ZENSHIN 2007/12/17(No2324 p06)

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週刊『前進』(2324号1面1)(2007/12/17 )

 給油新法阻止・福田打倒へ
 07年の地平固め08年の大飛躍へ
 階級的労働運動路線の実践で大恐慌と戦争の危機うち破れ

戦争法案を阻め! 13日、百万人署名運動と東京の合同労組の呼びかけで80人が結集して国会に抗議行動。「労働者民衆の力で廃案へ」と怒りの声を上げた(参議院議員会館前)

 福田政権は、来年1月15日までの国会再延長を強行した。対テロ給油新法案を何がなんでも通すためだ。日帝・福田は政治支配の崩壊状況にあえぎ、今や戦争・改憲と民営化攻撃に一層凶暴に突っ走っている。既成野党と体制内労働運動の屈服が唯一、これを支えている。闘う労働者が職場から決起し、体制内労働運動の壁を全力でぶち破って、帝国主義打倒の革命に向かって猛然と進撃していくことが決定的だ。敵は労働者の団結とその力を恐れている。ここで勝負しよう。階級的労働運動の全面的白熱的実践に真一文字に突入し、勝利の08年に突き進もう。

 給油新法は日帝の侵略戦争参戦法だ

 対テロ給油新法案は、アフガニスタンとイラクに対する帝国主義の侵略戦争を継続・拡大するための戦争法案である。福田が言う「アフガニスタン支援」のための「国際協力」とは、侵略戦争への公然たる参戦だ。
 福田は1カ月間の国会延長で、参議院で否決されても衆議院の3分の2以上の賛成で再可決し、参院で採決されない場合も1月12日には「見なし否決」が成立するから衆院で再可決できると言っている。こんな暴挙は絶対に許してはならない。
 インド洋で自衛隊から給油された米艦船はこの6年間、何をやってきたのか。アフガニスタンやイラクの人民に対する無差別空爆を行ってきた。海自が給油したミサイル巡洋艦・駆逐艦からは巡航ミサイルが発射され、空母や強襲揚陸艦からは攻撃機や攻撃ヘリが飛び立っていった。海自の給油は、艦船の燃料だけでなく航空機の燃料も含んでいたのだ。
 米軍やISAF(国際治安支援部隊)によるアフガニスタン戦争は、無差別攻撃の連続だ。タリバンやアルカイダが「潜んでいた」「攻撃してきた」と言っては、住宅地や農村を爆撃して侵攻するやり方をくり返している。こうした侵略戦争を彼らは「不朽の自由作戦」と言ってきた。福田はこれに協力すると宣言しているのだ。
 さらに対テロ給油新法は、日帝がイランへの侵略戦争に参戦していく水路である。
 米帝は今やイラク・アフガニスタン侵略戦争の長期継続に続いて、イランへの武力行使を準備するというすさまじい戦争方針を固め、08年早々にもイランへの開戦に突き進もうとしている。
 米政府は10月25日、イランの政府軍事組織を「大量破壊兵器を拡散しているテロ支援組織」と決めつけ、イランへの追加制裁を発表した。12月3日には米の情報機関がイランはすでに03年に核兵器開発計画を放棄しているとの調査結果を公表したが、ブッシュはこれを無視して「イランの脅威」をなおも叫んでいる。対イラク開戦を強行していった米帝の論法そのものではないか。
 ところがフランス・サルコジ政権が対イラン制裁を断固支持すると言い、ドイツ政府も支持する方向で動いている。NATO諸国がアフガニスタンへ追加派兵しようとしている。日帝にとって帝国主義間争闘戦にかちぬくためには、改憲と戦争国家化へ絶望的に突進するしかない。だからこそ福田は対テロ給油新法の成立に死活をかけている。
 これを阻止する闘いは、改憲に突進し世界戦争に突き進む以外にない帝国主義の危機を、プロレタリア革命に転化していく闘いである。また、労働者階級の国際連帯闘争そのものである。階級的労働運動の大前進が今、本当に決定的になっている。12月から来年1月へ、あらゆる職場に闘う団結をつくりだし、職場と街頭を結びつけて闘い、階級的な大反撃を組織していこう。

 世界金融大恐慌とドル暴落の切迫

 世界革命をめざす労働者階級の闘いは今、世界史的情勢を迎えつつある。サブプライムローン問題の爆発、米帝バブル経済の崩壊で、情勢は確実に世界金融大恐慌に向かっている。
 この金融大恐慌は必ずドル暴落を引き起こし、ドル体制としての戦後世界経済を分裂・解体・ブロック化へ導いていく。そしてそれは帝国主義間争闘戦をかぎりなく激化させ、侵略戦争を拡大させ、世界戦争へと向かわせる。まさに戦争か革命かの時代が目の前に到来しているのだ。
 ブッシュ政権は12月6日、サブプライムローンの利子を5年間据え置く対策を決めたが、そんなものはなんの効果も発揮しない。
 サブプライムローン問題の重大性は、米・欧・日などの主要な大手金融機関自体がサブプライムローン関連で膨大な損失を抱え、しかも今後の損失拡大が避けられないということである。大手金融機関の赤字決算、自己資本比率の低下、資金繰りの困難化による経営破綻(はたん)という過程に突入した。
 サブプライムローンを圧倒的にやって、金融商品化して大規模に拡大したのがシティバンクやメリルリンチなどの大銀行・証券会社だ。住宅バブルが行き詰まる中、大銀行自身が住宅金融会社を子会社にして飲み込んでいった。
 重要なのは、いま現れている損失はまだほんの一部だということだ。焦げ付きはこれからものすごい勢いで増えてくるのは間違いない。原油価格の暴騰も果てしない。
 これらと一体で、ドル暴落が完全に射程に入っている。米帝の超大国性によって国際的基軸通貨として通用してきたドルは8月以降、かつてないドル安の流れを示している。ユーロに対してドルは今やピーク時の半分になり、ドル離れが激しく進行している。世界金融大恐慌の時代がついに始まった。

