週2回月・木発行『前進』
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●全学連新年座談会 学生の闘いが時代を動かす 全国の大学に自治会を

週刊『前進』12頁(2614号01面01)(2014/01/01)
 ●全学連新年座談会
 学生の闘いが時代を動かす
 全国の大学に自治会つくろう

(写真 12月6日、全学連は秘密保護法反対で国会を包囲した数万の人びととともに闘った。全学連旗を手にした武田君らに圧倒的な注目)

 日帝・安倍政権への怒りが渦巻く中、全学連は「改憲阻止・安倍打倒!」を鮮明に掲げ、13年は日本階級闘争全体をエネルギッシュに牽引(けんいん)した。広島大での学生自治会再建に続き、法大の大学祭攻防の前進、東北大自治会選挙の勝利、京都大での団交要求全学投票の成功――と力強い進撃をかちとる中で、福島や沖縄からの新たな決起も始まった。「国鉄、反原発、改憲阻止、星野奪還」を軸とする2014年決戦へ、全学連はますます闘う熱意に燃えている。全国の大学で活躍するリーダーたちに、14年決戦の勝利の展望などを大いに語り合ってもらった。(編集局)

 出席者 (敬称略)
斎藤 郁真(委員長/法政大・法)
大森 靖之(副委員長/京都大・薬)
百武 拓(副委員長/広島大・理)
坂野 陽平(書記長/上智大・文)
武田 雄飛丸(法政大学文化連盟委員長・国際文化)
青野 弘明(東北大学学生自治会委員長・医)
伊藤 博司(福島大学)
平良 三平(沖縄大学)
▽司会 石田 真弓(副委員長/東北大・経)

 改憲阻止・安倍打倒へ闘う

 秘密保護法に怒り

 石田 12月8日の拡大中央委員会では、「外への侵略戦争と内への階級戦争」に突き進む安倍政権との対決が大きな焦点となり、「改憲阻止・安倍打倒!」の基本的立場で一致しました。11月末〜12月冒頭の特定秘密保護法をめぐる国会周辺を中心とした闘いはどうでしたか?

 武田 連日国会前に行きました。多くの人びとから、学生の部隊の登場が待ち望まれていると感じました。1日目はニット帽をかぶって行ったんですが、誰からも話しかけられませんでした。2日目に文化連盟のヘルメットをかぶって行ったら、労働者や市民から「やっと学生が来てくれた」と大歓迎されて(笑)。学生が政治反動に怒りを燃やし、キャンパスから層として立ち上がっていくことが、階級闘争全体にものすごい励みになるのだと感じました。
 また、これまでの反原発行動などは、いわゆる「シングル・イシュー」(原発以外のことを持ち込むなという主張)が強調され、戦争国家化との闘いや労働組合運動が別個にされてきましたが、この間の情勢を経て、安倍政権への怒りがひとつになって噴き出してきていると感じました。
 大森 新自由主義の破産に対するトータルな怒りの爆発ですね。
 平良 秘密保護法成立は絶対に許せません。沖縄でも怒り爆発です。僕の家族からも「許せん」というメールが来ました。
 伊藤 福島では衆院採決に先立って、11月25日に地方公聴会が開かれました。緊急の弾劾行動に150人が参加しました。「委員割り当ての傍聴券がないと会場に入れない」と不当に入場制限されて、傍聴席は空席だらけ。何のための公聴会なんだと思いました。それでも意見を述べた7人全員が反対です。10月には福島県議会が「秘密保護法に慎重な対応を求める声明」を出しています。許せないのは、福島を中心にこれだけ怒りがあるにもかかわらず、与党が強行採決したことです。そもそも、福島第一原発の事故直後にSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)などの情報は、すべて政府によって隠されて県民に被曝が強制されました。これほど秘密だらけなのに、一体これからどうなるのかと思います。

 戦争準備を許すな

 百武 秘密保護法は明確に戦争準備です。広島でも反対の集会・デモがあったんですが、原爆ドーム前に1000人規模で集まりました。情勢は急激に変わってきています。この集会でマスコミ関係労組が「秘密保護法が制定されても、このような法に従って仕事はしない」「実力で秘密を探る」と発言しました。会社で資本と激突しながら集会に参加したとも聞きました。労組や自治会が職場・キャンパスで闘い、実力を行使していくことが重要だと思いました。
 坂野 国会前では「このままだと本当に戦争になってしまう」という激しい危機感を感じました。しかし、「あきらめ」や「絶望」はほとんど感じなかった。参議院議員の山本太郎さんが12月6日の秘密保護法成立直後にツイッターで、「(強行採決は)想定内だ」「新しい世の中をつくる毎日がこれから始まる。今まで以上のハイボルテージでなきゃ実現できない」と言っています。
 「新しい世の中をつくる」とは、僕は革命だと思います。 「新しい世の中」を示す革命党を僕らの手でつくらなくてはならないと決意を新たにしました。
 そのためにも、11・3労働者集会の総括が重要ですね。「憲法改悪反対労組声明」も出ました。国鉄分割・民営化以来、30年にわたる新自由主義攻撃を破産させ、勝利の展望を指し示している国鉄決戦を基軸に闘い、労組・自治会権力樹立で情勢を迎え撃とうということです。
 石田 60年安保闘争時の国会包囲の写真を添えて、「こういう情勢で国会に突入するのが本当の全学連だ」というツイッターも出てきていますね。

