ZENSHIN 2011/09/26(No2505 p06)

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週刊『前進』(2505号1面1)(2011/09/26 )

 9・19反原発 6万人の怒りを11・6へ

 福島先頭に階級闘争の新時代開く

 原発再稼働・「復興」攻撃うち破ろう

 巨万のデモの先頭に「な全」(NAZEN)立つ

(写真 東京・明治公園は福島の部隊を中心に全国から集まった6万人で埋まった。会場の外にも参加者があふれた【9月19日】)

 9月19日、東京・明治公園で「さようなら原発1000万人アクション」(主催・実行委員会)が開かれ、全国各地から6万人の大結集とデモが実現した。会場からあふれ出る巨万の決起によって、原発推進・再稼働を狙う野田・民主党政権と日本経団連に大打撃を与えた(記事3面)。次の大方針は11・6労働者集会だ! 巨万の総決起に向かって全力で闘おう。

 福島の怒りと固く結び

 9・19闘争は労働者の職場からの決起をベースに、あらゆる階層・年代の個人やグループの参加もあり、歴史的な大結集となった。6万人の決起は、連合本部ダラ幹や体制内労組指導部による労働運動の抑圧を打ち破り、労働者階級の根源的怒りと力を解き放つ大展望を切り開いた。今こそ闘う労働組合を全国によみがえらせ、数百万数千万人の労働者の総決起の時代を切り開こう。そして戦争も原発も失業もない、労働者が主人公の社会をつくり出そう。
 集会では、どの発言も福島原発事故への怒りに満ち、「段階的廃炉」や「5〜10年先に」などと言って再稼働を容認する余地の一切ない、真剣な思いがあふれていた。「すべての原発いますぐなくせ!」という要求が労働者階級人民の生きるための意志だからだ。立錐(りっすい)の余地なく会場を埋めた参加者は力強く「原発はいらない」「再稼働阻止」と怒りの声をあげた。
 「すべての原発いますぐなくそう!全国会議」(な全)は、全国から1千人が結集し、反原発闘争―日本階級闘争の責任勢力として鮮烈に登場した。本集会の前に独自集会をかちとり、デモでは青年・学生を先頭とする力あふれる隊列が全体を牽引(けんいん)した。
 この日の闘いの大高揚をつくりだしたものは、何よりも1千人で大挙、福島から参加した人びとの怒りである。「怒」と記されたのぼり旗を掲げ、政府・東電への激しい抗議の意志をたたきつけていた。そして全国の闘う労働者は、自治労・日教組を始め、体制内労組指導部の動員抑制にもかかわらず、それを大きく突き破る組合員の決起をつくり出した。
 9・11反原発全国一斉行動―9・19闘争は、秋の階級闘争の大きな展望を切り開いている。この過程は、野田政権が福島の怒りを圧殺し、原発再稼働―原発輸出に突き進むのか、それとも「再稼働阻止、全原発の即時停止・廃炉」の道を切り開くのかをかけた歴史的な決戦の時である。日本経団連の利害を露骨に体現する野田・民主党政権と激突し、国鉄決戦と反原発闘争で新自由主義にとどめを刺す重大な局面に入ったのだ。
 政府の「事故収束」デマ・キャンペーンで労働者階級の怒りの爆発を抑えることは絶対にできない。放射性物質の放出は止まらず汚染が広がり、低線量・内部被曝への危機感が拡大している。政府の資本家救済、人民切り捨て政策によって、被災地はもとより全国の労働者人民の生活と生業の破壊は進み、失業はますます拡大する。大恐慌・大震災・大失業の情勢のもとで、労働者階級人民は本気で立ち上がって闘う以外に生きていくことができない。そういう時代が到来している。