 動労千葉のように闘い労働者解放を

 世界金融大恐慌は、国内階級闘争を極限的に激化させ、全世界の労働者階級人民の生きんがための死活をかけた決起を膨大に生起させる。
 日本では9・29沖縄12万人決起に続いて11・4労働者集会が打ち抜かれた。この革命的情勢を真に白熱的な革命そのものへと転化するために、階級的労働運動の全面的本格的な実践に全力をあげていこう。この道を真一文字に突き進もう。
 解雇を撤回しろ! 非正規雇用を撤廃しろ! 生活できるだけの賃金をよこせ! 戦争をくり返すな! 世界で、日本で、労働者階級の闘いがまき起こっている。フランスでは交通労働者が年金改悪に反対して10日間のゼネストに決起した。公務員労働者70万人がストに決起し、移民労働者の怒りが爆発している。
 アメリカでは自動車産業でのリストラ・賃下げに労働者の怒りが噴出している。UAW(全米自動車労組)はストを短期間でうち切ったが、階級闘争の激化は確実だ。
 韓国のイーランド闘争の爆発。民主労総のストライキ闘争。ノムヒョン政権の非正規労働化に対する生産点からの反撃が果敢に闘われている。
 こうした中で、全駐労が賃下げに立ち向かう2波のストを闘った。08春闘へ向けて労働者のストライキ闘争が今こそ復権されなければならない。
 労働者の要求と闘いは世界共通だ。労働者は国境を越えて団結することができる。労働者階級こそ世界革命の主体だ。動労千葉の闘いに続いて階級的労働運動を発展させることが勝利の道だ。日米韓の労働者の国際連帯をさらに強化しよう。
 激動の08年に向けて、新たな国鉄決戦を軸に4大産別決戦の大爆発へ進撃しよう。「日の丸・君が代」不起立闘争に突入しよう。改憲阻止闘争を強化しよう。
 マル青労同・マル学同の1000人建設を断固として推進しよう。あらゆる解党主義、党破壊策動を粉砕し、「党の革命」を徹底的にやりぬいて、革命に勝利する労働者党をともに建設しよう。冬期一時金カンパ決戦に総決起しよう。

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週刊『前進』(2324号2面1)(2007/12/17 )

 国鉄分割・民営化に断を下しJR総連解体の新たな決戦へ
 革共同国鉄委員会

 国鉄闘争は今、かつてない決戦を迎えている。動労千葉は秋の定期大会で「国鉄分割・民営化攻撃以降の20年間の攻防に勝利したと総括できる地平に立った」と宣言し、本格的な組織拡大に打って出る方針を確立した。国労5・27臨大闘争弾圧被告を先頭とする闘う国労組合員は、「許さない会」12・9全国集会で、国労再生に向けての戦闘態勢を整えた。われわれは08年、国鉄分割・民営化体制に断を下し、JR総連を解体する新たな国鉄決戦に突入する。

 体制内指導部打倒の突撃路開く

 11・4労働者集会に結集した5700人の隊列は、連合や全労連の体制内労働運動を打ち破り、階級的労働運動をよみがえらせる巨大な突破口を切り開いた。日米韓の労働者は国際的な団結を打ち固め、世界革命へと進む単一の軍勢を形成した。青年労働者は、公然と革命を掲げて階級闘争の最前線に躍り出た。日本労働運動と日本革命の成否を決する国鉄・全逓・自治体・教労の4大産別のただ中から、長らくそれを支配してきた体制内労働運動と真っ向から対決する勢力が力強く登場した。
 平成採の青年労働者を迎え入れた動労千葉は、組織拡大に向けてのさらなる飛躍をかけて11・4の過程を闘いぬいた。
 11・4には、国労組合員も大挙結集した。国労の階級的再生を願い、職場からJRと闘う仲間が、11・4を主体的に闘いきった。青年労働者もその一翼を担いぬいた。
 国労本部の敵対をはねのけ、1047名の解雇撤回の原則を貫き、JR資本と立ち向かう新たな闘いの機運がみなぎり始めた。動労千葉の実践に学び、それを職場で貫く闘いが開始された。
 路線的に破産し、勝利の確信も失って、ただ階級的労働運動の台頭におびえ、妨害を繰り返してきた国労本部派ら体制内指導部を粉砕して、国労再生をかちとる突撃路はこじ開けられたのだ。
【写真】 被告団らを背に、佐藤昭夫弁護士が許さない会全国集会のまとめの発言を行った(12月9日)

 4者・4団体路線と徹底対決貫く

 11・4に至る過程でわれわれに問われたのは、体制内労働運動からの決別と階級的労働運動の実践を真に貫くことができるかどうかだった。とりわけ、1047名闘争が4者・4団体路線のもとに内部から息の根を止められようとしている時、これと真っ向から対決できるかどうかが一切のあいまいさなく突きつけられた。かつて4党合意に反対していた勢力が、国労本部と手を携え、解雇撤回を投げ捨てて1047名闘争を内側から解体しようとしている中で、これと根底的に対決する主体に自らを打ち鍛えることは、けっして容易な課題ではなかった。崩壊しつつある学校政治の枠組みに縛られ、既成の勢力と折り合いをつけてきたこれまでのあり方から、根底的に脱却することが求められた。
 8月の国労大会の総括などをめぐっての真剣な討論を経る中で、われわれは自己を階級的労働運動路線の実践者に飛躍させる端緒をつかみ取った。そこで問われた自己変革を実践的に貫徹するものとして、われわれは職場で11・4結集オルグと結合して4者・4団体路線を真正面から批判する議論を巻き起こしていった。こうした闘いが、分会決定による11・4参加に結びついたところもある。それは、オーソドックスな機関運営の中で自らの主張を掛け値なしに貫くという、これまでにない挑戦だった。
 こうして、一人ひとりが職場で、またあらゆるつてをたどって組合員を11・4にオルグした。
 そのエネルギーとなったのは、4者・4団体路線との対決だった。鉄建公団訴訟原告団有志や5・27臨大闘争弾圧被告による4者・4団体路線批判のビラは大きな波紋を広げていった。
 こうした闘いは、国労本部が投げ捨てたJRとの対決を現場組合員の手で貫くために闘われてきた国労バッジ労働委員会闘争や職場の反合理化・安全闘争を、11・4結集運動に緊密に結びつけるものとなった。またそれは、これらの闘いを担う仲間が、各級機関の大会で、代議員として4者・4団体路線を公然と批判する闘いに発展した。
 10月14日の「団結まつり」は、11・4に向けての大きな結節点となった。5・27臨大闘争弾圧被告団の富田益行団長が真っ向から4者・4団体路線を批判し、11・4への結集を訴えた。鉄建公団訴訟原告団有志や被告団の声明をめぐり、真剣な討論が交わされた。
 この闘いは、われわれの中にさらなる求心力を生み、11・4に上りつめる最終盤戦での強力な推進力をつくり出した。
 国労におけるこうした闘いを根底で支えたのは、5・27臨大闘争弾圧被告の不屈の闘いだった。彼らを権力に売った国労本部派の打倒なしに階級的労働運動の復権はない。被告の立場に立ちきり、本部打倒を貫き通す決意こそが、一切の原動力となったのだ。

