働者が誰でも港湾安全保障への脅威とされ、埠頭に入ることを拒否されかねないのだ。かつて、組合の仲間が政府の身元調査に基づいて就労を拒否されたことに対して港湾労働者が労働を拒否して闘った(ILWU本部機関紙『ディスパッチャー』1952年1月4日一面)。彼らは、犠牲になった労働者のために裁判費用も拠出した。9・11以来の身元調査で、いったい何人の港湾労働者が不当に登録を抹消されたり、国外追放されたりしたであろうか。われわれの組合は、彼らを守るために何をしているのであろうか。そして、本来、組合というものは何をすべきものなのであろうか。
  港湾での就労が拒否された労働者の異議申立ての手続は、露骨に偏向している。沿岸警備隊の幹部たちが、判事となる。彼らは、退職後には石油会社や海運会社の仕事につくことが多いのだ。アメリカでもっとも評価が高い海運関係の新聞の一つであるバルチモア・サン(7月24日)に報道されているように、沿岸警備隊の行政裁判所制度は、海運関係労働者を押さえつけるようにできている。バルチモア・サンの調査報道は、連邦裁判記録や内部メモ、そして一人の元沿岸警備隊判事の証言に基づいている。彼の証言によれば、ジョセフ・インゴリア判事は、「沿岸警備隊に有利な判決を確保する」ために海運関係労働者に不利な判決を出すように他の判事を指導していたという。沿岸警備隊は、1999年以来、6300件中たったの14件しか労働者が勝訴していないことを認めた。

  「身元調査」だけではないTWICの問題点

  港湾労働者は、すでにPMAの身分証明書を持っている。船員は、商船乗組員証を持ち、トラック運転手は運転免許がある。その上に、なぜTWICの必要性について、こんな大宣伝が行われるのだ。「TWIC」、トランポート・ワーカーズ・イン・チェイン(鎖につながれた運輸労働者)の頭文字というべきだ。もし、諸君がサクラメントとオークランドでの攻撃が悪いことだと思うなら、それへの反撃を組織しよう。そうしないかぎり、事態はますます悪化する。
  TWICはわれわれの頭に突きつけられた実弾入りの拳銃だ。ブッシュの運輸安全保障局(TSA)は、誰が逮捕歴があるかの身元調査をする。いったい誰が、逮捕歴はないといえるのか? 刑事司法制度は、確実に、ほとんどの労働者階級の若者、特にマイノリティー〔非白人など〕が弾圧されるようにできている。おびただしい労働者が、何らかの時点で、監獄に入っている。もちろん、ブッシュやチェイニーのような法律破りは、けっして刑務所には行かない。2004年、TWIC計画の「第三段階」について、TSAは「このTWIC計画と結びついた通信技術によって、連邦・州・地域の他の省庁と連携することが可能になる」と自慢している。TWICは、あらゆる種類のデータを電子的にスパイするものだ。彼らが長年夢見てきた全米身分証明書導入への一歩になるものだ。
  「国土安全保障」関係の大企業のための新聞、HSトゥデイは、「TWICカードには、カード所有者の信頼性を検証するために必要な、あらゆるデータと生体認証情報を入れる」と書いている。「生体認証データ」とは、人種、皮膚の色、目の色、指紋、等々だ。そしてクレジット会社から借りた履歴、電話、頻繁に閲覧しているホームページなども含まれる。図書館から借りた本については? 見た映画については? ジョークではない。愛国者法第802条は、ストレートに労働運動に狙いを定めている。「テロリズム」を再定義して、「民間人を脅迫ないし強要すること」又は「強迫若しくは強要によって政府の政策に影響を与えること」を「意図しているらしく見えること」を含めている。つまり、労働協約改定時のストライキや他の職場の闘いは、違法と見なされるのだ。

