ZENSHIN 2013/12/09(No2612 p06)

ホームページへ週刊『前進』月刊『コミューン』季刊『共産主義者』週刊『三里塚』出版物案内販売書店案内連絡先English

週刊『前進』(2612号1面1)(2013/12/09 )

 労働組合の力で安倍倒せ

 秘密保護法・戦争国家化粉砕を

 「改憲反対3労組声明」と国鉄新10万署名運動を推進しよう

 秘密保護法絶対反対!――巨万の労働者人民が連日、日帝・安倍の秘密保護法案強行の暴挙に怒りを爆発させ、国会を包囲している。極右・安倍自公政権による改憲と戦争国家化、原発推進と福島県民圧殺の大反動攻撃に人民の怒りは高まるばかりだ。「秘密保護法案を廃案に」「原発再稼働反対」の声に恐怖した自民党幹事長・石破茂は「絶叫デモはテロだ」と絶叫した。よくぞ言った。秘密保護法の目的は政治弾圧なのだ。法案強行を安倍の命取りにしてやる。政治中枢と正面対決する反原発の大衆行動は2年半も続き、今や改憲阻止闘争、国鉄闘争、星野闘争と結びついて100万人決起へと発展しつつある。闘う労働組合の本格的な登場が求められている。階級的労働運動を発展させ、プロレタリア革命をたぐり寄せる2014年決戦の勝利へ突き進もう。12月闘争で、13年国鉄決戦が切り開いてきた国際連帯をさらに発展させよう。青年労働者と全学連を先頭に12・22革共同政治集会(午後6時30分開会、東京・北区赤羽会館)の大成功をかちとろう。
(写真 秘密保護法案強行に怒りが爆発 参院特別委での強行可決に対し国会前の抗議の声が激しく高まった【12月5日午後6時】)

 巨万人民が国会を包囲

 労働者人民の怒りの包囲の中で12月4日、国家安全保障会議(日本版NSC)の初会合が首相官邸で開かれた。今月中旬に決定する国家安全保障戦略と防衛計画大綱、中国の防空識別圏設定への対応や北朝鮮情勢などを議論したが、具体的な内容は隠している。安倍は、NSCで日中の軍事力比較・分析を主要テーマにすると述べるとともに、米軍普天間飛行場移設・辺野古新基地建設を「日本の安全保障の根幹に影響するきわめて重要、重大な問題」として取り上げるなどの意向を示している。「東アジアの安保のあり方が論議の中心になる」日本のNSCを「結節点」にして「主要国の官邸と日本の首相官邸が直結する」( 礒崎陽輔首相補佐官)。国家安全保障会議はまさに中国・北朝鮮情勢や集団的自衛権の行使をめぐる日帝中枢の戦争会議である。
 大恐慌は大失業と戦争を生み出し、革命を生み出す。日帝・安倍の改憲攻撃が核心的に突き出していることは、帝国主義が延命し争闘戦に勝つためには軍事的な支えがなくてはならないということだ。安倍政権が死活をかけて推進する輸出戦略による勢力圏化は、戦争に直結する。「成長戦略」の根幹を支えるのは軍事力だ。鉄道、原発、水道、医療などのインフラパッケージ輸出は、海外権益と勢力圏をめぐる国家間の衝突と戦争の問題になる。相手国の産業や安保政策を左右し労働者階級の反乱を抑えつけるための軍事力、相手国との軍事的結託が必要になる。だから、集団的自衛権が及ぶ範囲は地域的に限定されない(「地球の裏側まで」)などと平然と論議され、秘密保護法とNSCという「国家の標準装備の整備」(葛西敬之JR東海会長)に必死になるのだ。

 国鉄決戦勝利で革命へ

 大恐慌は必ず「戦争か革命か」の問題に行き着く。革共同は微塵(みじん)の揺るぎもなく階級的労働運動にかける。階級的労働運動で革命を準備する。国鉄決戦の勝利の地平で勝負する。動労千葉労働運動、動労千葉のような労働組合を全国につくり出すことにプロレタリア革命の成否がかかっている。
 日本の戦後労働運動の基軸的位置を占めてきた国鉄労働運動を解体するために仕掛けられた国鉄分割・民営化攻撃が日本における新自由主義の始まりである。現在闘いぬかれている「解雇撤回・JR復帰」の闘いはこの国鉄分割・民営化に決着をつけ、破綻し崩壊を始めている新自由主義に引導を渡す闘いだ。そして、国鉄決戦がうち立てた「外注化阻止・非正規職撤廃」が、新自由主義と闘う全世界の労働者階級の共通のスローガンになっている。だから国鉄決戦で革命をやる。30年に及ぶ国鉄決戦が革命を引き寄せている。
 国鉄分割・民営化は、団結権(憲法28条)を侵害しても不当労働行為にならないことを労働者階級と社会全体に強制することを意図していた。労働者階級が闘い取ってきた戦後的な地平を根底から破壊する攻撃だった。戦後民主主義者や社共はここで敗北し、日本労働者階級は重大な後退を強いられた。
 しかし唯一、動労千葉が敗北主義に陥らずにストライキで反撃し団結を守りぬいたことが、敵の攻撃の核心を打ち破ってきた。動労千葉の闘いは、国鉄攻撃以来日本労働運動を覆ってきたこの敗北主義を粉砕する地平を切り開いている。日帝・中曽根が宣言した「行革でお座敷をきれいにして新憲法を床の間に安置する」攻撃を破綻させてきた。国鉄分割・民営化が団結権破壊の不当労働行為であることを認めた以上は解雇撤回・JR復帰以外にない。この階級的真実を復権させ、日本の労働運動を再生する闘いであり、労働運動の存否をかけた攻防なのだ。闘う労働運動をつくることは資本との激しい攻防になる。国鉄・郵政・自治体・教労の4大産別の攻防は本当に厳しい。
 だからこそ国鉄・JRの戦場で公然と階級的労働運動を名乗り、資本と闘い続けている動労千葉が大事なのだ。そして今こそ全産別・全職場における実践で動労千葉に肉薄することが必要だ。
 12月1日、アメリカのニューヨークで「尼崎事故」そのものの鉄道脱線転覆事故が発生した。創業期以来国有鉄道が存在したことがないアメリカでは、競争と合理化、労組破壊と事故が続いてきた。全世界で民営化・外注化・非正規職化とそれがもたらす安全崩壊が社会問題になっている。資本に屈した体制内労組幹部をのりこえる闘いが急速に広がっている。財政破綻を理由にした公務員労働運動破壊と社会保障解体による階級分断攻撃に怒りが噴出している。闘う労働組合を世界の労働者階級が求めている。
 韓国では12月2日、ガス産業民営化に反対し公共運輸労組韓国ガス公社支部がストライキを闘い、9日には、民主労総傘下の全国鉄道労組(組合員2万5千人)が分割・民営化阻止の無期限ストライキに突入する。その最中、11月に動労千葉訪韓団が熱く交流したゴールデンブリッジ証券労組が12月1日付で組合員の現場復帰をかちとった。ストライキ586日目の大勝利だ。