 青年を戦列に迎える好機が来た

 動労千葉は9月30日、10月1日の定期大会で、「国鉄分割・民営化攻撃以降の20年間の攻防に勝利したと総括できる地平に立った」と高らかに宣言した。JRの弱点が安全問題にあることを見抜き、そこを突いて闘いぬく反合・運転保安闘争路線が、ついにJR体制を破産に追い込んだのだ。その動労千葉に、平成採の青年労働者が結集し始めた。時代は大きな転機を迎えている。
 尼崎事故を典型とする安全の崩壊は限界点を超えた。極限的な合理化は、JRに人員問題での矛盾を強いている。JRの資本=カクマル結託体制も音を立てて崩れ落ちようとしている。
 今やJR労働運動全体が大再編過程にたたき込まれている。JR東日本は、かつてのような東労組カクマルとの蜜月関係を断ち切ろうと動き始めた。東労組が一層の分裂と混乱を深めることは避けられない。これは、平成採の青年労働者のJR資本への怒りを抑え込んでいた最後の留め金が、ついに外れたということだ。分割・民営化以来20年の闘いが、ついにこうした事態を生んだのだ。
 動労千葉−動労総連合の組織拡大を軸に、青年労働者を闘いの戦列に迎え入れ、JR総連を解体する一大決戦を構える時が来た。国鉄分割・民営化以来の一切に決着をつける新たな国鉄決戦へ、08年、われわれは勇躍躍り込む。それは、動労千葉が分離独立をかけて貫いた、カクマルによる階級的労働運動へのファシスト的襲撃を粉砕する闘いに、最後の決着をつけるものでもある。

 民営化を破産させた歴史的事態

 74−75年恐慌で体制的危機に陥った帝国主義は、70年代後半から80年代にかけて、新自由主義的な労組絶滅政策を掲げるレーガン、サッチャー、中曽根を登場させた。そのもとで強行された国鉄分割・民営化は、今日の〈戦争・改憲と民営化・労組破壊〉のさきがけをなしている。それが、ついに破産をあらわにしたことは、30年来の反動を覆す歴史的事態である。
 動労千葉と1047名闘争によって中曽根路線の全面的貫徹を阻まれた日帝は、95年日経連プロジェクト報告で態勢を立て直し、小泉−安倍政権のもと、郵政民営化や社会保険庁解体、教育基本法改悪を始めとする民営化路線の全面的な貫徹にのめり込んできた。労働者総体を不安定雇用・低賃金にたたき込む攻撃も一気に進んだ。
 JRにおいてその攻撃は、JR東日本の「ニューフロンティア21」大合理化として具体化された。この第2の分割・民営化と言うべき大攻撃に、動労千葉は真っ向から立ちはだかってきた。
 「国鉄分割・民営化絶対反対」をJR体制下で貫き通し、反合・運転保安闘争路線のもと、安全をどこまでも破壊する資本の合理化攻撃に立ち向かい続けたことが、国鉄分割・民営化体制を突き崩したのだ。
 国労をめぐってこの攻撃は、4党合意で国労本部をJR資本と国家権力の忠実な先兵に仕立てるものとして進行した。だが、これとの攻防は、5・27臨大闘争弾圧被告という不屈の戦士を生み、その闘いは国労再生へのうねりを生み出す震源地になっている。
 分割・民営化以来の国鉄闘争の営々たる闘いは、ついに労働者階級の総反撃の時代をこじ開けた。小泉−安倍の「構造改革」への労働者の巨大な怒りは参院選で自公を惨敗に追い込み、安倍にぶざまな辞任を強制した。9・29沖縄12万人決起や全駐労の全国統一ストライキに見られるように、連合支配を食い破る新たな闘いが巻き起こり始めた。こうした激動情勢は、08春闘に向けてさらに煮詰まっていく。
 今や帝国主義の危機はとどまるところを知らない。サブプライムローン問題は帝国主義を末期的危機に突き落としている。この帝国主義を労働者の決起で打ち倒し、プロレタリア世界革命を切り開く時が訪れた。
 福田政権は、どんなにグラグラになっても4大産別における一大民営化に突き進んでくるだろう。だが、国鉄決戦はその最先端の攻防で分割・民営化を根底から打ち破っているのである。
 4者・4団体路線を粉砕し、圧倒的多数の闘争団員を1047名闘争の原則に立ち返らせることができれば、100万と言われる国鉄闘争支援陣形を11月労働者集会派に糾合することはできる。
 動労千葉労働運動と5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いの二つの武器を握りしめ、決戦の08年に突入しよう。

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週刊『前進』(2324号3面1)(2007/12/17 )

 体制内派と対決し職場で実践

 改憲=道州制・丸ごと民営化に自治体労働者の革命的反乱を

 革共同自治体労働者委員会

 闘う自治体労働者は、11・4労働者集会に全国から怒りに燃えて総結集した。5700人の仲間とともに世界革命の扉を開く歴史的な勝利をかちとった。労働者の革命的団結の拡大に依拠して世界革命を実現する、労働者階級の新たな時代を切り開く力強い一歩を踏み出したのだ。
 日本の労働者階級は、戦後革命を完遂できなかった。だが今、われわれは、革命の現実性を目の前にして根底から自己変革を遂げ、時代に立ち向かい、労働者階級の力で帝国主義を打倒し、世界革命を実現する。このことを腹の底から決意し、11月集会への総結集に向けて闘いぬいてきた。
 自治体労働者委員会は、11月集会の歴史的地平に確信をもち、日帝の改憲・戦争、道州制導入=国家大改造、「国家」丸ごと民営化=労組破壊の攻撃と真っ向から対決する。とりわけ道州制攻撃が国・自治体を全面的に民営化する大攻撃であり、自治体労働者への200万人首切り攻撃であることをはっきりさせ、全国・全職場から自治体労働者の革命的総反乱を組織して闘う。
 来る08年は、自治体労働運動解体攻撃と自治体労働者の怒りの決起が激突する正念場だ。自治体労働者は4大産別決戦の先頭に立ち、体制内労働運動を打倒し、革命情勢を切り開こう。
【写真】 11・4集会で組合旗を背に「労働者の団結で戦争を止めよう」と訴える愛媛県職労の宇都宮委員長

