ZENSHIN 2010/05/24(No2441 p06)

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週刊『前進』(2441号1面1)(2010/05/24 )

 国鉄1047名闘争の貫徹と勝利をめざし 6・13集会-全国大運動へ

 青年を先頭に労働者の未来開け

 安保・沖縄決戦の新たな爆発で米日韓の北朝鮮戦争策動粉砕を

(写真 萩原富夫さん不当逮捕に怒りを爆発させ全学連は機動隊の規制を実力粉砕【5月24日 成田市】)

国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回の新たな全国運動のスタートである6・13大集会に一切をかけて全力で結集しよう。この闘いの革命的貫徹に日本と世界のすべての労働者階級の命運がかかっている。青年労働者の未来もここにある。ギリシャや沖縄を始め、世界大恐慌下の闘いの爆発が労働者階級の怒りのエネルギーを解き放っている。そのすべてを獲得し、ともに進む時がきた。帝国主義を打倒する力は労働者階級自身の中にあり、労働組合の中にある。

 解雇撤回を貫いて労働組合の再生を

 6・13集会は第一に、国鉄分割・民営化絶対反対と1047名解雇撤回を貫くことをとおして、労働組合を階級的によみがえらせていく歴史的闘いだ。青年労働者こそがそれを先頭で担おう。
 既成労組の腐敗した幹部連中が資本や当局の意を代弁し、労働者支配の先兵となっている今日の労働現場。資本に搾り取るだけ搾り取られ、次々と職場を去る仲間。すべてが個人の責任にされ、労働者の誇りすら奪われる。この全構造が青年労働者の怒りを抑えつけている。ふざけるのもいい加減にしろ! 一切は労働組合がその階級的原則である「解雇撤回」を投げ捨てているからだ。この現実を今こそ怒りを込めて突き破る時だ。
 国鉄分割・民営化は、今日に至る新自由主義攻撃の出発点だ。反対する労組・労組員を差別・選別し、あらん限りの屈辱を与えたうえ選別解雇する「国家的不当労働行為」を強行した。これに動労(現JR総連)は当局の先兵となり、国労指導部は無為無策の中で自壊の道を歩んだ。これを機に一挙に労働運動の屈服と変質が進み、総評解散・連合結成に突き進む。それは全産別での外注化・民営化、そして非正規職化の攻撃と一体で進み、労組がお墨付きを与え、資本と労働組合幹部が一体となって青年労働者をおとしめる今の現実をつくり出したのだ。
 しかしこれに対して闘う対抗軸となってきたのが1047名解雇撤回闘争だ。既成労組幹部の屈服の中でなお、自治労や日教組の現場労働者など100万人もの支援陣形を形成して闘い抜いてきた。この1047名闘争解体のために日帝ブルジョアジーは、動労千葉争議団を排除した上で、「雇用は保証できない」「不当労働行為や解雇を二度と争わない」ということを、労働組合の側が政府や資本に誓約することを要求している。どうして許せるか!
 日本労働運動は歴史的転換点を迎えている。動労千葉と革命的闘争団が今こそ全労働者の結集軸となり、新自由主義と対決する階級的労働運動の大前進を切り開こう。その一切が6・13にかかっている。