 革共同集会に大結集を

 「国鉄・反原発・改憲阻止・星野同志奪還」の2014年決戦において1〜3月決戦は巨大な意味を持つに至った。
 国鉄決戦がJR体制打倒=プロレタリア革命へ上り詰めていく決定的な段階に突入している中で、JR職場で青年活動家つぶしの攻撃が激化している。動労千葉労働運動が青年労働者を獲得することに恐怖した日帝権力とJR資本による卑劣な攻撃であり、動労千葉への組織破壊攻撃とまったく同じ攻撃だ。絶対に許さず、勝利するために総決起する。
 9・25東京高裁判決の地平を受けて開始された「解雇撤回・JR復帰」新10万筆署名で最高裁決戦へ突き進もう。職場における署名運動の実践は、労働組合権力を獲得する闘いだ。
 日帝・安倍は、オリンピックを国家主義的階級結集策として押し出しながら、放射能汚染と被曝の問題を徹底的に否定し押し隠そうとしている。しかし、福島での「小児甲状腺がん26人、『疑い』をあわせて59人」の事実を否定することはできない。被曝の重大性と深刻さは明らかだ。現下の福島における攻防の焦点はここにある。問題を「避難者支援」や「復興」にそらし国家権力との非和解的対決を避けてはいけない。
 この歴史的課題が、ふくしま共同診療所建設、動労水戸−国労郡山工場支部の被曝労働拒否の闘いによって実践されている。被曝労働絶対反対の労働運動を全国の労働組合に広げよう。国鉄決戦で反原発闘争を切り開いていく闘いとして、2014年の3・11を郡山で闘いぬこう。
 冬期カンパ闘争に勝利し、非合法・非公然の革命党建設を力強く推し進めよう。
 12・22革共同政治集会に青年・学生の総結集をかちとろう。

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2612号1面2)(2013/12/09 )

 星野全国集会に680人

 “全証拠を開示せよ” 都心デモ

 星野さんを取り戻そう!全証拠を開示させ再審勝利へ12・1星野全国集会が東京・永田町の星陵会館で開かれた。主催は星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議。
 全国から680人が集まり、星野闘争大飛躍の2013年を締めくくる闘いとして、集会後、都心デモにうって出た。
 全証拠開示大運動を推し進める中でスパイ荒川を摘発・打倒、6・30全国集会から9・8徳島刑務所デモと『愛と革命』発刊、その力が全国25番目の救援会「九州の会」発足となり、盛岡での絵画展実現につながった。(4、6面に関連記事)
 開会のあいさつに立った共同代表の戸村裕実さんは「安倍政権に対するみなぎる抗議の声と一体で都心のデモにうって出よう」と呼びかけた。
 星野暁子さんが獄中の星野文昭さんのメッセージを読み上げると会場は万雷の拍手で応えた。
 暁子さんは「今年は今まで以上に獄内外が一体となって闘うことができた1年だった」と振り返り、『愛と革命』の出版によって「(獄中結婚の)27年間の愛と団結の歩みが、強い絆(きずな)で結ばれている濃い夫婦のあり方としてみんなの中で受け入れられ理解されるようになったことがうれしい」と語り、「私たちの愛と闘いが無期刑そのものを打ち砕く時が来ました」と言い切った。この思いは全参加者の思いとひとつだ。
 「星野文昭さんを取り戻す会・九州」結成を秋山勝行さんが報告。「お待たせしました。出発は遅れましたが最先頭で闘っていく決意です」。夏から3カ月、「共犯者」とされた5人の学生の供述調書を読み込んだという秋山さんは「一敗地にまみれた彼らが踏みにじられた青春を奪還するんだと『あれはうそだ』と法廷で絶叫する。供述調書が完全なデッチあげであることを完全に確信した」と星野闘争勝利への執念を語った。岩手絵画展のビデオ上映も行われ、闘いの広がりが明らかにされた。
 再審弁護団の5人の弁護士から報告があり、「証拠を出さない理由がないところまで検察を追い詰めた。きょうの都心デモでさらに追い詰めよう。第2次再審の大きな山場を迎えている中での真っ向からの闘いだ」(鈴木達夫弁護団長)と檄(げき)が飛んだ。
 これを受けて金山克巳さんが自信あふれる事務局報告を行い、13年の歩みと14年の新たな飛躍へ全証拠開示運動を軸とする方針を提起した。
 カンパアピールをはさんで後半は、星野文昭さんとともに闘う決意が、全国労組交流センター・辻川慎一代表、全学連・坂野陽平書記長、NAZEN・織田陽介事務局長、沖縄万人(うまんちゅ)の力で星野さんを取り戻す会、徳島星野文昭さんを救う会、奥深山さんの免訴を実現する会から次々と語られた。最後に革共同の鎌田雅志同志が「星野さんという階級の正義そのもの、労働者階級の魂が獄中にとらわれている。100万人の闘う人民の決起と結びついて星野同志を奪還する力をつけること、全員が星野同志となって闘いの先頭に立つことを誓う」と宣言した。
 特別アピールとして「3・11フクシマ闘争への訴え」が椎名千恵子さんから呼びかけられた。
 暁子さん、弟の星野修三さん、いとこの星野誉夫さんから家族のあいさつがあり、共同代表の平良修牧師が閉会あいさつを行った。「すばらしい集会、人間でありたいと励まし合っている者たちの集まりだ。パワフルでつややかに反動政治に抵抗する力を持っている。来年は文昭さんを迎えて集会を持ちましょう!」
 「石破は『絶叫デモはテロだ』と言った。やつらの枕元、永田町から力あるデモに打って出よう!」との行動方針を受け、団結ガンバロー!
 赤坂見附から溜池、虎ノ門、新橋までのデモは沿道から注目と声援、拍手を受けながら進んだ。
 「獄中39年、星野さんは勝ちぬいてきた!」「星野さんを返せ!」
 国鉄・反原発・改憲阻止と星野闘争を結合し、100万人決起の2014年決戦で星野奪還を!
(写真 星陵会館での集会の熱気をそのままに全参加者はデモ行進を行い「星野文昭さんを取り戻すぞ!」の叫びを都心に響かせた【12月1日 港区赤坂】)

