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知る・考える 用語解説 裁量労働制の対象拡大−労基法解体し過労死を激増させる

週刊『前進』02頁(2992号02面05)(2018/11/22)


知る・考える 用語解説
 裁量労働制の対象拡大−労基法解体し過労死を激増させる


 安倍政権の「働き方改革」の一つ。18年通常国会で「働き方改革」一括法案に盛り込み強行しようとしたが、根拠となる制度実態に関するデータのねつ造が暴かれ阻止された。しかしあくまで成立を狙い、厚生労働省の有識者会議での議論が始まっている。
 裁量労働制は、あらかじめ労資間で「みなし労働時間」を決め、実際の労働時間がそれより長くても企業はみなし労働時間分の賃金しか払わなくて良いとする。企業は労働時間管理の責任も免れる。労働者には長時間労働、過労死、賃下げをもたらす。
 何人もの労働者が裁量労働制のもとで長時間労働の末に命を奪われているが、遺族や労働組合の闘いがなければ過労死認定すらされない。労働基準法は1日8時間・週40時間を超える超過労働に対し、割増賃金を義務付けることで過重労働を規制するが、この労基法を根本から解体する。
 87年にはじめて導入され、その後、対象範囲の拡大が繰り返されてきた。今回の労基法改悪では企画業務型裁量労働制に「法人を相手に営業を行う人」「品質管理など管理的な業務を行う人」を新たに盛り込み、きわめて広範囲に拡大しようとしている。派遣や最低賃金で働く労働者も対象となる。
 許せないことに連合本部は17年3月に、裁量労働制の対象拡大を含む「働き方改革実行計画」に合意した。職場から闘う労働運動をよみがえらせ、裁量労働制の拡大を阻止しよう。