ZENSHIN 2010/04/05(No2434 p08)

ホームページへ週刊『前進』月刊『コミューン』季刊『共産主義者』週刊『三里塚』出版物案内販売書店案内連絡先English

週刊『前進』(2434号1面1)(2010/04/05 )

 1047名闘争の圧殺を許すな

 4者4団体の一部幹部による闘争団つぶしの攻撃粉砕せよ

 4・28沖縄基地撤去・安保粉砕へ

全国から1530人が結集し必勝誓う=3月28日 成田市天神峰
 国鉄1047名解雇撤回闘争の存亡をかけた歴史的な決戦が到来している。4者4団体の一部幹部は、解雇撤回の23年間の闘いを踏みにじり、売り渡す、これ以上ない大裏切りと圧殺の暴挙にのめり込んでいる。闘争団一人ひとりに解雇撤回をおろし、不当労働行為を容認させ、裁判継続を断念させる許し難いつぶし攻撃を行っているのだ。1047名闘争破壊を断じて許すな。闘う闘争団員つぶしの策動を粉砕せよ。国鉄闘争勝利への最大の正念場に、渾身の総決起をかちとろう。

 労働者の誇りと尊厳をかけ

 4者4団体の一部幹部は今、許し難いことに、不屈に闘う闘争団員に対し政治的「和解案」をのませるために、なりふり構わぬ脅し・恫喝と罵声(ばせい)を浴びせ、屈服を迫り、1047名闘争解体という奴隷の道にひきずり込もうとしている。こんなことがまかり通っていいのか。断じて否である。
 彼ら4・4派幹部は、政府=民主党・連合政権の意を体し、その先兵となって動いている。そもそも「全員一人残らず屈服させてこい。それが『和解案』調印の条件だ」ということが、かの4党合意の時と同様に、今回の政治和解の絶対的な条件であり、前提なのだ。なぜなら、政府・権力は、一人でも闘う闘争団員が残って、1047名闘争が不屈・非妥協の「三里塚のようになる」ことを死ぬほど恐怖しているからである。
 だがしかし、ここに4・4派幹部の恥ずべき転向と大裏切りの末路がある。「人道上の解決」という、労働者の闘う誇りと尊厳を放棄した「政治和解」など、金銭欲にまみれた地獄への転落そのものだ。あくまでも解雇撤回を掲げて闘う中にこそ、2000万青年労働者、6000万労働者の大義と誇りと未来がある。これこそが動労千葉とともに闘い抜いて国鉄闘争に勝利する唯一の道なのである。
 検修全面外注化4・1実施を阻止して、JR体制打倒・国鉄決戦勝利の巨大な展望を切り開いているまさにこの時に、4・4派幹部たちが、23年間にわたり闘い抜かれてきた1047名闘争を、解雇撤回も国家的不当労働行為への謝罪の一言もない「和解」を受け入れ、1047名闘争=国鉄分割・民営化反対闘争を戦後労働運動史上から消滅させることなど、労働者の階級的誇りと尊厳にかけて、断じて認めるわけにはいかない。
 今まさに日本労働運動、いや国際労働運動の命運をかけた最大最高の激突情勢が訪れている。世界大恐慌が激化し深化・発展している歴史的な大情勢のもとで、全労働者階級の団結と未来をかけた新たな1047名闘争の大爆発へ、不撓不屈に前進しよう。4・4派一部幹部による闘う闘争団員つぶしの卑劣な攻撃を粉砕し、今こそ国鉄闘争勝利の新たな全国大運動に突撃しよう。
 動労千葉は、「この局面で絶対に国鉄闘争の火を消してはならないとの趣旨で全国大運動を呼びかける。これは戦後労働運動の限界をのりこえる闘いだ」(田中委員長の3・20アピール)という新たな闘争宣言を発した。団結して闘えば絶対に勝利できる。政府・権力と4・4派幹部が一体となって進める「政治和解」を敢然と拒否して闘う国労闘争団員の血叫びと、動労千葉争議団の不屈の団結に応え、職場生産点での闘いと一体で、国鉄決戦勝利への全国大運動を、大恐慌下の階級的労働運動の発展をかけて推進しよう。