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2612号1面3)(2013/12/09 )

前進速報版から 前進速報版から

▼国労組合員資格訴訟で濱中証言に怒り▼西郡住宅裁判最終弁論で戦闘宣言▼中国・普寧市で能力給に対し教育労働者が共産党に抗議

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2612号1面4)(2013/12/09 )

【要項】12・22革共同政治集会

 12・22革共同政治集会
 国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還決戦へ
 青年労働者・学生の決起で新自由主義を打倒する!
 基調報告 深田 力(革共同中央学生組織委員会議長)
 12月22日(日)午後6時30分開会 北区赤羽会館(北区赤羽南1-13-1)

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2612号3面1)(2013/12/09 )

 星野文昭さんを取り戻そう! 全証拠を開示させ再審勝利へ

 12・1星野全国集会 事務局報告

 12・1星野全国集会(記事1面)で「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」の金山克巳さんが行った事務局報告を掲載します。13年の闘いが切り開いた巨大な地平に立ち、14年の闘いで獄中39年の星野文昭さんをなんとしても取り戻そう。(編集局)
(写真 集会後、都心を貫くデモに出発【12月1日 千代田区】)

 星野さん奪還の展望切り開いた2013年の闘い

@新たな全人民的救援運動が始まった
 11月23日、全国25番目となる「星野文昭さんを取り戻す会・九州」が結成されました。星野暁子さんが参加して、36人がなんとしても星野さんを取り戻そうと決意を固め、新たな闘いを開始しました。星野文昭さんは「本日の結成集会には特別の喜び」があるとメッセージを送りました。ついに九州に「星野奪還」の旗が立ちました。
 11月29日から本日まで、岩手県で初めての「星野文昭絵画展」が開催されています。一昨日、暁子さんが参加して集会が開かれました。中心になったのはキリスト者で、北海道救う会やみやぎ救う会、暁子さんと関係を深め、『愛と革命』、とりわけ平良修さんの言葉に背中を押されて、星野さんの運動を拡大しなければならないと決意を固めて開始したものです。実行委員会を形成して北東北3県にある多くの教会にビラを配布して絵画展と集会に至りました。
 『星野再審ニュース』で「星野さんの世界中の人びとへの愛、世界中の人びとから星野さんへの愛がある。国家が自らの誤りを正すことは革命だ」と書かれています。この素晴らしい前進を、来年はさらに全国、全世界に広げよう。
 12月6日から8日には「さがみはら絵画展」が開かれ、7日には集会が行われます。12月14日には、大阪・取り戻す会の総会と集会が開かれます。
 英字新聞『ジャパンタイムズ』11月19日号に、星野闘争を紹介する記事が紙面の4分の3を使って大きく掲載されました。続いて27日には、この記事に関する投稿も掲載されました。記事は国際的に発信されて大きな反響を呼んでいます。
 徳島刑務所デモがリン・スチュアート救援のウェブサイトにアップされ、国際連帯が飛躍的に前進しました。
 徳島刑務所デモを行った9月8日、星野闘争のすべてを込めた『愛と革命』をついに発刊しました。10月11日に行われた出版記念会には「この本を読んで涙が止まらなかった。若い組合員を連れてきた」という労組委員長など多数の人が参加しました。この言葉が示しているように『愛と革命』は労働者民衆の心をつかみます。
 星野文昭さんの獄中39年の闘い、獄壁をこえた暁子さんの『愛と革命』に対して感動の便りが次々に届いています。『愛と革命』は星野闘争を勝利させるものです。全国の主要な書店に「平積み」され、図書館にも置かれるようになりました。
 全証拠開示大運動はこの1年で大前進し、法曹界に旋風を巻き起こしています。現在、284人の弁護士を先頭に、880人の賛同を集めています。署名は4万6475筆に達しました(11月28日現在)。
 再審闘争を闘うさまざまな団体や人びととの連帯も進んでいます。これが確実に裁判所、検察庁との力関係を変えています。
 この前進の上に5回の連続学習会を実現してきました。各界の第一人者を講師に、闘いの理論的基盤を確立する素晴らしい内容が提起されています。(中略)
A9・8徳島刑務所デモで獄壁をこえた団結
 9月8日、全国労組交流センターとともに430人の隊列で徳島刑務所デモを行いました。刑務所の門前で「この中に星野さんがいる。絶対に取り戻そう」と心の底から決意を固めました。その決意を込めて歌った「釜山港に帰れ」は星野さんに届き、獄壁をこえた団結をかちとりました。星野さんが言う「集団面会」を実現したのです。刑務所の門前で星野さんとの団結を実現したという感動は、星野闘争を前進させるものすごいエネルギーを生み出しています。
 9・8デモに恐怖した徳島刑務所は、翌日、和久田修弁護士の星野さんとの接見に看守の立ち会いを付けると通告しました。再審請求人と弁護人の接見に看守の立ち会いを付けるのは秘密交通権を踏みにじる絶対に許せない攻撃です。和久田弁護士は、星野さんとの接見を断念せざるを得ませんでした。
 この暴挙に対して再審弁護団は断固たる抗議声明を発し、全国の弁護士に賛同を呼びかけました。これに対して、瞬く間に141人の弁護士から賛同が寄せられました。
 11月28日、再審弁護団と賛同弁護士連名による「抗議声明」を徳島刑務所にたたきつけました。和久田修弁護士は、12月17日、再び徳島刑務所に行き、星野さんとの接見を要求します。星野さんの人間としての権利を守り、弁護人の立ち会いなしの接見を実現するために、全国の怒りを集中しよう。
 これと一体の闘いとして面会・手紙国賠訴訟が闘われています。友人と自由に会って会話し、手紙をやりとりするのは、人間として当然の権利です。それを禁止する徳島刑務所、国家権力を弾劾しよう。星野暁子さんの手紙墨塗りの責任を取らせよう。
B東京高裁・高検を追い詰めた再審闘争
 星野さんは「すべての証拠は自分の無実を証明するものだ」と言っています。これを拒否する検察官を絶対に許しません。三者協議で裁判所、検察庁を徹底的に追い詰め、すべての証拠を開示させよう。
 9月30日、再審弁護団は証拠開示を求める意見書を東京高裁第12刑事部に提出しました。求めているのは11人の民間目撃者の供述調書と写真ネガの複写(スキャニング)です。11人の供述調書は闘争直後に作成されました。その中に星野さん無実の証拠が絶対にあります。
 「一郎丸写真」は東急本店前を走る星野さんを写したものです。星野さんが右手に持つ鉄パイプには何の痕跡もありません。殴打などしていないという決定的な物証です。ところが、昨年3・30棄却決定は「不鮮明ながら損傷らしい痕跡がある」と再審請求を退けました。ふざけるな! 写真が不鮮明だから、再審弁護団はより精密な鑑定を行うためにネガの複写を要求したのです。その鑑定を行わないまま出された棄却決定は、まさに真実を踏みにじるものです。
 10月30日、検察官は証拠開示を一切拒否する意見書を提出しました。再審闘争と大衆運動に追い詰められた検察官は、あろうことか最も不確かな証拠である「声」にすがりつきました。11人の供述調書を出せ。ネガを開示しろ。すべての証拠を開示しろ。検察官はぐらぐらです。あと一歩です。
 ビデオ国賠訴訟はこれと一体の闘いです。星野さんの無実を証明するビデオ・テープ2巻を警視庁公安部が「紛失」と称して証拠隠滅したことに対して、国(裁判所)と東京都(警視庁)の責任を追及しています。

