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「無償化」は公立保育園つぶし 非正規職化と労組破壊を狙う

週刊『前進』02頁(3005号02面02)(2019/01/24)


「無償化」は公立保育園つぶし
 非正規職化と労組破壊を狙う




 安倍政権が10月から「幼児教育・保育(幼保)の無償化」を始めようとしています。「無償化」とは耳触りのいい言葉ですが、実は公立の保育園・幼稚園・こども園つぶしと民営化、職員の非正規職化に拍車をかける「毒まんじゅう」です。消費税の10%への引き上げとともに、この動きを許してはなりません。
 地元自治体での闘いで公立つぶしを阻みましょう。保育職場で働く労働者・労働組合と保護者、住民が固くスクラムを組んで「公立を守れ、公立を増やせ、非正規職をなくせ」の声を大きく上げていきましょう。

公立園は全額が市町村の負担に

 政府は、3〜5歳児の認可保育園・幼稚園・こども園の利用料を無償化(給食費は保護者の自己負担のまま)し、住民税非課税世帯(低所得世帯)だけは0〜2歳児も無償化の対象とするとしています。一方、認可外保育施設やベビーシッターなども利用料を補助し、施行から5年間は国が定める基準(保育士の数や施設面積など)を下回る施設も認めるとしました。
 「少しでも保育の費用が減れば助かる」と考える世帯も多いかと思いますが、「保育士がすぐ辞め、集まらない原因となっている職場の環境と労働条件の改善が先」「認可外の施設が増えてしまうのでは」という声も上がっています。
 詐欺のような話ですが、最大の問題は公立の認可園の無償化費用は国が払うのではなく、全額が地元市町村の負担となることです。私立園やベビーシッターなどの費用も、国が2分の1、都道府県が4分の1、市町村が4分の1を負担するとされました(表)。
 国が勝手に決めた「無償化」で自治体に負担が押し付けられることに対し、政府は「消費増税分の一部が地方にも回る(地方消費税)のだからいいではないか」と言いますがとんでもないことです。最初の1年間だけは国が負担することになりましたが、それも地方交付税としてではなく、各自治体が「その分だけ借金(地方債発行)をしてもいい」と認めただけです。
 その結果、市町村ではこれまで以上に「経費削減」が叫ばれ、「安上がりな保育」が進められることは間違いありません。闘いがない限り、一層の公立つぶし、民営化と職員の非正規職化の拡大に向かうことは不可避です。保育の安全崩壊はさらに深刻化します。

戦争反対の労働組合つぶす攻撃

 安倍政権は消費増税、医療や福祉、年金など社会保障費の大幅削減と一体で、歯止めない大軍拡を進め、排外主義をあおっています。国全体を戦争国家に変えて本当に戦争をやろうとしているのです。
 「幼保無償化」による公立つぶし、非正規職化は、そこで働く自治体労働者、教育労働者の労働組合の破壊のためでもあります。自治労や日教組は戦後一貫して戦争に反対してきました。かつて「赤紙」(召集令状)を配ったり、「お国のために命を差し出せ」という天皇制教育・戦争教育を担わされた重い歴史ゆえです。安倍はこうした労働組合の闘いをつぶして、改憲=戦争に突き進もうとしているのです。

労働者・保護者・住民一体で闘う

 保育士、保育職場の労働者、保護者は皆、公立つぶしに反対し公立の施設が増えることを望んでいます。戦争にも反対です。
 大阪府豊中市では、地域の公立こども園8園を半分に、小学校6校、中学校3校を2校の小中一貫校にする大規模統廃合計画が示されたことに対し、保育士と保護者、住民が団結して反対に立ち、当局を追いつめています。昨年11月23日には、三者が手を組む保育集会が大成功しました(写真)。これが改憲・戦争阻止!大行進運動の力です。この闘いに続きましょう。
 労働者・労働組合を軸に保護者、住民が一体になって闘いましょう。保育民営化反対署名を拡大し、青年・女性の代表=ほらぐちともこさんを先頭に4月杉並区議選に勝利しましょう。

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【無償化の費用負担割合】

認可保育所・幼稚園
認定子ども園
認可外保育施設
病児保育
ベビーシッターなど
公立 私立
市町村
全額負担

国 1/2
都道府県 1/4
市町村 1/4