 現場の怒り体現し自治労大会で決起

 今、未曽有の危機に突入した帝国主義に対し、全世界で労働者階級が反乱を開始している。この革命的情勢の急接近の中で、労働者として、共産主義者として、いかに革命の時代を切り開くのかが厳しく問われている。
 自治体現場では、人員削減、賃金引き下げ、労働強化、職場丸ごと民営化、職場廃止の攻撃が次々とかけられている。連日連夜の残業と息つぐ間もない重労働で、心も体も破壊され、現職死亡や自らの命を絶つ仲間が後を絶たない。また、臨時労働者・非常勤労働者、自治体業務を担う民間労働者など、劣悪な環境と不安定な雇用のもとでの労働を強いられる仲間が急速に増えている。自治体自身が「食べていけない」「生活できない」労働者を生み出しているのだ。
 ところが、自治労や自治労連の指導部は、敵の攻撃と闘うのではなく、屈服と後退を重ね、「質の高い公共サービス」「住民に奉仕する労働運動」を掲げて、現場の怒りと闘いを圧殺している。
 現場の仲間は、「ふざけるな!」「全国ストライキで闘おう!」「ワーキングプアは私たちのことだ」「闘わなければ生きていけない」と怒りの声を上げ、闘いに立ち上がっている。青年労働者が「労働運動の力で革命をやろう」と決起している。われわれは青年労働者の「生きさせろ!」の叫びと決起に学び、体制内労働運動への屈服を拒否し、それまでの自己のあり方を打倒して、職場・生産点から動労千葉労働運動を実践する闘いに踏み出した。全国の自治体現場、自らの職場・労働組合に動労千葉労働運動をつくり出す闘いだ。
 自治労本部は8月自治労岩手大会で、資本・当局との闘いを一切投げ捨てて「社会的責任を果たす自治労運動」を呼号した。現業の「直営堅持」破棄の方針、反戦闘争・改憲阻止闘争の放棄、社会保険庁解体攻撃への完全屈服――一時金返納方針を打ち出したのだ。
 これに対して労組交流センター自治体労働者部会は、「戦争・改憲、民営化=労組破壊攻撃との対決」「労働者の力で革命をやろう」と真っ向から提起し、「11月集会に怒りの結集を!」とがんがん訴えた。闘わない本部への現場の怒りを全国労組交流センター自治体労働者部会の方針提起が解き放った。会場内の闘いと会場外の闘いが結合した。追いつめられた自治労本部はついに暴力的に敵対してきた。
 しかし、青年・女性労働者を先頭に怒りが爆発し、本部議案の自治労解体=地公3単産組織統合方針に5人に1人の代議員がNO!の意思をたたきつけた。その怒りは、大阪府本部出身の新中央執行委員に対する前代未聞の大量の不信任票としても表れた。それは同時に、「直営堅持」破棄に反対して提出した修正案を「統一と団結」の名のもとに取り下げた社民系13県本部をのりこえる闘いの開始でもあった。
 8月自治労大会をめぐる闘いは、すでに破産した体制内労働運動をのりこえ、戦争・改憲、民営化=労組破壊攻撃と正面から対決する自治体労働運動の新潮流をはっきりと登場させた。「怒りを力に! 団結に! いざ11月集会へ!」のうねりをつくりだした。

 動労千葉に学ぼう沖縄に続けと実践

 11月集会に向かって階級的労働運動を職場・労働組合で実践する新たな闘いを開始した。
 それは、青年労働者の職場での決起、体制内労働運動の妨害・敵対との激しい闘いに学び、自分自身の闘いで職場の団結をつくり、闘いを巻き起こし、革命を実践する闘いだ。何よりも、昨日までの自分を打倒し、”労働者の団結で革命はできる。やろう”と実践することだ。革命的情勢とは、まさに仲間の怒り、悩みの中に革命の現実性を確信することだ。
 この闘いは、動労千葉の労働者が国鉄分割・民営化攻撃に首をかけてストライキで反撃した闘いの実践に真剣に学ぶことだ。『俺たちは鉄路に生きる3』を必死で学び、組合の仲間と学習会を重ねた。自分でチラシをつくり、通信を配り、仲間と討論し、11月集会総決起を訴えた。組合の大会で激論し、現場からの11月決起を自分の言葉で、行動でつくりだしていった。また、青年労働者と討論し、マルクス主義の学習会を開始した。昨日までの自分と決別する実践こそが07年11月に向かう取り組みの核心だったと総括できる。
 そして、9月29日だ。沖縄の労働者人民12万人が文科省の教科書検定意見(軍の強制による「集団自決」の歴史を抹殺)の撤回を求めて総決起した。帝国主義を打ち倒す労働者の闘いが始まったのだ。そして、その先頭に教育労働者・自治体労働者の渾身(こんしん)の闘いがあった。われわれは、沖縄の労働者の闘いに感動し、その怒りと正面から向き合い、「沖縄の怒りの決起に続こう!」と11月総決起に向けて訴えた。このスローガンは職場・労働組合の仲間の心に響いた。組合ニュースで、さまざまな集会で、沖縄の怒りが多くの仲間の怒りとひとつになった。12万人の怒り、思いは地元の新聞報道とともに日本の労働者階級全体の「スローガン」になったのだ。

 11・4に革命の始まりを見た

 11月4日、5700人の労働者は階級として登場した。昨年を上回る隊列で結集した自治体労働者も、ほかのすべての参加者とともに「労働者階級は革命を実現する」と決意を新たにした。青年労働者の叫び、国際連帯のすばらしさ、自治体の仲間の力強い発言に感動した。今ここから世界革命が始まる、ここから労働者の反撃は始まることを実感した。このことこそ11月集会の核心だ。
 「若者は真剣でまじめ。その怒りが銀座デモだ。帰ったら地元でも実現したい」「沿道の人びとの怒りと共感を感じた。勇気を与えるデモだ」「『あきらめなければ必ずできる』という若者の発言を聞き、昨日までの自分が恥ずかしくなった」「デモに力を感じた。その力で明日から闘う」「初めてのデモ。参加者の真剣さはすごい。皆が力を合わせれば世の中を変えることができる」「何かがコトッと動いている。自分の組合でもやろう」――参加者が皆、展望を語り、「来年は仲間を誘って参加する。若い人を誘おう」と心に決めた。
 11月4日、老若男女、全参加者の怒り、思いが国境や仕事の違いをこえて労働者階級の団結した力として結晶したのだ。