 時代は大きく動き始めた

@大恐慌の深まりと新自由主義の破綻
 世界大恐慌はますます深まり、資本主義の最後の延命策としてあった新自由主義は完全に破綻しました。(中略)
A改憲と戦争の安倍政権を打倒しよう
 安倍政権は「日本版NSC=国家安全保障会議設置法」成立を強行し、「特定秘密保護法案」をしゃにむに押し通そうとしています。参議院で絶対に阻止しよう。これらは、改憲−戦争に向けた全面的な攻撃です。(中略)
B腐敗の極致・猪瀬直樹を打倒しよう(略)
C原発再稼働・輸出、フクシマ圧殺を許すな(略)
D新自由主義を倒す労働者階級の闘い
 「闘う労働組合を全国の職場に」をメインスローガンに掲げた11・3労働者集会は、資本・権力、体制内指導部との激しい攻防に勝利して、5600人が結集しました。世界恐慌の深まり、新自由主義の崩壊の中で、これと対決する階級的労働運動の前進を闘いとりました。何よりも、国鉄闘争が労働運動の基軸に座った威力は絶大です。(中略)
 さらに、安倍政権の危機感にかられた「特定秘密保護法案」に反対する労働者人民の怒りが爆発しています。秘密保護法とNSC設置法はワンセットの「戦争国家法」です。改憲と戦争への道を許さない大激突の時代が始まったのです。