 外注化4月実施阻止の地平

 1〜3月闘争の決定的な地平は、動労千葉ストライキの威力と動労千葉派の総決起、そして何よりも平成採の青年労働者の怒りの爆発が検修・構内業務全面外注化の4月1日実施を破綻に追い込んだことだ。
 動労千葉は、2000年に出された「ニューフロンティア21」を「第2の分割・民営化攻撃」としてみすえ、95年日経連プロジェクト報告の「9割の労働者の非正規化」攻撃のJR版だと訴えて闘い抜き、シニア制度や外注化攻撃を粉砕し、勝利してきた。検修・構内業務全面外注化は、追い詰められたJR当局が動労千葉の組織破壊を狙い、大恐慌下の資本の延命を狙った大攻撃だ。
 これに対し動労千葉は、反合・運転保安闘争を復権させ、青年労働者の未来を奪う大攻撃である外注化攻撃の本質を暴き、ストに決起し闘い抜いてきた。まさにこれが動労千葉の平成採のみならず、JRの全青年労働者の心をとらえ、怒りと結合し、01年以来、千葉では阻んできた外注化を、今回JR東日本全体で阻止するという決定的勝利を握りしめるにいたったのだ。これは国鉄闘争勝利・JR体制打倒の決定的情勢である。
 動労千葉は「『外注化』は究極の合理化攻撃だ。JRを数百の子会社・孫会社に分割し、無数の労働者を非正規職に突き落とす攻撃だ。それがもたらすのは第2の尼崎事故である」(第1波ストライキ『闘争宣言』)と弾劾し、「この闘いをやりぬけば、今はまだ団結する手立てを見いだせていない無数の労働者の怒りの声が堰を切ったように流れ出す。今日はまだおとなしい労働者の大反乱が始まる」という確信に燃えて闘った。
 検修全面外注化に反合・運転保安闘争で反撃する動労千葉の闘いは、JRを始め4大産別や全産別の、とりわけ青年労働者の心をとらえ、動労千葉を牽引(けんいん)者に全国の職場からの大反乱を切り開きつつある。1047名解雇撤回と検修外注化阻止は、大恐慌下の戦争と大失業、民営化、労組破壊と闘う全労働者に団結と勝利の展望を指し示している。
 国鉄決戦を先頭とした1〜3月闘争の豊かで巨大な勝利の地平を打ち固め、国鉄、沖縄、三里塚、法大を激突拠点とした4〜5月闘争へとさらに猛然と進撃しよう。
動労千葉、動労水戸を先頭に「市東さんの農地を守ろう!」とデモ行進

 4〜5月闘争に進撃しよう

 3月30日、官房長官・平野は「海兵隊は沖縄に必要」と公言した。他方で米帝も「普天間問題は日本による米軍基地供与を規定した日米安保条約6条の核心に行き着く。(普天間移転が)実現できないなら条約自体の信頼性にかかわる」と言い続けている。今や沖縄労働者の怒りと闘いの爆発によって、日米安保体制が根底から激震している。
 普天間基地の移設問題とは、本質的により巨大な新たな侵略出撃基地の建設だ。大恐慌と世界戦争情勢下で、基地移設は「県内」か「県外・国外」かという論議自体、日米安保とは戦争であり、沖縄米軍基地はイラク・アフガニスタンや北朝鮮への侵略出撃拠点であるという核心問題をはぐらかすものだ。問題は70年決戦がそうであったように、戦争絶対反対と日米安保粉砕である。
 「安保条約改訂」と60年闘争から50年。70年安保・沖縄闘争の最大テーマとしてあった「米軍基地撤去、沖縄奪還=安保粉砕・日帝打倒」の戦略的スローガンを新たに復権、発展させ、体制内指導部の制動と裏切りをのりこえて、階級的労働運動の力で、沖縄米軍基地撤去・日米安保粉砕、民主党・連合政権打倒の闘いの大爆発を切り開こう。体制内勢力の総屈服を粉砕し、4・25沖縄県民大会に決起し、本土での4・28沖縄闘争の大爆発をかちとろう。5・15沖縄決戦に突き進もう。
 JRでの事故の続発と安全崩壊に対し、反合・運転保安闘争の全国的復権をかけて、4・25尼崎現地闘争に怒りの決起をかちとろう。
 3・28三里塚闘争の大高揚の地平を引き継ぎ、市東孝雄さんの農地死守!団結街道の廃道化阻止!へ、臨戦態勢で闘おう。
 戦争と「教育の民営化」の攻撃に全面的に対決し、学生戦線の4月新歓闘争と4・23法大解放闘争に決起しよう。
 マル青労同・マル学同1000人組織建設を一切の総括軸にして、機関紙活動を圧倒的に強化し、強大な革共同をつくろう!