 労働運動の大展望開く

 そうした中で9・19闘争は、日本階級闘争の新時代を切り開く画期的な大闘争となった。反原発闘争が、1960年の安保闘争や、70年の安保・沖縄闘争を超える巨大な戦闘的大衆闘争となった。決起した一人ひとりの怒りと危機感は、かつての比ではない。生存することそのもの、未来を担う子どもの命そのものが直接かかった絶対非和解の闘いだからだ。革命とはこういうことだ。
 1980年代の国鉄分割・民営化攻撃を画期として新自由主義政策が展開され、今日、非正規労働の拡大と労働組合の団結破壊が社会を覆っている。原発政策はそのもとで全面的に推進されてきた。だが、労働者階級の巨大な決起は今、この「国鉄と原発」という戦後体制の歴史的大反動を根底から打ち砕きつつある。国鉄闘争が反原発闘争と一体となって発展し、日本労働運動の歴史を塗り替える大流動が始まったのである。
 連合・全労連の労働組合指導部の思惑を超えて、青年労働者のランク&ファイル(現場労働者)の決起が本格的に起こりつつあるのだ。

 反原発・反失業、国際連帯めざし11・6労働者集会へ

 9・19闘争に参加した多くの青年労働者と学生が、6万人という巨大な決起を体験し、階級闘争のダイナミズムに触れ、団結し、ともに闘う喜びと感動を味わった。それは人生観、世界観、生き方を大きく揺さぶる出来事だった。この闘いに参加した青年労働者と学生の中から、明日の労働者階級の指導部が必ず生まれてくる。
 革命党に求められていることは、立ち上がる巨万の労働者階級人民としっかりと結合し、怒りを共有し、ともに闘うことだ。労働組合の再生と団結の拡大のために、さらに全力をつくそう。
 そして9・19は、ついに労働者階級本体の登場となった。「エジプト革命前夜情勢」とも言える展望が見えた。「な全」は10月を「フクシマ連帯月間」として闘い、11・6労働者集会の東京日比谷大結集を呼びかけている。労働者の巨大な決起に恐怖する体制内指導部の無方針・無展望の中で、「次の大結集方針は11・6労働者集会だ」「11・6を反原発・反失業、国際連帯の大闘争として闘い、労働者階級の団結の力を示そう」という呼びかけは圧倒的多数の労働者の魂に響くものだ。職場でキャンパスで地域で11・6集会1万人大結集へ全力で闘おう。

 ストライキを復権し闘おう

 8・30総決起集会をもって外注化阻止・偽装請負告発の決戦に入った動労千葉は、スト体制を確立してJR東日本資本と闘っている。そして、京葉車両センターにおける構内業務の外注化を阻止するために全力で闘っている。また動労水戸は9月16日、JR東資本による組合つぶしの不当労働行為を弾劾しストライキに決起した。9月20日には、郵政非正規ユニオンが雇い止め解雇撤回のストライキに決起した。
 すべては労働組合と団結の問題だ。連合の労働者支配・抑圧を打ち破り、今こそストライキを復権しよう。
 闘いが闘いを生む。そういう情勢に入った。11・6労働者集会への6週間を闘って闘って闘いぬこう。国鉄闘争全国運動と「な全」の闘いを全国で進めよう。10・9三里塚闘争に全国から総結集しよう。
(写真 青年労働者・学生を先頭に怒りのデモを牽引した「すべての原発いますぐなくそう!全国会議」【な全=NAZEN】の部隊)

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週刊『前進』(2505号1面2)(2011/09/26 )

前進速報版から 前進速報版から

▼動画/9・19東京明治公園▼中国農民5千人と武装警官が激突▼反戦被爆者の会・大槻泰生さんを偲ぶ会▼星野再審無罪へ新潟集会

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週刊『前進』(2505号1面3)(2011/09/26 )

 日程 10・9三里塚全国総決起集会

 第3誘導路粉砕・市東さんの農地を守ろう! フクシマ連帯・原発再稼働許すな! TPP(環太平洋経済連携協定)反対! 軍事空港粉砕・改憲阻止!
10・9三里塚全国総決起集会
 10月9日(日)正午成田市東峰反対同盟員所有地
〈主催〉三里塚芝山連合空港反対同盟

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週刊『前進』(2505号3面1)(2011/09/26 )

 労働組合の底力示す6万の大結集 9・19東京明治公園

 福島の怒り 世界にとどろく

 大江健三郎さんら反原発を訴え

(写真 大集会をかちとり、全員で「さようなら原発!」「再稼働阻止!」と一斉コール。演壇前の福島の人びと)

