2010年5月17日

国鉄分割・民営化反対! 1047名解雇撤回! 6・13集会へ大結集運動を 労働者の未来奪う「政治解決」に全産別から怒りの反撃に立とう 国鉄-安保・沖縄闘争で鳩山政権打倒へ

週刊『前進』06頁(2439号1面1)(2010/05/17)

国鉄分割・民営化反対! 1047名解雇撤回!
 6・13集会へ大結集運動を
 労働者の未来奪う「政治解決」に全産別から怒りの反撃に立とう
 国鉄-安保・沖縄闘争で鳩山政権打倒へ

 国鉄1047名解雇撤回闘争を貫徹し発展させる新たな大運動の号令が発せられた。労働運動の階級的原則を守り団結を固めよう! 「国鉄闘争の火を消してはならない!」という動労千葉の決意と熱意に応えて結集した呼びかけ人および団体のもとで、4月30日に「国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する新たな全国運動」が発足した。わが革共同は、この全国運動の呼びかけを心から支持しともに闘う。6・13大集会を成功させるために残り1カ月間、全力で闘い抜こう。会場をあふれる大結集で日本労働者階級の戦闘性・階級性をよみがえらせ、歴史的な闘いを宣言しよう。

 ギリシャ第6波ゼネスト

 最末期帝国主義の絶望的延命形態である新自由主義は総破産し、1929年大恐慌−30年代危機を超える世界大恐慌が激化し、深化・発展している。ギリシャ危機が「第2のリーマン・ショック」として世界を震撼(しんかん)させている。米欧日やIMF(国際通貨基金)が危機感にかられ「ユーロ防衛」に躍起となっているが、ギリシャの財政破綻とデフォルト(債務不履行)の危機は、大恐慌の新たな「爆弾」そのものだ。
 これに対しギリシャの労働者は、5月5日に2月以来6度目となるゼネストに立ち上がった。首都アテネでは15万人の激しいデモが爆発した。デモ参加者の大半は、大失業と闘う青年労働者である。国家財政の破綻の責任を、公共部門を始め全労働者に転嫁する攻撃に対し非妥協的な大反撃に決起しているのだ。
 このヨーロッパの火薬庫バルカンで始まった内乱的決起は、瞬く間にスペイン、ポルトガル、イタリア、全ヨーロッパにも広がっている。大恐慌下のギリシャのゼネストは、世界の労働者に「出口は革命しかない」ことを提起している。
 ギリシャの労働者は、世界大恐慌のただ中でナチスと闘ったレジスタンスの勝利感と、スターリン主義の裏切りへの怒りを呼び覚まして決起している。それは本質的に「万国の労働者は立ち上がれ!」という、世界革命への呼びかけだ。必要なのはまさに革命的指導部と党である。そしてギリシャ労働者の決起は、全世界的な階級的労働運動の復権・再生と、単一の新たな共産主義インターナショナルの建設を切実に求めているのだ。