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2434号1面3)(2010/04/05 )

 日程 4・23法大解放総決起集会

 不当処分撤回! 監獄大学解放!
 国境をこえた学生の団結で教育の民営化を阻止しよう!
 4・23法大解放総決起集会
 ◆4月23日(金)正午
 ◆法大・市ヶ谷キャンパス
 ◆主催 法大文化連盟/全学連/3・14法大弾圧を許さない法大生の会

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2434号1面4)(2010/04/05 )

前進速報版から 前進速報版から

▼BA客室乗務員、第2波スト▼札幌で星野同志に連帯し吹雪の中で署名活動▼仏で100万人が「反サルコジ」の全国スト・デモ

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2434号1面5)(2010/04/05 )

 日程 4・28沖縄デー集会

普天間基地即時閉鎖 辺野古新基地阻止
沖縄−本土の怒りで民主党政権打ち倒そう!
4・28沖縄デー集会
4月28日(水)午後6時半(集会後デモ)
東京・日比谷野外音楽堂(日比谷公園内)
主催/4・28集会実行委

-----------------------------------

難民を収容するな! 「在留カード」阻止!
外登法・入管法と民族差別を撃つ東西研究交流集会へ

第19回 関西研究交流集会
4月18日(日)午後1時開会
大阪市・東成区民ホール(大阪市営地下鉄今里筋船「今里」下車

第21回 全国研究交流集会
5月9日(日)午後1時開会
横浜市・鶴見公会堂(JR京浜東北線「鶴見」、京急線「京急鶴見」下車)
主催:外登法・入管法と民族差別を撃つ全国研究交流集会実行委員会

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2434号2面1)(2010/04/05 )

 国鉄闘争解体の最先兵に転落 4者4団体の幹部を断罪する

 JR総連カクマルに匹敵する大裏切り

 国鉄1047名解雇撤回闘争は、その不屈の貫徹か、最後的解体かをめぐる決戦中の決戦に突入した。1047名闘争の解体に向けて与党3党と公明党が打ち出した「解決案」にすがりつく鉄建公団訴訟原告団の一部幹部を始めとする4者4団体派は、その受け入れを全闘争団員に対して恫喝的に迫っている。彼らは、あくまで解雇撤回を貫く意志を固めた闘争団員に対し「解決を妨害するのか」と絶叫し、力ずくでねじ伏せようとしているのだ。もはや4者4団体幹部は、権力・資本の恥ずべき走狗(そうく)に転落した。これに対し、和解絶対反対派の闘争団員は、根底的・非和解的な対決を貫き通している。この革命的な労働者魂にこそ、民主党・連合政権が仕掛けた1047名闘争解体攻撃を打ち砕く力が宿っている。

 1047名闘争の絶滅狙い総屈服強要する反動的暴挙

 3月30日、国交省副大臣の辻元清美(社民党)は、与党3党と公明党が提出した「解決案」について、記者会見で「1、2週間で結論が出る話ではない」と述べ、年度内解決は難しいと表明した。その意図は今や完全に明らかだ。
 辻元は、闘争団を一人残らず屈服させ、解雇撤回なき「解決」のもとに平伏させない限り、政府として「解決案」は提示できないと言い放つことによって、4者4団体幹部に1047名闘争を跡形もなくたたきつぶしてこいと突きつけたのだ。
 この意を受け、鉄建公団訴訟主任代理人の加藤晋介弁護士らを先頭とする4者4団体幹部は、あくまで屈辱的解決を拒否する闘争団員に対して全面屈服を迫ってきた。
 これは、国鉄分割・民営化に際してのJR総連カクマルの裏切りに匹敵する歴史的な大転向だ。
 そもそも1047名は、首を覚悟し、国鉄分割・民営化への屈服を拒否した存在だ。敵権力の先兵となり、分割・民営化を率先推進した松崎明らJR総連カクマルのファシスト反革命も、1047名闘争をつぶすことはできなかった。むしろ、JR総連カクマルへの階級的憎悪こそ、1047名闘争を持続させてきた根底にあるものだ。
 ところが4者4団体幹部は、このカクマル反革命に成り代わり、解雇撤回を貫く闘争団員に総力で襲いかかってきた。
 だが、そこに今回の1047名闘争解体攻撃の破綻点もある。一人残らず屈服させなければ、権力の意図は貫徹しない。絶対反対を貫く闘争団員の闘いは、1047名闘争を根底からよみがえらせる根源的な力を有しているのである。

