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戦争を革命に転化する反軍闘争 自衛隊兵士は侵略戦争拒否し労働者とともに立ち上がろう 革共同反軍闘争組織委員会

週刊『前進』04頁(2841号04面01)(2017/05/01)


戦争を革命に転化する反軍闘争
 自衛隊兵士は侵略戦争拒否し労働者とともに立ち上がろう
 革共同反軍闘争組織委員会

(写真 二月革命に決起したペトログラート【現サンクト・ペテルブルク】市の守備隊兵士たちが同市マルス原で革命の犠牲者を追悼【1917年3月】)

(写真 労働者と兵士の旗幟【きし】交換。旗には「ヨーロッパにおける社会革命としてのロシア革命万歳!」とある【17年10月1日 ペトログラート】)

はじめに

 人類は今、「戦争か革命か」の世界史的な分岐点に立っている。米軍の4・7シリア攻撃で朝鮮戦争の危機が急切迫している。第2次世界大戦の終結後、70年にわたり世界支配を続けてきたアメリカ帝国主義の没落と戦後世界体制の最後的崩壊が、イラク・シリア―中東への侵略戦争に続く朝鮮戦争として爆発しようとしている。その背景にあるのは朝鮮半島の革命情勢である。米帝トランプは、ゼネストと民衆総決起でパククネを打倒した韓国の革命情勢に追いつめられ、中国スターリン主義に屈服を迫りながら革命圧殺のための侵略戦争に踏み込もうとしている。
 だが、帝国主義の側に成算や展望があるわけではない。もはや米帝には、基軸帝国主義としての世界戦略を打ち立てる力がないのだ。そのことは、トランプ政権の政策がことごとく破綻し、国防省や国務省の要職人事の議会承認も進まず、政府の体制も確立できていない現実が如実に示している。トランプが突然のシリア攻撃に踏み切ったのは、このような政権の危機を中東や朝鮮半島での戦争でのりきるためだ。だからといってトランプが崩壊した米帝の世界支配を立て直すことができるわけでもない。
 トランプや安倍など帝国主義支配階級が突き進んでいる世界戦争への道は、世界の労働者階級の決起とプロレタリア世界革命を不可避に引き寄せる。これに対して、労働者階級に求められていることは、朝鮮戦争・世界核戦争の急切迫という現実を革命に転化する革命勢力の形成をなしとげることである。
 この世界危機にあって、労働者階級が選択すべき道はプロレタリア世界革命以外にない。世界核戦争を阻止できるのはプロレタリア世界革命だけである。国境を越えて団結した労働者、兵士、そして全人民の力で、戦争に突進するトランプや安倍政権を打倒しよう。
 第1次世界大戦とツァーリの専制支配のもとで、組織破壊攻撃と対決しながら戦争を革命に転化したレーニンとボルシェビキの軍隊工作から学び、階級的労働運動をさらに推し進めるとともに、兵士の獲得と軍隊の解体、軍隊の革命化をかちとる反軍闘争を前進させよう。

労働者階級の闘いへの兵士の合流と団結を

 軍隊工作は意識的・計画的に行うことでしか前進しない。ここでいう意識的・計画的とは、まず革命党の意識性・計画性である。軍隊工作とは、即、軍隊の内部で兵士をオルグするということではなく、まずは革命党の全党員が軍隊の外での工作の戦略的重要性と意義を徹底的に確認し、実践するということである。
 工作は多種多様である。兵士との交流は、日常のあらゆるところで可能である。特に朝鮮戦争前夜情勢という今日の情勢下では、兵士の側から反戦闘争への合流を求めている。街頭での交流のチャンスは圧倒的に拡大している。一切は革命党と党員の意識性と計画性、行動に規定されている。
 1%の利益と延命のための帝国主義侵略戦争を徹底的に弾劾し、日帝・安倍政権の参戦を阻止する闘いに全力を挙げ、この闘いを兵士にも呼びかけ、兵士の合流と団結を全力で闘い取ることである。戦争情勢下において党と労働者階級が兵士に対して行う唯一の正しい宣伝・扇動は、労働者階級の反戦闘争と団結し、帝国主義の侵略戦争を革命に転化しようと真っ向から訴えることである。
 朝鮮戦争の急切迫情勢においてこそ、労働者とともに戦争を絶対に止めようと兵士に呼びかけ、帝国主義への政治的支持はいかなるものであろうと拒否する立場を系統的に訴えること。
 最も重要な局面は、戦争前夜情勢下での自衛隊の治安出動時である。ここで激突を恐れず兵士に治安出動拒否と参戦拒否を直接呼びかけるなら、兵士との交流・団結をかちとる最大のチャンスが訪れる。兵士と労働者階級の階級的利害は同一だということを徹底的に訴えることが重要である。
 労働者階級が決然とストライキ・ゼネストに決起し、兵士との革命的交流に向けて激突を恐れず、同志的、階級的、綱領的に訴え続けるなら、軍隊の中に流動と解体が起こり、兵士と労働者階級との団結、兵士の革命の側への移行は必ず生まれる。なぜなら兵士は軍服を着た労働者・農民だからである。
 革命党はプロレタリア兵士の決起を根底的に信頼し、階級的に依拠する。そのために兵士を獲得する機関紙への変革も絶対的な課題である。戦時下のボルシェビキの軍隊工作は、機関紙・ビラとアジテーションによる扇動を通じて浸透していった。