 200万公務員首切りの民営化うち砕け

 戦争と改憲、道州制導入、「国家」丸ごと民営化、200万公務員首切りの大攻撃に帝国主義打倒、プロレタリア革命―世界革命を対置して闘おう。
 「道州制導入は、明治以来150年にわたって続いてきたわが国の統治機構のあり方を根本から変革する『究極の構造改革』である」(07年3月、日本経団連の提言)
 「明治維新以来の中央集権体制国家の根本的転換である地域主権道州制は、日本株式会社といういわば国そのものを民営化することである」(道州制ビジョン懇談会座長・江口克彦)
 道州制とは戦争国家への「統治機構の根本的転換」である。国家の役割を防衛と外交に特化し、これまでのほとんどの国・政府の事務・事業を民営化するか道州に移す国家大改造の攻撃だ。9条改悪と一体の改憲攻撃そのものである。日帝支配階級は、この道州制導入=改憲の反革命クーデターで統治機構の転換、戦争国家への国家大改造をやり、延命しようとしている。逆に、この道州制導入=改憲攻撃との闘いは日帝打倒=プロレタリア革命をかちとる闘いそのものである。
 また道州制導入は、「国家」丸ごと民営化、公務員200万人の首切り、自治体労働運動解体の攻撃である。危機にのたうつ日本帝国主義は、道州制導入は「究極の構造改革=明治維新以来の統治機構の転換」だと叫んでいる。そうだ! 帝国主義の統治のあり方、階級支配が破綻(はたん)しているのだ。労働者階級は、破綻した日帝を打倒するプロレタリア革命の実現でこたえよう。11月集会は革命の開始を宣言したのだ。
 自治体労働者委員会は、戦争と改憲、道州制導入、「国家」丸ごと民営化、労組破壊の攻撃と対決し、自治体労働者の革命的総反乱を起こすことを宣言する。階級的労働運動路線の実践、動労千葉労働運動の実践を自治体戦線で貫徹する。革命の時代に心躍らせ、自らを変革し、全世界の労働者と団結して08年決戦に突き進む。職場に強固な革命党をつくろう。青年労働者の怒りを階級的労働運動に結集しよう。「生きさせろ!」の叫びを団結に変え、力にするぞ。5700人の結集がつくり出した世界革命の流れを、08年、自治体労働者の闘いで巨大な奔流にしよう。

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週刊『前進』(2324号4面1)(2007/12/17 )

 11・4全国労働者集会 総括と決意

 来年こそは1万人の結集を

 本気のオルグで確信を得た/国鉄

 「11・4は1万人だ!」と半年以上前からみんなが本気モード。7月参院選での労働者の大反乱があり、青年労働者の奮闘の報告がバンバン入る。9・29沖縄県民大会もあって“これはちょっと今までどおりじゃ済まない。気合を入れてやらねば! しかし具体的にどうしたらよいものか”と考えていました。
 そんな時、「11・4集会へ向けた地区集会を個人の呼びかけでやるから呼びかけ人にならないか」と声をかけられ、二つ返事で引き受けました。この毎年の地区集会に仲間を連れて行けたのは、実は1回だけです。それはたぶん、自分が集会の「お客様」だったからで、今回は主催者になって、職場の仲間を連れて行きたくなるような集会を自分がつくればいいのだと思ったわけです。
 集会冒頭の基調提起も引き受けました。原稿は、自分の職場の仲間に「労働運動で革命をやろう!」と訴えるつもりで書きました。職場の仲間のオルグは、これまでのチラシを渡すだけというのとは違い、しっかり時間をとって、「おれの主催する集会だから一緒に行こう」と誘い、「労働運動の力で革命をやろう」という内容を入れたオルグをやりました。結局、一人も連れて行けなかったけれど、相手の政治選択の中に革命という選択肢が入った手ごたえはあったと思います。
 その頃、解雇撤回と分割・民営化反対の旗をたたもうとする4者・4団体の運動がクローズアップされてきました。だから11・4集会のオルグは「4者・4団体路線に反対し、解雇撤回と分割・民営化反対を貫く仲間が結集し、動労千葉が主催する集会に一緒に行こう」と、地区集会よりもさらに力を入れました。これまた誰も連れて行けなかったけれど、自分が何のために組合運動をやっているのか、社民や革同の物取りだけの運動とは違う、本気で革命=労働者解放をやろうと思って組合運動をやっているのだと職場の仲間に伝えることができました。

 4者・4団体路線巡り激突

 同じ頃、組合の大会がありました。4者・4団体の動きの中で、「この総崩れ状況をなんとか食い止めなければならない。解雇撤回と分割・民営反対堅持の旗を大会でぶっ立てなければならない」と思いました。しかし、それをやろうとすれば「組織方針を逸脱するのか」と言う革同との対決は避けられない。革同に対抗するためには、4者・4団体路線に反対する多数の組合員の声をつくらねばならないと、11・4集会オルグとリンクさせながら組合員に訴えきりました。
 ところが大会で対抗してきたのは、革同ではなく4党合意反対を言ってきたはずの社民左派の人たちでした。彼らは、「今こそ大同団結が必要」「ベストではないがベターなものになっている」「決定権が当事者にあるから4党合意より格段に良い」「11・30集会全力結集で解決のめどをつける」というものでした。ほかにも「一歩前進二歩後退」「年金の要求は、首切り撤回を下ろさない証拠」などと、弁護士と同じような理屈をいろいろ言ってきました。
 しかし、結果としては「解雇撤回」「分割・民営反対」堅持、「合理化反対」「和解路線反対」の運動方針が大会で確立されました。組合員の目の前での議論によって、労働者を守り抜く党派は社民左派でも革同でもない、私たちなのだということが圧倒的に明らかにされました。
 この間のオルグの中で組合員から、「お前の話には、悲愴(ひそう)感があるんだよ」と言われました。私のオルグは、「このままでは改憲されて戦争になる」「国労は会社別にバラバラなって連合に行く」……と、危機の時代という暗い話が多くを占めていました。そうではなくて、革命=労働者解放という展望について、遠慮なく積極的に展開していれば、もっと良い結果になっていたかもしれません。
 「労働運動で革命をやろう!」の方針は断固正しいと、本格的なオルグをやってみてあらためて確信しました。
 (東北 大村吉男)

 職場闘争の力で参加者拡大/金属

 「11月労働者集会は1年間の活動の集大成だ」とよく言われる。自分の職場から労働者を結集させるには、職場闘争と党派性、そして組織建設が重要なことを実感した1年だった。
 自分の職場は公共事業に依存する会社だが、小泉以後の「構造改革路線」「規制緩和」で受注量が減少し、企業危機に陥っている。それは、多くの中小民間で起きていることでもある。資本が打撃を受けることは気にしないが、その矛盾は必ず労働者に転嫁される。具体的には労働条件の切り下げ、リストラである。
 この資本の攻撃が自分の職場にも襲いかかり、とうとう賃下げが提案された。このとき問われたのは、11月集会に結集する自分の党派性であり、体制内労働運動と決別する思想だった。
 資本の賃金カット攻撃の本質は、「倒産」をちらつかせた労働組合破壊である。労働組合を「倒産への恐怖」に屈服させ、闘う意思と思想を根絶やしにすることだ。たしかにこの攻撃は、自分を含めて組合を動揺させ、いったんは労働者に分断が持ち込まれた。民同労働運動ならば組織の瓦解(がかい)を生み、辛酸をなめることになるだろう。より主体的に言えば、11月集会に結集する自分たちの力が試されその党派性が問われる。