 労働運動総体の壊滅を策す解雇撤回なき4党「解決案」

 与党3党と公明党による「解決案」は、解雇撤回もなし、JRの責任は問わず、JRに謝罪もさせないというものだ。
 「解決案」の反動性の核心は、1047名の解雇を正当化している点にある。そもそも「人道問題として解決する」とは何だ! 国鉄労働運動解体のために国鉄労働者を解雇したのは政府・JRだ。20万人の首を切り、200人を自殺に追い込んだ国鉄分割・民営化を、政府・JRはとことん居直っている。
 国交相の前原誠司は、1月29日の予算委員会で「1047名は、万全の雇用対策を講じたにもかかわらず、結果として解雇された」「政府としての責任はすべて果たしている」と言い放った。
 労働者の首を切った張本人が、「人道的解決」で救ってやると言っているのが「解決案」だ。これほど労働者を愚弄するものはない。
 こうした「解決案」で1047名闘争を敗北のうちに終わらせようとする民主党・連合政権の狙いは明白だ。
 民主党・連合政権は、日航労働者1万6千人の解雇に本格的に着手し始めた。絶望的な財政危機の中で、彼らは道州制導入=360万人公務員労働者首切りに突き進もうとしている。大恐慌の時代に生き延びるために、労働者に大失業と極限的低賃金、徹底した非正規職化を強制することが、日本帝国主義の意思なのだ。そのためには、解雇撤回闘争をたたきつぶし、「国鉄改革は正しかった」とどこまでもうそぶき続けるほかにないということだ。
 国鉄分割・民営化以来、膨大な労働者が非正規職に突き落とされた。その攻撃は、今日の大恐慌下でますます激化しつつある。この現実に対し渦巻く労働者の怒りと1047名闘争が結合し、巨大な革命的反乱となって発展していくことに、民主党・連合政権は恐れをなしているのである。
 国鉄分割・民営化に反動的決着をつけることなしに、道州制360万人首切り攻撃は貫徹できない。「解決案」の凶暴な意図は、戦後労働運動史上、最大の闘いである国鉄分割・民営化反対闘争をたたきつぶし、国鉄労働運動を解体して、労働運動そのものを絶滅することにある。まさにそれは、大恐慌下の歴史的大反動攻撃だ。
 すでに国労内部では、国労を解散し、全労協から脱退して連合に行く話が進んでいる。この間の北教組弾圧にしても、国家権力が組合そのものを起訴するという前代未聞の攻撃が行われている。全北海道開発局労働組合に対しても、「ヤミ専従」などという言いがかりで約4000人もの労働者に大量処分攻撃がかけられている。日教組、自治労解体の攻撃が始まっているのだ。その切っ先に、1047名闘争解体攻撃がある。
 4者4団体幹部は、民主党・連合政権の手先となって、この攻撃を率先推進しているのだ。それは、労働組合を解体し、労働運動総体を壊滅に追い込んで、労働運動の火を消し去る反動的暴挙そのものだ。彼らは、6千万労働者階級全体に敵対する反動的正体を、今やむき出しにしたのである。