 青年労働者の怒りはもはや臨界点だ

 6・13集会は第二に、国鉄を始めとした4大産別を先頭に、今や臨界点に達する青年労働者の怒りを総結集する闘いだ。
 そもそも国鉄分割・民営化との闘いに一つでも決着がついているというのか! 分割・民営化以来、激しい外注化・子会社化を進めた結果、「尼崎事故」を始め安全を崩壊させ、同時に370人もの現場労働者を殺し続けてきているのがJR体制だ。しかもその破産を取り繕うためにさらに徹底した民営化・子会社化・アウトソーシングが必要と、検修・構内部門の全面的外注化にまで突き進もうとしているではないか。現実にJR総連はもちろん、国労幹部もその先兵になっている。これが「国鉄改革をさらに完遂する」とした前原談話の現実だ。
 それだけではない。「政治資金規正法」による弾圧を契機に北教組への激しい攻撃が吹き荒れている。北海道内すべての公立学校の教職員一人ひとりを管理職が呼び出し、組合活動の状況や政治的行為の有無の尋問・恫喝が行われている。他の教職員の行動の密告をも奨励するものだ。北教組指導部の屈服を前提に、明らかな不当労働行為と労働組合解体攻撃が強行されている。
 公務員労働者の非正規化も激しく進んでいる。「ワーキングプア教師」として、ダブルジョブ・トリプルジョブ、さらには生活保護を受給する教育労働者の現実すら暴露され始めている(5月24日付東京新聞)。
 国鉄分割・民営化を正当だと認めさせ、国鉄1047名闘争を解体する策動は、これらの攻撃と連動している。とりわけ道州制による「公務員労働者360万人いったん全員解雇・選別再雇用」という大攻撃と、完全に直結しているのだ。そもそも、1000万人とも1500万人とも言われる青年たちを非正規職やワーキングプアに突き落とし、年間3万人を自殺に追い込み、学校現場や自治体職場を多忙化と競争によって身体をむしばみ命すら奪う職場にした根源こそ、国鉄分割・民営化であり、それに屈した体制内指導部だ。国鉄分割・民営化とは青年労働者にとってまさに今現在の問題だ。
 4大産別の現場にみなぎる青年労働者のこの怒りが、国鉄分割・民営化絶対反対、1047名解雇撤回と、反合・運転保安闘争路線のもとに総結集した時、JR体制を打倒し、道州制・民営化を粉砕し、職場を闘いの砦(とりで)にし、新自由主義粉砕とプロレタリア革命まで突き進むことは圧倒的に可能だ。それを動労千葉の1〜4月闘争が何よりも鮮烈に示している。こうした闘いを現場でやろう。
(写真 開示公判を終え地裁を出る市東さんを乗せた車に殺到し熱い激励を届けた【5月25日 千葉市】)

 新基地建設居直る鳩山政権うち倒せ

 6・13集会は第三に、大恐慌下の戦争と真っ向から対決する闘いだ。
 日米帝国主義と韓国政府による朝鮮侵略戦争が歴史的切迫情勢を迎えている。韓国は哨戒艦沈没事件を北朝鮮製魚雷によるものとの調査結果を発表した。これを受けて24日には大統領イミョンバクが戦争記念館で国民向け談話を発表し、韓国の領土や領海、領空の武力侵犯があれば「即時自衛権を発動する」と明言した。韓国政府は6月には在日米軍も参加し大規模な米韓軍事演習を行うことも明らかにした。
 他方で鳩山も、「北東アジアが緊張している現在こそ、日米同盟が重要だ」(21日鳩山・クリントン会談)、「現時点で海兵隊を含む在日米軍全体の抑止力を低下させない」(23日、沖縄)と、基地とは安保であり戦争であることを居直り、辺野古への新基地建設を公然と居直った。また原発警備強化(国交相・前原)、自治体との連絡態勢確立(総務相・原口)など、臨戦態勢に突入している。
 EUの解体的危機、何よりも中国バブルの崩壊と米ドル暴落の切迫という大恐慌の激化が、北朝鮮スターリン主義体制の末期的危機の激化を引き金に、文字どおり戦争となって爆発しようとしているのだ。大恐慌とは戦争の時代である。そこにおいては捏造(ねつぞう)や偶発的事態も含めて、階級闘争の圧殺と勢力圏争いという侵略の論理がすべてに貫かれるのは歴史的に明らかだ。
 国鉄をめぐる決戦は、「国労を解体し総評をつぶし、立派な憲法を床の間に安置する」(中曽根)という歴史的大攻撃との対決だ。有事立法体制を根幹で打ち破り続けてきたのが動労千葉と1047名解雇撤回闘争の存在だ。6・13大運動こそが、大恐慌下の侵略戦争に真っ向から立ちはだかる闘いであることを明確にして闘い抜こう。
 日帝・鳩山政権は大恐慌下でグラグラになっている。だからこそ、連合を権力の内側に取り込み、ボナパルティズム的統治形態への移行に全力を挙げている。三里塚反対同盟の市東孝雄さん、萩原富夫さんの逮捕に示される日帝の凶暴化は、反対同盟の農地死守の決起に対する弾圧だ。それは同時に、1047名闘争団の中に生まれた絶対反対派の決起、100万沖縄労働者階級の基地撤去・安保粉砕への大決起、法大を先頭とする戦闘的学生運動の前進に対する大反革命である。
 鳩山民主党・連合政権打倒へ、6・13の大結集に一切をかけて闘おう。