 星野闘争勝利に向かって

@星野さんの闘った70年安保・沖縄闘争
 1971年11月14日、星野文昭さんは、目前に迫った沖縄返還協定の批准を阻止するため、渋谷闘争に立ち上がりました。
 星野さんは約200人の労働者・学生とともに機動隊の阻止線を突破して渋谷に突入し、待ち受けた数千の大衆とともに深夜まで闘いました。機動隊は各所でデモ隊を襲撃し、池袋駅では関西の教育労働者・永田典子さんが虐殺されました。渋谷の闘いで1人の機動隊員が死亡し星野さんはその「実行犯」であるとして指名手配されました。
 戦後日本は、敗戦国から資本主義国家として復活していく上で日米安保体制を不可欠の柱とし、また、アメリカも戦後の東西冷戦下、アジア支配にとって日米安保同盟を不可欠としていました。沖縄の米軍基地はその最大の実体をなしていました。
 沖縄県民は、戦後米軍政下での過酷な支配に対して、不屈に島ぐるみの反対闘争を闘い抜いてきました。沖縄県民の闘いに米軍基地の存続を脅かされた日米両政府は、平和な島としての本土復帰を望む沖縄県民の願いをかなえるかのようなポーズをとりながら実はそれを踏みにじり、日米安保の一層の強化を狙う「沖縄返還」を強行したのです。今日では、核兵器持ち込みの密約があったことまで暴露されています。
 70年安保・沖縄闘争は数百万人の規模で労働者・学生が立ちあがり、個別の闘いから政府・国家権力打倒へと上りつめる壮大な闘いとして展開されました。沖縄米軍基地の存続は、沖縄と本土労働者人民の分断支配を前提としています。70年安保・沖縄闘争は、沖縄人民と連帯し、この分断支配を打ち破る闘いでした。またベトナム侵略戦争の出撃基地をなしていた沖縄米軍基地撤去の闘いとしてベトナム反戦闘争そのものであり国際連帯闘争でもありました。
 支配体制を揺るがす歴史的大闘争の中軸を担ったのは労働者でした。動労千葉は職場を戦場に断固たるストライキを貫徹しました。職場を基礎に団結した労働者が武器を取り街頭に進出して政治闘争に決起しました。1000人に近い反戦派被告団ができ、そのまわりには多数の「守る会」や「支える会」がつくられました。この分厚い陣形が、戦後労働運動を根底から変革する闘いを開始したのです。
 この中に「革命の現実性」を見た政府・国家権力は、二度にわたって破防法を発動し、それにも屈せず闘い続ける隊列にカクマルを使った白色武装襲撃を加えてきました。さらに、星野さんに対して死刑求刑・無期懲役判決の攻撃を加え、70年闘争の破壊と、青年労働者を中心として開始された階級的・原則的労働運動の破壊に全体重をかけて乗り出してきたのです。
 しかし動労千葉を先頭とする労働者階級は国家権力・カクマルと不屈に闘い続け、今日、勝利の地平を切り開いています。
A星野さんは無実だ
 星野さんは無実です。星野さんは渋谷闘争のリーダーとして闘いました。機動隊員死亡には一切関与していません。星野さんはデモ隊のリーダーだから、デモ隊列を整えるために殴打現場から離れた十字路に立ち、NHK方面に現れた別の機動隊の動きを注視していました。その時、坂を下ってくる車のフロントガラスが光るのを見たのです。殴打現場に居たら絶対に見えない事実です。
 星野さんを有罪とする物的証拠はありません。あるのは、警察・検察が密室でねつ造した学生6人の「供述調書」だけです。そのうち5人が「警察官・検察官に強制されてウソの供述をした」と法廷で真実を語りました。残り1人は異様な供述拒否でした。
 確定判決の核心証拠である鉉供述は、殴打者の服の色を「きつね色」としていました。星野さんは「きつね色」の服を着ていたから、顔は見なかったが殴打者は星野さんだとしていたのです。ところが星野さんの服の色は「薄青色」でした。このことを、2008年7月14日、最高裁が認めざるを得ないところまで再審闘争は前進しました。核心証拠を決定的に揺るがしたのです。
 鉉供述の服の色の誤りを認めざるを得なかった最高裁は、「鉉は服の色は間違ったが、殴打者が星野だと後ろ姿で分かった、声で分かった」と強弁しました。最高裁は目撃証言よりもはるかに信用できない「耳撃」にすがりつき、証拠開示請求を拒否する検察官も「声」に逃げ込んでいます。声による人物特定は絶対に不可能です。
 6人の供述が真実の記憶に基づくものではないことを科学的に証明する鑑定書も提出しました。
 本年11月17日、東京北部の会を中心に現地調査を行い、星野さんが見た光を体感しました。
B39年不屈・非転向の闘い
 星野さんの39年に及ぶ国家権力との絶対反対・絶対非和解の闘いは、新自由主義の攻撃を最先端で日々打ち砕き、新自由主義司法の攻撃に風穴を開けようとしています。また、新自由主義の核心的攻撃である労働者階級の団結破壊の攻撃を最深部で打ち砕き、階級的団結を取り戻す闘いです。
 星野さんは「すべての人間が人間らしく生きられる社会の実現」を獄中から呼びかけています。暁子さんは、文字通り一心同体で闘っています。二人の闘いは『獄壁こえた愛と革命』の出版を通して魂が震えるような感動を生み出しています。
 星野さんは労働者階級の闘いへの絶対的信頼とその勝利を確信し、自らの解放をそれと一体のものとして闘っています。この闘いは階級的・原則的闘いを貫く労働者・労働組合と完全に一体のものです。国鉄分割・民営化と30年間不屈に闘い続ける動労千葉・動労水戸は、心の底から星野さんと連帯し、団結して闘っています。
 いまや全労働者の4割にもなろうとしている非正規職労働者は、新自由主義によって明日を語ることもできない生活を強制されています。正規職労働者もブラック企業と化した資本のもとで病気、過労死、自死に追い込まれています。星野さんの怒りは、こうした労働者の怒りと一体であり、星野さんの闘いに触れたとき両者の闘いは必ずや結合するものと確信しています。その時、労働者階級の解放と星野闘争勝利の巨大な展望が開かれます。

 星野文昭さんを2014年の闘いで必ず取り戻そう

@新自由主義を打倒する総決起を
 2014年、とりわけ前半の闘いで、労働者の怒りと徹底的に結びつき、新自由主義を打倒する壮大な闘争を爆発させよう。国鉄決戦、反原発闘争、秘密保護法−改憲阻止、そして星野闘争を安倍政権を倒す闘いとして一体で爆発させよう。
 11月21日、特定秘密保護法案の成立を阻止するために1万人を超える労働者人民が日比谷野音の集会に結集して闘いました。26日の衆議院強行採決に対しては国会と首相官邸前を埋める闘いが夜遅くまで展開されました。参議院段階でも、さらなる闘いが爆発します。
 星野さんが言う通り、労働者民衆の怒りは地に満ち、安倍政権は危機にのたうち回っています。今年7月参議院選挙と山本太郎さんの勝利は百万人規模の決起でかちとられたものであり、労働者民衆の怒りがいかに巨大であるかを示しました。安倍政権が推し進める改憲−戦争の攻撃は、労働者人民の怒りで必ず打ち破れます。
 松川闘争を超えるような闘いを組織して新自由主義を打ち破り、労働者階級の根底からの決起と一体で、星野さんを労働者階級の手に取り戻そう。
 全国に救援会を結成し、救援会を地域の拠点として打ち固め、労働運動、救援運動、市民運動等がひとつになって、星野さんを取り戻すために闘おう。
A全証拠開示大運動
 再審を実現し、星野さん釈放をかちとる闘いの基軸は全証拠開示大運動です。
 「全証拠を開示しろ」という闘いは国家権力を揺るがす闘いであり、全人民を獲得する闘いです。それは秘密保護法を真っ向から粉砕する闘いです。
 証拠は検察官の独占物ではありません。税金と公権力を使って集めた証拠は真実を求める者のためにこそあるのです。「足利事件」「布川事件」「東電女性社員事件」などの再審・無罪が示したことは、「無実の証拠は検察庁の倉庫にある」(客野美喜子さん)ということです。星野さんに39年もの獄中生活を強制しながら証拠開示に応じない検察官、開示命令はおろか勧告すらしない裁判所に対して、労働者民衆は必ず怒りの決起を開始します。全証拠開示大運動を徹底的に拡大し、星野さん解放の展望を切り開こう。
 2014年、全国で圧倒的な署名運動に決起しよう。百万人規模の結集をかちとり、政治情勢・階級情勢を変えよう。
 来年を待つことなく12月から全国で街頭に打って出よう。街頭には怒りがあふれています。6千万労働者、全人民との新たな結びつきをつくり出そう。
B『愛と革命』を拡大しよう
 『愛と革命』を全人民に広げることが星野さん解放の確かな展望を開きます。大胆に貪欲(どんよく)に、あらゆる場に『愛と革命』を持ち込み、あらゆる人に『愛と革命』を薦めましょう。読んだ人は必ず感動し、星野闘争は大きくなっていきます。
C国際連帯
 国際連帯の拡大は、星野さん解放の展望を確実に大きくします。(中略)
 韓国の民主労総、不当逮捕された労働者との連帯も進んでいます。
D奥深山幸男さんの生きる権利を守ろう
 星野さんとともに渋谷闘争を闘った奥深山幸男さんは、免訴を求める訴えを起こして闘っています。奥深山さんの免訴を実現し生きる権利を守ろう。
E2014年の一大飛躍をかちとろう
 2014年、星野さんを取り戻すために総決起しましょう。2009年の全国総会で確立した「労働者階級の力で星野さんを取り戻そう」という基本方針が今こそ威力を発揮します。労働運動を中軸に、救援運動、市民運動、宗教者、芸術家等々、あらゆる人びとが結集する百万人規模の大運動をつくり出そう。その力で星野さんを取り戻そう。
 2月8〜9日、東京で全国労働組合交流センター総会が開かれます。その後、星野さん解放を求めるデモが闘われます。
 動労千葉と国鉄闘争全国運動が呼びかける「解雇撤回・JR復帰の判決を求める」新10万筆署名を全国で取り組もう。2・16国鉄集会を全力で闘おう。
 フクシマ・オキナワ・ヒロシマの怒りと一体になり、星野さん解放のために来年前半に勝負をかけよう。
 そのための「武器」として、誰でも歌える『星野さん解放の歌』をつくりましょう。6月には、その発表会として全国集会を行いたいと考えています。
 以上すべての決意を込めて、本日のデモを闘おう。

