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知る・考える 用語解説 帝国主義間争闘戦/産業報国会

週刊『前進』06頁(2669号05面05)(2015/02/16)


知る・考える 用語解説
 帝国主義間争闘戦/産業報国会

帝国主義間争闘戦−最後は世界戦争に行き着く

 世界の資源・市場・勢力圏の確保をめぐる帝国主義同士の矛盾・対立と争い。帝国主義間・大国間争闘戦とも言う。
 今日の大恐慌の根底にあるのは、帝国主義のもとで生み出された膨大な過剰資本・過剰生産力だ。それは今や、解決不能の巨大な矛盾となって世界経済の上にのしかかっている。ここから各国の資本家階級は今、それぞれの生き残りをかけた争闘戦に乗り出している。それは、自己の権益を確保するには他を蹴落とし、たたきつぶす以外ないという絶対的な対立となり、最後は軍事力による決着=侵略戦争・世界戦争にまで行き着く。
 20世紀には英・米・仏・独・日・露・伊などの「帝国主義列強」と呼ばれる大国が、世界市場の再分割を求めて激烈な争闘戦を展開し、それが実際に二度にわたる世界戦争に発展した。今日では、スターリン主義崩壊後のロシアや残存スターリン主義の国である中国も加わった争闘戦が一層激しく展開されている。鉄道輸出や原発輸出、石油資源をめぐる争いはその最焦点だ。大企業46社を引き連れた安倍の中東訪問は、中東の石油利権をめぐる争闘戦への日帝の本格的な参入宣言である。
 労働者階級の国際的団結によるプロレタリア世界革命こそ、新たな世界戦争を阻止する唯一の道である。

産業報国会−労組禁止し軍需生産に動員

 正式名称は大日本産業報国会、略称産報。第2次世界大戦の際、日本帝国主義権力が労働組合を解散させ、労働者を戦争に動員し、軍需生産の増強を図るため警察主導で各企業内につくられた組織。
 1937年7月の盧溝橋(ろこうきょう)事件で日帝が中国侵略戦争を本格化すると、政府は同時に労働運動に厳しい弾圧を加えた。一方で産業報国運動が始められた。これは「兵士は戦場で命を捧げ、労働者は生産で国に報いよ」と強制するものであった。38年7月に産業報国連盟がつくられ、各事業所で産業報国会づくりが進められた。
 当初は民間の運動を建前としたが、結成がなかなか進まなかったため、39年に内務・厚生両省が介入し、労働組合の解散を強制し、産業報国会を官製組織にした。40年11月に全国組織として大日本産業報国会が結成された。
 各地で産業報国会づくりの先頭に立ったのは地元の警察であった。警察は各警察署の管轄区域ごとに支部連合会を結成した。東京の会長は警視総監であった。
 41年の会数は8万5千余、会員は約546万人。労働者の団結は解体され、賃下げ、労働強化が強制された。敗戦後、45年に解散した。産業報国会の歴史は、逆に労働者の団結こそ戦争を止める力であることを示している。