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週刊『前進』(2441号2面1)(2010/05/24 )

 韓国哨戒艦沈没事件

 「北朝鮮の仕業」と断定し米韓は6月に軍事大演習

 北朝鮮侵略戦争の切迫に反撃を

 帝国主義の未曽有の危機の中で、米帝と韓国政府による北朝鮮侵略戦争の危機が超切迫している。これは沖縄に対する辺野古新基地建設を宣言する日米共同声明と一体の攻撃である。一触即発の戦争的危機に対して、反戦闘争、安保・沖縄闘争の爆発で階級的に大反撃しなければならない。

 調査結果発表と「宣戦布告」

 3月26日に起こった韓国海軍哨戒艦「天安(チョナン)」沈没事件(46人死亡)に対し、米帝主導で編成された米・英・豪・スウェーデンの軍民合同調査団が5月20日、「北朝鮮製の魚雷による水中爆発で沈没した」と調査結果を発表した。
 続いて24日、韓国の李明博(イミョンバク)大統領は北朝鮮に対して「断固たる措置を取る」「北朝鮮は相応の対価を払うことになる」と談話を発表。李は制裁措置を発動すると同時に、「北朝鮮が今後韓国の領海、領空、領土を武力侵犯すれば、即刻自衛権を発動する」「軍の戦力を画期的に強化し、韓米連合防衛態勢を一層強固にする」と発言した。
 米帝は、「調査結果」を受けてゲーツ国防長官が「韓国の調査を支持する」と態度表明した。
 日帝は李明博の声明を断固支持し、共同歩調をとることを表明した。
 クリントン国務長官は訪中を前に、急きょ21日訪日し、鳩山、岡田と会談した。その目的は、普天間基地問題というよりは、朝鮮情勢についての意思一致であった。普天間の辺野古移設は、すでに前提だったのだ。
 韓国政府は、北朝鮮への制裁を求める国連安全保障理事会への新たな決議案を6月初めにも提示する。クリントンは24日、北京で北朝鮮を「テロ国家に再指定するかどうか引き続き検討している」と発言した。
 米韓両軍は、対潜水艦戦の大規模軍事演習を6月にも計画している。秋の予定を前倒しするもので、「(沈没の起きた)黄海だけでなく、東海(日本海)でも行う」としている。
 この一連の動きは、米帝オバマ政権と韓国政府、そして日帝・鳩山政権が一致して行ったものである。「調査結果発表」自体が宣戦布告にも等しい。きわめて切迫した重大事態である。
 韓国国内でも「調査結果は不透明で信用できない」という怒りと不信の声が上がっている。

 北朝鮮の体制崩壊的な危機

 一方、北朝鮮政府は、20日の調査結果は「ねつ造」だとする声明を発表、「制裁措置に対しては全面戦争を含む強硬措置で答える」と警告した。北朝鮮の金正日(キムジョンイル)スターリン主義政権は、昨年のデノミ政策の失敗もあり、世界大恐慌のもとでの経済的破綻の様相を一段と深めており、体制崩壊的危機に突入している。米帝に自らの支配体制の保証を取り付けようとして、反労働者的反人民的な冒険主義的瀬戸際政策に訴えている。
 その場合、金正日は北朝鮮人民を抑圧しているだけでなく、南朝鮮人民に対しても、その米帝と李明博政権に対する階級的な反撃の闘い、労働者階級の自己解放的決起に根底的に敵対しているのである。
 しかし、問題はこの北朝鮮政権の綱渡り的政策を餌食として、米日帝が一気に北朝鮮侵略戦争、体制転覆的行動に出ようとしていることにある。
 そもそも、米帝は圧倒的な軍事力(巨大な核軍事力!)、在韓米軍および第7艦隊と沖縄を始めとする在日米軍をもって、北朝鮮に対して軍事重圧を加えており、そこにある「力の差」は圧倒的に歴然としている。
 今年も3月8日から10日間、米韓合同軍事演習「キーリゾルブ」が強行された。韓国軍2万人、米軍1万8000人という陣容で「北朝鮮軍の全面的な南侵に備えて米軍を朝鮮半島に迅速に増員する訓練」として行われた。野外機動訓練「フォールイーグル」が並行して実施された。
 これに対して北朝鮮政府は「核戦争の演習、北への侵略戦争の演習だ」と非難し、「われわれの自衛的核抑制力はさらに強化されるだろう」と警告した。
 米帝の側は、北朝鮮のこうした反応を知っていて、軍事挑発そのものである共同演習を北朝鮮の眼前で展開したのである。だから、キーリゾルブの過程でも、(北朝鮮からの)韓国の艦艇に対する攻撃などを想定した訓練が行われた。
 米帝は北朝鮮の体制崩壊的危機を見据え、北朝鮮を制圧・占領しようとしている。「政権が崩壊した時に、北朝鮮にある核を押さえることが海兵隊の目的である」と海兵隊司令官が公言してはばからない。