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2612号3面2)(2013/12/09 )

 14年決戦を闘い革命勝利切り開く圧倒的カンパを

 すべての同志の皆さん。『前進』読者の皆さん。革共同は2013年決戦勝利の地平に立ち、2014年決戦に猛然と決起し、21世紀の早い段階でのプロレタリア革命を実現するために、圧倒的な冬期カンパを熱烈に訴えます。
●この社会をひっくり返すことは可能だ
 私たちは国鉄分割・民営化攻撃から始まった新自由主義の約30年間、本当に悔しい思いをしてきました。破綻した新自由主義は、ますます労働者に極限的状態を強いています。まともに生活できず、未来を描くことさえできない現実が強制されているのです。
 私たちは”この現実をひっくり返そう。それは可能なんだ”ということを今年の闘いでつかみ取りました。
 自治労の4・26ストライキ方針は全国の自治体職場を揺るがしストライキを復権させました。夏の参議院選挙においては百万人規模の労働者の決起が山本太郎氏当選を実現させました。夏の自治労大会、JP労組大会、日教組大会、さらにJR職場などで新たな決起が始まっています。
 こうした情勢にしっかりと切り結び、情勢を切り開いてきたものこそ解雇撤回・JR復帰判決を求める10万筆署名運動の大高揚です。
 2011年の「3・11」で新自由主義の30年のすべてがうそだったことが全面暴露され労働者の価値観をひっくり返しました。労働者の怒りがひとつの力となり、奔流(ほんりゅう)となって流れ出し始めたのです。
 そして11・3全国労働者集会は「今こそ闘う労働組合を全国の職場に」を合言葉に5600人が結集し勝利感あふれる集会となりました。国際連帯の新な地平を切り開いた訪韓闘争も含め、今年の闘いは2014年の闘いの突破口を切り開いたのです。
●国鉄決戦を軸に勝利開く
 国鉄分割・民営化は、国鉄労働者20万人の首切りと労働運動壊滅を狙う攻撃でした。その手口は、いったん全員解雇−選別再雇用の「国鉄方式」と呼ばれるものでした。郵政民営化や社会保険庁解体、さらに今の公務員職場の全面民営化もこの国鉄方式で強行されています。
 この国鉄型の大攻撃の前に既成の労働運動は後退に次ぐ後退を強いられました。その結果、労働者の団結はずたずたに切り裂かれ、2千万人もの非正規職労働者が生み出されました。まさに現在の非正規職化攻撃の原点が国鉄分割・民営化だったのです。
 しかし9月25日、動労千葉鉄建公団訴訟で、東京地裁に引き続いて東京高裁でも「不当労働行為」を認定させました。新自由主義の原点である国鉄分割・民営化が、国家をあげた不当労働行為であったことを裁判所に認めさせたのです。9・25判決は、「国鉄型の首切り自由社会」を許さないという現在の闘いそのものに国鉄闘争を再度押し上げました。ここに勝利の環があります。新10万筆署名をなんとしても貫徹しようではありませんか。
●安倍・猪瀬を打倒しよう
 福島第一原発の汚染水問題は、「コントロール」どころか日々新たな漏洩(ろうえい)が発生し海を汚染し続けています。子どもたちの甲状腺がんも増え続けています。
 アベノミクスは完全に破産し、安倍政権は消費大増税からTPP(環太平洋経済連携協定)推進、社会福祉のさらなる切り捨てに突き進むしかありません。大恐慌に締め上げられ、なんの解決策も打ち出せない中で、安倍は労働者の怒りの爆発に心底から恐怖しています。秘密保護法の異様なまでの強行は、この恐怖感にかられた姿です。
 また、都知事・猪瀬の腐りきった姿こそ新自由主義者の正体そのものです。労働者階級の怒りで、安倍と猪瀬を串刺しにして打倒しよう。
●国家権力中枢と闘い抜き勝利した革共同の50年
 「労働者は自らの力で、労働者に徹底して依拠した労働者党をつくりださなければならない」〔中野洋著『甦(よみがえ)る労働組合』〕
 革共同は労働者階級の手でつくり出された労働者党です。結党以来50年、現代革命の実現へ向けて国家権力中枢と激しく闘い抜いて勝利してきました。この勝利を支えたものこそ、あらゆる圧殺攻撃を打ち破り、勝利に必要な一切を意識的・計画的に準備してきた闘いにほかなりません。
 国家権力は心底から非合法・非公然の革共同に恐怖しています。非合法・非公然体制をさらに強化しよう。
 革共同は革命の扉を開く闘いとして2014年決戦を打ち抜きます。革共同のすべての運動は労働者階級の献身的なカンパによって実現されています。2014年決戦を思う存分闘える軍資金が必要です。圧倒的な冬期カンパを寄せてください。ともにプロレタリア革命勝利へ突き進もうではありませんか。

