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12・10 帰還・被曝強制の安倍に怒り 動労総連合が常磐線再開に反撃

週刊『前進』02頁(2806号01面01)(2016/12/15)


12・10 帰還・被曝強制の安倍に怒り
 動労総連合が常磐線再開に反撃

 JR東日本が常磐線の浜吉田―相馬間の運行再開を強行した12月10日、動労総連合はストライキに決起した動労水戸を先頭に、仙台、福島、東京で統一行動に立った。福島の怒りを圧殺し、帰還を強制するために常磐線の全線再開をもくろむJRに対する激しい怒りをたぎらせて、動労総連合は常磐線の起点と終点を結んで闘いぬいた。特に仙台での行動は、新たに宮城県支部が結成された動労福島が先頭に立った。常磐線開通阻止―被曝労働拒否の闘いは、動労総連合の組織拡大に結実した。国鉄分割・民営化に決着をつけ、日本でのゼネストを実現する17年決戦に向け、巨大な突破口が切り開かれた。

仙台 青年の獲得へ決戦 動労福島が新支部結成

(写真 動労水戸、動労福島、動労西日本を先頭に、常磐線再開を強行したJRを徹底弾劾してシュプレヒコール【午前8時 JR東日本仙台支社前】)

 12月10日、仙台では動労福島を先頭に、1日を通して延べ150人が決起して打ち抜かれた。
 朝8時、JR仙台支社前に動労福島と動労水戸、全国の動労総連合、地域の労働組合と支援の仲間が結集した。今回の運行再開で乗務員と乗客、列車はさらに被曝を強制される。マイクを握った動労水戸支援共闘呼びかけ人の小玉忠憲さんが「安倍の福島切り捨てと、その先兵のJRを絶対に許さない」と語気を強めた。動労水戸の照沼靖功さんは「常磐線開通は矛盾だらけ。気仙沼線、大船渡線は復旧させないまま、人の住んでいない常磐線を通す名ばかりの復興だ。JRは安全を切り捨てて利益を上げる。鉄道の仕事をわれわれ労働者の手に取り戻そう」と決意を語った。
 動労福島の橋本光一委員長は「常磐線の全線開通のために、現場で被曝しながら働くのは下請けのユニオン建設などの労働者とJRからの出向者だ。JRによる被曝の強制を許さない」と弾劾した。3・11反原発福島行動の椎名千恵子さんは、宮城県利府町の新幹線総合車両センターで車両から出た汚染物質が8千ベクレルをはるかに超え、倉庫にため込まれている現状を暴露した。

(写真 仙台市中心街をデモ行進し市民にアピール)

 休憩をはさんで、仙台駅前の大きな交差点で街頭宣伝。さらに場所を移動して市内デモに出発した。60人のデモ隊はJR仙台支社と東北大学の本部校舎を包囲し、大きなアーケード街を通り抜けた。「常磐線開通反対!」「乗務員と乗客を被曝させるな」のコールに、通行人が足を止めてデモ隊に注目した。
 午後4時から、仙台市シルバーセンターで「常磐線開通反対!仙台集会」が開かれ、100人が集まった。基調報告をみやぎ労組交流センターの谷和司さんが行い「怒りがあふれているが、それを形にできるかどうかだ。共同性の中に打ち立てられた労働組合をつくり出そう」と訴えた。
 特別報告で動労水戸の辻川慎一副委員長が「資本主義の支配の鉄鎖を引きちぎるには、仲間と一緒に団結して闘うこと。労働を協力してするように相手を見て話す」「現場の労働者の力はストができるということ。動労総連合が生産を止める力をつけよう」と訴えた。
 橋本委員長は「この冬から春にかけての闘いは、青年を獲得して多数派になる決戦だ」と訴え、動労福島の宮城県支部の結成を報告した。さらに「日本の新自由主義の始まりの資本がJR。だからこそ1047名解雇撤回闘争を軸とした国鉄闘争を外注化阻止、被曝労働拒否、解雇撤回で闘いぬく。来年の3・11へ攻めのぼる」と決意表明。動労千葉争議団の中村仁執行委員が解雇撤回の闘いを訴えた。
 そして大きな拍手に迎えられて、宮城県支部の組合員が前に並びあいさつと決意を語った。
 動労総連合の拡大で17年決戦へ躍りこむ、熱気をもった一日闘争をうちぬいた。

福島 被曝労働拒否訴え 動労水戸、診療所と共に

(写真 動労水戸とふくしま共同診療所はJR原ノ町駅前で「被曝と帰還の強制を許さない。ともに声を上げよう」と熱く訴えた【正午 福島県南相馬市】)