 フラクを軸に賃下げと闘う

 この職場闘争の中にわれわれの党派性・思想性を貫く上で、「前進フラクション」が大きな力となった。賃金カット問題の本質を議論し、具体的な資本との闘いを繰り返し実践し、現場の組合員との生きた交通関係をつくりあげていった。この試練をのりこえた力は、大きな階級的な団結を生み出し、11月集会への組織化の基礎を築いたと言える。それは同時に「革命の指導部」が青年労働者によってつくられていく過程でもあった。
 賃金カット問題をフラクメンバーが中心的になって闘ったことで、11月労働者集会の思想、マルクス主義の思想が職場に広がり、「職場を守る闘い」の中身は、階級的労働運動建設であることが明らかになっていった。
 執行委員会で11月集会への取り組みの強化を決定し、執行委員会、職場委員会で11月集会の学習会を開催。臨時大会でも11月集会への結集を呼びかけ、職場闘争と11月集会を一体のものとして論じて組織化を進めた。フラクのメンバーが自己の闘いとして参加者オルグを行い、最後までオルグを続けた。職場ビラも週2回発行され、職場の雰囲気として、11月集会が職場全体に浸透しているようだった。
 今年の集会には、昨年より大幅に参加者が増えたが、「数」の前進よりも、11月集会に向かう過程で職場闘争の前進と組織的な前進、思想的前進をかちとったことが重要だろう。「階級的労働運動」の思想―動労千葉労働運動の実践が、労働者を組織し、職場闘争を前進させることが証明されたのだ。さらに言えば、党派性こそが階級闘争を前進させるカギであるということが実証された。
 まだ会社の危機は去っていない。危機から逃げるのではなく、危機と対決することが必要だ。労働運動の力で革命をやろう!
 (東京 片山一郎)

 職場に仲間を、組合を/合同労組

 徹底討論して団結 東京 増田弘道

 11月労働者集会のデモの際、私は数寄屋橋交差点で「一緒にデモをしよう」と訴えビラまきなどの宣伝をしていた。
 しばらくして片側車線を埋めつくしたデモ隊がやってきた。民主労総、動労千葉、そして元気のよい青年と学生の隊列。この時には反対車線まで埋めつくしていた。解放的で戦闘的なデモは久しぶりだ。集会での国際連帯の闘い、4大産別を先頭とした職場生産点からの仲間の発言、全国に共同センターと労働学校をつくろうという明確な方針。これと一体となったデモをやりきって“この11月集会の路線で絶対やれる”と確信した。
 私は1年前から、地域の合同労組運動にかかわってきた。労働運動の現場に直接かかわるのは二十数年ぶり。正直「自分にできるのか」と不安があった。
 合同労組というと「労働相談をして組合を結成する」というイメージだったが、私の合同労組は2年前から「職場で仲間をつくり、組合をつくろう」と路線を転換して闘ってきた。当初はこの路線転換をどうとらえていくのか模索した。あらゆる会議で必死に他の人の話を聞くようにした。
 組合では徹底討論をする。執行委員会はもちろん、学習会でも討論し、その後の交流会でも全員が発言する。仲間が職場でどういう状況にあるのか。必ずしもガンガン闘えているわけでもない。むしろ苦闘していることが多い。「どういう点でぶつかっているのか」「職場の同僚は何を考えているのか」――そんなことを全員で話し、方針を決め、少しでも前進しようと確認する。昔いた職場では組合運動はほとんどしてこなかった。これが組合の団結というものかと少しずつわかってきたような気がする。
 それと同時に3・18イラク反戦集会で青年労働者が「労働運動の力で革命やろう!」とスローガンを出した。「ストレートに打ち出したな」と思った。しかし、それ以降の青年の闘いは、自分を励ましてきたし、追いついていくのに必死だ。
 学習会を年間をつうじて行ってきた。最近は、『俺たちは鉄路に生きる2』やマルクス主義の古典などを、誰か講師を呼んで話を聞くのではなく組合員が勉強してきて提起するようにした。提起に対して「それはこうじゃないのか」と、すぐ討論になってしまう。でもこれでよいと思う。そして、どんな学習会でも必ず組合としての階級的立場・路線をはっきりさせてきた。具体的には、動労千葉労働運動の教訓を自分たちのものとすること。また、この間の組合の争議や職場闘争での総括を全組合員のものとするようにしてきた。
 「職場での資本との闘いが一番の党派闘争」「迷ったら左に行け」など、“動労千葉のように闘おう”は言葉だけのスローガンではない。それが、資本と日々職場生産点で闘っている組合員の共通の認識になってきていると思う。
 11月集会にむかってはまず執行委員会で長時間の討論をした。執行委員自身が「自分の職場から仲間を組織しよう」となった。そのために自分の訴えをビラにして、職場の同僚に渡した。その中で職場の同僚との関係が変わった。全組合員参加の全体会で執行委員がその話をし、組合全体の方針になった。まだまだ不十分だけど「職場で仲間をつくり、組合をつくろう」という路線転換がしっかり地についたものになったと思う。
 青年部はこの間、動労千葉の労働学校に参加し、広島・沖縄を闘い、11月集会前の街頭宣伝も先頭で闘った。集会で発言したわが青年部の仲間は、「昨年はそっち(客席)のほうにいたが、今年は壇上で発言しています」と言った。有休を要求したら解雇され、団交して解雇を撤回させた。青年が世の中を変える主体となって登場し始めている。執行委員会でも、青年部の闘いにともに責任をとっていこうと決めた。単に「がんばれ」ではダメだ。自分自身の闘いも問われる。来年は必ず1万人を集めるぞ!