(写真 デモの先頭に呼びかけ人と福島の人びと)

 原発と核に対する抑えに抑えられてきた労働者人民の根底的な怒りが噴出し、歴史を動かす巨大な力となって動き出した。9月19日、東京・明治公園で開催された「さようなら原発1000万人アクション」(主催/実行員会)に全国から6万人が結集した。会場周辺にもあふれ出たあらゆる年代の人びとが、労組を軸にフクシマの怒りと結びつき、原発再稼働に延命を託す資本家階級と野田政権に大打撃を与えた。この闘いは全世界に報道された。次の決定的闘いは反原発・反失業を掲げた11・6労働者集会だ。日比谷野音を1万人で埋め尽くし全原発の停止・廃炉をかちとろう。
(写真 全国から労働組合が決起。原発事故−被曝と闘う福島県教組に沿道から熱い連帯の拍手)

 公園にも駅にも人があふれ

 午後1時前には会場内がすし詰め状態になり、歩道や近くの公園に人があふれ出した。最寄りの千駄谷駅でもホームも構内も駅前も超満員で、駅に降りられないほどだった。
 超満員となった会場の中央、演壇の真ん前には、大型バスを連ねて福島から参加した1千人を超える人びとが座り込んだ。いまだに避難所生活を強いられている人たちも参加している。男性も女性も若者も子どもたちも、日々、放射能の脅威、被曝の現実に立ち向かうなかから、「怒」ののぼり旗を押し立て、大挙結集した。「原発いらない!」「福島の子どもたちをモルモットにするな」のプラカードを掲げる人も。責任をとろうとしない東電と政府への怒りがあふれている。
 この福島の人びとの結集が、歴史的な大集会を牽引(けんいん)した。
 3・11大震災と福島原発事故を契機に既存の支配の枠組みが崩れ、人類の生存とは相いれない原発への労働者階級人民の怒りと危機感が、行動となって噴き出す時代が来たのだ。

 呼びかけ人らが満身で訴え

 集会では呼びかけ人が反原発のほとばしるような思いと決意を語った。ルポライターの鎌田慧さんは原発の再稼働は「国民を敵視する行為」と批判。作家の大江健三郎さんは「原子力のエネルギーは必ずや荒廃と犠牲を伴う」「私らには集会やデモしかない」と呼びかけた。
 経済評論家の内橋克人さんは「技術が発展すれば安全な原発は可能とする『原発安全神話の改訂版』が台頭している」と警鐘を鳴らし、「合意なき国策の政治的意図は核武装にある」と説いた。
 作家の落合恵子さんは原発は「生きていこうという人への国家の犯罪」と弾劾、同じく作家の澤地久枝さんは下請け労働者に被曝労働を強い、東北を棄民化してきた政府に怒りを表し、原発をなくせば雇用が失われるとの原発擁護論のペテンを暴いた。
 ここで俳優の山本太郎さんが登壇。「いま生き延びるためには原発を一斉停止する以外にない」と語り、真実を報道しないマスコミを批判。その場で用意したビデオカメラで会場を撮影した。映像はその日の夕方、テレビで放映された。
 最後に、福島から「ハイロアクション福島原発40年実行委員会」の武藤類子さんが発言に立った。真実が隠され、国が国民を守らない状況下で「福島県民は怒りと悲しみの中から静かに立ち上がっている」と語り「私たちとつながって」と訴えた。参加者は地鳴りのような拍手で応えた。