 何が起こっているのか

  大企業の政府と民主・共和両党にとって、これで、いかなるピケットも、抗議行動も「テロリズム」を意味するということが可能となる。マービン・ゲイはベトナム戦争時代の彼の『ファッツ・ゴーイング・オン 何が起こっているのか』という歌の中で、「ピケットライン、ピケットサイン、残虐に弾圧しないでくれ」といっている。PMAのミニアス会長は、9・11のすぐ後で、港湾の雇用者と労働者が共に「防衛の最前線」となっていると大宣伝しだした。その一年後、02年のILWUの労働協約更改交渉の時、ブッシュは、港湾労働者が港で争議をするなら、港を軍が占拠すると脅したのだ。しかし、経営者がわれわれをロックアウトして西海岸の全港湾がストップした時、もちろんブッシュはそれが「港湾安全保障への脅威」だとは言わなかった。もう一つ、「対テロ戦争」についてはっきりさせる例をあげよう。民主党の上院議員ファインシュタインの要求を受け入れて、ブッシュは奴隷労働法=タフト・ハートレー法を適用し、経営者の押し付けた労働条件の下でわれわれが職場に復帰することを強制したのだ。その数ヵ月後に戦争が開始された。警察は、オークランド港で港湾労働者と反戦デモ隊を「非致死性」兵器を使って射撃した。当時の民主党のオークランド市長は、その弾圧を支持したのだ。彼は現在、カリフォルニア州司法長官になってる。
  民主党も共和党も、憲法の権利章典〔注〕を破壊しつづけている。そして戦争予算に賛成しつづけている。彼らは、われわれにもそれをやれといっているのだ。絶対にそんなことは認めない。われわれ港湾労働者は、われわれの権利のために、他の人々の権利のために立ち上がってきた誇り高い伝統をもっている。

 われわれには力がある。力を使おう

  ローカル10は、TWICカードの手続のために連邦の治安職員が組合会館に入ることを望まないと、声を大にして訴えてきた。この密告カードのために金は出さない。海運関係の労働者は、この電子的な足かせに賛成投票したことはないし、そのために金をだすこともない。カナダのILWUの仲間たちは、身元調査に強力な抗議行動をしている。港湾労働者と船員が港に働きに来て、微に入り細にわたった身元記録を出して就労するというようなことは、今まで一度もなかったことだ。マッカーシー時代に政府が戦闘的な海運関係の労働者を船舶と港湾から排除するために行われた港湾身元調査に反対するために、元ILWU委員長のジミー・ハーマンを議長として、反対委員会が作られた。ハリー・ブリッジス委員長は共産主義者として国外追放にされそうになったことが4回あったが、ILWUは彼の防衛に勝利した。そしてILWUは、他の海運関係労組のパージされた活動家に避難場所を提供したのである。現在、ILWUはTWICの港湾身元調査に協力している。組合員がターゲットになっているというのに。
  現在、犯罪的なブッシュとその取り巻きは、沈没する船から逃げ出すネズミのようになっている。ラムズフェルドは投げ出された。ローブは司法長官を違法に解雇したことで法廷で証言させられる圧力を避けるために辞任した。ゴンザレス司法長官は、不名誉な罷免をこうむった。しかし、民主党は、戦争終結の委託をうけて下院選挙で圧倒的な多数を獲得したにもかかわらず、戦争を続行させ、「対テロ戦争」を熱烈に支持している。真の犯罪者は、「石油の帝王たち」だ。拷問し、テロをし、爆撃し、ウソをつき、盗み、憲法で保障されていることになっている権利を侵害し、日々、ますます富を集めている。戦争に反対する労働組合のストライキは他の諸国では効果的に行われており、アメリカでも成功させることができる。
  ロサンゼルス郡労組評議会は、戦争を終結させるための職場の闘いを呼びかける決議を可決した。港湾労働者と他の労働者は、イラクとアフガニスタンの戦争を止め、「対テロ戦争」の流れを転換する力を持っている。サンフランシスコ湾岸地域での大胆な抗議行動は、全米に反乱の波を起こしうるのだ。
  ローカル10とローカル34は、闘いの組織化の方法を議論するために、10月20日に組合会館で労組反戦会議を行うことを呼びかけた。全米の組合活動家や南アフリカ、イギリス、日本の活動家が熱烈にこの呼びかけに応えている。
  かつて、港湾労働者は歴史を作った。われわれも再び歴史を作ることができる。われわれの権利がすべて奪われる前に、歴史を作ることが必要なのだ。

  Aわが組合を守れ!

