International Lavor Movement 2009/12/01(No.400 p48) 
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2009/12/01発行 No.400
定価 315円(本体価格300円+税)
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月刊『国際労働運動』(400号1-1)(2009/12/01)

■羅針盤
民主党・連合政権を打倒しよう
▼民主党・連合政権と資本に対し、4者4団体派や、JR総連カクマル、日本共産党、塩川一派など、あらゆる勢力が屈服し、労働者を裏切り、資本の先兵になっている。この中で動労千葉・動労水戸と国鉄1047名闘争だけが、資本と真っ向から対決し、攻撃を打ち破り勝利している。動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎が呼びかけた10・16JR東日本本社前抗議行動は、JR資本の卑劣な組合破壊を弾劾し、国鉄1047名解雇撤回・JR体制打倒、11月1万決起への決定的闘争として打ちぬかれた。またこれと一体で、10・16法大解放闘争が、獄中8学生奪還、学祭規制粉砕、11月1万人結集の実現を真っ向から掲げた法大生の怒りの総決起として闘いとられた。
▼さらに民主党は「対等な日米同盟関係」「東アジア共同体構想」を打ち出している。国交相・前原の「羽田ハブ空港」方針は三里塚への新たな攻撃であり、アジア侵略=勢力圏化の根幹をなす攻撃だ。大失業と戦争に突き進む民主党・連合政権を、青年労働者が先頭に立って打倒しよう。連合指導部は、労働者と資本は非和解であり、労働組合は労働者が団結して資本と闘う武器だという階級的原則をねじ曲げ、労働者に襲いかかっている。
▼しかし、ここに敵の最大の弱点もある。国鉄1047名闘争を先頭とした4大産別決戦を軸に、動労千葉労働運動=階級的労働運動として、連合との革命的対決が始まっている。自治労での道州制をめぐる激突、郵政民営化絶対反対を貫きJPEX統合を実力で破綻させた全逓の闘い、教労での「日の丸・君が代」不起立などの決起。体制内勢力と激突し、労働者の階級的団結が拡大している。
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月刊『国際労働運動』(400号2-1)(2009/12/01)
■News&Review 韓国
1月ゼネストで李明博政権打倒へ
労働法改悪・公共部門民営化阻止
韓国・李明博政権は一切の労働運動、労働者の団結を許さないと、労組抹殺攻撃に踏み込んでいる。そのため、御用労組=韓国労組までがゼネストを宣言した。与党ハンナラ党と政策協定を結び、「労使政パートナー」路線を突き進んできた韓国労総。その韓国労総すら切り捨てるまでに危機を募らせているのがイミョンバク政権だ。
世界恐慌情勢下、大失業攻撃に自らの職場=工場を占拠して解雇撤回の無期限ストライキを金属労組双龍自動車支部が闘いぬいていた7月、イミョンバク政権は、サンヨン・平沢工場にスト鎮圧部隊を派遣するとともに、国会では非正規職関連法のさらなる改悪に躍起となっていた。07年7月1日に施行された「期間制および短時間勤労者保護に関する法律」では、期間制労働者の使用期間を2年と定めていた。2年後には期間制労働者を正規職化しなければならない。その2年目を目前にして、「大量解雇の恐れがある」と盗っ人たけだけしく危機をアジり、2年を「4年」に延長しようと画策した。だが、この身勝手な改悪は破産せざるを得なかった。
しかし、イミョンバクは言論統制・弾圧法であるメディア3法案(新聞法、インターネットマルチメディア法、放送法)を7月22日、強行採決。これによって、新聞・放送兼営の道が開かれ、新聞社・大企業による地上波テレビの経営・所有が可能となり、総合編成チャンネルと報道専門チャンネルの株式も30%まで所有できるようになったのである。
□公務員労組つぶし
7月21日、青瓦台を訪れた大阪府知事・橋下徹と会談したイミョンバクは、「短い間に多くの変化をもたらしたと聞いている。公務員の給与カットは、韓国ではなかなかできない」と称賛、ここに橋下と共鳴するイミョンバク大統領の姿勢が示されていた。