自衛隊内で進む流動と解体状況

 朝鮮戦争の急切迫情勢と安保関連法施行は、すでに自衛隊内で激しい流動と解体状況を進行させている。
 今、自衛隊内では、無許可の外出・外泊や刑事罰などで毎日1件以上、数人への懲戒処分が行われている。判明しているこの数字は氷山の一角でしかないが、すでに厭戦(えんせん)で軍律が崩れていることを示している。
 防衛省発表では、自衛官の自殺はイラク派兵時の2004年度が94人。比較的低いとされる2016年度が66人。この自殺率は国民全体と比較すれば非常に高い。アメリカでは帰還兵が平均で1日22人自殺している。イラク戦争の帰還兵の自殺は戦死者の数を上回る。
 安倍政権がこのまま朝鮮戦争への自衛隊の参戦を強行すれば、自衛官の自殺やPTSD(心的外傷後ストレス障害)発症の急増は不可避だ。4月8日、海自横須賀基地に停泊中の護衛艦「たかなみ」内で20歳代の幹部自衛官(男性)が持ち出した拳銃で自殺を図り(未遂)、同じく4月に護衛艦「いなずま」艦内で男性隊員が自殺。護衛艦「てるづき」でも男性隊員が自殺未遂。安保関連法施行下、半年間の遠洋軍事訓練を終え、昨年11月初旬に帰国した護衛艦「あさぎり」と練習艦「せとゆき」で20歳代と30歳代の男性下士官が自殺し、航海訓練中に複数の兵士が下船を申し出るという事態が起きている。
 そればかりでなく、有事や緊急事態の際に招集される即応予備自衛官(即自)も減少している。「即自」は2004年度から減少し始め、2014年度は定員の6割に満たない4875人にまで減っている。安保関連法成立以降、減少幅の拡大が予測されている。
 自衛官応募者も急減している。2011年度の応募者が5万1192人。安保関連法を強行成立させた2015年度が2万7324人でほぼ半減である。防衛大学校の2015年度卒業生のうち任官拒否者が47人、卒業生419人の1割以上で、前年度比の約2倍の卒業生が拒否している。現役自衛官の防衛出動拒否の裁判も闘われている。これらの事態は安倍政権の朝鮮戦争参戦に対する自衛官の拒否行動であり、安倍政権と戦争法がすでに破産していることを示している。
 こうした中で、イラク派兵の任務で負傷して自衛隊からパワハラ・退職強要を受けた元自衛官・池田頼将さんの国家賠償裁判も、国・自衛隊との新たな激突局面に突入した。
 兵士・軍隊には、帝国主義侵略戦争の担い手になるか、もしくは戦争絶対反対を貫く労働者のゼネスト―革命運動と結合して帝国主義軍隊を内部から解体する闘いに決起するか、という二つに一つの選択肢しかないのである。革命党は大胆に後者の道を訴え、日帝支配階級の国家主義・排外主義と天皇制イデオロギーの扇動、政治的権利の?奪(はくだつ)、隊内暴力と差別・いじめにうちかち、労働者階級とともに決起することを兵士と予備自衛官に呼びかけなければならない。1%の利益のために殺し殺されるのではなく、軍服を着た労働者・農民・学生として生き、プロレタリア革命という世界史的事業のために労働者階級と団結してともに進むことを訴えよう。
 プロレタリアートと兵士は資本のための戦争で死ぬのではなく、搾取の廃絶、労働の奪還をめざす労働者階級自己解放の闘いにともに立ち上がろう。他国の労働者人民に銃を向けるのではなく、戦争を引き起こす自国政府とブルジョアジーの打倒のために闘おう。

誰のために血を流すかを真っ向から問う時だ

 反軍闘争の究極目標は、階級的労働運動の大前進を物質的な基礎とするプロレタリア革命とプロレタリア独裁の実現である。
 米帝のシリア攻撃と安倍政権の朝鮮戦争参戦への全動向が、反戦・反軍闘争を急速に成長させる条件を生み出している。軍隊―自衛隊の革命化を促進する諸条件が自衛隊内部ではすでに満ちているのである。ロシア革命をはじめ、軍隊の解体と軍隊の革命化は帝国主義戦争とその末期に急速に進行するが、「戦後憲法下の自衛隊」は帝国主義諸国のなかで最大の矛盾と危機にすでに直面している。兵士の反抗・反乱の条件、兵士との団結・獲得―軍隊解体の条件はすでに形成されている。安倍政権の朝鮮戦争参戦の策動は自衛隊の崩壊情勢をもたらしているということだ。

