2009年12月14日

もんじゅ運転再開阻止を 現地で集会・デモ

週刊『前進』06頁(2420号3面3)(2009/12/14)

もんじゅ運転再開阻止を
 敦賀現地で怒りの集会・デモ

 12月5日、高速増殖炉「もんじゅ」を廃炉へ全国集会が福井県敦賀市で行われ、約1000人の労働者・学生・市民が結集した。全学連と労組交流センターは「もんじゅの運転再開を策動する鳩山・連合政権打倒!」「法大弾圧粉砕!8学生年内奪還」を掲げて登場、1日行動を闘い抜いた。95年12月のナトリウム漏れ事故から14年。来年2〜3月「もんじゅ」運転再開情勢という緊迫した中での闘いだった。
 鳩山・民主党政権は「もんじゅ」運転再開を激しく策動している。4月5日、米オバマ大統領は「米はいつでも核の先制攻撃をできる」と〈核戦争と核独占〉を宣言。これに対して鳩山政権が打ち出したのが「東アジア共同体」構想だ。大恐慌下で帝国主義としての生き残りをかけてアジア勢力圏化に向かうためだ。それには憲法改悪と核武装が必要であり、高速増殖炉もんじゅと核燃料サイクルを絶対に手放すことができないのだ。
 午前中、全国から続々と労働者が集会場の白木海岸に結集してくる。全学連と労組交流センターだけが「民主党打倒!」「労働者の団結こそ『もんじゅ』を廃炉にできる」ことを鮮明にして登場した。ゼッケンの「民主党政権打倒」に引きつけられてビラを受け取る労働者も多い。
 この勢いで11時から抗議集会が闘い抜かれ、終了後「もんじゅ」正門までデモ行進。労働者が正門前へ詰めかけ、日本原子力研究開発機構へ申し入れを行い、「もんじゅの運転再開阻止」のシュプレヒコールをたたきつけた。全学連と交流センターはひときわ解放的にデモを打ち抜き、全体を牽引(けんいん)した。
 昼からは市内で屋内集会が開かれ、参加者に向けて「法大暴処法弾圧粉砕!教育の民営化阻止!8学生奪還」のビラまきと署名も行われた。「教育が営業権を掲げるなんておかしい」「あまりにも不当!」「労働者も民営化にさらされている」など討論の輪が広がり、労働者が怒りを表明しながらどんどん署名に応じた。法大弾圧に誰もが怒り法大闘争の闘いが労働者と結合した。
 集会では3人の報告者が発言。14年間の「もんじゅ」運転中止の中で、その老朽化と危険性が全面的に暴露され、再処理工場・核燃料サイクルの計画も破綻していることが明確になった。しかし「もんじゅ」運転再開は鳩山・民主党政権の生命線であり何としても再開させようとしている。誰しもがこれを阻止しようとあらためて確認した。主催者からは来年冒頭にも取り組まれる緊急闘争が、全国からはさらなる行動が呼びかけられた。
 会場の向かい側では原発推進勢力の催しが開かれていたが、集会後の市内デモ・労働者1000人の大隊列はこれを圧倒して大注目された。
 1日行動をやり抜いた全学連と労組交流センターは総括集会で、労働者階級の団結した力で鳩山政権打倒へ闘い「もんじゅ」を廃炉にしようと確認した。
 この日、カクマルは全国結集でありながらまったく元気がない。「民主党打倒」も「日本の核武装」もまったくふれることができない。”CO2削減の名による原発開発反対”なる体制内イデオロギーで鳩山政権を擁護するのみである。また塩川一派は会場に到着するやいなやカクマルの防衛隊の後ろに隠れ、惨めな姿をさらけ出した。
 11月労働者集会の大勝利から反戦・反核の闘いをさらに圧倒的に進めよう! 労働者の団結こそがオバマの核戦争、日帝の核武装を阻止できる。もんじゅの再開を進める鳩山政権を打倒しよう!
 (富山大学・KM)