先立つ6月3日、公務員特別法の受け入れをめぐって分裂していた全国公務員労組と全国民主公務員労組、法院公務員労組が統合合意書に署名し、「15万公務員労働者の統合は、公務員労働者団結の礎石になる」と公式表明した。「全国統合公務員労働組合」は、組合員総選挙を経て10月に正式に組織統合し、12月に新たな執行部を確立、民主労総に加盟する。個別労組として活動してきた各地の公務員労組も次々に加入している。
この18万人公務員労働者の団結への動きにイミョンバク政権は激甚に反応し、7月に野党4党と市民社会団体などの主催で開かれた時局大会に参加した公務員労働者への懲戒攻撃を皮切りに「公務員労組の芽」を摘もうと出てきた。9月30日には罷免2人を含む11人の重懲戒が行われ、さらに公務員労組の民主労総への加盟自身をとらえて、「公務員の政治的中立」に違反すると弾圧に打って出てきた。同日、イミョンバク自ら記者会見で今年に続いて来年も公務員労働者の賃金を凍結すると発表した。物価高騰の折り、実質賃下げが強行されたのだ。
10月1日、統合公務員労組は抗議声明を発し、「公務員労組の対国民広告は、形式と内容とも憲法が保障する正当な表現の自由であり、労組活動」と反論、賃金凍結についても「民間にも悪影響をおよぼし、賃金削減や凍結がドミノ現象のように起きる。1%の金持ちだけのための政治をやめて、根本的に見直せ」と突きつけた。
10月9日付『世界日報』の報道によれば、行政安全部と法務部、労働部などは合同でタクスフォース会議を開き、非公務員が含まれた一般労組に公務員労組が加入できないように「国家公務員法」と「公務員労組特別法」を改悪することを決めた。また、労組加入禁止対象に「選挙関連業務者」を追加する。
統合公務員労組も即日、抗議声明を発表し、「結局、日本の公務員労組法のように『政府政策反対禁止条項』を入れ、公務員の口にクツワをはめるというのか」と批判した。「公務員労組創立以後6年間、一度も問題にならなかったことを今になって大げさに騒いでいる。イミョンバク政権は公務員労組の芽を摘み取ろうとしている」と弾劾し、「統合公務員労組が民主労総を選んだのは私たちの権利だ」「公務員労働者は政府とハンナラ党のあくどい弾圧にもかかわらず、統合の熱気を高めている」と語った。
□複数労組・専従者賃金
10月1日に就任した労働部のイムテヒ長官は、3年間延期となった「複数労組許容」と「労組専従賃金支給禁止」を予定どおり来年1月に実施することを表明した。労働界は複数労組許容時には自律的な交渉窓口が設けられるべきであり、労組専従の賃金も労使が自由に決められるようにすべきだと主張している。
「健康な労使文化はこれ以上先送りできない緊急の課題だ」とするイムテヒ長官がいの一番に訪問した先がソウル・メトロだった。ソウル・メトロこそ、「健康な労使文化の標本」だというのだ。
ソウル地下鉄労組は、行政安全部とともに「労使政平和宣言」を結び、代議員大会で否決されたが、あきらめずに民主労総脱退を進めている。
韓国労総はこの「複数労組・労組専従賃金禁止」に反発し、11月7日、全国20万人を集めて労働者大会を開くことを決め、12月末にゼネストを構えている。民主労総も11・8全国労働者大会を闘い、イミョンバク政権との総力闘争に突き進もうとしている。現場労働者の怒りが両労総を突き動かしている。
イミョンバク政権は定期国会で韓米FTA関連法、期間制改悪など184法案を一気に通そうとしている。激突必至、労働者階級の怒りのすさまじさを見せつける時だ。
公共運輸連盟は傘下の鉄道、ガス、発電、社会保険、年金、医療などの労組が、イミョンバク政権が推し進める公共機関先進化方案=民営化を阻止する闘いに入った。
10月10日には公共部門労働者大会を開き、公共機関先進化中断と公共部門における雇用拡大のために共同闘争で闘うことを決め、11月6日からストライキを含む共同闘争に突入することを宣言した。
11・1日比谷で民主労総ソウル本部と合流したのを引き継ぎ、11・8ゼネスト情勢のソウルへ駆けつけよう!
(室田順子)
(写真 【上】公共運輸連盟は1万人を集めて「公共部門労働者大会」を開催【10月10日 ソウル】【下】懲戒処分を表現の自由の侵害と批判する公務員労働者)
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“移住労働者の摘発・追放反対!”