 ILWUローカル10の選挙への政府の介入を阻止せよ ジャック・ヘイマン 07年11月12日『マリタイム・ワーカー・モニター』紙

  前代未聞の独裁的な動きだ。連邦政府はローカル10に組合選挙をやめさせたのだ。70年間、連邦政府はわれわれの選挙を管理しようとしてきたが、一度としてできなかった。今、そんなことが、どうして、この民主的で戦闘的な組合で可能になったのか。それは、05年と06年の選挙に立候補する資格が、組合規約によって認められなかった2人の不満をいだいた組合員が労働省に苦情申立てをしたためだ。彼らは、組合員の民主的投票、規約改定によるのではなく、連邦政府に持ち込んだのだ。
  07年11月4日、ボーン・ウォーカー連邦判事は選挙の無効を言い渡し、労働省管理下で選挙することを命令した。連邦政府が、ローカル10組合員による役員選挙と労働協約交渉委員の選挙を妨害したことは、偶然のことであろうか。前回の労働協約交渉の時ブッシュ政権は、争議をするならば西海岸を港湾を軍隊が占拠すると脅迫した。そして経営者団体、PMA〔太平洋海事協会〕がロックアウトすると、ブッシュは奴隷労働法=タフト・ハートレー法によってわれわれが労働に復帰するように命じたのだ。経営者の代わりに彼らの汚い仕事する――これこそ、政府というものの階級的本質だ。
  民主党の大統領も共和党の大統領も、労働組合に対してタフト・ハートレー法を発動した。1948年、海事会社はロックアウトで脅した。ILWUの港湾労働者はスト権投票で92%の賛成票を投じた。他の港湾関係労組もスト権を成立させた。民主党の大統領トルーマンは、タフト・ハートレー法を発動した。当時から、あらゆる重要な問題は、ランク・アンド・ファイルの投票にかけられた。7月には、ILWUは裁判所にタフト・ハートレー法への異議申立をするために大量動員をかけ、裁判所は廊下まですし詰め状態になった。ILWUは94・3%で、タフト・ハートレー法に規定された「非共産主義宣誓書」への署名を拒否した。それによってILWUが全国労働関係委員会(NLRB)の交渉規定に違反することなったために、経営側は協約委員会と交渉する義務がなくなった。しかし、労働組合の国内的、国際的な連帯が効を奏したのだ。11月には経営者団体と政府は、スト長期化の原因となった宣誓書への署名要求を取り下げた。ILWUの大胆な抵抗による勝利だった。
  ILWUを創立し、米国の労働運動を建設していったハリー・ブリッジス〔委員長〕と他の港湾労働者たちは、「組合の外からの攻撃に対しては闘える。だが、内部からの攻撃は組合を壊してしまう」といつも語っていた。米国史上もっとも反労組的な政権をわれわれの組合の中に引き込むとは、破廉恥きわまる。ブッシュは、ラムズフェルド国防長官とゴンザレス司法長官を更迭せざるをえなくなっているのだ。国防、司法の両省と労働省は、02年の労働協約交渉の時に行われたILWUへの脅迫に関わっている。今年初め、NLRBは、組合員を解雇した会社に対してIBU(内国海員組合〔ILWUの1部門〕)がサンフランシスコ港でピケットを張ることを禁止した。職を奪った会社に対して、ピケットを張ることができない?! またも、政府による労組破壊攻撃だ!
  ブッシュの労働省は、イラクと同様に、ILWUに「民主主義」を持ち込もうとしている。銃剣を突きつけて。労働省に公正な選挙を運営してくれと頼むことは、鶏小屋にキツネを招き入れるようなものだ。ブッシュは、前の選挙で黒人の投票を妨害することによってフロリダ州の選挙を盗み取ったし、オハイオ州では労働者地域の票の集計をごまかすことによって選挙を盗んだのだ。彼らに、われわれの組合規約を書き直させるのか? 危険きわまることだ! 労働省は、「一年間、優良でなかった」組合員に立候補資格を与えようとしている。組合費を払わなかった組合員に立候補資格を与えたら、次には何が来るのか?! スト破りに立候補資格を与えるのか? ブッシュは毎日「大統領令に署名」し米国憲法を破っている。令状なしの電話盗聴、そして拷問。組合の選挙を連邦政府が取り仕切ることになったら、次には、彼らは東海岸のILA(国際港湾労働者組合)に対してやったように、ILWUを信託下に置くか、ハイヤリングホールを乗っ取るかするであろう。そういうことが際限なく続く。だから、今すぐに、この政府の干渉を阻止せねばならない。
  われわれの組合は、進歩的な姿勢をとってきた誇るべき歴史を持っている。最近も、反戦の闘い、移民労働者の権利を防衛する闘い、憲法で規定された権利への政府の侵害に反対する闘いをしてきた。今、この反動的政府が組合選挙で投票する民主的権利の行使を妨害してきている。自分たちの権利のために立ち上がろう。