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改憲攻撃と一体の労働法制大改悪 連合が「過労死」法推進の大裏切り 「働き方改革」の旗ふる小池知事

週刊『前進』04頁(2863号02面01)(2017/07/24)


改憲攻撃と一体の労働法制大改悪
 連合が「過労死」法推進の大裏切り
 「働き方改革」の旗ふる小池知事


 これが労働組合のすることか! 連合幹部が絶体絶命の安倍に手を差し伸べ、「残業代ゼロ」=「過労死」法制定で合意したことに、現場の怒りが爆発している。さらに小池百合子都知事は「働き方改革」の旗を振り、テレワークを一気に広げようとしている。2017〜18年改憲阻止は労働法制大改悪・労組破壊粉砕が最大の焦点である。連合本部を打倒し労働組合の力でゼネスト―革命を切り開く決戦が始まった。

「残業代ゼロ」と月100時間残業合法化の先兵に

 7月13日、神津里季生(こうづ・りきお)連合会長は安倍晋三首相と会談。労働時間規制から外し残業代も払わない「高度プロフェッショナル制」(残業代ゼロ・成果型労働制)について、「年間104日以上かつ4週間を通じて4日以上の休日確保」の義務化と「臨時の健康診断」などが選択肢とされれば協力するとし「企業が取り組みやすい項目を盛り込んで配慮した」と語った(表参照)。システムエンジニアやデザイナー、研究開発などに限定される裁量労働制(事前に労働時間を想定し賃金を決める)を工場の生産管理や法人向け企画営業などに拡大することも認めた。
 連合幹部の言う「年104日の休日」とは週休2日に52週(1年)をかけた数字にすぎず祝日は無視される。週休2日を保障するものでもない。「4週で4日の休日」も運用次第で48日連続の勤務が可能となり、毎日の労働時間の制限もない。「年収1075万円以上の高度な専門知識を持つ働き手」などという枠は政令でいくらでも下げることができる。「過労死」法案以外の何ものでもない。
 共謀罪同様、あまりの悪法ゆえに一度も審議されずにきた「残業代ゼロ」法を月100時間残業合法化とともに極悪の「過労死」法案として連合が推進するに至った。それを10月の連合大会で会長就任が予定される逢見直人(おうみ・なおと)事務局長らが主導し、安倍とともに秘密裏に進めてきた。UAゼンセン出身の逢見は改憲を公言してはばからない。日帝・安倍の絶望的危機の中で、連合はついにその本性をむき出しにしたのである。

連合を揺るがす現場の怒り爆発

 いったいこれが労働組合のすることか。現場の怒りが連合組織を根底から揺るがしている。89年の連合結成以来の歴史的事態だ。19日に安倍と神津、榊原定征(さかきばら・さだゆき)経団連会長が政労使会談で合意し、臨時国会で月100時間残業合法化と併せた労働基準法改悪を期すもくろみは頓挫し、会談は延期せざるをえなくなった。
 過労死遺族の「全国過労死を考える家族の会」の代表は「連合が提案する修正内容で過労死が防げるとはまったく考えていない。一人でも犠牲者が出てからでは遅い」「残業100時間は過労死認定ラインです。経済のため100時間までは仕方ないという逆算は本末転倒です」と批判した。「上限100時間」からも外れる運輸・建設、医師など長時間労働による労災事故の多発に苦しむ多くの労働者、連合の自動車総連、電機連合、UAゼンセン傘下の単組などからも激しい弾劾の声が上がっている。

「非雇用型テレワーク」推進で雇用破壊狙う小池

 安倍の「働き方改革」の先を行くのが小池知事だ。
 これまで禁止されてきた地方公務員への1年単位の変形労働時間制(1日8時間、週40時間の規制から外れる)と週単位のフレックスタイム制(勤務時間をバラバラにする)の導入を、国家戦略特区で都職員に認めるよう求めた。さらにフレックスタイム制やテレワーク(インターネットを使い自宅や出先などで仕事をさせる)の導入企業に奨励金・助成金まで与えて推進しようとしている。
 テレワークは8時間労働制解体と外注化・非正規職化の柱とされる。3月の政府・働き方改革実行計画、6月の骨太方針は特に個人請負の「非雇用型テレワーク」に言及した。労働者を労基法などから除外し、労働時間規制も残業代も労災補償もなく最低賃金以下、雇い止め自由とする究極の雇用破壊である。ターゲットは育児や介護のために家庭を離れることができない女性労働者などだ。労働者派遣法が派遣労働を横行させたように、政府は非雇用型テレワーク仲介事業の法整備まで始めた。
 小池知事は会見で「12年のロンドン五輪でロンドンの企業の8割がテレワークを導入した」「隗(かい)より始めよで都庁で積極的に取り組む」「テレワークの定着を東京五輪のレガシー(遺産)に」「東京で働き方を改革するということは日本の働き方も変えていくことを意味する」と公言した。多額の広告費を使い地下鉄など全都に宣伝物をあふれさせている。都職員への時差勤務・昼休み分散化やテレワークの拡大を狙い、都労連はこれとの対決を鮮明にさせている。都庁・都労連の職場からの反撃が決定的となった。

ゼネストで闘う労組をつくろう

 「安倍を監獄へ」の怒りは必ずゼネスト―革命へ向かう。安倍は都議選惨敗と支持率急落後、「これからは経済成長重視だ」とほざきながら改憲に突進している。国鉄闘争を根絶し、自治労、日教組をはじめ連合総体を最後的に変質・解体して改憲勢力にしない限り国民投票には勝てない。闘う労働組合がある限り、改憲・戦争は現場労働者の巨大な決起を生み出す。安倍は連合を先兵に労働大改悪を進めこれまで以上の長時間労働と低賃金で徹底的に搾取し団結破壊を狙う。全産別・単組で連合労働運動を打倒し、ゼネストで闘う労働組合をつくり出そう。
 小池は都営地下鉄と東京メトロの一体化を公言し、民営化・労組破壊との決戦が始まった。都庁ふくしま署名解雇との闘いが、福島避難者住宅追い出しと帰還・被曝の強制、非正規職解雇・労組破壊を進める小池都政を直撃している。動労総連合―動労東京を先頭に安倍・小池、連合打倒の17〜18年決戦を闘おう。