反軍闘争の四つの戦略的な課題

 反軍闘争の第一の戦略的な課題は、全国で圧倒的な反軍・反基地闘争を推し進めることである。とりわけ朝鮮戦争の出撃拠点となる沖縄や横須賀の闘いを先頭に、全国でゼネスト―革命の路線と結合した自衛隊と米軍基地に対する闘い、基地内労働者の闘いが決定的に重要な情勢に突入している。
 第二の課題は、生きぬくために労働者の闘いと団結し、戦争に絶対反対し命令を拒否しようと兵士に熱烈に呼びかける宣伝・扇動を全国で推し進めることである。
 革命党と労働者階級による軍隊への宣伝・扇動戦に対し、軍当局はそのすべてを将兵に伝わらないように妨害するのが常である。それを打ち破り、兵士の全要求に結合しながら階級的自覚を促し、革命党の綱領と規律でプロレタリア革命の側に獲得するということである。
 兵士と労働者が生き抜くために闘うべき敵は、本質的にも現実的にも同一、すなわちブルジョア支配階級である。日米帝国主義が朝鮮戦争へと突き進む中で、兵士の反乱は不可避となる。否、安保戦争法の成立・施行の過程ですでに隊内からの反乱は開始されている。
 第三の課題は、戦争を阻止し、プロレタリア革命の側に移行する革命的兵士の合法的隊内組織を建設し、拠点を建設することである。高級将校や幹部は職業軍人であるが、多くの下級下士官や兵士は生活のために、あるいは貧困から逃れるためにやむなく入隊している(「経済的徴兵制」)のであり、帝国主義戦争のために入隊しているのではない。隊内で兵士が人間として生き抜くために必要な共通の課題や権利の獲得は山積みになっている。
 確かに自衛隊の中枢では「天皇の軍隊」としてのイデオロギーが戦前から継承されている。だが、自衛官がいじめを受けて自殺に追い込まれた護衛艦「たちかぜ」裁判や南スーダンでの日報隠蔽(いんぺい)問題を見れば明らかのように、今日では将校(佐官)という階級においても矛盾が爆発し、反乱が起きている。
 第四の課題は、上記の諸課題を推進し、軍隊内に労働者階級と結合し、ゼネスト―プロレタリア革命を目指す非合法・非公然の革命党の細胞組織を建設することである。
 非合法・非公然組織は、敵権力の組織解体・絶滅攻撃と不屈に闘い、平時の階級闘争を戦時においても遂行し、それをプロレタリア革命―世界革命へと発展させるために必要なのである。したがって軍隊内非公然細胞組織の建設は、労働者階級人民のゼネスト・蜂起の決定的瞬間にむけ強靭(きょうじん)に建設しなければならない。それは革命党とプロレタリア革命の成否をかけた第一級の戦略的課題である。
 軍隊内で階級闘争を宣伝し、階級的団結を生み出し、戦争を内乱に転化するために、ブルジョア支配階級の打倒を訴えることはマルクス主義者の直接の任務なのである。ボルシェビキは第1次世界大戦勃発の初日から、自分の階級的兄弟にではなく、ブルジョア政府に武器を向けよと兵士に呼びかけた。そして全党員に対し、プロレタリア革命の宣伝・扇動を国内だけではなく、軍隊が行動するすべての舞台で展開することを強調している。そのためにはあらゆる国の軍隊の中に、あらゆる言語で宣伝・扇動する非合法の細胞やグループを組織することが必要なのである。
 朝鮮戦争と世界核戦争の急切迫情勢が、これらの諸課題の革命的推進を決定的に求めている。国家権力、警務隊、情報保全隊などの反革命情報組織の活動は、兵士に対してだけではなく、全労働者の闘い(集会・デモなど)にも日常的に向けられている。これらの武装反革命との熾烈(しれつ)な闘いに勝ち、隊内非合法・非公然党組織建設を不屈に前進させるということである。その強靭な力を革共同と労働者階級は、すでに「二重対峙・対カクマル戦争」のなかで培ってきた。戦争前夜情勢下の反軍闘争の本格的闘いはこれからである。

ボルシェビキの闘いに学び軍隊内細胞建設へ

 反軍工作は、本来、平時から長期にわたり組織的に計画され実行される。革命党と労働者階級の意識的、計画的な取り組みの結果として、軍隊の解体と将兵の革命の側への移行が可能となるのである。
 日帝・安倍政権の共謀罪攻撃、排外主義攻撃、天皇制・天皇制教育攻撃はすべて朝鮮戦争参戦にむけた攻撃である。この中で日帝は、兵役制・徴兵制の導入に踏み切らざるを得ないところに追い込まれていく。「戦争か革命か」という情勢の激しい展開は、軍制の変化を不可避とするところに突き進むということだ。そして革命党の軍隊工作の意識性は、平時よりも戦争前夜情勢や戦争勃発時において広範に試される。
 ロシア革命においては、ボルシェビキ党員が軍隊内で兵士の信頼をかちとり、着実に隊内組織を建設していった。これらの努力が革命の側への軍隊の移行を準備するのを容易にした。


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