 解雇撤回をあくまでも貫き新たな全国運動創り出そう

 4者4団体幹部を先兵とする1047名闘争解体の攻撃は、国鉄分割・民営化体制=JR体制がかつてない危機に陥っているからこそ、激しく仕掛けられている。
 この1〜3月、動労千葉は4波のストライキを貫徹して、JR東日本の検修外注化4月実施を破産に追い込んだ。この闘いは、JR体制下で集中的に矛盾を背負わされてきた平成採の青年労働者の根底的な怒りを引き出し、JR体制をぐらぐらに揺さぶっている。
 JRの大合理化計画が労働者の闘いによって破産したことなど、分割・民営化以来、例がない。しかもこの闘いは、JR体制への青年労働者の総反乱を引き寄せている。
 だからこそ民主党・連合政権は、検修外注化4月実施を阻止した動労千葉−動労総連合の闘いと1047名闘争が緊密に結合してJR体制打倒へと突き進んでいくことに心底恐怖しているのだ。動労千葉に対する執拗(しつよう)な組織破壊攻撃と同時に、1047名闘争解体の攻撃が激しく仕掛けられているのはそのためだ。
 大恐慌下の階級決戦は、必ずこうした組織破壊攻撃との激烈な攻防戦になる。攻防が相互のつぶしあいとなっているのは、敵階級が断末魔の危機に突き落とされているからにほかならない。
 それは、この攻防に勝ち抜き、不屈に生き抜いた者こそが、最後の勝利を手にすることができるということだ。誇り高くこの攻防を貫くことにまさに勝機が存在する。
 動労千葉は、国鉄分割・民営化絶対反対を掲げ、1047名解雇撤回の新たな全国運動を呼びかけている。この闘いには、すべての労働者の怒りを結集する力がある。これは大恐慌に立ち向かう階級的労働運動を新たに創造していく闘いだ。
 とりわけ青年労働者は、国鉄分割・民営化によって生み出された現実に怒りを燃やし、真っ向から闘い、闘う仲間と労働組合を心の底から求めている。解雇撤回なき和解を強行する4者4団体幹部は、この青年労働者の決起を泥靴で踏みにじっているのである。
 1047名闘争解体の大反動を打ち破り、解雇撤回なき「解決」を粉砕しよう。1047名闘争の存亡をかけた一大決戦を総力で闘い、その中から大恐慌時代に勝利できる階級的労働運動の創造・発展をかちとろう!

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2434号2面2)(2010/04/05 )

 4・25尼崎現地闘争に総結集を

 事故続発と安全の崩壊 青年組織しJR体制打倒へ

650人が結集し事故現場(後方マンション)までデモをした昨年の尼崎事故弾劾闘争
 6年目の尼崎事故弾劾闘争は、国鉄分割・民営化との決着をかけた大攻防が最高に煮詰まる中で闘われる。今年の尼崎闘争は、1047名解雇撤回とJRの検修外注化阻止を軸とする第2次国鉄決戦の命運を決する闘いだ。05年4月25日の尼崎事故は、国鉄分割・民営化の破産を衝撃的に突き出した。JRはこの事故を居直り、一層の合理化・外注化を強行しようとしている。これは第2、第3の尼崎事故を不可避とする。反合理化・運転保安闘争路線を貫き、JR体制を打倒しよう。

 尼崎事故を繰り返すのか

 1〜3月、4波のストライキを貫いた動労千葉を先頭とする闘いは、JR東日本の検修外注化4月実施を完全にぶっ飛ばした。国鉄分割・民営化以来24年目にして初めて、JRの合理化計画を実力阻止したのだ。決定的なことは、この闘いによって、青年労働者と大合流する展望が圧倒的に切り開かれていることだ。動労千葉派は、JR労働運動の主流派に躍り出ようとしているのだ。
 反合理化・運転保安闘争路線こそ大恐慌時代に勝利する路線だ。反合・運転保安闘争をさらに実践し、平成採の青年労働者を獲得する闘いとして4・25尼崎闘争を打ち抜こう。
 安全をとことん崩壊させたJRは、尼崎事故をまたも繰り返そうとしている。
 3月3日朝7時10分、JR西日本・尼崎駅で起きた「信号トラブル」は、第2の尼崎事故につながる深刻な事態だ。レールが折れ、1aも破断して通電しなくなり、信号は赤のままになった。ところがJR西日本は、レールに応急の通電装置を取り付けて信号を作動させ、ラッシュ時に列車を運行させたのだ。
 乗客を私鉄に奪われないことのみを目的に、レールが破断した状態のまま運行を強行したということだ。しかもJRは、この事故を「信号トラブル」と発表し、事態の深刻さを押し隠している。
 05年の尼崎事故当時、JR西日本・大阪支社は「稼ぐ」というスローガンを掲げていた。稼ぐためなら事故が起きても構わないというのが、今も変わらないJR西日本の姿勢だ。徹頭徹尾、尼崎事故を完全に居直っているのだ。
 同日の午後8時過ぎには、JR西日本の山陽新幹線で車軸のベアリングが破損し、煙が噴出する重大な事故が起きた。3月3日の二つの事故は、JRが尼崎事故をさらに繰り返そうとしていることを明白に突き出した。