 辺野古新基地は戦争の基地 

 今日、鳩山政権が再び「辺野古新基地」を沖縄県民に押しつけようとしていることと、北朝鮮侵略戦争突入情勢は完全に一体のものである。沖縄基地はまさに米帝のイラク・アフガニスタン侵略戦争のための基地として今現に使われているだけでなく、朝鮮・中国侵略戦争のための基地でもある。日米の帝国主義者どもが言う「抑止力」とは、帝国主義の体制、労働者階級を搾取し抑圧する体制を維持するための暴力装置のことである。「抑止力」とか「安全保障」は、帝国主義国家のそれであって、階級的規定性のない抑止力や安保というものはない。
 だからそもそも「海兵隊は日本の抑止力になっていない」とか、「県外に移設せよ」などの議論は、まったくナンセンスなのだ。米軍基地は、帝国主義の侵略戦争のためのものであり、とりわけ今日的には切迫する朝鮮侵略戦争のための基地なのだ。これに対する闘いと別のところに普天間基地撤去の闘いはない。 
 仲井真知事に対する鳩山の発言を見よ。
 「昨今の朝鮮半島情勢からお分かりだと思うが、今日の東アジアの安全保障環境にまだ不確実性がかなり残っている中で、海兵隊を含む在日米軍全体の抑止力を現時点で低下させてはならないということは、一国の首相として安全保障上の観点から、やはり申し上げなければならない」
 これは要するに、第一に今や米帝の北朝鮮侵略戦争が切迫していること、日帝としても、これに全面的に協力加担すること、第二にそのために沖縄基地は不可欠の拠点になっているのであり、それを弱めることはできない、沖縄はこれを甘んじて受け入れろ、ということ、この二つのことを鳩山はあらためて通告しているのである。
 まさに沖縄基地は戦争のための基地であり、だからこそ帝国主義者は譲れないものとして基地建設を押しつけてくるのだ。だから、プロレタリアートにとっては、安保粉砕・基地撤去しかないのだ。基地撤去を求める全人民的怒りの先頭に立って、米日帝の北朝鮮侵略戦争阻止、普天間基地撤去、辺野古新基地建設阻止へ闘い抜こう! 
 この闘いを国鉄決戦を基軸に、一体の闘いとして闘い、6・13大集会に総結集しよう。

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週刊『前進』(2441号3面3)(2010/05/24 )

 “俺たちは本気だ。団結街道閉鎖など断じて許さない”

