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市東さんの農地守り改憲阻む 反動判決弾劾!第3滑走路建設阻止へ 三里塚反対同盟2019年の決意

週刊『前進』04頁(3002号01面01)(2019/01/14)


市東さんの農地守り改憲阻む
 反動判決弾劾!第3滑走路建設阻止へ
 三里塚反対同盟2019年の決意

(写真 樫の木まつりに向け南台農地からデモで出発する反対同盟【7月8日】)

 請求異議裁判の12・20反動判決に対し、三里塚芝山連合空港反対同盟は直ちに弾劾声明を発し、市東孝雄さんの農地を実力で守りぬくことを宣言した。53年の歴史を重ねてきた反対同盟の方々から2019年の決意を伺った。(編集局)

天神峰で耕作し続ける
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 12月20日の請求異議裁判で、千葉地裁・高瀬順久裁判長は、私の訴えをことごとく退け、農地強奪の強制執行を認める判決を出しました。絶対に認められない不当判決であり、直ちに控訴しました。私は判決が出たことで生き方を変えるつもりはありません。天神峰の地で祖父の代から受け継いだ農地を耕し続けます。
 それが私の信念です。
 裁判ではNAA(成田空港会社)の違法・不正を全面的に暴き、こちらの主張を展開しましたが、高瀬判決はまったくそれを反映しませんでした。もともと期待をしていたわけではないが、国策裁判の正体を見た思いで、むしろ反対同盟の闘いの正義にあらためて確信を持ちました。
 判決の中でまたしても、補償金が私の土地の収穫の100年分以上だから十分だなどと書かれていました。金さえ出せば農民は追い出せるという考えには心底腹が立ちます。
 NAAはまったく同じ姿勢で、芝山町でも住民を追い出し、第3滑走路を建設しようとしています。相川勝重町長は空港を誘致すれば人口が増えると言うが、ありえないことです。
 私がこの地で農業を続けることが、みんなとのつながりを守ると確信しますので、2019年もご支援をお願いします。

NAA追いつめる年に
 敷地内東峰 萩原富夫さん

 市東さんの主張をことごとく踏みにじった許すことのできない反動判決です。
 NAAの違法・不正は一切不問に付して、農業よりも空港建設に「公共性がある」などと臆面もなく言い放ちました。高瀬裁判長は折衝で「自分はただの小役人」と卑屈に述べていたが、その通りに権力の手先となる道を選んだのです。
 しかし、この裁判を全力で闘いぬいてきたことで、2年間、最高裁で確定した農地強奪判決の執行を実際に止めてきました。これは非常に重大な勝利です。だからこれからも絶対にあきらめることなく、私たち農民は農地を耕し、必ず勝利する気概で、全力で控訴審に打って出ます。
 農地強奪強制執行を実力で阻止するために、三里塚陣形をますます強固に拡大・発展させよう。半世紀を超えて国家権力と非妥協で闘ってきた三里塚の正義を声を大にして訴えます。労働者・農民・学生の力で市東さんの農地を守ろう。
 今年は、空港機能強化と称する騒音地獄の強制と住民追い出し攻撃を粉砕するため、攻める年です。芝山町、横芝光町の住民の決起を促し、NAAを徹底的に追いつめます。
 三里塚は、安倍政権の改憲・戦争、軍事空港造りと真正面から対決します。ともに闘いましょう。成田市で開催する、3・31全国集会に集まろう。

住民と苦闘を共にする
 事務局員 伊藤信晴さん

 安倍政権は、安保法制、共謀罪、「働き方改革」、入管難民法などを力ずくで押し通し、憲法改悪に手をかけようとしています。こんな横暴が国会でまかり通り、どこに民主主義があると言えるか。この流れの中で市東さんに対する反動判決も出されました。絶対に認めることはできません。
 三里塚は、国策としての成田空港の完成を阻止してきました。沖縄・辺野古では、土砂投入に対しても、「絶対にあきらめない」という三里塚に通じる闘いが繰り広げられています。
 反対同盟は一斉行動で空港周辺地域の住民の中に分け入り、対話と交流を重ねてきました。空港によって人々は日常的な騒音にさらされ、農業の展望を失い、地域を分断されてきました。金の問題などで家庭不和や自殺者が出ることもあります。この上また空港敷地を拡大し、大規模に地形・水系を破壊し、人々に移転・再移転を強要するのが「第3滑走路」です。
 反対運動分断のため造られた成田用水も、今や第3滑走路建設の邪魔となり、撤去が進められようとしているありさまです。
 私も芝山に住む一人として、市東さんの農地を絶対に守り、住民と苦闘を共にし、三里塚から世界を変える意気込みで闘います。

