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3・11反原発福島行動へ 福島からの訴えA

週刊『前進』02頁(3009号02面02)(2019/02/07)


3・11反原発福島行動へ
 福島からの訴えA

労組の中に闘い広げよう
 動労福島委員長 橋本光一さん

粘り強い運動を!

 「福島復興」「安全安心」のキャンペーンに抗し反撃する核心は、労働組合だと思っています。
 JRの旧型の車両には断熱材として、発がん物質のアスベストがたくさん使われていたので、修理のため分解したとき、飛散したアスベスト繊維を吸い込むわけです。1980年代になってアスベストが危険だと言われ始めたとき、国労の組合員が、危険だから作業をさせるな!≠ニ現場で闘いを始めました。
 当時の日本社会ではまだ、その発がん性について認識がなく、国鉄当局は「安全は確保されている」として、作業を拒んだ労働者に、業務命令の拒否だ!と賃金減額と処分を出してきました。ところが2005年、被害者の会の闘いで健康被害が表面化した「クボタショック」により、アスベストの危険性が社会認識されるわけです。
 「核実験をやった人達は『気にするな。大丈夫だ』と否定します。核兵器や原子力に関わる分野では、必ず繰り返し聞かされる邪悪なリフレインです。まずは『心配するな。すぐに帰れる』という発表がある。事故は抑え込めるし、漏れた放射能は簡単に除去できると言われる。このことが福島において逐一再現されているのは驚くべきことです」。これはビキニで水爆実験を行ったアメリカに対し、被害の補償を求め闘ってきたマーシャル諸島共和国の元外相の言葉です。
 言いたいのは、アスベスト被害や水俣病も、水爆被害も労働者や住民の断固とした粘り強い継続的な運動で、補償をかちとることができたということです。

被曝労働拒否貫き

 ただそれを続けるには組織力と資金と継続性が必要です。それを備えた組織の一つであり、全国津々浦々にあるのが労働組合です。だからこそ、安倍政権の改憲と核戦争、原発再稼働の攻撃に対し反原発・反核運動を労働組合の中に大きく広げようと闘っているのが動労総連合です。動労水戸の常磐線全線開通阻止・被曝労働拒否闘争がその先頭に立っています。
 動労福島でも、郡山総合車両センターの塵埃(じんあい)を採取し、東京大学大学院で測定してもらった結果、1100ベクレルの放射能が検出され、防塵マスクに付着した放射能の値も帰還困難区域の除染労働者の防塵マスクと同じレベルだということが判明し、対策を要求しています。
 仙台駅の清掃作業でも、会社に汚泥の線量測定を行わせ、作業をやめさせる勝利を実現しています。反原発運動を、職場の毎日の労働の問題として闘っているということです。私たちの運動は、福島の反原発を闘っている人たち、ふくしま共同診療所とともに「避難・保養・医療」を闘い続けている人たちの運動と結合し、互いに支え合える運動だと思っています。
 全国の労働者の皆さん、職場の中に労働運動の中に反原発闘争をつくり、全原発の早急な廃絶を実現しましょう。3月11日、郡山市で「反原発福島行動19」を開催します。全国から多くの結集をお願いします。

福島の怒りは収まらない
 NAZENふくしま代表 椎名千恵子さん

 あの原発事故から、まもなく8年が経つ。年明け、福島駅西口の太いポールはオリンピックモードに塗り替えられ、街は復興モード一色へと加速している。東口の駅正面の液晶ビジョンからは「福島が笑えば、世界が笑う」と大音声が流れる回数が明らかに増えた。
 増える一方の甲状腺がん。300人にならんとする患者。がんの転移、再発の不安におののく子どもや若者の胸の奥底。避難者、保養者、当該たちの苦しみが複雑に絡み合い軋(きし)むさまが強まっていくのはむしろこれから。誰が笑えるか!

次々とがんを発症

 豪雪地帯にいる母子避難者は「住宅補償3月で打ち切り」の知らせに泣いている。高速道路利用の補助もすでに打ち切られている。福島に戻ればいまだに鼻血を出す息子、それでも福島にいる父親に会いに来ていた。足が遠のけば、家族の溝が深まる懸念。隣県のある母親は、原発と放射能への危機感の違いから離婚。4人の子どもを抱えてダブルジョブをしながら保養を闘い、生きしのいでいる。
 避難先の仙台から福島に通わざるをえない仲間の会社は、同じ部署だけでも同僚が次々とがんを発症。「こんなこと今までにない」と言う、自らも3年前にがんをわずらったばかりだ。福島の現実は、もはや、生きるか、生きられないかの命のレベルの話だ。
 福島県民が「20_シーベルト基準」を強いられる理不尽。どうして、生き死にの基準を、国家と資本という悪辣(あくらつ)で強欲な者たちに決められなければならないのか。子どもや青年の命や未来まで、奪われなければならないのか。命は私たちのものだ。
 安倍政権と霞が関の官僚、東京電力などの資本家たちは賠償で済む事態でないことは承知。責任逃れの腹だけは素早く固め、すべてをウソでごまかし通そうとしてきた。「復興オリンピック」で原発事故を「総決算」させてなるものか。被曝データをもみ消し、除染廃棄物を防波堤や道路の下に隠して「なかったこと」にするなど誰が許せよう。

新たな闘いの息吹

 福島の怒りは収まらない。ますます燃え上がる。
 ふくしま共同診療所の「避難・保養・医療」の原則が結集軸となって闘いはつながり、新たな息吹が生まれていく。避難先から戻らざるをえなかった子どもたちを被曝から守るため、通学路の汚染土搬送の環境を、行政、学校、地域を巻き込んで変えていく父親。ずさんな除染漏れを行政にかけあい最後までやらせた母親。安倍政権に「復興予算」でしばられ、国の言いなりの内堀知事・県政の下、行政は住民に寄り添わない。住民の被曝データを御用学者へ横流しした伊達市の悪行を暴いたのも市民の勇気ある決起だ。
 「被曝と帰還の強制反対署名」で出会った教師が、被曝労働に反対して現場で闘う動労福島と出会い、希望をつないでいる。「福島は、絶対に負けない!」
 診療所の医師が呼びかける10日の医療シンポジウムから、歴史的な今年の3・11反原発福島行動は、怒りと闘いの総結集を実現したい。全国の闘う仲間のみなさんの全力でのご参集を念じています。

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福島は絶対負けない!
3・11反原発福島行動19
 3月11日(月)午後1時集会(正午開場)
 開成山公園・野外音楽堂(郡山市開成1―5開成山公園内)
  *午後3時デモ出発(郡山駅前まで)
 主催 3・11反原発福島行動実行委員会