10〜11月、「未登録移住労働者」を集中摘発
大恐慌下、世界各国で外国人労働者に対する摘発・追放の攻撃が吹き荒れている。韓国でもイミョンバク政権による未登録移住労働者への集中摘発が激化している。
9月に「不法滞在外国人自主出国および外国人不法雇用根絶キャンペーン」を繰り広げた上、10、11月に集中摘発を実施することを予告した。
10月1日、ソウル京畿仁川移住労働者労組は、政府に未登録移住労働者に対する集中摘発を中断しろと要求した。移住労組は「未登録移住労働者を犯罪者と見ることを根本的に変えなければ暴力を防ぐことができない。無差別に連行・監禁し、強制退去させるのではなく、全面的な合法化だけが暴力の悪循環を取り除くことができる」と指摘している。
すでに10月8日には、移住労働者放送MWTVの活動家ミヌ氏が出勤途中で入管職員に連行され、華城外国人保護所に収監される事態が起こった。ミヌ氏は雇用許可制はもちろん、産業研修制度さえなかった1992年に入国、以来18年間、移住労働者運動(2003年移住労働者強制追放反対座り込み)、多文化講師、歌手、メディア活動、学生として生活してきた。
強制退去の危機に直面しているミヌ氏の救援のため、ソウル京仁移住労働者労組を始め、民主労働党ソウル市党、進法新党ソウル市党、弁護士グループ、韓国独立映画協会など各界の 30近い団体が、「ミヌの釈放のための共同対策委員会」(仮称)を立ち上げた。
移住労組のチョンヨンソプ事務次長は「政府は集中摘発に合わせて移住労働者運動の代表的な人物を標的として摘発し、移住労働者運動を弾圧しようとしている」と批判した。
韓国では90年代に入って増大する外国人労働者対策として、93年11月に中小企業への「外国人産業研修生制度」をとおした単純労働力導入が始まった(98年、外国人山峡研修就業制度に拡張)。一方、「法外就労」の外国人数は93年末の約5万5000人から2000年7月末には約16万6000人に急増した。
その後、2004年8月に外国人雇用許可制が実施される。これは、300人未満の中小製造業、建設業、サービス分野6業種、漁業、農畜産業について政府の斡旋のもとに3年を限度に外国人労働者の就業を認めたもので、入管法に「非専門就業」という在留資格が新設された。就業期間中は韓国人労働者と同様に労働基準法、労働組合法など労働関係法が全面的に適用されてはいた。
しかし、雇用許可制は事業場移動が3回に制限され、移動するには事業主の承認が必要とされた。さらに失職した場合の求職期間が2カ月に制限されており、2カ月以内に次の職を決めなければ在留資格を失い、「未登録」に転落するのだ。08年1月から今年1月まで、求職期間制限のために在留資格を失った移住労働者は2448人に上っている。
つまり雇用許可制は、外国人が韓国に定住することを前提にした移住労働者の受け入れの枠組みではなく、韓国が必要とする一時的な外国人労働者の受け入れと管理システムなのだ。
移住労働者問題に取り組んでいる「移住労働者差別撤廃と人権・労働権実現のための共同行動」は、「△移住労働者に職場移動の自由と同等な労働権保障、△移住労働者を使い捨ての部品扱いする雇用許可制の全面転換、△移住労働者の賃金を削減する宿泊費控除の中断、△移住労働者の人間狩り摘発の中断、△地方自治体による未登録移住労働者通報義務条項の廃止、△未登録移住労働者の全面的合法化」を要求している。
(写真 ソウル市の入管事務所前で、歌手ハリム氏が歌を歌い、ミヌ氏の救援を訴えた【10月14日】)
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月刊『国際労働運動』(400号2-2)(2009/12/01)
■News&Review ヨーロッパ
大失業攻撃と闘うドイツ労働者
郵便・介護・自動車労働者を先頭に
□大恐慌とドイツ=EU

「リーマン破産から1年」といわれるが、世界大恐慌の引き金となった金融恐慌の口火を切ったのは、実は2007年の“パリバ・ショック”であった。ヨーロッパの中枢を占める銀行・金融機関が、ある意味ではアメリカ以上にサブプライムローンなどの不良債権をかかえこんでいたことが、恐慌の深化のなかで次第に明らかになってきている。そして現在、EU経済におけるクレディット・クランチ(貸し渋り)問題は、ますます深刻な問題となってきている。こうした状況のなかで、EU諸国全体の経済成長はなお低調【EU27カ国のGDPは、09年第3四半期で0・2%、第4四半期で0・1%の伸びにとどまる】であり、中心国ドイツ・フランス・イギリスは、失業率の上昇に直面している。