19年を安倍打倒の年に
 事務局員 太郎良陽一さん

 三里塚闘争と国家権力は、一切の妥協の余地がないことを示した判決でした。金の力で農民をねじ伏せようとする新自由主義に対して、市東さんはそれを敢然と拒否し、農民の誇りを守りました。この生き方が多くの人に圧倒的共感を呼んでいます。
 決戦本部は判決直後、その日のうちに強制執行の急襲もありうると想定し、直ちに現地において座り込みの態勢を組みました。やるならやってみろ、実力闘争で迎え撃つ、という全員の気迫と構えで闘いました。
 判決翌日に当面の執行停止決定をかちとりましたが、この天神峰を実力で守りぬく決意は一層高まるばかりです。全国の人々に三里塚現地に駆けつけ、共に闘うことを訴えます。
 今安倍政権は、アベノミクスのまやかしも通じず、財政赤字にあえぎながら、1機百何十億円という戦闘機を購入するなど軍事予算を増大し、一方で中小の農家を切り捨て、労働者の権利を踏みにじっています。
 反対同盟は市東さんの農地決戦を闘う中で、労働運動、学生運動、農民闘争、沖縄の反基地闘争、反原発闘争をはじめ全国の闘いと共闘関係を築いてきました。19年はその力で安倍を打倒する年です。

国際連帯の力を確信し
 婦人行動隊 宮本麻子さん

 傍聴席で高瀬裁判長のあまりにもひどい判決内容を聞いて、抗議の声を上げました。2年間かけて市東さんと弁護団が訴えてきたことを、いとも簡単に切って捨て、違法・脱法の限りを尽くし、法廷ではだんまりを決め込むNAAの主張を認めたのです。
 でも市東さんは直後の報告集会で、動じたり力んだりすることなく、いつもどおり落ち着いて決意を述べていました。そのたたずまいがとても印象的です。
 私は昨年11月に初めて韓国を訪問しました。これまで韓国・民主労総の方々には毎年三里塚現地を訪れてもらってきましたが、ついに自分も韓国の闘いに参加できたことをうれしく思います。前段集会が各職場や地下鉄のコンコースなどでも開かれ、それが6万人という大規模な集会に合流するのを目の当たりにし、感動を覚えました。労働者・農民の闘いに国境はないことを強く確信しました。
 福島では原発事故の被害を押し隠し、帰還と被曝を強制する攻撃が強まっています。沖縄・辺野古では反対の声を踏みにじって基地建設が進められています。
 市東さんの農地を私たちの力で守り、三里塚からこの社会を変え、安倍政権を今年こそ倒しましょう。

執行阻止の前線に立つ
 婦人行動隊 木内敦子さん

 12月14日に辺野古の土砂投入が強行され、その時、市東さんの請求異議裁判も反動判決が下されることを確信しました。そして、直ちに強制執行に対する決戦態勢を想定し、自分が逮捕される可能性も見すえて準備を進めました。
 この2年間「天神峰カフェ」を続けてきたのも、強制執行を阻止する最前線に立つということです。反対同盟も弁護団も支援連も、宣伝、ビラまき、裁判闘争、現地企画など、力とアイデアを振り絞ってがんばってきました。
 天神峰樫(かし)の木まつりも人間生活の基本となる農業と食糧を体感し、また誘導路に包囲され騒音を浴びながら農業を営む市東さんの日常を体験する、大事な催しになりました。
 闘いは、やめたら負け。三里塚が53年も続いているということ自体が大事です。辺野古の人たちからも、あきらめずにまだまだ闘うという言葉を聞き、同じだなと思いました。
 三里塚が53年続いているのは、古いものを守ってきただけでなく、その時々の若者の大胆な発想を柔軟に受け入れてきたからです。若い力を獲得し、粘り強く闘いましょう。市東さんの農地を絶対に守りましょう。