 全国運動に大きな展望が

 全労働者の未来を奪う4・26国労臨時大会のおぞましい姿が明らかになっている。民主党の三日月大造や社民党の辻元清美とともに「解決案」を作成した国民新党の自見庄三郎が、来賓あいさつで「中曽根元首相に解決案を見せたところ『よく解決ができたな』『政権交代がよい形で現れた』と褒められた」と発言したのだ。これを臨大はヤジもなく受け入れた。
 「国労をつぶし総評を解体し、改憲の地ならしをするために国鉄を分割・民営化した」と公言してきた中曽根の前にはいつくばり、「国鉄改革の完遂」(前原国交相)に突き進むための「解決案」をありがたく押し頂くというのか。この全労働者に敵対する大反動に都労連がいち早く応え、政治解決を「日本労働運動の未来を指し示す」と賛美するコメントを出した。まさに破廉恥の極みと言うしかない。
 「国鉄改革の完遂」とは何か。国労を分割・民営化の推進部隊に転向させ、解雇撤回闘争と動労千葉を解体することだ。労働組合の抵抗をすべて根絶し、道州制と民営化で360万人公務員のリストラ・首切りを強行し、憲法改悪をやり遂げるということである。
 国鉄分割・民営化攻撃こそ、新自由主義攻撃の突破口だった。労働者に現在襲いかかっている攻撃は、すべて出発点がここにある。それは労働組合を「社会の敵」と言い、労働者に意識改革と思想攻撃を強め、改憲と戦争国家化を狙う攻撃だった。そして地域を破壊し社会をも崩壊させた。
 資本の意のままに法律を変え、連合指導部の容認のもとで膨大な労働者を使い捨ての非正規雇用に突き落とした。青年と学生から未来を奪い、すべての労働者に賃下げ、首切り、長時間労働、無権利を強制してきた。
 JR職場では、この20年で350人以上の労働者が労災で命を奪われた。尼崎事故は今現在の問題だ。それなのにここで解雇撤回を放棄し、闘いの旗を降ろして、何が「日本労働運動の未来」か。「青年にこんな社会を残してしまっていいのか」という和解案を拒否した国労闘争団員の叫びは、まさに血の叫びだ。
 動労千葉は、分割・民営化攻撃に対して2波のストライキを打ち抜いて組合組織と団結を守り、今日まで分割・民営化と闘い続けてきた。1047名の解雇撤回闘争を生み出し、24年間不屈に闘ってきた。この24年間の新自由主義・民営化攻撃との長期強靭(きょうじん)な闘いこそが、中曽根の改憲プランを阻み、自民党支配を打ち倒す力をつくり出したのだ。
 動労千葉はまた、JR東日本の検修業務全面外注化の4月1日実施をストを闘い阻止した。大恐慌下で、資本にとって死活的な合理化攻撃を実力で阻んだ。1972年の船橋事故闘争以来つくり上げてきた反合・運転保安闘争こそ、この時代に通用する闘いの路線であることを、動労千葉労働運動は示したのだ。
 この路線のもとでこそ、2千万青年労働者、6千万労働者階級を組織できる。ここに全国大運動の展望がある。戦後労働運動の限界を突き破り、大恐慌と対決し、新自由主義と闘う労働運動をつくろう。青年労働者の決起と国労本隊の中から絶対反対派の潮流をつくり出して、1047名解雇撤回闘争の新たな不屈の前進をかちとろう。

 安保・沖縄闘争は勝てる

 日本革命の火薬庫・沖縄でも歴史的な闘いが巻き起こっている。世界を覆う労働者人民の決起のうねりがついに日本で始まった。この歴史的な闘いのエネルギーを6・13大集会へ注ぎ込もう。
 「学ぶにつけ、沖縄の米軍全体が連携して抑止力が維持できているという思いに至った」(鳩山、5月4日)とは何という言い草だ。沖縄人民を、労働者階級をなめるのもいい加減にしろ!
 結局、基地と日米安保を容認しろ、沖縄の労働者人民は耐え忍べということではないか。「普天間県外移設」のペテンで沖縄を取り込むことは、結局できなかった。当然である。労働者階級が求めているのは普天間即時閉鎖・新基地建設阻止と日米安保粉砕、鳩山民主党政権打倒だからだ。
 その中で破産した姿をあらわにしているのが日本共産党だ。「軍事同盟絶対は時代遅れ」「日米安保条約を廃棄し、日米友好条約を」と言い、世界は平和に向かっていると帝国主義を賛美して、労働者人民の闘いに敵対している。これこそ国鉄闘争の「政治解決」の土台にある時代認識だ。
 新たな安保・沖縄闘争は絶対に勝利できる。その根拠は、すでに一度、辺野古海上基地建設を実力闘争で粉砕した勝利である。体制内労組幹部がいかに裏切りに走っても、この地平を揺るがすことはできない。沖縄はすでに「コザ暴動」前夜だ。鳩山には沖縄問題の解決などできない。一切を治安問題として国家暴力で解決するしかない。だがそれは安保・沖縄決戦に火をつけるだけだ。
 安保・沖縄闘争が勝利する今ひとつの根拠は、沖縄の基地労働者と青年労働者の存在だ。彼らこそ「島ぐるみ」の大闘争の中軸に座る存在だ。沖縄の階級的矛盾の最も普遍的な姿は労働者の状態にあり、その象徴が基地労働者と青年労働者にほかならないのである。
 安保・沖縄闘争と国鉄闘争は一体だ。全国大運動は、70年をも超えて反戦政治闘争を実現する闘いでもある。6・13大集会は、歴史を変える出発点だ。3000人大結集の実現へ奮闘しよう。
 動労千葉物販を職場と地域に持ち込み6・13に組織しよう。全国に「動労千葉を支援する会」をつくろう。職場にも街頭にも、闘いと組織化の可能性が圧倒的にある。歴史的チャンスの到来だ。国鉄決戦勝利と労働運動の戦闘的階級的再生へ、全国で6・13大結集運動を巻き起こそう。
公聴会粉砕へ
 さらに国鉄—安保・沖縄と一体の闘いとして、鳩山民主党・連合政権と徹底対決し、5・16三里塚闘争に続く5・24公聴会粉砕闘争(要項5面)に全力で決起しよう。