とりわけドイツでは、青年(24歳以下)の失業率の増加が、その他の年齢層の3倍に達し、社会問題となっている。加えて、新自由主義政策の生み出した非正規雇用労働者が製造業の中軸を占め、雇用不安が全社会をおおっている。ドイツ国内に、貧富の格差が社会的に広がるだけでなく、貧困地帯が、旧東独を中心に生じてきている。
EUの中軸をなすドイツ帝国主義は、自動車産業を強力なてこにし、EU内外を市場とした輸出大国として発展してきた。そのドイツが今、世界大恐慌による貿易の収縮で大打撃を受け、肝心の自動車産業で、後に見るオーペル問題に集中している国際争闘戦の激化に直面している。加えて、企業救済のための巨大な財政投入が、財政破綻を生み出し、経済財政政策の手をしばっている。
ドイツ存立の基盤となっているEUそのものが、世界大恐慌のなかで、あえていえば、国家連合≠ニいうあり方に内在する矛盾を激発させ、解体の危機にあるといっていい。統合に次ぐ統合で、商品市場・資本市場として抱えこんだ中東欧諸国が、大恐慌に深刻な打撃を受け、次々に国家的破産に直面しているのだ【西欧資本の引き揚げ、工場閉鎖など】。
□総選挙とドイツ情勢
9月27日、総選挙が行われた。結果は別表のとおり。
社民党の大敗北によって、これまでの大連立(CDU/CSU+SPD)は崩壊し、代わりに登場したのは、議席の過半数を制したCDU/CSU+FDPの保守中道§A立政権である。
歴史的敗北をきっした社民党は、1998〜2005年のシュレーダー社民党政権とそれを引き継ぐ2005〜2009年の保守=社民の大連立のもとで、11年間にわたり政権党として新自由主義政策のドイツ的貫徹として反労働者的政策を強行してきたのだ。
社民党は、体制内労働運動=ドイツ労働総同盟(DGB)を手先とし、賃下げや社会保障制度の解体、企業減税などの「内に向かっての階級戦争」と同時に、ユーゴ内戦におけるNATO軍による空爆への参加をはじめとし、アフガニスタンへの派兵など「外に向かっての侵略戦争」を推進してきたのだ。
この社民党から票を奪ったかにみえるのが、三つの旧野党であるが、まずFDPは、ただちに保守党との連立に入ったように、もともとブルジョア政党である。戦後史において、何回も保守あるいは社民勢力と連立を組んできている。
では緑の党はどういう党か。この党は、その名のとおり「環境運動」から生まれてきているが、シュレーダー政権での連立党として、国防大臣を出し、上記のようにユーゴ空爆を推進した張本人である。
左翼党だが、この党は、緑の党のあまりのブルジョア的転落に対して、とりわけ旧東独地帯での支持を集め、勢力を伸ばしてきた。しかし、今回の選挙で「アフガニスタンからの連邦軍の即時撤兵」をかかげながら、選挙運動の過程で、露骨な路線転換を行った。党首のラフォンテーヌ(旧社民党左派)を先頭として、「即時と言っても、今日明日ということではない」「後先のことを何も考えないではだめだ」「社民党とも相談してできるかぎり早く%P退するということだ」と公言するにいたり、ブルジョア・マスコミから、「政権党となる責任と自覚を持ってきた」などと評されている有様である。
労働運動の面では左翼党は、ベルリン市議会で社民党・緑の党と組んで与党勢力となり、この数年リストラ・賃下げを先頭にたって推進し、ストライキで闘うベルリンの公共サービス労働者の敵として憎まれる存在になっている。
実際、州段階の地方政治では、たとえば、ザールラント州とテューリンゲン州で州政府での連立を社民党と交渉している。
発足した“保守中道政権≠ヘ、今まで社民党との連立で、かろうじてかかっていたブレーキを全面的に取り外し、大恐慌の深化するなかで、死の苦悶にあえぐドイツ帝国主義のむきだしの利害を貫徹する内閣である。まさに「内に向かっての階級戦争、外に向かっての侵略戦争」を強行する政権にほかならない。
(写真 【上】大量首切り阻止の闘いに決起したオーペル・リュッセルスハイム工場の1万人の労働者(2月27日)【下】アイゼナハのオーペル工場の労働者の全欧統一行動日集会【2月27日】)
