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連合は労基法改悪の先兵だ 過労死に至る残業容認

週刊『前進』04頁(2829号02面03)(2017/03/20)


連合は労基法改悪の先兵だ
 過労死に至る残業容認


 連合がまたしても歴史的大裏切りを演じた。3月13日、連合会長の神津里季生は経団連会長の榊原定征と連れ立って首相官邸を訪れ、安倍がたくらむ労働基準法の改悪をめぐり、残業規制の上限は繁忙期については「月100時間未満」とするように要請した。月100時間とは、厚生労働省さえ過労死認定の基準としている数値だ。連合は「労働組合」の名で、過労死するまで労働者を働かせていいと資本に表明したのだ。
 「上限100時間未満」を唱える連合に対して経団連は「100時間以下」を主張し、安倍の裁定で「100時間未満」で決着したと報じられているが、これ自体がとんでもない茶番だ。
 安倍政権が狙う労働基準法改悪の骨子は、次のとおりだ。残業時間の上限を原則として月45時間、年間360時間とした上で、繁忙期には年間720時間、月100時間まで上限を引き上げ、この規制を超えて労働者を働かせた使用者には刑罰を科すというものだ。
 電通の新入女性労働者の過労自殺が明らかになったことをきっかけに、過労死するまで働かせる資本への怒りが昨年秋以降、広く社会に噴出した。安倍もこの問題に飛びつき、「働き方改革」で長時間労働が是正されるかのようなペテンを振りまいてきた。
 だが、出てきたものは過労死するまで働かせていいという労基法改悪案だ。安倍はそれを「労働基準法70年の中で歴史的な大改革」とうそぶいて強行しようとしている。こんなことを認めたら、労基法は労働者保護という建前さえ失って、資本のあくなき搾取を合法化するものに完全に変質する。この攻撃に道を開いたのが連合だ。
 しかも、安倍は36(サブロク)協定という制度さえ撤廃することを狙っている。労基法は1日8時間、1週40時間を労働時間の原則とし、それを超えて労働者を働かせる場合には、過半数を組織する労働組合か、労働者の過半数を代表とする者との書面による協定を結ばなければならないと定めている。これが36協定だ。本来これは、労働時間の無制限な延長を労働組合の力によって規制することを目的としたものだ。
 だが、連合などの御用労組は、資本の言いなりになって無制限に労働時間を延長できる協定を結んできた。こうして36協定は、長時間労働を労働者に強いるためのものに変質させられた。
 安倍はそれにとどまらず、36協定そのものをなくそうとたくらんでいる。これは、連合をも対象にした究極の労働組合解体の攻撃だ。
 労基法の改悪と併せて、安倍はいわゆる「残業代ゼロ」法案の成立を狙っている。これは、「高度専門業務」に就き、年収1075万円以上の労働者については労働時間規制を撤廃するというものだ。だが、いったん法が成立すれば、年収条件はいくらでも引き下げられる。
 過労死に至る長時間労働を認めた連合の裏切りは、連合の大崩壊の始まりだ。連合はJR総連カクマルを先兵に強行された国鉄分割・民営化とともに登場したが、国鉄分割・民営化は総破産した。第2の分割・民営化との決戦は、JR総連と連合を安倍もろとも打倒する闘いだ。日本でのゼネストを実現し、労働法制改悪を阻止しよう。