 東北大選挙に勝利

 斎藤 僕たちは、「06年3・14法大弾圧」以来、法大キャンパスの中で「秘密保護法の先取り」のような弾圧体制とずっと対決してきた。やはり、焦点はキャンパスでの闘いです。
 石田 斎藤委員長の言うとおりです。では自治会執行部選挙が行われた東北大からお願いします。
 青野 執行部選挙に勝利しました!
 一同 おめでとうございます!
 青野 僕はこれまで3回の執行部選挙をやりましたが、一番勝利感にあふれた選挙でした。副委員長に立候補した2人の仲間の存在が大きかったです。一人は、11月26日の東北大全国集会に参加して「学生運動は面白い」と立候補を決めてくれた。そして、連日キャンパスに登場して一緒に頑張った。「僕も頑張らなければ」と思いました。僕が彼らを獲得し、彼らに僕が獲得される関係です。

 斎藤 私も支援に駆けつけ、これまでの運動の蓄積が非常に大きいと感じました。東北大は2000年に国立大学法人化反対のバリケード・ストライキをやって、自治会は翌年に非公認化されましたが、毎年の全学選挙で断固勝負してきた。学生の団結に依拠した闘いの権威や力はハンパじゃない。
 平良 僕も、沖縄大学で自治会をつくる決意を込めて支援に参加しました。おそらく、候補団よりいっぱい演説しまくった(笑)。
 青野 今回の選挙戦は、里見東北大総長の「里見ビジョン」粉砕を焦点にしました。里見打倒で非和解で闘う。学生の中に分岐を持ち込み獲得する内容でした。選挙前は「信任と不信任が伯仲するのではないか」と思っていましたが、昨年とほぼ同じ割合の信任率で勝利しました。キャンパス内には、「里見ビジョン」への怒りがあふれています。
 石田 「里見ビジョン」の矛盾点を徹底的にたたく中から、東北大生は立ち上がり始めました。いま、仙台市営地下鉄東西線敷設に伴い、サークル棟がつぶされようとしています。それに学生が声を上げ始めている。もう一つは学生寮です。自治寮をつぶし、PFI化(ユニバーシティ・ハウス三条、民間資金主導型の寄宿舎)という形で寮を民営化してきた。そして廃寮攻撃も始まっている。今回の選挙では多くの寮生が選挙を担ってくれた。PFI寮からも学生が立ち上がりました。

 青野 学生自治会が全学生の怒りと利害を体現して闘っていることが浸透してきています。11月12日、当局は「全サークル説明会」を開催し、闘うサークルから部室を取り上げようとしました。これに対して自治会が先頭で決起し、分断を許さずに当局のもくろみを粉砕しました。あとは、福島県民健康管理調査検討委員会の御用学者・室月淳(医学部教授)と徹底的に対決してきました。こちらが室月に「会って話がしたい」と連絡したら、「私は講義を持っていないし、教授の肩書きは文科省からもらっているので学生の質問に答える立場にない」と逃げた。他方で「教授」の権威で原発事故と健康被害の因果関係を否定している。室月打倒の闘いの中で3・11郡山集会に攻め上ります。

(写真 「大学の主人公は学生だ!」――学生自治会の新たな担い手を生み出した11・26東北大学集会【仙台市・川内キャンパス】)

