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NAZENヒロシマ 杉井医師招き集会 被曝と闘う拠点つくる

週刊『前進』06頁(2621号04面03)(2014/02/24)


 NAZENヒロシマ 杉井医師招き集会
 被曝と闘う拠点つくる

(写真 ふくしま共同診療所の杉井医師が、3・11から3年目を迎える福島の現実を報告した【2月11日 広島市】)


 2月11日、広島市南区民文化センターで、ふくしま共同診療所医師の杉井吉彦さんを招いてNAZENヒロシマ結成2周年の集会を開催し、広島県内から100人が参加しました。
 NAZENヒロシマ呼びかけ人である被爆者の吉原美玲子さんが開会のあいさつを行い、「福島の人びとにこれからも寄り添っていきたい。共同診療所の募金を支えていきたい」と述べました。続いて、東京都知事選を鈴木候補とともに闘ったNAZENフクシマの椎名千恵子さん(3・11反原発福島行動実行委員長)の3・11福島を呼びかける熱いメッセージが、広島大学の学生から紹介されました。
 杉井先生が1時間以上にわたって講演を行いました。杉井先生は冒頭、「福島の話は必ずヒロシマの話から始まる。原発は、地上に置かれた原爆であり、原爆の爆発過程と同じ原理で動いている。今も再爆発の恐怖と福島は向き合っている」と述べ、安倍首相の「アンダーコントロール」「健康について現在も将来もまったく問題はない」というオリンピック招致演説について、「福島の人びとはみんな怒っている」と怒りを表明した。福島における健康被害の隠蔽、抹殺、安全キャンペーンと福島の人びとに持ち込まる分断――。3・11から3年目を迎える福島の現実が、スライドなども通してリアルに報告されました。
 また、子どもの甲状腺がんが疑い含めて74人と発表されましたが、福島県立医大はなおも原発事故との因果関係を否定し続け、保護者や住民が自主的に検査を受けることさえ抑圧しようとしている事実には、驚きと怒りが広がりました。
 杉井先生は共同診療所の避難・保養・医療の原則を以下のように明確に述べました。「被害が出ないのが第一。医療はまず予防。放射線障害が出てから治すというのは間違っている。放射線障害を予防する。そのためにはまず避難を呼びかける。患者に避難を勧めたら経営が成り立たないと言う人もいるが、避難して健康被害も出ず、それで経営が破綻するならそれが一番良い。避難の次は保養。全国で真剣に取り組んでほしい。原則は避難・保養・医療だ」
 福島の人びとと心をともにする杉井先生の訴えに、参加者は共感し、ふくしま共同診療所をみんなで支えようという気持ちを強くしました。
 質疑応答後、福島の母子保養に取り組むNPO法人よもぎのアトリエの室本けい子さんがカンパアピールを行い、7万円近くが集まりました。
 NAZENヒロシマ呼びかけ人である高陽第一診療所労働組合委員長の森末一義さんが基調提起を行いました。森末さんは都知事選が切り開いた地平に確信をもち、被曝労働拒否、新自由主義と闘う労働運動こそ全原発廃炉を実現する力であると提起。さらにふくしま共同診療所とともに高陽第一診療所を被曝と闘い、新自由主義と闘う拠点として固めていく決意を語りました。そして3・11福島行動を成功させ、8・6ヒロシマ世界大会へ全力で闘っていこうと訴えました。
 広島大学原爆放射線医科学研究所の大瀧慈教授、「黒い雨」原爆被爆者、広大学生自治会委員長の百武拓さん、島根原発廃炉を闘うNAZEN山陰からのアピールを受け、最後に被爆2世の中島健さんが閉会あいさつに立ち、「広島も原爆投下後、プレスコードで医者がカルテに被爆のことを書くこともできなかった。これに対して自分たちは帝国主義から医療を取り戻そうと高陽第一診療所をつくった。原点に返り闘っていきたい」と決意を述べました。
 2・11NAZENヒロシマ集会は、3・11から3年目の福島の現実に向き合い、福島と広島の団結をさらに固める集会として大成功をかちとりました。(NAZENヒロシマ事務局長・宮原亮)