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ほらぐちともこ×斎藤いくま新年対談 改憲阻止の選挙決戦へ 青年・女性の力で社会変えよう

週刊『前進』08頁(3001号01面02)(2019/01/01)


ほらぐちともこ×斎藤いくま新年対談
 改憲阻止の選挙決戦へ
 青年・女性の力で社会変えよう

斎藤いくまさん
 斎藤郁真。1988年東京都生まれ。2007年に法政大学に入学、11年から昨年まで全学連委員長を務める。17年衆院選に東京8区から出馬。

ほらぐちともこさん
 洞口朋子。1988年宮城県生まれ。2008年に法政大学に入学し全学連で活躍。「前進チャンネル」キャスター、「改憲・戦争阻止!大行進」運動を担う。

 4月の杉並区議会議員選挙と7月の参議院議員選挙にそれぞれ立候補を表明したほらぐちともこさんと斎藤いくまさんが、2019年の幕開けを迎えて対談し、選挙戦に向けた決意と抱負を大いに語った。司会は高原恭平全学連委員長。(編集局)

(写真 自民党大会の会場を直撃した昨年3月25日の抗議行動。全国から集まった労働者や学生の先頭でコールする斎藤さんとほらぐちさん【東京・品川区】)

杉並区民から激励続々

 高原 杉並区議選に向け、昨年12月から本格的に杉並での街頭宣伝を始めましたけれど、手応えはどうでしょうか。
 ほらぐち 元杉並区議の北島邦彦さんの後を引き継いでの立候補ということで、最初は「ほらぐちって誰?」という知名度ゼロからの出発だったんですが、この間、北島さんや元都議の長谷川英憲さんをずっと応援してくれている区民の方と何人もお会いして、激励の言葉をいただいています。新しい結びつきもどんどん生まれています。今まで日本共産党を応援してきたという80代の女性は、天皇制は絶対に容認できない、子どもが貧困に苦しんでいる国で皇室の維持のためにいったい何億円使っているんだと憤っていて、「次は絶対ほらぐちさんに入れる」と言ってその場でカンパもしてくれました。
 高原 若い人や女性の反応はどうでしょう?

 ほらぐち 杉並在住の高校生が「前進チャンネル」を見て私たちの街宣現場に駆けつけてくれました。それから2人の子どもを持つ20代の女性が足を止めて改憲反対署名をして、「同世代の女性にがんばってほしい」と応援してくれました。「子どもを保育園に預けようとしたけど落ちた。これから働くかどうか悩んでいる」とも言っていました。そういう怒りの声を結集できる選挙戦にしたいですね。そのほかにも、私と同世代の青年労働者や学生が街頭宣伝を手伝うためにボランティアで駆けつけてくれています。
 高原 一昨年は斎藤さんが東京8区・杉並から衆院選に出ましたが、杉並で選挙を闘うことには重大な意味がありますね。
 ほらぐち そうですね。杉並での私たちの選挙闘争は、1967年に長谷川さんが区議選に挑戦して初当選するところから始まって、半世紀も連綿と続いてきました。最近で言えば、前回(2015年)の区議選で北島さんが次点という結果で悔しい思いもしましたが、今年は改憲や天皇代替わりをめぐる激しい政治的大流動のなかでの区議選になります。すでに自民党から日本共産党まですべての党派が、7月参院選を見据えて統一地方選の準備を進めています。これに勝ち抜いて絶対に当選を果たしたいと思います。


 斎藤 杉並・田中良区長の区政との関係では、さっきも保育園に落ちたという若いお母さんのことが出たけど、田中区政で保育園や児童館の民営化がどんどん進められた。この4年間で保育園を増やしたって言うけど全部民営。都内では労働条件がひどすぎて保育士がやめて閉園になったところもある。民営化推進の田中区政との対決は区議選の大きなテーマですね。
 ほらぐち その点は区民からもよく言われます。田中区長は民主党出身で最初は「市民派」と言われたけど、区長になってからやったことは徹底した民営化で公約もほとんどほごにしていると、私が話した区民も怒っていました。しかし今の区議会は自民党から共産党まで全部、田中区長との馴れ合いです。非正規職の青年労働者や子どもを持つお母さんの思いを背負って田中区政と闘う議員が、切実に求められていると感じます。