 3コースに分かれデモ行進

 集会後2時半過ぎから、参加者全体がフクシマの苦悩と怒り、決意と一つになって3コースに分かれてデモに出発した。警察の不当な規制と6万人の大結集のために、デモ出発まで3時間近く待たされる人もいたほどだ。
 渋谷コースの先頭は福島の部隊だった。白地に赤く「怒」の文字を染めた二十数本の福島行動隊の大のぼり旗が林立し、政府と財界、東電、御用学者への怒りをかきたてずにはおかない迫力の隊列は圧倒的な存在感と吸引力を発揮した。歩道には隊列に寄り添って歩く参加者が解散地点まで途絶えなかった。
 福島隊列を始め戦闘性と躍動感あふれる隊列のあちこちに、全原発の即時停止・廃炉へ闘う「な全」ののぼり旗が高々と掲げられた。そして、多くの隊列から「な全」と共通のデモコールが起こった。山本太郎さんが飛び入りでマイクを握り、リードしてくれる場面もあった。
 原宿コースは被災地の福島県教組や仙台市職労など日教組や自治労を先頭に、労組が組合旗をたなびかせて行進した。闘う労働組合をよみがえらせるために奮闘している職場からは、本部の動員指令の枠を大幅に上回る組合員の決起がかちとられた。労働者本体が動いた! 労働組合が大挙して立ち上がれば、政治を動かし歴史を変えることができる! この日の闘いはそれを実証した。
 新宿コースは政党や実行委参加団体など。全労協や全労連傘下の労組などが行進した。
 渋谷・原宿コースは解散地の代々木公園で合流し、デモを終えた参加者が後続のデモ隊を手拍子で迎えた。日が暮れて暗くなるまで、解散地でも感動的な交流が続けられた。
(写真 青年・学生を先頭とする躍動感あふれる「な全」の隊列)

 海外メディアが大きく報道

 この闘いは、米ワシントンポスト、英ガーディアンを始め、少なくとも34カ国以上で報道された。仏ルモンドは6枚の写真を掲載。独シュピーゲルは「参加者は野田政権を批判」と報道し、トルコ紙はのぼり旗を掲げた「な全」隊列の写真を掲載した。ほかに韓国、中国、スペイン、イタリア、イスラエル、クウェート、ブラジル、ロシア、フィンランド、南アフリカなど。全世界の注目を集めた。

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週刊『前進』(2505号3面2)(2011/09/26 )

 「な全」が独自集会

 青年・学生を先頭に11月へ

 「さようなら原発1000万人アクション」の本集会に先立ち、「すべての原発いますぐなくそう!全国会議」(な全=NAZEN)の独自集会が意気高くかちとられた。8月5日に広島で結成されて以来「な全」の仲間が全国から集まるのは初めて。しかも「な全」が原発に怒る6万人と合流し、その最先頭で闘うのだ。武者震いにも似た緊張がみなぎる中で集会が始まった。
 司会は新たに全学連書記次長となった法政大の洞口朋子さんと、闘うアーティスト・「な全」事務局次長の富田翔子さん。最初の発言は、気合いっぱいの全学連の新たなリーダー・斎藤郁真全学連委員長だ。「大学の御用学者がフクシマの怒りを抑えつけている。社会を変えるために自治会を復権させる」と決意表明。被災地・仙台で奮闘している東日本大震災現地救援対策本部の仲間は、「東北大の石井慶造が市民講座で放射能の安全神話を振りまいている」と弾劾、ともに闘おうと呼びかけた。
 青年労働者が次から次へと登壇した。沖縄の青年は「原発と基地を必要としている社会を変えよう」、広島連帯ユニオンは「被曝労働の現実をつくり出した民営化と闘う」、大阪市職の青年は「労組の屈服を許さず、橋下の解雇条例と闘う」、労組交流センター青年部長は「闘う労働運動をつくって原発を止める」と、それぞれ力強く決意を述べた。
 若い力で集会が最高潮に達する中、暴言と雇い止め解雇による組合つぶしと闘う郵政非正規ユニオン委員長が拍手に迎えられて発言に立ち、「非正規雇用を郵政から粉砕する。青臭い青年の主張を通してやる」と宣言した。
 集会の後半に入り、福島現地から労組交流センターの仲間が「原発推進の野田に殺されてたまるか」と怒りをあらわにし、10月10日にいよいよ「な全」福島を結成すると報告した。
 医療労働者は「ICRP(国際放射線防護委員会)のうそを打ち砕くため医師の団結をつくる」と語り、9・11反原発デモへの不当弾圧の救援にあたった森川文人弁護士は、「原発再稼働阻止の決議を弁護士会でも上げていく」と決意を語った。
 自治労から「な全」呼びかけ人の愛媛県職労の中村圭司副委員長が伊方原発を停止させるために開始した職場闘争について報告した。国鉄からは決戦に突入した動労千葉から、「な全」呼びかけ人でもある長田敏之書記長がかけつけ、ストライキをもって10・1京葉車両センターの構内業務外注化を阻止するとの戦闘宣言を発した。
 最後にまとめに立った「な全」の織田陽介事務局長は、労働者の分断に手を貸し原発を推進する電力総連を厳しく批判した。そして「闘う労働組合を復権させよう。10月を福島連帯行動月間としよう」と訴えた(別掲)。
 秋の反原発闘争の次の方針は、日比谷野音での11・6労働者集会だ。1万人の結集をかちとり野田政権の息の根を止めよう。被災地の闘いと固く連帯して全力で立ち上がろう。
(写真 本集会前にかちとられた「な全」の独自集会。「反原発を闘い11月へ」の決意がみなぎる)