 青年労働者の飛躍 東京 日野良邦

 10月末に合同労組に加入し、11月集会に参加した青年Aさんがマル青労同に加盟しました。
 Aさんは、パワハラで退職強要を受けている同僚の職場復帰をかちとろうと、組合に相談してきました。早速団体交渉を行い、チラシを作って職場の仲間に訴えています。最初は、今まで仲が良かった上司と対決するのはやりにくそうでしたが、団交で平気でウソをついて居直る会社側に怒りを燃やし「敵が固まれば固まるほど、自分たちもやりがいがある」「仲間の職場復帰をかちとるだけじゃなく、今の職場を自分たちの力で変えるんだ」と短期間でみるみる変わり、私の方が圧倒されるぐらいでした。
 Aさんに職場での不退転の闘いを決意させたのは11・4労働者集会での5700人の団結でした。「職場で闘う勇気をもらいに行く」と日比谷集会に参加。「この社会を動かしているのは労働者だ」のアピールに感動し、デモの間じゅうずっとこのスローガンを叫んでいました。「日本中で、アメリカで、韓国で、みんな労働者としてひとつの闘いをしているんだ」とAさんの中で一挙につながったのです。
 わずか1カ月ちょっとのつきあいですが、ここまで階級意識が鮮明になっているAさんにマル青労同のことを提起しないのは失礼だ。しかも、職場闘争をやりきるために本当の闘う仲間を求めているAさん自身がマル青労同を必要としていると思って、思い切って提起してみました。
 私たちは革命に向けての労働運動をやろうとしていること、11月労働者集会にはそういう力があること、動労千葉のような団結を作れば労働者は勝てることなど、いろいろな話をして、「自分が職場を変えるには闘う仲間が必要だ」と、入ってくれました。
 Aさんの決起の火種を作ったのは、以前職場が同じだった組合員Bさんの職場闘争です。Bさんが1人で増員要求をしたり、処分を受けて嫌気がさしている仲間に「辞めるな。ふんばって闘おう」と呼びかけたりしていた姿をAさんは鮮烈に覚えていました。その時は何もしなかったAさんですが、別の職場に移ってパワハラを受けている仲間を見て「今度は自分の番だ」と立ち上がったのです。
 労働者の怒り、闘いの息吹は一挙に広がります。ストレートな資本への怒りをゆがめて「ゼニカネ」の問題に閉じこめる体制内労働運動をうち破ることが必要なのです。労働者は真の革命党を切実に求めています。一人ひとりが階級の指導部に飛躍し、マル青労同1000人建設をかちとりましょう。

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週刊『前進』(2324号5面1)(2007/12/17 )

 法大裁判 暴行したのは浅見学生部事務次長

 当局側証人の偽証明白に

 法大4・27弾圧裁判の第7回公判が11月29日に、第8回公判が12月7日に、いずれも東京地裁刑事第18部(福崎伸一郎裁判長)で行われた。
 第7回公判では、暴行の「被害者」として新井拓君を警察に売り渡した佐藤友彦総務部次長への反対尋問が行われた。
 佐藤は前回の検察側主尋問で“新井君が安東祐希学生部長の首を絞めていた場面を目撃し、さらに新井君が自分の首を両手でつかんで投げ飛ばした”などと証言した。
 河村健夫弁護士が、その日の佐藤の行動をビデオ映像を使って確認した。佐藤は、安東から強制排除の指示を受け、約20人の教職員とともにキャンパスで座り込んでいた新井君・友部君ら3人の学生に無言のまま襲いかかった。法大史上かつてない暴挙だ。
 また、「新井君による安東への首絞め」を目撃したという佐藤は、その瞬間も別の学生A君に対する暴力的排除に必死になっていたことがビデオにしっかり記録されていた。安東らに両腕をつかまれ、自分で正門に向かって歩いているA君の前にかがみ込み、執拗(しつよう)に足を持ち上げようとする佐藤の姿は異様そのものだ。
 その佐藤が「A君排除に抗議して止めに入った新井君が、安東の首を絞める様子を上目づかいで見た」というのだ。しかし現実には佐藤は、A君の下半身に腕をのばしてひたすら腰をかがめている。“首絞めの様子をずっと見ていた”かのような佐藤証言は偽証だ。
 その後、新井君はなんら正当な理由もなく門の外に排除された。中に戻ろうとする新井君の前に立って学外に押し戻していたのが佐藤だ。佐藤も「新井君を押し返していたのは事実。浅見学生部事務次長も押し返していたと思う」と証言した。
 そして、さらに決定的な事実が判明した。新井君の前に立つ佐藤が、浅見によって背中を突かれて新井君にぶつかっていたことがビデオ映像で明らかになったのだ。
 新井君は、浅見に押された佐藤に上半身をぶつけられて後ろにのけぞるように後退し、バランスを保つために佐藤の首に両手を伸ばした。そしてさらに突進してくる佐藤を左側にかわした。佐藤は、新井君に身をかわされ自ら地面に倒れこんだだけだ。河村弁護士は「佐藤さんの暴行の被害届は、加害者を新井君から浅見さんに書きかえるべきでは」と指摘した。
 新井君による佐藤への暴行など存在しない。事実は、浅見が佐藤もろとも新井君を学外に突き出したということだ。

 デッチあげの手口を暴露

 第8回公判は、「被害者」証人の近藤清之第一学生課長への反対尋問だ。「友部博文君から頭突きを受けた」とする近藤は逮捕当日、友部君への4度もの強制排除のすべてに加わっていた。
 藤田正人弁護人から、「強制排除を行う理由は何か。友部君が何をしていたのか」と問われても近藤はまともに答えられない。
 手足を持たれて仰向けに運ばれている友部君が「人間にはやっていいことと悪いことがある。暴力と言うならこれだろ」と叫ぶ。近藤がこの場面を見て「暴力とは思いません」と証言すると、傍聴席から「ふざけるな!学生は人間だろ!」と怒号が上がる。
 福崎裁判長が不当にも傍聴席の学生に退廷を命じた。一斉に襲いかかる廷吏の暴行を別の学生が止めに入った。福崎裁判長はなんと、止めに入った学生を拘束し、東京拘置所への5日間の監置処分を強行した!
 さらなる反対尋問をとおして、警察と当局が一体となったデッチあげの手口が鋭く暴露された。
 友部君への4回目の強制排除の途中、警視庁公安一課・川島勇二ら4人の刑事どもが学内に入り込み、教職員にかわって友部君を身柄拘束した。なんと逮捕もされていない友部君が、学内で警察に身柄拘束されたのだ。
 その直後に友部君は「近藤への暴行」をデッチあげられ逮捕された。近藤はこの時、なぜかただ一人、警察官に協力して友部君の左腕をつかんでいた。しかもこの日、正門以外の門は学生排除のために閉ざされていたのに、公安刑事どもは裏門から入り込んでいた。これらの不自然な点について近藤は一言も説明できない。要するに大学当局と公安警察がグルになって友部君の暴行事件をデッチあげたのだ。
 最後に友部君が反対尋問に立ち「学生は、あなたから何をされるかわからないと言っている。学生運動やサークルをつぶして、学生部の課外活動支援の仕事を減らしたいということか」と痛烈な批判をたたきつけた。
 次回はいよいよ、悪の元凶=安東学生部長への反対尋問だ。傍聴闘争への総決起を訴える。