 自治会建設が画期的に前進

 広大で反原発貫き

 石田 御用学者との闘いから7月に自治会を再建した広島大、学祭をめぐる攻防を闘ってきた法大からお願いします。

 百武 福島原発事故で「被爆地ヒロシマの大学」が問われました。広島大教授の神谷研二は原発事故直後、福島県放射線健康リスク管理アドバイザー、県民健康管理調査検討委員、そして福島県立医大の副学長にまでなりました。広大経営協議会には、原発輸出企業の三菱重工元会長・佃和夫が入っています。三菱重工は今、原発のみならず戦車の部品もトルコに輸出しようとしています。佃は東大経営協議会の委員でもあり、安倍政権の「大学改革」の中心人物です。これらに対する怒りが自治会建設につながったと思います。
 武田 法大も学生権力をうち立てる段階に入りました。法大生の中に、"当局にすり寄るCSK(サークル支援機構)や学祭実行委などの御用学生団体はおかしい"という広範な怒りが広がっています。これまでなら、「おかしいとは思うけど、全学連や文連と一緒にやるのはちょっと......」と思っていたサークルが、当局の攻撃を受ける中で僕らと行動をともにし始めた。間違いなく自治会建設の芽が生まれています。
 石田 新自由主義大学の学生支配の最後の柱は、御用学生団体ということですね。
 武田 そうです。なぜ御用学生団体が必要なのか。当局の支配が貫徹できていないからです。彼ら御用団体は、表向きは「学生自治」や「差別の止揚」などと言いますが、しかし当局の「施設管理権」「営業権」を認めていることに矛盾があります。「施設管理権」や「営業権」とは、「大学は一般企業と同じで、営利が最重要の目的だ」「大学施設は理事会の私有財産だ。だから学生はそれに従うしかない」ということです。これを学生が認めてしまえば、大学の「営業」に差し障りのない程度に学生活動を認めてもらいましょう、という「お願い運動」しかありません。
 11月、学祭当日に一挙に規制が強化されました。みんな、学祭実など御用学生団体に完全にしらけているし、彼ら自身がそれを一番自覚している。あいつらは学生への求心力を失っています。学生の側は個別問題で勝利し始めています。求められていることは、全学生の立場から個別的勝利をとらえて、それを全学的に拡大する存在です。この立場で学生自治会を建設した時、キャンパスの力関係を完全に逆転できます。

 沖縄大で団結拡大

 平良 法大や全国大学の闘いを見て、沖大にこそ学生自治会をつくろうと決意して、1年間活動してきました。マスコミでは沖大教授が改憲・基地に反対していますし、入学前は沖大はリベラルだと思っていました。しかし、入学してみると、内実は新自由主義大学そのものでした。入学直後の授業で言われたことは、「沖縄の学生は主体的にものを考える力がない」「この教室の学生の6割は非正規職になるんだから、せいぜい頑張りなさい」と。現状変革ではなく現状肯定を学生に強いて、競争をあおるやり方に怒りを感じました。「大学や学問は現状変革のためにあるのではないのか」と。
 石田 基地問題についてはどうでしたか?
 平良 経済学の授業がひどかったです。安倍政権が辺野古沖の埋め立て申請をやっているのを、「普天間の負担軽減をしようと思ってやっているんだ」とか、「基地との共存」を説く問題がテストで出されました。アベノミクスの礼賛もすさまじいです。
 石田 昨年の沖大では、どんな闘いがありましたか。
 平良 初めは隣の人に「消しゴムをとって」とすら言えない状況から始まりました。だんだんと授業批判をしていって、思い切って『前進』を持ち込んでいきました。その中で、9月全学連大会に多くの沖大生が参加しました。「学生自治会復活会」をつくって団結を拡大していきました。そこでは、法大闘争の内容が重要でした。武田君処分撤回署名を多くの学生に提起しました。この処分は普遍的なものだし、新自由主義が吹き荒れる沖大でこそ通用すると思いました。この署名をしてくれた人が中心となって当局交渉を行いました。部室のクーラーが5年以上故障しているサークルが、差別的に放置されていました。学生が団結して当局と非和解で闘い、クーラーの修理を約束させました。初めは「当局と非和解で闘う」という一致をつくることが難しかったのですが、法大闘争の内容が浸透するにつれて、みんな核心を理解し闘いをつくれました。

 京大で葛西と対決

 石田 一昨年に同学会を再建した京大はどうでしょうか?
 大森 京大では「松本総長打倒」「経営協議会・葛西敬之打倒」を基本にやっています。葛西(JR東海会長)は、国鉄分割・民営化を先頭で推進してきた人物であり、原発再稼働や秘密保護法の最先兵です。「さくら会」という安倍政権を支えるブルジョアジーの団体の発起人であり、安倍の最大のブレーンでもあります。松本総長は国立大学協会会長として「大学改革」の先頭に立っています。京大の闘いは、300万学生と6千万労働者の過去・現在・未来がかかった闘いです。
 石田 京大ではこの間、全学投票を行ってきました。
 大森 僕は全学ストライキをやりたい。そのための基礎的・原則的団結が必要だと考えています。11〜12月に、総長への団体交渉を求める投票を呼びかけました。1587票を集めて、賛成は1146票で勝利しました。この前進に対する危機感から、11月11日付で京大当局から「告示第4号」が出されました。「全学投票を行っている団体は、京都大学が認める全学自治会同学会ではない」から「全学投票は無効であり、交渉にも応じない」というものです。本当に許せません。「当局の認める同学会」なんてどこにいるのか、出してみろと(笑)。「告示」への怒りを全学に広げていきたい。
 石田 12月5日に総長室突入闘争が行われたと聞きました。


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