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2612号5面4)(2013/12/09 )

 新刊紹介 国際労働運動 1月号

 大恐慌深化で危機深める中国

【特集】
 新自由主義の破産としての世界大恐慌の深化、大失業と戦争と革命の時代の始まり、帝国主義間・大国間の争闘戦の激化、米帝の対中国対峙・対決のもとで、中国スターリン主義は政治的にも経済的も破局を深め、崩壊過程に突入している。バブル経済の崩壊の開始は世界を大恐慌のどん底に突き落とすものになる。全矛盾を集中された労働者階級の闘いが激発し、中国は大動乱情勢に突入している。読みごたえのある26nの大特集だ。
 第1章は、11月に開催された中国共産党第18期中央委員会(第18期三中全会)をもとに、中国スターリン主義の金融危機と政治危機の深刻さを検討している。
 第2章は、スターリン主義体制下での毛沢東的一国社会主義路線の大破産、その後に始まったトウ小平(トウは登におおざと)の「改革・開放」政策(78年)が最末期帝国主義の新自由主義政策を採り入れたものだったこと。その歴史的経緯と中身を検討し、外注化と非正規職化の現状に迫る。
 第3章は、国有企業民営化攻撃の要である中国国有鉄道の分割・民営化攻撃に焦点を当てる。
【ニューズ&レビュー】
▽韓国ではパククネ政権による民主労総解体攻撃に対する大反撃が闘われている。12・7闘争への訴え。
▽ドイツにおける非正規職化攻撃の現状と、90年代以降の新自由主義攻撃と、それとの闘いの全体像を明らかにしている。
【世界経済の焦点】
 欧州恐慌ののりきりをかけた緊縮財政が青年労働者に大失業をもたらしている。ドイツの現状を暴く。

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2612号6面1)(2013/12/09 )

 星野全国集会 12・1を飛躍点に2014年へ

 証拠開示攻防は山場

(写真 杉並救う会の音頭で「絶叫デモに決起しましょう! 石破は『絶叫デモはテロだ』と言った。敵はぐらぐらです。星野奪還に向けガンバロー!」【12月1日 東京】)

 12・1星野全国集会から「第2次再審の大きな山場」を迎え奮闘する再審弁護団の報告(要旨)と、「星野無期を全証拠開示・再審釈放の闘いで覆し、必ず近いうちの勝利をかちとりましょう」と呼びかける獄中の星野文昭同志のアピール(抜粋)を掲載します。(編集局)

 再審弁護団の報告

 再審請求では事実が大事 岩井信弁護士

 12月に相模原でも絵画展が実施されます。2日前、記者会見が催され、私も参加しました。
 その時に読売新聞の記者が、この事件は党派の事件ではないか、再審請求について無実だと断定できるのかと質問しました。私は「断定しているから再審請求をしている」と言いましたが、再審請求では事実を明らかにすることが大事であることをあらためて感じました。事実を暴くためには、証拠を開示させることが重要です。
 証拠開示された写真の中で、殴打事件の後に警察官が星野さんを撮影した写真が出てきたが、その写真には真っ白な紙が巻いてある鉄パイプを持っている星野さんが写っていた。検察官が撮影した写真に無実の証拠が残っている。もうこれだけで私は星野さんは無実だと思っています。
 3月28日に検察官が意見書を出して、私たちが5月17日に反論の意見書を出しました。7月にさらに再度意見書を出し、その上で3者協議を経て、9月30日に再度の意見書を出し、それに対して検察官の10月30日付の意見書が出ました。そして11月17日に弁護人が再度、上申書という形で検察官の意見書に対する反論を提出しました。今、証拠開示をめぐり、意見の応酬をしている最中です。
 皆さん、証拠開示に向けて運動の展開をお願いします。

 弁護人接見に立ち会い強要 和久田修弁護士

 私は1回目の昨年2・5に続いて9・8徳島刑務所デモに参加しました。本当に感動的なデモでした。あの刑務所の前で歌った「釜山港に帰れ」が星野さんの耳に届いたと確信しています。
 翌日、私は、星野さんの接見に行きました。 40分くらい待たされた上、徳島刑務所は「今回は看守の立ち会いを付ける」と突然に言ってきました。「なぜだ」と私はかなり食い下がったんですが、唯一具体的な理由が、昨年2月のデモの翌日に接見して以来、約1年半、私が接見をしていないということです。1年半接見をしていないとなぜ立ち会いを付けるのか、まったく分かりません。
 これは、まさに徳島刑務所包囲デモに震え上がった徳島刑務所当局が、再審請求で生命線をなす弁護人との接見に手を出してきた、まったく許しがたい暴挙だと言わざるを得ません。
 こんなことが許されれば、全国の再審請求闘争にも非常に悪い影響があると判断し、私は接見を拒否し、星野さんに会ってきませんでした。
 来週中に東京弁護士会に人権救済申し立てを行います。さらに12月17日、私は徳島刑務所に行き、今度こそ看守の立ち会いのない接見を実現する決意です。刑務所、国家権力の圧力に絶対に屈せず、ともに闘っていきたい。頑張っていきましょう。

 抗議声明への賛同136人 酒井健雄弁護士

 「再審弁護人の接見に看守の立ち会いを要求した徳島刑務所に対する抗議声明」についてご説明します。
 再審請求人と弁護人の接見は、憲法上の権利です。その権利を「1年半会っていない」というだけで制限することは許されない。特段の事由がない限りは立ち会いのない面会をさせなければいけません。
 絶対に許されないことだと、早くも136人の弁護士が賛同してくれて、これを徳島刑務所に送りつけました。
 8月下旬に星野さんに接見に行ってきました。昔、私が生まれる前の事件ですので、正直言って長年ご苦労をされた方だと思っていましたが、実際に会ってみると若々しくてびっくり。67歳とは信じられない。非常にパワフルでタフでしなやかな方でした。
 今、アベノミクスとかNSCとか秘密保護法案との闘いの先頭に立って闘えるパワーを持っている方なんだなと。だから権力側としては星野さんを外に出せないのかもしれませんが、そこは頑張って闘って、星野さんを取り戻しましょう!