□賃金闘争の勝利
5月以来、数次のストを打ち抜いた22万人の公的デイケア労働者(老人ホームや児童保育の仕事に従事)と公共サービス労働者の賃金闘争が、半年ぶりに終わった。社会福祉職員に関しては月額250ユーロ以上の賃上げ、教育労働者に対しては10%までの賃上げ、というのが妥結内容である。この長期闘争は、大恐慌下の戦闘的労働運動として、大きな意義をもっている。
さらに、郵便労働者が、ヘッセン州の北部と東部、そして隣接するチューリンゲン、ニーダーザクセン、ウェストファーレン州も含めて、職場からの1500人の代議員を結集して職場代表者会議を開き、スト方針を決定した【これは、1年に4回と法的に認められた勤務時間内集会で、集配業務は広域にわたってストップした】。
争点は、経営側が勤務時間を現行の38・5時間から40時間、さらに42時間にさえ引き上げようとしていること、そして初任給の引き下げ、さらに集配業務に関して、年度末の定期昇給で、現在の10・80ユーロが11ユーロになるはずだが、それを最低賃金額の9・80ユーロにまで引き下げようとしていることである。これをのまなければ、配達業務は編成替えとし、全ドイツで4500の職をなくす、というのだ。
「やつらはやる気だが、われわれもやる気満々だ」「長期ストになるかもしれないが、その覚悟はしている」というのが、現場の声だ。
□自動車労働者の解雇反対闘争
ドイツの労働運動のもう一つの焦点は、GMのドイツでの子会社オーペル自動車をめぐる攻防である。
米GM本社の破産状態のなかで、ヨーロッパ全土に拡大していたGMの子会社の売却が決定され、買い手がオーストリア=カナダの自動車関連会社のマグナ社と決まって、交渉が継続されてきた【ドイツ政府は、マグナ社によるオーペル買収のために、450億ユーロ(660億j)のローンとクレディットの提供を決定している】。このかん交渉内容が発表されたが、買収の条件が、ヨーロッパ全域のGM子会社における大規模な解雇と工場閉鎖という一大攻撃であることが、あらためて明確になった。
ヨーロッパにおけるGMの子会社は、ドイツを始め、スペイン、イギリス、フランス、ベルギー、オランダ、オーストリア、ハンガリー、ポーランド、ポルトガルなどにあるが、最主力はドイツを拠点とするオーペル社、これについでイギリスのヴォークザール社である。
GMのヨーロッパ子会社の労働者総数は、4万9千人。そのうち1万560人の職を奪おうというのだ。ドイツのオーペル社3工場の首切りは4500人、それに次ぐ拠点スペイン北東部のサラゴサの工場は1650人である。工場閉鎖で真っ先にあげられているのが、ベルギーのアントワープ工場である。
この大攻撃に対して、9月23日、資本の攻撃に直撃されているアントワープで、国際連帯行動が行われた。ここには、上記のヨーロッパ各地のGM/オーペル工場から国境を越えて自動車労働者が結集し、5000人の大集会となった。ドイツからは500人、イギリスからは200人という文字通りランク&ファイルの大衆動員である。
しかし、集会そのものでは、既成労組の妥協的姿勢と戦闘的ランク&ファイル大衆の路線的対立が鮮明となった。「経営の立場から考えよう」「解雇の痛みを、各工場で平等に共有しよう」などという組合官僚に対して、「国際連帯で闘おう」「攻撃が最大の防御だ」「団結の力をみせてやろう」などという発言がぶつけられた【そもそも、IGメタル(金属労組)の幹部は「オーペルが、GMから、アメリカから独立することはいいことだ」などと言っていたのだ】。
この国際連帯集会に先立って、スペインのサラゴサ(7000人の工場がある)では、全市をあげた1万5000人のデモが闘われている。
世界大恐慌のなかで、日米欧を軸とする資本の争闘戦が熾烈化している自動車産業では、とりわけ激しく集中・合併と大リストラの嵐が吹き荒れている。この間の自動車産業の景気回復などといわれていることの内実は、自動車資本救済のための公的資金の投入(エコカーの奨励とか買い替えの援助とか)に支えられているもので、各国政府の財政危機・財政破綻を促進するものであり、長期にわたって継続されるものではない。