 青年を犠牲に延命図るJR

 JR体制は、青年労働者を犠牲にして生き残ろうとあがいている。
 尼崎事故では、高見運転士(当時23歳)に事故責任を押しつけた。06年1月の伯備線事故では、青年労働者が触車死亡させられた。伯備線事故の責任も青年労働者に押しつけられ、労働者は禁固刑を受けて解雇された。JR西日本は何ひとつ責任を取っていないのだ。
 JR西日本は、4月からの鉄道事業の再編成を打ち出している。大恐慌の直撃を受けて収益が上がらない中、「採算のとれない職場は廃止する」「会社の役に立たない、利益を生まない社員はいらない」と強弁しているのだ。大合理化・首切りの宣言であり、安全をさらに崩壊させる宣言だ。
 3月26日、神戸検察審査会はJR西日本歴代社長の井手・南谷・垣内を「起訴相当」とする決定を下した。許せないことにJR西日本は、この「起訴相当」決定で尼崎事故に反動的「決着」をつけようとたくらんでいる。尼崎事故のくびきから逃れ、JR東日本のような全面外注化に打って出ようとしているのだ。
 JR西日本は、5年でクビにする「労働者使い捨て制度」である契約社員制度をさらに拡大し、運転士以外はすべて非正規職に置き換えようとしている。青年労働者をさらなる分断と競争にたたき込もうというのだ。絶対に許してはならない。
 JR東日本の検修外注化に青年労働者は怒りをもって決起している。この怒りはJR全体の青年労働者の怒りでもある。
 岡山駅の契約社員である動労西日本の山田和広副委員長は、「契約社員制度廃止」を掲げて立ち上がった。この闘いの波及を恐れたJR西日本は、3月31日付で山田副委員長の解雇を強行した。この攻撃に対し、山田副委員長は「解雇撤回・契約社員制度廃止」を掲げてストライキを貫徹した。JRの青年労働者は、この闘いに圧倒的な共感を示している。
 今こそ青年労働者獲得の闘いに打って出よう。平成採獲得はJR体制打倒に直結する闘いだ。動労千葉に続き、平成採を獲得してJR労働運動の主流派に躍り出よう。

 解雇撤回貫く全国大運動を

 1047名闘争についての「4党和解案」は、大量首切りを進める大攻撃だ。その核心は、「国鉄分割・民営化による20万人首切りを承認しろ」ということにある。民主党・連合政権はこの「4党和解案」を、日航1万6千人首切り、道州制導入による公務員労働者360万人解雇を強行するために出してきたのだ。4者4団体幹部は、その受け入れを恫喝的に闘争団に迫っている。
 ふざけるな! 何が「解決案」だ! これは1047名闘争解体攻撃だ。民主党・連合政権は1047名闘争が労働者の結集軸となり発展していることに恐怖して、この攻撃に打って出てきたのだ。
 1047名闘争解体は国労解散・JR連合化の始まりだ。国労本部は8月定期大会で「国労解散・JR連合合流」を決定しようとしている。「4党和解案」は、戦後労働運動をたたきつぶし労働運動の大再編を狙う労働運動根絶攻撃だ。
 動労千葉は「絶対に国鉄闘争の火を消してはならない。23年間の闘いの結論が『国労解散』などあり得ない。ここに数千万の労働者の怒りの声を結集させよう」と、1047名解雇撤回の新たな全国運動を呼びかけている。この大運動こそ第2次国鉄決戦の勝利を切り開く決定的闘いだ。
 4・25尼崎闘争を、この大運動を発展させる一大跳躍点にしよう。
 外注化阻止と1047名解雇撤回の二つの柱を掲げ、戦争と大失業、労組破壊に突き進む民主党・連合政権を今こそ打ち倒そう。
------------------------------
 尼崎事故弾劾!
 4・25全国総決起集会
 4月25日(日)午後1時 JR尼崎駅 北口駅前広場
 主催 集会実行委員会/呼びかけ 動労千葉

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2434号5面3)(2010/04/05 )

 新刊紹介 全学連が訪米報告集を発行

  全学連の『訪米報告集』が完成した。3・4教育ゼネストのドキュメント、訪米団座談会、全学連の闘いの歴史をつづった訪米レポートなど盛りだくさん。「世界革命はできる!」と確信にあふれて帰国した訪米団6人が、カリフォルニアでの生き生きとした闘い、国際連帯の地平の巨大さを語る訪米団座談会が必見。まとめて購入して、組織化の武器に!
◆頒価500円 ◆注文先 全学連/TEL&FAX 050-3036−6464
E-mail mail_cn001@zengakuren.jp
※前進社でも取り扱います。

------------------------TOPへ---------------------------