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週刊『前進』(2505号3面3)(2011/09/26 )

 10月は福島連帯月間

 織田事務局長の発言(要旨)

 この集会を全力で闘い抜き、11・6労働者集会に全力でかけつけよう。今年の11月集会は原発をなくすための大集会だ。野田政権は原発の再稼働も輸出も新規建設もやるという。11月集会で野田にノーの声をたたきつけよう。
 電力総連は「原発に反対したら仕事がなくなる」と言い、「安全」とか「組合員の家族を守れ」と言って被曝労働を請負会社に押しつけている。これは労働組合じゃない。正規も非正規もなく団結するのが労働組合だ。反原発・反失業は労働組合を復権するためのスローガンだ。
 11・6は世界1千万人規模の国際行動になる。原発をなくすためにあらゆる人たちが日比谷に集まる日にしよう。「な全」はそこに向け、10月を福島連帯月間とすることを決めた。あらゆる職場、地域、キャンパスから福島連帯を掲げた行動をつくり出して、福島と具体的につながり、福島を守り、福島とともに闘い1万人結集へ闘おう。

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週刊『前進』(2505号4面1)(2011/09/26 )

 郵政非正規ユニオン 多摩支店前でスト突入集会

 “すべての雇い止め撤回を”

 郵政非正規ユニオンは9月20日午後10時をもって24時間ストライキに突入しました。連帯行動に参加した報告をします。
 今回のストは、6月と9月に日本郵便東京多摩支店で出された計18人の非正規労働者に対する雇い止めの撤回を要求するストであり、8月12日に多摩支店当局が行ったユニオン委員長への「バイトのクズども」「バイトの分際で組合なんかつくりやがって」などの暴言、脅迫に対する抗議のストです。組合員たちは強く団結し、職場の仲間と全国の郵政労働者、産別を越えた非正規労働者に連帯を呼びかけました。
 午後9時、多摩支店門前にユニオン組合員をはじめ70人を超える仲間が集まりました。「スト突入」の横断幕やのぼりが林立し、深夜勤で出勤してきた仲間とエールを交わしつつスト突入集会が行われました。
 ユニオン委員長は「非正規労働者の本格的決起の開始と非正規職制度の撤廃を世界にアピールするストです。原発をなくせとデモをやった6万人の団結と信頼。これ以上のものはない。この力が世の中を変えないはずはない。非正規労働者も闘えば勝てる。非正規労働者数万人のデモを! 皆さんの支援に感謝です」とアピールしました。
 労組交流センター全逓部会、同青年部、地元三多摩の労組交流センター、日逓中野の被解雇者、埼玉A局の郵政労働者、東京北部ユニオン、同南部ユニオン、東京B局の郵政労働者、地元の民間労働者などが連帯のアピールを行いました。
 この中で全逓部会の代表は「78年郵政反マル生闘争以来の現場の決起だ。24万人の郵政非正規職の怒りに火がついた。JP労組本体からユニオンと一体で闘い、連合JP労組中央に取って代わる階級的労働運動の復権へ闘う」と語りました。日逓の被解雇者の仲間は「2年前に私も雇い止めにあった。青年をモノ扱いで使い捨て、未来を奪うことは絶対許せない。ついに闘って勝てる情勢が来た」と訴えました。
(写真 ストライキ突入決起集会で「団結して勝利するぞ」と拳を突き上げる郵政非正規ユニオンの組合員と仲間たち【9月20日午後10時すぎ 東京多摩支店前】)