ゼネストで戦争とめる

 ほらぐち 今、特に強く思うのは、私が候補者として立つことで青年や女性が声をあげる出発点にしたいということです。出馬を決めてからツイッターを始めたんですが、いい反応もあればひどい誹謗(ひぼう)中傷もありました。ネトウヨだけじゃなく、日本共産党の支持者を名乗る人間まで、私に対してセクハラ的な、あるいは脅迫めいたことをツイッターやダイレクトメールで送りつけてきました。ある共産党支持者は「女性で若くて中核派。そんな候補者が出てくるなんて絶対に認められない」ってメールしてきました。ある意味正直ですよね(笑)。その時思ったのは、これは私一人の問題じゃないということです。今の社会で若者や女性が政治的な主張をしたりモノを言ったりすることへの攻撃であり、労働者階級全体に対する分断攻撃です。その一方で「前進チャンネル」をずっと見ててくれた女性や、全学連で一緒に活動してきた女子学生や、青年労働者の仲間たちが私の出馬表明をすごくポジティブに受け止めてくれました。そういう仲間や党の同志たち、そして労働者階級の中に自分を立たせることで、私も孤立を恐れず闘えると確信をもっています。
 斎藤 青年と結びついていく上で大事なことは、僕らが本当にラジカルであれるのかってことですよね。90年代以降に生まれた今の青年は、すでに連合のもとで労資一体化が進んで、団結すれば世の中を変えられるってことを感じたことがない世代です。それに対して、団結して闘うことの有効性を僕たち自身の姿で徹底的に訴えていく。そして自分たちは社会を根本から変えたいんだってことをはっきりさせる。自民党が「戦後レジームからの脱却」を掲げて革新派のように振舞っていて、左派の方は「戦後レジーム」を守ることに汲々としている----そんなふうに多くの若者に見られている中で、僕らが本当にこの社会を変える存在として登場することが勝負だと思います。
 高原 本当にラジカルなものを求めているという意味では、今まで共産党や民青で活動してきた人が、僕たちと接点を求めてくることが増えましたね。
 斎藤 そうですね。共産党や民青の方向性に非常に疑問を感じていて、マルクスの古典文献をよく読んでみたら今の日本共産党の言っていることは明らかに違う、党綱領からは「労働者階級」という言葉がなくなっているし、あらゆる原則から外れているんじゃないかと。そういう中で、「前進チャンネル」などを突破口にマルクス主義の原則そのままのことを言っている中核派を知って、非常に魅力的に感じて結集してくるんです。本当に社会を変えたいと思う人ほど、たとえ最初は共産党に近づいても、共産党のままではいられないということですね。
 高原 改憲阻止の決戦を中核派はどう闘うか、ということにも注目が集まっていますね。
 斎藤 安倍政権が通常国会での改憲発議から国民投票へ突き進もうとするのに対して、これをゼネストで迎え撃つ、それぐらいのイメージで考える決戦だと思います。そもそも今の憲法は戦後革命の敗北と引き換えに手に入れた「妥協の産物」ですから、改憲を阻止する力は労働者階級がもう一度戦後革命期のように、荒々しい闘いを取り戻していく中にあります。それを今の労働者階級の現実から出発してどうつくりあげていくかが課題ですよね。
 ほらぐち 私も自分の原点は何かといえば、中学2年生の時にイラク戦争反対のデモに参加したことなんです。今、労働者の生活が本当に苦しくなり、低賃金・長時間労働で過労死や過労自殺に追い込まれている中で、安倍政権は軍事費にはばく大な税金をつぎ込んでいる。戦場で殺し合いをさせられるだけじゃなくて、私たちの日常生活も破壊されていく。こういう戦争への怒りは誰もが持っていますが、私はその怒りの声に対して、今までの歴史が示してきたように民衆の実力行動こそ戦争を止める力なんだって訴えていきたいと思います。
 斎藤 フランスでは燃料税の増税で一気に闘いに火がつきましたが、消費税の8%から10%への引き上げにしても、労働者にとっては生活や命にかかわる切実な問題です。多くの人がもっているそういう感覚と、改憲を阻止する闘いを具体的に結びつけることが大事ですね。

革命の主力は若者だ!

 高原 では最後に、全学連のOG・OBである二人から、学生運動でつかんだことや、これからの全学連に期待することなどを語ってください。
 斎藤 私が法政大学に入学した07年当時、ビラまきすら弾圧してくる大学当局に対して、全学連・中核派の人たちがどれだけ逮捕されても人を信じることをやめずに闘う姿を見て、こういう人たちとなら連帯できると思いました。当時の法大闘争はそれこそ全学連の総力を挙げて大学当局や警察権力との絶滅戦のような闘いをやって、それに勝ちきって私が全学連委員長になり、昨年ついに東京大学の高原君を委員長とする新執行部ができた。この10年間の挑戦は本当に誇るべき歴史だと思いますし、それをさらに広げていく道が今、大きく開けています。今の資本主義社会に対して怒っている人がみんな集まってくる、そういう結集軸として全学連が成長しつつあると思うので、私の選挙もそういう青年・学生の思いに恥じない闘いとして挑戦したいと思います。
 ほらぐち 私は法大に入る前から学生運動へのリスペクトがあって、法大闘争もユーチューブで見ていたんですが、高校卒業後は地元の仙台でアルバイトをしていて、自分が学生運動をやることになるなんて思いませんでした。だから全学連の人から東京に行って一緒に学生運動をやらないかと誘ってもらった時はすごくうれしかったんです。そして法大で大学当局と非和解で闘って、処分や逮捕があっても闘い続けるってことをみんなと一緒にやってきたことが、今の私をつくっています。現在の大学生は一つ次の世代になりますが、中核派が「過激派」とか「極左暴力集団」とか言われても全然臆しないし、何の偏見も持たずラジカルにものごとを見ている人が多い。これからの全学連の闘いに私も学んで一緒に闘いたいと思います。
 斎藤 革命は生きている人間がやる運動であり、自分たちでつくるものであって、革命党もそうなんですよね。どの政党がマシか、ではなく自分たちでつくっていくものだと。だからこそ、これから時代をつくる青年・学生が最も積極的にかかわって新しい革命運動を切り開くべきだし、今年の選挙もそういう意味で私とほらぐちさんという若い候補が立つことに大きな可能性があると思います。選挙のボランティアにも、若い人にぐいぐい来てほしいですね。
 ほらぐち マルクス主義青年労働者同盟の昨年の大会でも、「青年が選挙を取り組もう」と議案に書かれていてすごく感動しました。やっぱり革命の主力を担うのは青年・学生ですよね。10代、20代、30代が自分たちの世代的な感覚とか怒りに確信をもって、一緒に責任をとっていくような選挙にしたいと思います。そして新たな世代が先頭に立つ「改憲・戦争阻止!大行進」を杉並から大きく巻き起こしていきたい。私もその先頭でがんばります!