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週刊『前進』(2324号5面2)(2007/12/17 )

 法大弾圧獄中闘争勝利の報告

 この間の法大闘争で国家権力と法大当局が一体となった不当なデッチあげ弾圧を受け、獄中闘争に勝利し出獄した2人の学生から寄せられた獄中闘争報告を紹介します。(編集局)

非和解の対決を貫き通し
怒りと団結の力で勝った
 新井拓君(4・27法大弾圧裁判被告)

 全国の同志のみなさん、『前進』読者のみなさん! 11月19日に保釈・奪還された新井です。保釈をかちとって3週間になろうとしている時点でこの報告を書いていますが、何よりも第一にみなさんに報告したいのは、4・27不当逮捕から207日間にわたる獄中闘争は完全勝利だったということであり、もう最高の気分だということです。獄中から飛び出した私を待っていたのは、自らの人間的=階級的怒りのみに依拠し、腐りきった資本主義・帝国主義とその支配に対して退路を断って非和解的に闘い、その中でつくり出した最高の団結への確信と誇りに満ち満ちた同志たちの顔であり、言葉でした。それらのなんと力強いことか!
 私と友部君の207日間の獄中闘争を勝利に導いた力、そして誰も予想しなかったほどに早い段階で保釈・奪還をかちとったのはこの力−怒りと団結の力だ、とますます確信しています。法大当局・国家権力が行う弾圧も、見せかけの「譲歩」も、人間的怒りと団結の力に対する支配階級の恐怖の表れであり、われわれが強制したものです。まさに「団結の究極の拡大こそ革命」なのです。私と友部君、被処分者をはじめとした法大生、そして全学連の闘いは、このことを反論の余地なく証明したと、120パーセントの確信を持って言い切ることができます。11・4の大爆発をつくり出したのもこの力だと確信します。この労働者・学生の闘いのまっただ中に再び飛び込んで闘えること、それが最高なのです!
 第二に報告したいのは、獄中闘争−完黙・非転向の闘いは、誰にでもできる闘いだということです。獄中は、国家権力に「孤独」であることを強制されます。不安に駆られることもあります。しかし国家権力・支配階級といえどもこのような「見せしめ」程度のことしかできないのです。私たちの中の煮えたぎる法大当局・国家権力−支配階級への怒りを消し去ることなどできないのです。やつらとの非和解性さえはっきりさせれば必ず勝利できます。
 第三に、こうした「孤独感」「不安」を打ち破ったのは、自分の怒りを体現して闘っている獄外の同志たちとの呼吸でした。
 獄中に届く『前進』や法大キャンパスで配られているビラ、獄中通信『団結パンチ』などは、自分が獄中で闘っていることの意義を無限に確信させてくれました。中でも決定的だったのは、全学連大会で「新井・友部のように闘おう」というスローガンが真正面から打ち出されたことでした。はじめにこのスローガンを見たときには、驚きや「照れ」も多少ありましたが、報告や発言を読んでいるうちに、自分自身が襟を正される思いでした。そういう意味で、獄外の闘いに獲得されながらかちとった獄中闘争でもありました。
 最後に、改めて法大闘争・法大裁判への決起を訴えます。敵の弾圧は本質的にも、現実的にも完全に打ち破られています。デッチあげは完全に暴かれ、新たな怒り、決起、団結が次々と生まれています。次回公判からは昨年以来、学生弾圧の先頭に立ってきた学生部長・安東祐希への反対尋問が行われます。いよいよ06年3・14法大弾圧以来の、すべての真実を徹底的に追及することになります。もはや、攻めて攻めて攻めまくる段階に入りました。
 10・17クラス討論弾圧で不当起訴された内田君の裁判も「第2次法大裁判」として始まろうとしています。裁判所に、キャンパスに革命の火柱を打ち立てて内田君を取り戻そう! 法大・平林体制を打倒して、真に学生が主人公の大学を打ち立てていこう! 学生は団結しよう! 労働者とともに革命やろう!
【写真】 新井君と友部君が逮捕された4月27日、法大生500人が結集し当局・権力を弾劾した

マルクス主義への確信で
44日間の完黙非転向貫く
 少年S君(10・17クラス討論弾圧)

 この『前進』の紙面上をお借りして、国家権力に対する完全勝利宣言を出したいと思います! 今回の逮捕はファシスト平林体制下、学生部長安東を先頭とした平林親衛隊が、ゲシュタポ(公安警察)と結託して行った不当逮捕です。
 そもそも学生は未来の社会をつくる上で大きな役割を担っています。その学生が時代の不穏な空気を感じ取り、同じ学生と未来の社会に関して語り合うことがなぜ「非行少年」というレッテルを張られることとつながるのでしょうか。理由は明らかです。国家権力はわれわれ革命勢力に心底恐怖しているからです。「建造物侵入」をデッチあげなければならないほどわれわれの活動は時流とかみ合い、いよいよ革命の二文字が現実味を帯びつつあるからです。革命はわれわれの手中にあるという確信が、44日間に及ぶ不当勾留に完全勝利するひとつの要因となりました。
 44日間の不当勾留をとおして感じたことは、国家権力がわれわれをつぶすことは到底不可能だということです。取り調べには名うての公安デカが登場しましたが、マルクス主義を壊すことはまったくできませんでした。それどころか、マルクス主義を否定するためにソ連スターリン主義の例を持ってくるなど、その破綻(はたん)ぶりは現在の帝国主義の破綻をそのまま写しているかのようでした。マルクス主義を壊すことができない限り、われわれの存在は不滅です。44日間の完黙非転向は、マルクス主義の後ろ盾があって初めて成し得たものでした。
 逮捕される前のクラス討論では、マルクス主義がアジテーションにまったく反映しておらず、中身のほとんどない「革命」をよびかけており、その結果自分自身の中で大きな行き詰まりを感じていました。しかし今回多くのマルクス主義文献や、党文献に触れたことにより、自分の前にあった壁が一掃された気がします。あとは今回学んだマルクス主義を武器にし、革命へと突き進んでいくのみです。これからは全国300万学生の総革命勢力化をかちとるべく、全力で闘っていきます!

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