 9・29郵政本社デモへ

  また東京の郵政労働者は「ユニオン委員長に『バイトのクズども』と暴言を吐いた課長は本当に許せない。反原発で6万人の労働者のデモをやった。連合や全労連の幹部がどんなに腐っても、現場労働者は自ら行動を始めている。ここに依拠して闘う。何としてもJP労組を職場からつくり直す。9・29本社デモ、11月労働者集会を武器にして断固闘いぬこう」と訴えました。地元の民間労働者は「今日のストで終わりではありません。各職場に持ち帰って闘いを広げよう。11月労働者集会へ」と力をこめました。
 郵政非正規ユニオンの仲間たちの闘いは全国の郵政労働者の共感を生み、激励のメールや加入の問い合わせなどが殺到しているそうです。
 郵政労働者をはじめ産別を越えた非正規職労働者の怒りを解き放とう。渾身(こんしん)のストに決起した郵政非正規ユニオンの仲間とともに、9・29郵政本社デモへ!(
 (労組交流センター・S)

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 日程 9・29郵政本社抗議デモ

 9月29日(木)午後6時半集合/7時デモ出発
 東京港区・桜田公園(JR新橋駅下車・烏森口すぐ)
 【呼びかけ】全国労組交流センター青年部/郵政非正規ユニオン/合同・一般労働組合全国協議会/全国労組交流センター全逓労働者部会

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週刊『前進』(2505号5面4)(2011/09/26 )

 三里塚裁判傍聴を!

◎鈴木さん一坪共有地裁判
 9月29日(木)午前10時30分 千葉地裁
◎団結街道裁判
 10月11日(火)午前10時30分 千葉地裁
 (傍聴券抽選のため開廷1時間前に集合)

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週刊『前進』(2505号6面1)(2011/09/26 )

 「10・7反原発 弁護士・市民集会」へ

 日弁連・裁判所の在り方を問い、原発の再稼働阻止へ

 反原発日弁連臨時総会請求運動から「10・7反原発 弁護士・市民集会」への結集の呼びかけ文が寄せられた。集会に結集しよう。(編集局)

    ◇

 フクシマの怒りをともに

 全国の弁護士六十余名が呼びかけて、「すべての原発の即時停止・廃炉、再稼働阻止!」「裁判所の責任追及」の日弁連決議を実現する運動を開始しました。来る10月7日、東京・霞が関の弁護士会館講堂クレオで集会を開きます。野田政権が策する「年内再稼働」を粉砕する闘いの一環として皆さんの結集を呼びかけます。
 野田政権の「年内再稼働」をめぐる攻防の焦点は、フクシマの怒りの抑え込みと分断を許すかどうかにあると考えます。福島第一原発は、水蒸気爆発の大破局の危機を深めながら、日々大地と海と空を放射能で汚染しつづけ、労働者農民漁民の生活を破壊しています。とりわけ、子どもの未来を奪う内部被曝問題のウソと棄民は、絶対に許すことはできません。私たちは、フクシマの悲嘆と苦悩、そして怒りとともに在ろうと決意しています。
 「核と人類は絶対に共存できない」。しかし、現実には、第2次世界大戦で原爆は使用されて、一瞬のうちに二十数万人が殺され、今日も放射能と闘う数知れない人びとが生み出されました。以降、核兵器は世界の人民を支配する体制の頂点に君臨しました。

 ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ 世界人民の原点

  その支配を根底からゆるがしたのが、1954年3月1日のアメリカ・ビキニ水爆実験による第五福龍丸乗組員の被爆でした。久保山愛吉さん、大石又七さんらの闘病と決起は、それまでのヒロシマ・ナガサキに対する無視・孤立化攻撃を劇的に打ち破って「戦争反対・核兵器廃絶」の全国全世界の人民の魂をゆさぶり、まさに人類の世界史的共有体験を形成しました。いま「第三の原爆」のフクシマを前に、ヒロシマ・ナガサキ・ビキニの被爆者の闘いは、この世界史的原点をよみがえらせています。

裁判所は「原発の番犬」か

 「3・11」以降、裁判所に対する幻想は完全に吹き飛びました。「人権の番人ならぬ原発の番犬」と弾劾されています。事実、裁判所は、下級審での1、2例を除き、原発の差し止め等を求める住民訴訟をすべて退け、核兵器およびエネルギー対策の国策遂行のため、見え透いたウソと詭弁(きべん)を弄(ろう)してきました。
 「原発の安全確保は合理的。具体的危険性はない」(女川)。「耐震安全性は確保され、生命身体の具体的危険はない」(浜岡・一審)。あげく、「住民は国の安全審査の合理性を直ちに覆すものと断定できるまでの立証責任を負う」(東海第二・東京高裁)とまで言い放ったのです。こんな文言を読むだけでも髪は逆立ち、「法匪(ほうひ)」の語が口を突きます。
 3・11後の今年5月3日の憲法記念日に、竹崎博允最高裁長官は記者会見で、福島第一原発に至る司法について「原子力安全委員会などの意見に沿った合理的な判断がされているかに焦点をあて、司法審査してきた」と述べ、裁判所独自の審査・判断の放棄、国策追認を居直りました。

 最高裁を批判せず、再稼働も容認する日弁連

 ところが、司法の一角を構成する日弁連は、この最高裁を批判・弾劾しません。「司法改革」という新自由主義攻撃を、政府・最高裁と一体で推進してきた日弁連執行部です。弁護士激増の結果、弁護士志望の司法試験合格者のうち43%が就職できず、また法科大学院の吸収合併・取りつぶしがはじまっています。裁判員制度も国民の出頭率が激減するなかで、被災地においてまで裁判員裁判の再開を強行しました。かくして、司法改革なる国策は完全に破局を迎えています。にもかかわらず、日弁連は、なおも司法取引・おとり捜査・室内盗聴など「新たな捜査手法」の導入に法務省と二人三脚で走っています。
 今年3月25日、日弁連会長は原発事故に関し、「既存の原子力発電所については、電力需給を勘案しつつ、危険性の高いものから段階的に停止すること」という声明を発しました。「節電キャンペーン」への翼賛です。弁護士会内から批判が殺到するなかで、今度は7月15日、「10年以内のできるだけ早い時期に全てを廃止する。安全基準について国民的議論をつくし、その安全基準に適合しない限り運転は認めない」との意見書を出しました。
 政府の「ストレステスト」を口実とした再稼働の容認です。いま現に200万人福島県民の命と生活の破壊が続いています。また、「安全な基準」などありえないこと、「即時停止・廃炉」がもっとも現実的な方途であることを知らないはずはありません。何を考えて「10年」などと言っているのでしょうか。
 労働者が職場で、学生がキャンパスで、住民が地域で、反原発の声を上げて行くことに連帯して、私たちは日弁連と司法の在り方を根底的に転換させるために闘います。10・7クレオ集会への結集をお願いします。

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10・7反原発 弁護士・市民集会

10月7日(金)午後6時 
弁護士会館2階講堂クレオ(東京・霞が関)
★佐藤幸子さん(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク世話人)福島で農業を営み5人の子の母親として「子どもの未来を奪うな」
★大石又七さん(ビキニ水爆実験被爆者・第五福龍丸乗組員)「空に一瞬の閃光が、そして死の灰が……」
★小出五郎さん(科学ジャーナリスト・元NHK解説委員)「原子力村とジャーナリズムの責任」★高山俊吉さん(弁護士)「裁判所の責任を徹底的に追及する」
○すべての原発いますぐなくそう!全国会議(NAZEN)からのアピールほか
主催/反原発日弁連臨時総会請求運動

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