自動車労働者の大量解雇と工場閉鎖に対する闘いは、米欧を始めとして、これからますます激化する。「絶対反対」「階級的団結」の立場に立つランク&ファイルの職場を基礎にした闘いこそが、勝利の道を切り開く。
とりわけ、ドイツは、オーペルの主力工場リュッセルスハイムをはじめとして、ボーフム、カイザースラウテルン、アイゼナハの4工場をかかえ、自動車労働者の闘いは、ドイツ労働運動の戦闘化にとって、重要な役割を果たすに違いない。
(川武信夫)
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ドイツ総選挙の結果
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得票率 |
議席(増減) |
| CDU/CSU |
33.8% |
239(+13) |
| SPD |
23% |
146(−76) |
| FDP |
14.6% |
93(+32) |
| 左翼党 |
11.9% |
76(+22) |
| 緑の党 |
10.7% |
68(+17) |
| その他 |
6% |
|
| 議席総数 |
622 |
(注)
CDU/CSU=キリスト教民主党/キリスト教社会同盟〔=同盟=l
SPD=社民党
FDP=自由民主党
左翼党=SPD左派と民主社会党(旧東独のスターリン主義党の後継組織)が合併
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月刊『国際労働運動』(400号2-3)(2009/12/01)
■News&Review 日本
動労総連合3労組がJR東本社抗議行動
動労水戸・動労千葉はストライキ

(写真“JRは不当労働行為を認めろ”とシュプレヒコール【10月16日 JR東本社前】)
□“最高裁判決を守れ”
国鉄1047名解雇撤回を第一に掲げる11・1全国労働者総決起集会の成功に向けて、国鉄労働者が先陣を切った。
10月16日、動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎の3組合が呼びかけてJR東日本本社への緊急抗議行動が意気高く闘い抜かれた。緊急の呼びかけにもかかわらず参加者は280人にふくれあがった。
動労水戸はこの日、7〜9月の3波のストライキに続いて、第4波のストライキに28人の組合員が突入し、総決起した。真っ赤な「動労水戸」の組合旗が、ひときわ存在感を示した。
動労水戸は、08年12月18日に、運転士登用差別事件で最高裁の勝利判決をかちとっている。国鉄時代に運転士資格をとっているにもかかわらず、動労水戸の組合員であるという理由でJRになっても運転士に登用されないという明らかな不当労働行為を最高裁も明確に認定し、「97年6月1日付けで運転士に発令したものとして取り扱い、運転士として就労させること」をJR東日本に命じた。ところが、JR東日本当局は、この判決を逆手にとって、動労水戸の組織破壊を策しているのだ。9人の組合員が福島県白河市にあるJR東日本の総合研修センターでの「研修」とは名ばかりの陰湿な扱いを受けているのだ。
午後5時、運転士登用差別事件の当該である動労水戸・木村郁夫書記長のリードでJR東日本本社前での抗議行動が始まった。「JRは不当労働行為を認めろ!」「JRは最高裁判決を守れ!」「不当労働行為を認め謝罪しろ!」「新たな不利益強制、組織破壊を許さないぞ!」「ストライキで闘うぞ!」。夕方のラッシュでごった返す新宿駅南口は闘う労働者によって制圧され、圧倒的な解放感の中で「11・1労働者集会」のビラがどんどん手渡された。
動労水戸の石井真一委員長は「JRは最高裁で負けたにもかかわらず、“不当労働行為はやっていないんだ”と開き直って、運転士にしなければならないということを逆手にとって、通勤に4時間もかかるようなところで運転士になれということを強制してきている。絶対に許すことはできない。今、9人の組合員に、まったく必要のない教育が行われている。さらに攻撃を続けるなら、われわれは徹底的に闘い続ける」と戦闘宣言をたたきつけた。
動労総連合の川崎昌浩書記長は「動労総連合はJR東日本の悪辣な不当労働行為に反撃していきたい。今、日本中で労働者が次々と首を切られている。数万人、数十万人、百万人単位だ。こんな状況に労働者を突き落としたのは誰なのか! この社会に渦巻く怒りを11・1日比谷に総結集し、巨大な反撃を開始しよう」と訴えた。