 ビデオ国賠が11月に再開し 藤田城治弁護士

 私はビデオ国賠について報告します。この裁判は、星野さんの確定裁判で有罪の証拠とされた11月14日の渋谷闘争のニュース映像を裁判所が警視庁に預け、それを警視庁がなくしたことの責任を問う裁判です。裁判所=国と、警視庁=東京都を被告にしています。
 われわれ弁護団はそのビデオ映像を一度も見てないんですが、今年2月、TBSニュースでその映像の一部が流れたんです。非常に鮮明なカラー映像でした。再審の重要な証拠だとあらためて確信しました。
 この裁判の争点は三つありました。@星野さんが証拠に対する権利があるのかということ。A裁判所が証拠として押収したビデオテープをなぜ警視庁に保管委託したのか。B警視庁がどんな態様で保管していたのか。
 この3点についての証人を裁判所は不当にもすべて却下し、10月に判決を出すと結審しました。
 ところが9月末に裁判所が、警視庁がビデオをなくしたことがなぜ国の責任になるのか、その点を追加で主張してほしいと言ってきて、裁判は11月に再開されました。
 裁判所が保管について追加主張しろと言ってきたのは、星野さんの権利性をある程度認め、もう一歩進んで保管についての国の違法性に向き合おうとしているのかなと、前向きに考えています。
 とは言え、楽観視はできません。気を引き締めて頑張っていきます。

 検察を追いつめるデモの力 鈴木達夫弁護士

 この間、三者協議があり、検察官と頻繁に書面の応酬をしています。その中で一言で言うと、証拠を出さない理由がなくなってしまった。そこまで検察官を追い詰めています。
 二度にわたる徳島刑務所包囲デモ、それとともに証拠開示を求めて繰り返し闘われた東京高裁デモが、完全に一つの新しい情勢をつくっている。
 だから裁判官も、証拠開示は時の流れだと言わざるを得ない。
 第1次再審請求で最高裁は、星野さんを有罪とした証拠の核心中の核心である鉉供述、その服の色が誤っていたと認めました。その経過を私たちが「異例の経過をたどった再審闘争だ」と言ったことに対して検察官は、10月30日の「意見書」で「異例の経過とまで言うのは、誇張、曲解の極み」だと。何が誇張、曲解の極みか! 事実なんですよね。
 その後、声の問題に逃げ込んだ。しかし、最近また「オレオレ詐欺・振り込め詐欺」の被害が急増していますが、警視庁や厚労省は声はあてにならないと盛んに宣伝しています。声を唯一の証拠にした有罪判決なんて見たことがありません。
 さらに許し難いことに、私たちが11人の民間人の目撃証言の調書の開示を要求していることに対し、出さない理由として「精神的なあわただしさ」などで「どれだけ注意力を集中して観察ができたか」などと言っている。だったら星野さんを有罪にした他の供述者の調書は違っていたのか。
 こういうことしか言えなくなっている。一つの新しい段階、決定的に追い詰めている段階としてとらえたい。
 この第2次再審請求の大きな山場を迎えている中での今日のデモは決定的です。最後まで、勝利まで闘いぬきます。

 星野文昭さんのアピール

  今秋に発刊した『愛と革命』によって、労働者人民の団結した力で1%のために99%が搾取・貧困・戦争等で犠牲になる社会を変えることと一体に星野解放をかちとる展望への確信が深まっていることで、本日の12・1を飛躍点に勝利へ大きな前進をかちとることが可能になっていると思います。
 昨年2月に続いて9月に皆さんが来てくれたこと、暑い日も寒い日も、街頭や職場での宣伝と署名集め、総会・絵画展や『愛と革命』販売、活動の拡大に皆さんが力を注いでくれていること、この11月には心で願っていた九州に取り戻す会ができ、新たに岩手で絵画展が開かれ、獄壁をうち破って心一つに生き闘う絆(きずな)・団結が、どんな困難ものりこえて未来を開くものになっていることを実感しています。
 70年安保・沖縄闘争に対する弾圧としてあった私への無期は、死刑求刑・無期の重圧と獄内外の分断によって、私の生きていくことを含めたすべてを奪おうとする激しいもので、何より私自身がその重圧・分断をはね返して、自らとすべての労働者人民の団結した力を信じ、その力ですべてを奪い返していくのに必要なすべてを必死に獲得していくことが求められました。その闘いにすべてをもって応え、ともに生きてくれたのが暁子でした。
 国労郡山、動労水戸の先駆的闘いを牽引(けんいん)車に、3・11を焦点に、全福島・全国・全世界での決起をかちとっていきましょう。私たちの闘いと未来を圧殺しようとする星野無期を、私たちのすべての労働者人民の深い愛・絆・団結の力で勝利していくものとして、すべての闘いと一つに闘い、全証拠開示・再審釈放の闘いで覆し、必ず近いうちの勝利をかちとりましょう。どんな困難・試練も、ともに団結し人間本来の未来を実現する糧としてのりこえ、勝利しましょう。
(写真 集会壇上に飾られた星野文昭さんの顔。10月24日に面会した弟の修三さんの作)

 ----------------------

 星野カレンダー発売中

☆2014FumiAkikoカレンダー(制作/星野カレンダーをつくる会)が好評発売中です。
 見開きA3判フルカラー、1部1200円(5部以上は1部1000円)、送料実費。
 ご注文は「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」(東京都港区新橋2−8−16石田ビル4階)」へ。

 


------------------------TOPへ---------------------------