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日本共産党は「自衛戦争」に賛成し「自衛隊活用」を主張

週刊『前進』06頁(2688号05面04)(2015/07/06)


日本共産党は「自衛戦争」に賛成し「自衛隊活用」を主張

「志位会見」では戦争法制とも安倍とも闘えない!

 今、日本中の職場・街頭で安倍の戦争法案への怒りが沸き起こり、国会周辺は連日、数千数万の人びとの抗議行動で埋め尽くされている。
 中でも、全学連の6・15国会闘争は大きな反響を呼んだ。安倍が「憲法9条のもとでも許容される自衛の措置」と称してあらゆる戦争行為を合法化しようとすることに対し、全学連は「安倍の言う『自衛』とは1%の支配階級の延命のために99%の労働者民衆を戦争に動員することだ!」と真っ向から弾劾し、圧倒的な共感を得た。
 沖縄では6月23日、戦没者追悼式典に現れた安倍に参列者から怒号が浴びせられた。沖縄戦で祖父を失い、遺骨も見つかっていないという82歳の男性は、安倍を指差して「戦争屋は出て行け!」と弾劾した。25日の自民党青年局主催の「勉強会」における百田尚樹らの憎悪にみちた暴言は、まさにこうした沖縄の怒りとゼネスト情勢に対する安倍・自民党の恐怖をあらわしている。
 だが、こうした日帝・安倍と労働者人民との非和解的激突が進む中で、日本共産党は6月23日、急きょ外国特派員協会で志位和夫委員長の記者会見を行い、「共産党が政権を取っても自衛隊は維持する」「急迫不正の主権侵害など、必要に迫られた場合には可能なあらゆる手段を用いる、自衛隊を国民の安全のために活用する」と発言した。
 これは安保国会決戦の歴史的な高揚に冷や水を浴びせる、日本共産党スターリン主義の敵対宣言にほかならない。
 もとより共産党は、戦後憲法の制定過程において「自国を守るための戦争は正しい」「第9条は自衛権の放棄だ」として9条制定に反対して以来、自衛戦争賛成を党の基本的な立場としてきた。憲法制定後は「9条を守れ」「自衛隊は9条違反だ」などとペテン的に主張してきたが、それも2000年の第22回党大会で「自衛隊は憲法違反だが当面は維持し、国民を守るために活用し、国民的合意を得てから解消する」と決議し、基本的に自衛隊容認の立場へと転向した。
 そして今日、安保国会決戦の最重要局面において、志位委員長がわざわざ記者会見を開いて「自衛隊の維持・活用」を力説したことは、従来の共産党の主張の単なる繰り返しにとどまらない重大な意味がある。

「尖閣」と「竹島」を日本の領土と強弁する共産党

 志位委員長は同じ記者会見で「日本をとりまく国際環境の平和的安定が成熟し、自衛隊がなくても日本の安全は大丈夫だ≠ニいう国民の合意が成熟したところで、自衛隊解消に向かう」と述べた。あたかも「自衛隊解消への現実的プラン」を示したかのように装っているが、要するに当面は自衛隊の軍事力によって「日本をとりまく国際環境」に対処すると言っているのだ。これは、「日本をとりまく安全保障環境が悪化している。だから安保法制で自衛隊の任務を拡大して対処する」という安倍の主張と完全に一致している。
 ここから共産党は「自衛」を口実としたあらゆる戦争政治を必然的に推進することになる。自衛隊を「必要な場合に活用する」ということは、その法的根拠となる安保・有事法の制定、自衛隊の装備増強や防衛予算の拡大、日常的な訓練・演習の激化、他国軍との軍事協力などが必然化する。共産党の立場ではこうした策動にまったく反対できない。また、共産党が「日本の領土だ」と主張する釣魚島(尖閣列島)や独島(竹島)などの「離島防衛」を口実とした軍備増強や軍事演習にも賛成し、実際に戦争に突き進むことまで認めることになるのだ。
 労働者階級は、戦争に行き着く一連の戦争政治と闘うことなくして、戦争を止めることはできない。
 共産党の「自衛隊の維持・活用」論は戦争政治の容認であり、労働者階級が戦後一貫して継承してきた「2度と戦争を許さない」という決意と団結を解体するものだ。

第2次大戦=「民主主義の勝利」と正当化する誤り

 共産党が自衛戦争賛成を掲げる背景には、そもそも彼らが第2次世界大戦を「民主主義とファシズムの戦争」と規定し、米・英・ソ連などの連合国側の戦争を「民主主義の勝利」として正当化しているという重大な綱領的問題がある。
 この共産党の主張は根本的に間違っている。第2次大戦は、1929年に始まる大恐慌で資本主義世界経済が解決不能な危機と分裂に陥る中、日独伊と米英仏の帝国主義2大陣営がそれぞれの延命と世界支配をかけて激突した双方からの帝国主義戦争であり、そこにソ連スターリン主義が巻き込まれる形で爆発した世界戦争であった。
 だがこれは、けっして歴史の必然ではなかった。各国の労働者階級が自国政府と資本家階級を打倒するプロレタリア革命に立ち上がれば、戦争は阻止できたのだ。30年代には、その条件と現実性は世界中に生み出されていた。だがソ連スターリン主義と各国共産党がレーニン主義革命論を投げ捨て、帝国主義に屈服して自らも戦争に参戦するという裏切りを働いたことが、国際的な労働者階級の闘いを無残に敗北させ、第2次大戦をもたらしたのである。
 今日、日本共産党は党綱領において、連合国のポツダム宣言によって「党の方針が正しかったことが証明された」などと臆面もなく述べているが、あの戦争を阻止できなかった「党の方針」がどうして「正しかった」と言えるのか。そもそも米英などの帝国主義者に「正しさを証明」してもらう「共産党」とは一体何なのか。
 スターリン主義の裏切りと敗北の歴史を今こそのりこえ、三たびの世界戦争を阻止するために立ち上がろう。「過激派排除」を叫んで権力・公安をも呼び込み、闘う勢力に敵対する共産党の反動的策動を打ち破ろう。
 今や世界史の歯車は「戦争か革命か」の決着点に向かって全速力で回転し始めた。7・15第2波ゼネストへ進撃する韓国・民主労総と固く連帯し、安保法案衆院採決阻止の7・15国会闘争へ総決起しよう!
(水樹豊)