動労連帯高崎の和田山繁委員長は「尼崎事故は分割・民営化が破産したことを示している。高崎線においても毎日のように車両故障が発生している。点検をするでもなく、ベテランを配転しようとしている。動労総連合の一員としてともに闘いぬく」と発言した。
研修センターに入れられている当該の動労水戸の組合員は、「約1カ月、会社のデタラメを認識した。常磐線に走っていない電車の研修をやらせたり、水郡線には影も形もない気動車の訓練を受けさせている。会社は本当にわれわれを運転士にする気があるのか。われわれが音を上げるまで、嫌がらせをやっている。若い人は、朝の5時前に起きて40`歩行をやらされている。11月10日、11日までの教育期間だが、本当に教育をやっているのかと怒りを感じる。ふざけるんじゃない! まともな教育を行うべきだ。白河で2度目のストライキだが、何度でも闘う」と怒りを込めた。
(写真運転士登用差別事件の勝利判決の当該の動労水戸の発言を聞く参加者【10月16日 新宿中央公園】)
□新宿を揺るがすデモ
新宿中央公園に移動した参加者は、デモに先立って集会を開催した。
動労水戸の石井委員長は「JR東日本を絶対に許さないという闘いを貫徹してきた。われわれは分割・民営化を許さない闘いをやってきた。しかし、会社は最高裁決定をなきものにしようとしている。運転士であったら得られたであろう賃金も一円も払わない。会社と団交してきたが、一切、会社はわれわれの要求を聞かない。研修所の初日にストライキに決起した。そして組織拡大をかちとってきた。本当に心強い。不当労働行為を徹底して追及していく」と訴えた。
動労千葉の田中康宏委員長は「運転士登用差別裁判で勝ったのはわれわれだ。当該の動労千葉や動労水戸の仲間たちは、23年前に一生懸命勉強して運転士の免許を持っている。それを“動労千葉や動労水戸にいたら絶対に運転士にはしない”と差別を続け、最高裁で負けてもひどい不当労働行為を続けている。片道4時間もかかる運転職場に異動を迫って“最高裁判決の履行だ”なんて言っている。はらわたが煮えくりかえる思いだ。千葉では、安全も何もかも放り出し、ベテランの組合員を検修業務から外して組織破壊攻撃を続けている。もはやJRの民営化体制は終わりだ。われわれは23年間、一切節を曲げずに闘い抜き、勝利してこの場に結集している。われわれは決して負けていない。ここで敵の攻撃をぶっ飛ばし、国鉄分割・民営化以来の一切の現実をひっくり返す反転攻勢に出よう」と訴えた。
動労連帯高崎の和田山委員長は「高崎では派遣切りにあった労働者とも連携を強めて闘っている。JR総連カクマルも、ちんたらして元気がない。カクマルの牙城であった高崎でもチャンスが到来している」と発言。
研修センターで闘っている動労水戸の組合員は、当局が強制している研修がいかにデタラメな内容であるかを怒りを込めて具体的に暴露し「現場に戻ったら、しっかり仇をとらしてもらう」と述べた。
最後に法大文化連盟の洞口朋子さんが、この日午後の法大解放集会での2学生不当逮捕を怒りをこめて弾劾し、「学生も連帯して闘う」と力強くアピールした。
午後7時、JR東日本本社へのデモに出発した。公園で集会を見守っていた労働者が「がんばって来いよ!」と檄を飛ばす。赤旗を林立させて進むデモ隊に沿道から圧倒的注目が集まり、ビルの窓から身を乗り出して拳をあげる人も現れた。本社前にさしかかると、ひときわデモ隊の怒りは高まった。「JR東日本は謝罪しろ!」「組合つぶしを許さないぞ!」「1047名の解雇を撤回しろ!」
デモ隊は、意気軒高とJR代々木駅までのデモを貫徹した。デモ解散地で動労水戸の辻川慎一副委員長が「自分の最大の誇りは動労水戸の組合員だ。われわれは“仲間を絶対に守る”という原点に返って4波のストに立ち上がった。白河の研修所で大変だという話だが、動労水戸の毒をまき散らしている。ウイルスみたいに確実に全国に広がる。今こそ動労総連合が多数派に飛躍する時だ。労働者を侮辱する一切の思想と闘いぬいて“目の前の労働者が必ず立ち上がるんだ”という確信をもって11・1労働者集会に向けて突き進もう!」と総括を提起した。
(写真 JR東本社を弾劾するデモ隊【10月16日】)
□動労千葉も高裁で勝利
