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元凶は分割・民営化だ JR北海道事故でカクマルが「鉄道謀略」

週刊『前進』06頁(2616号03面04)(2014/01/20)


 元凶は分割・民営化だ
 JR北海道事故でカクマルがまたぞろ「鉄道謀略」の大デマ
 民営化推進の大罪は許さない!


 カクマル機関紙『解放』第2299号が、JR北海道で頻発する鉄道事故を意図的な列車妨害による「鉄道謀略」だとする荒唐無稽(こうとうむけい)なデマをまたぞろふりまいている。カクマルは国鉄の分割・民営化が必然的に行きついた安全崩壊というJR北海道の現実を何が何でも否定しようと必死なのだ。

 「安全重視の経営陣排除が目的」?!

 昨年12月9日から23日間の壮絶なストライキを闘いぬいた韓国鉄道労組は、「民営化は日本のJR北海道事故と同じことをもたらす」と、民営化絶対反対を貫いて闘っている。民営化が安全の崩壊に直結することは、今や世界の労働者の共通の認識になっている。
 カクマルに言わせると、鉄道経営赤字にあえぐJR北海道はここ10年で、経営の軸を鉄道事業から生活サービス事業(駅前の再開発、JRタワー建設)を中心とした「副業優先、利益第一」に移してきた。しかし、11年5月の石勝線事故を契機に「安全重視」「本業回帰」の経営が技術部門の管理者を中心に叫ばれ、13年6月に技術部門出身者である野島誠を社長とし、豊田誠鉄道事業本部長を筆頭常務とする新経営陣が誕生することになった。するとその直後から7、8、9月と3カ月連続して走行中の特急列車の出火事故や貨物脱線事故が発生し、さらに「原因不明」の不可解な「事故」が起きているのだという。このようにカクマルは、13年6月以降の事故を「鉄道謀略」だと言い張っている。
 この謀略論の内容を補強するために〔註〕を設けて、「〔註3〕経営陣の交代以降、函館線大沼駅構内での貨物脱線事故を含めて、旅客列車の出火事故や貨物列車の脱線事故以外にも、職員の『不詳事』や『原因不明』の不可解な『事故』が頻発している」「JR北海道会社の、全国のJR労働者諸君、警戒せよ、鉄道謀略!」などと荒唐無稽なデマを書き立てている。
 要するに、「安全重視」「本業回帰」の野島経営陣を追い落とすために鉄道謀略が仕組まれているというのだ。ここでカクマルは、昨年9月の大沼駅構内の貨物脱線事故をも鉄道謀略と断定している。「ウソは大きいほど良い」(ヒトラー)とするのが謀略論党派カクマルの手口である。
 このようなデマに誰がだまされるか。カクマル謀略論の核心部分は最初から破綻している。

 謀略論の「論証」は最初から破綻

 一つは、謀略の必然性の論証自体が転倒していることだ。その導入部分でカクマルは「野島―豊田らの現経営陣は、鉄道事業以外のいわゆる副業に血道をあげてきた」と述べるが、野島自身が「副業優先、営利第一」の経営を進めているのであれば、野島を陥れる謀略など必要ないはずだ。
 もう一つは、「不詳事」「事故」としてカクマルが挙げている事柄も、野島経営陣が進めてきた安全無視の経営戦略に起因するものばかりだ。どれもが分割・民営化がもたらしたのだ。
 だからカクマルの謀略論は最初から成立しない。にもかかわらず破産必至の鉄道謀略論を持ち出してくる理由は何か。
 第一に、JR総連=カクマルとして強行した分割・民営化の歴史的大罪から逃れるためだ。続発する鉄道事故の現実がJR総連=カクマルの裏切りを根底から断罪している。カクマルは、商業新聞などから引用して「レール異常」「外注化」などの言葉を並べる。それらは分割・民営化が必然的に行きついたことだ。安全崩壊への怒りは満ちている。鉄道謀略なるデマで労働者を欺こうとしても、そんなものは通用しない。
 第二に、国鉄闘争への敵対を鮮明にさせた。体制内労組幹部を含む全反動勢力が9・25判決に追い詰められている。国鉄決戦は、動労千葉を基軸にした階級的労働運動の四半世紀を超える闘いをもって分割・民営化に総反撃し、新自由主義打倒―JR体制打倒へと突き進んでいる。9・25判決は、階級の力でもぎり取った偉大な精華である。
 この勝利がさらに発展し、現場労働者と強固に結びつくことに危機感を募らせたカクマルは、国鉄闘争の破壊を企図して鉄道謀略というデマを流しているのだ。端緒であってもその反革命的意図は軽視できない。徹底的に粉砕しなければならない。国鉄闘争への敵対を宣言するカクマルを階級的怒りで打倒しよう。

 JR総連にすり寄り延命を図る

 第三に、そこにはJR総連・北鉄労との関係修復を狙う魂胆が隠されている。2000年に決定的となったJR総連派カクマルと中央派カクマルへの分裂は、進行するカクマル組織の混迷を規定している。カクマルはJR総連にすり寄ることで事態を打開しようと画策しているのだ。
 石勝線事故以降、JR北海道資本と北鉄労との結託体制への批判が高まっている。この結託体制が事故の温床になった。北鉄労が保線現場の外注化を率先推進したことで安全は切り捨てられてきた。現場からわき上がる怨嗟(えんさ)の声に抗しきれず、野島経営陣は北鉄労優遇の労務政策を転換しようと動き出した。これに対してカクマルは、「事故防止に名を借りた労務管理の強化を許すな」と、北鉄労を擁護する。カクマルが持ち出した鉄道謀略論も、昨年11月の札幌貨物ターミナル駅構内での「置石事件」に対し、JR総連・日貨労が「警戒心をもち不審な事態は報告しよう」と叫びたてたことに飛びついたものだ。

 国鉄決戦の発展でカクマル倒せ

 JR資本との結託体制に延命を求め、さらに屈服を深めるJR総連、そのJR総連にすがりつく以外に生き延びる余地がないカクマル。この両者が行き着いたのが鉄道謀略というデマ運動だ。
 国鉄闘争の大飛躍と一体でこれらの反動を打ち砕こう。反合理化・運転保安闘争路線と絶対反対論で、民営化・外注化阻止、非正規職化撤廃、過労死・長時間労働粉砕へ職場から闘いぬこう。
 (矢剣智)