 三里塚 市東さんの決起の根底性

 5月17日、成田警察署に連行された三里塚芝山連合空港反対同盟の市東孝雄さんは、弁護士に次のように語った。「自分は平気です。私も頑張りますので、皆さんも頑張ってください。これでおれたちは本気だと空港会社(NAA)に知らしめることができた」
 「おれたちは本気だ」――この言葉は、市東さん逮捕の報とともに全国に衝撃と感動を与えた。
 この日、NAAは団結街道の部分閉鎖を通告した看板を立てにきた。それに対し市東さんは烈火のごとく怒り、「持てる力の限りの怒りを爆発させ、『団結街道の閉鎖など自分がいる限り断じて許さないぞ』とばかり徹底的に弾劾し、看板設置の暴挙を粉砕した」(本紙前号)。市東さんは今、10日間の勾留がつき成田署に勾留されているので、市東さんが何をやったかは書けない。成田署は、完全に徹底的に粉砕されぺしゃんこになった看板を持ち帰ったということだけは報告しておきたい。もちろん誰がやったかはわからない。
 現場に立ち会った現闘の同志たちは「市東さんの今回の決起は、強い意志と決意を込めた怒りの爆発であった」「市東さんの怒りの大きさに心から感動した」と語っている。市東さんはこの間、「圧力を受ければ受けるほど『何くそ負けるもんか』と反発するのが人間じゃないですか。ここで生き闘うことの意義をますます強く感じています」と語っていた。5・17決起でこの決意を満腔(まんこう)の怒りを込めて爆発させたのだ。
 この市東さんの5・17決起と5・20緊急現地闘争によって、ついに5・20団結街道閉鎖は粉砕された。緒戦の偉大な勝利をかちとった。
 団結街道の閉鎖と第3誘導路建設で、市東さんの母屋と畑を鉄製のフェンスで2重3重に取り囲み、ジェット機の爆音の渦の中にたたき込み、追い出しを図る。こんな悪辣(あくらつ)な攻撃をどうして許せるか!
 萩原進事務局次長は5月25日の市東さんの勾留理由開示公判後のまとめで、自身が3月集会で訴えた言葉「火の玉となって」を引用し、「市東さんこそまさに火の玉となって決起したのだ。市東さんに続こう」と呼びかけた。
 三里塚闘争は、まさに国鉄決戦、沖縄決戦と一体の闘いだ。三里塚闘争は1966年に始まり、70年安保・沖縄決戦の重要な一角として闘い抜かれた。ベトナム侵略戦争の激化に伴いその反戦闘争の最も先鋭的戦闘的、かつ大衆的闘いとして、日本階級闘争の帰趨(きすう)をかけた闘いとして闘われてきた。
 三里塚闘争の最大の特質は、何と言っても革共同を始めいわゆる「革命的左翼」「新左翼」との共闘を堅持して闘い抜いてきたことである。社共は逃亡した。襲撃をくり返したカクマル、動労千葉の三里塚闘争参加に統制処分を加えた動労カクマルの敵対を粉砕し、脱落派による反対同盟の条件派化攻撃をのりこえ、不屈の闘争原則を生み出し、反戦の砦(とりで)として闘われてきた。
 その「一切の話し合い拒否・空港絶対反対、農地死守・実力闘争」という非妥協不屈の闘争原則は、44年の強靱(きょうじん)な闘争を生みだし、そして動労千葉労働運動を生み出した。
 80年代に新自由主義攻撃が襲いかかる中で、三里塚と動労千葉は唯一これに反撃し抜き、動労千葉は国鉄分割・民営化攻撃をついに打ち破り勝利してきた。大恐慌がもたらす帝国主義の未曽有の危機の中で、三里塚農民と動労千葉との労農同盟は革命の新たな展望を生み出し、階級的結集軸となっている。
 このように三里塚闘争44年の闘いは、「日本革命―世界革命の一大根拠地である」(本紙前号・清水丈夫議長論文)。
 団結街道の閉鎖を阻むか否かをかけた決戦の5月20日、韓国民主労総から7人の若い労働者が三里塚を訪れた。「三里塚は何を目指した闘いか」という質問に、萩原進事務局次長は「世の中を変える運動だ」ときっぱりと答えた。市東さんの5・17決起こそ、三里塚44年の歴史が生み出したものだ。
 国鉄・沖縄・三里塚・法大決戦の爆発で鳩山政権を打倒しよう。「迷うことなく決戦に突入しよう」(北原鉱治・反対同盟事務局長)。青年労働者・全学連はその先頭で闘おう。
(写真 新やぐらを建て反対同盟の不動の決意を示した【5月16日 天神峰】)

 民主労総ソウル本部が弾劾声明

 市東さん逮捕に対して民主労総ソウル地域本部が発した弾劾声明(要旨)を紹介します。
 市東孝雄同志といえば、現地で生まれ育ち、これまで三里塚を守り続けている方ではないですか。韓国の同志たちが三里塚を訪問した際、直接お目にかかり、闘争の映像を通してもよく知っています。孝雄同志が看板設置に抗議するのはあまりにも当然であり、正当な行為です。千葉県警は今すぐ市東孝雄同志を釈放し、三里塚農民に謝罪しなければなりません。
 民主労総ソウル本部と、三里塚の願いをよく知っている韓国の同志たちは、空港反対同盟の闘いをさらに固く支持し、守り抜くという決意を表明します。
 2010年5月18日(光州民衆抗戦30周年の日)

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