10・16行動に先立って、動労千葉も予科生運転士登用差別事件で、東京高裁の逆転勝利判決を9月30日にかちとった。動労千葉は中労委の反動命令、東京地裁の反動判決を覆し、動労水戸の最高裁判決を受け、そして何よりも動労千葉の団結した力で、この勝利判決をもぎとったのだ。
判決は、動労千葉の組合員で1980年、81年、82年に運転士資格をとった組合員(55、56、57予科生)が、分割・民営化以降、23年経った今も運転士に登用されていないこと、一方、運転士に登用された者はほとんどすべてがJR総連であるという事実を的確に認定した。そして、「1998年1月1日付けで運転士に発令したものとして取り扱わなければならない」として組合側勝訴の判決を言い渡した。
これは、分割・民営化から23年を経過しながらも当該の予科生を始めすべての組合員が職場での団結を守り抜きながら、JR―JR総連カクマルの結託体制と断固として闘ってきた、その成果だ。
判決は、この結託体制による不当労働行為を明確に認定している。
@松田昌士常務取締役(当時)は、「会社にとって必要な社員、必要でない社員の峻別は必要。会社の方針派と反対派が存在する限り、特に東日本は格別だが、穏やかな労務政策をとる考えはない。反対派は峻別して断固として追及する」と述べた。
A住田正二代表取締役(当時)は、JR東労組の大会で「(分割・民営化反対を掲げている人)が残っていることは会社の将来にとって非常に残念なことですが、いわば迷える子羊だと思います。名実共に東鉄労(現JR東労組)が当社における一企業一組合になるようご援助いただきたい」と述べた。
B力村人事部長(当時)も、「東鉄労を基軸とした一企業一組合を少しでも早く達成して欲しいと期待しています」と述べた。
そして、「(会社は)本件予科生からの運転士発令に関して、所属労働組合を理由として動労千葉予科生を不利益に扱い、動労千葉の弱体化を図ったというべきであり、このような扱いは労組法上の不利益扱い及び支配介入に該当する不当労働行為というべきである」と断定しているのである。

(写真左 組織破壊粉砕へストライキに立った動労千葉【10月1日 幕張車両センター】)
(写真右 研修センターに入れられた初日にストを決行した動労水戸【9月14日 白河】)
□動労千葉が幕張でスト
さらに、動労千葉は10月1日、幕張車両センターでストライキを決行した。
この間、当局は幕張で第一組合の動労千葉のベテラン組合員を交番検査からはずし、支部役員2人に派出への強制配転を発令した。動労千葉が「平成採」の組合員を始めとして、組織拡大を実現しているため、組織破壊を策動しているのだ。
動労千葉は、これに対して断固としてストライキを闘い抜いた。当局は、JR東労組の「平成採」が動労千葉に加入させないという一点で、スト対策を行い、国労組合員らにスト破りを強制した。動労千葉はこれに対して、一切を組織拡大で決着をつける意気込みで闘いぬいている。
11・1に結集した力をさらに大きく広げ、国鉄闘争を先頭に〈戦争・改憲、民営化・労組破壊〉の攻撃をうち破る国際的なうねりをつくりだそう。鳩山民主党・連合結託政権を打倒しよう。
(大沢 康)
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月刊『国際労働運動』(400号A-1)(2009/12/01)

■編集後記
アメリカの失業率は9・8%。ミシガン州は15・8%、カリフォルニア州は12・2%で全米で1500万人が失業している。8月25日に車購買促進の助成制度が打ち切られた途端に米自動車(新車)販売台数は125万台から70万台に急落した。これは自動車生産の削減、首切り、さらなる失業者を生み出していく。
「食えなくなった」若者の軍への「志願」が急増し、募兵は100%を超えるようになった。しかしオバマと米軍はアフガニスタン侵略戦争における戦略的敗勢の下で展望を失い、増派も撤退もままならない。米軍崩壊と兵士の革命化が進むのは必至だ。
オバマは保護主義を発動し、資源と市場争奪の争闘戦を激化させ、侵略戦争に突入していく。大恐慌とは大失業と戦争であり世界革命を不可避とする。
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