 この日、福島県新地町の新地駅で行われた新駅舎完成記念式典に安倍が参加し、JR東日本社長の冨田哲郎らが出迎えた。安倍は視察後、「東京五輪までに常磐線を東京までつなげて、生き生きと復興している姿を世界に発信したい」と語り、帰還困難区域の避難指示解除に向け「基本指針を今月中に閣議決定する」と述べた。断じて許せない! 福島第一原発の事故はまったく収束していない。溶け落ちた燃料デブリがどうなっているかもわからないのに、そこに向かって鉄道を走らせるというのか!
 見せかけだけの「復興」のために、JRと関連労働者に被曝労働を強いて、避難者の補償を打ち切り、「帰還か貧困か」を強制することなど絶対に許せない!
 この安倍への腹の底からの怒りを示し常磐線開通に反対する闘争が、動労水戸を先頭に福島県内でも闘われた。動労水戸は組合員がストライキに入り、仙台支社前での朝の行動に続いて原ノ町(福島県南相馬市)、いわき(福島県いわき市)で福島の労働者や動労西日本とともに決起した。
 正午、JR原ノ町駅前では「被曝と帰還の強制許さない」という横断幕が掲げられ、動労水戸、ふくしま共同診療所など18人がともに声を上げようと訴えた。
 開通を記念するイベントが駅前で行われる中、動労水戸の国分勝之副委員長の司会でマイクアピールが始まった。ふくしま共同診療所の布施幸彦院長が、甲状腺がんをはじめさまざまな病気が浜通り地方で増えていることを明らかにし、「被曝させないためにも開通は間違っている」と弾劾した。
 動労水戸の石井真一委員長は、すでに全線開通に向け富岡駅にレールや枕木が運び込まれ、津波で流された駅舎と同じ場所に防潮堤もないまま再び駅舎を造っていることを怒りをこめて報告し、「金もうけのため、オリンピックのために労働者と乗客を被曝させることに反対する」と訴えた。
 チラシを受け取った住民が何度も頭を下げて動労水戸に感謝の意を表す姿もあった。

原ノ町運輸区前で呼びかけ

(写真 JRで働く仲間に向かって動労水戸への結集を呼びかけた【午後1時 JR原ノ町運輸区前】)

 その後、JR原ノ町運輸区前に移動し運輸区の労働者への呼びかけを行った。今回の開通に伴い、原ノ町運輸区の誘導業務が外注化された。運輸区前で動労水戸の會澤憲一組合員が「会社は労働者や住民のことを本当に考えているのでしょうか。おかしいことにおかしいと声を上げよう」と動労水戸への結集を熱烈に訴えた。動労西日本と動労水戸の家族の訴えに続き、石井委員長が「外注化にも断固反対して闘おう」と呼びかけ、全員でシュプレヒコールを上げた。
 最後は午後3時、いわき駅前に動労水戸をはじめ茨城の闘う労働者が結集し、寒風をものともせず、熱い情宣活動を行った。

東京 韓国の決起と連帯 JR東本社に抗議行動

(写真 安倍・小池とJR東日本を弾劾し、新宿の街をデモ。労働者市民が大注目)

(写真 JR新宿駅南口で動労東京、動労千葉、動労神奈川を先頭に150人がJR東日本本社を弾劾)

 東京では、早朝にJRの各職場に対するビラ入れ行動が取り組まれ、正午からは新宿駅南口でJR東日本本社への抗議行動と街頭宣伝活動が行われた。さらに、JR東日本本社を弾劾し都庁に至るデモが意気高く貫徹された。行動には動労東京、動労千葉、動労神奈川や東京と関東各県の労組交流センター、NAZEN東京、婦人民主クラブ全国協など150人以上が参加した。
 正午、動労東京の金子浩書記長が司会を務めてJR東日本本社への抗議行動が始まった。最初に「常磐線再開弾劾、労働者・住民・子どもたちを被曝させるな」とシュプレヒコールを上げた。
 動労東京の吉野元久委員長が発言し、11月22日の福島県沖地震で福島第二原発3号機の使用済み燃料プールを冷却するポンプが停止した事態を暴き、原発事故はなんら収束していないにもかかわらず常磐線の全線開通をたくらむJRに怒りをたぎらせた。
 動労千葉争議団の高石正博さんは、国鉄分割・民営化で不採用となった動労千葉組合員のJR採用を求める申し入れに対し、JR東日本が11月24日に「当社は当事者ではない」という許しがたい回答を文書で通告してきたことを弾劾、「闘って絶対にJRに戻る」と不屈の決意を表明した。
 動労神奈川の中村幸夫委員長は、動労神奈川に所属していることを理由に時廣慎一書記長を解雇したJR東日本の子会社・東日本環境アクセスへの怒りを表した。
 NAZEN東京代表で江戸川区職の佐藤賢一さんは、自治体労働者が来年3月の避難者に対する住宅補助打ち切りの攻撃の担い手にされている現実を鋭く批判し、「自治体労働者こそ動労総連合に続き被曝労働拒否の闘いに立とう」と訴えた。
 東京労組交流センターの小泉義秀事務局長は、福島圧殺の攻撃と一体の東京オリンピックに怒りをたぎらせ、その先兵となっている小池都政を打倒しようと強調した。
 婦人民主クラブ全国協議会の鶴田ひさ子事務局長とNAZENの織田陽介事務局長も、原発と核政策維持のために福島を圧殺する安倍を倒そうと呼びかけた。
 飛び入りで発言した在日韓国人労働者が、「動労千葉訪韓団がパククネ打倒の闘いを韓国の労働者とともにしたことに感謝します」と述べ、参加者の心を打った。
 弾劾集会と併せて行われた街頭宣伝では、常磐線運行再開を弾劾する動労水戸のタブロイド版のチラシが配られ、「被曝と帰還の強制反対署名」も多数集まった。
 午後2時には、JR東日本本社前を通り都庁に至るデモが行われた。東京西部ユニオンの北島邦彦副委員長の行動提起を受けて新宿・柏木公園を出発したデモは、「すべての原発止めろ」「常磐線再開許すな」のコールをとどろかせて進み、JR東日本本社前では動労東京の吉野委員長が語気強くJRを弾劾した。