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自衛隊は真実を隠すな 池田自衛隊裁判 傍聴を訴える

週刊『前進』02頁(3011号02面03)(2019/02/14)


自衛隊は真実を隠すな
 池田自衛隊裁判 傍聴を訴える

(写真 2017年3・11反原発福島行動に参加した池田さん)


 イラク派兵で負傷し、その後の公務災害認定の遅れと打ち切りによって後遺障害が発生。パワハラによる退職強要とも闘ってきた航空自衛隊元3等空曹の池田頼将さんを原告とする自衛隊国家賠償裁判の口頭弁論が再開されます。
 池田さんは、裁判つぶしを狙った不当な弾圧と生活破壊を労働組合や仲間に支えられて乗り越えながら、安保=戦争法案の強行や憲法改悪に反対するデモや集会に参加してきました。「隊員は使い捨ての駒ではない」と自衛隊の違法行為を追及する裁判闘争は、安倍政権の改憲の狙いを暴き、労働者の国際連帯で戦争を止める闘いへの隊内からの合流をつくりだし始めています。
 「改憲で9条に自衛隊を明記することで、『自衛のため』と隊員も家族もだまして戦争に向かわせようとしています。どこの国の労働者市民に対しても銃を向けることを隊員は望んでいません。外に向かって戦争はしないというこれまでの約束を踏みにじる安倍政権をなんとしても倒しましょう!」
 この池田元3等空曹の訴えは、戦争に駆り立てられ命を投げ出すことを命じられるすべての隊員と家族の叫びそのものです。
 池田さんから寄せられた証人尋問への傍聴を訴えるアピールを紹介します。
 改憲・戦争絶対阻止と池田自衛隊裁判は一つです。全国の労働運動、改憲・戦争阻止!大行進の力で国の責任を追及し、労働者のストライキと国際連帯への労働者兵士の合流をつくりだそう! (池田自衛隊裁判をともに闘う会)
    ◇
◎イラク派兵で負傷、パワハラ・退職強要と闘う自衛隊裁判
2月26日(火)午後1時15分
3月5日(火)午後1時30分
名古屋地裁1104号法廷

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原告・池田元3等空曹のアピール
 戦争を止める力は私たちにある

 自衛隊イラク派兵の任務で2006年7月4日に負傷し、その後、自衛隊からパワハラ・退職強要を受け、国家賠償裁判を闘っている元自衛官の池田頼将です。口頭弁論再開にあたって、全国の仲間に傍聴を訴えます。
 (1)今、自衛隊は国連PKO(平和維持活動)に部隊を派遣できていません。南スーダンでは、停戦合意も「戦闘地域ではない」という原則も崩れていたことを隠蔽(いんぺい)してきたために、今でも多くの隊員がPTSD(心的外傷後ストレス障害)で苦しみながら、「何のために、誰のために派遣されたのか」わからないままでいます。
 もともと、私が派遣されたイラク戦争が大きな転機でした。当時小泉政権は「非戦闘地域」での「復興支援」だから大丈夫だと言っていました。
 しかし、イラクのサマワに基地をおいた陸上自衛隊も、隣のクウェートに基地をおいた航空自衛隊も、米軍と一緒に攻撃される状態になっていたのです。
 私がけがをした相手も直接は米軍関係の車両でした。米軍がらみの事故であることが不都合であるかのごとく、その後も国会での報告では私の事故のことや治療が長引いていることは隠され続けたのです。
 公務災害の認定が遅れたこと、また公務災害の治療費を打ち切ったことに違法性があることをしっかり裁かせたいと思います。
 (2)都合の悪いことは隠すという自衛隊のありかたに裁判所が手を貸すことを許さず、真実を突き止め、責任を明らかにさせるということです。
 特にこの事故への自衛隊の適切な対応がなかったために私がなかなか体力も回復せず、精神的にも参っているなかで昇進の機会を奪われるような仕打ちを受けたこと、また、私を悪者扱いするために新潟救難隊での暴行事件では暴行した加害者をかばい、私を通信隊から排除したことです。
 名古屋地裁に「警務隊記録」の文書提出命令を出させる決定をさせるためにも多くの傍聴が必要です。
 (3)戦争にはうそがつきものです。
 「テロとの闘い」を掲げたアメリカ・ブッシュ政権は、イラク・フセイン体制を「テロ国家」と規定して攻撃し占領します。しかし、「化学兵器も核兵器」も見つかっていませんし、不正義の侵略戦争だったということです。
 そのため、イラク戦争やアフガニスタンでの戦争に動員されたアメリカの兵士が、今なお多くの自殺者を出し続け、押し付けられた「愛国心」に対する反逆ともいうべき事件を起こしています。
 安倍政権の狙いは「国益のために戦争をしてもいいんだ。そのために侵略戦争もできる軍隊に自衛隊を変えていくんだ」ということです。このことに、自衛官やその家族は誰も納得していません。うそとペテンで戦争をさせることに絶対反対です。
 (4)真実を隠して自衛官や労働者に「国のための犠牲になれ」という社会は間違っています。強権的に戦争に動員することは国家犯罪です。この国家犯罪を繰り返させないための仕組み、約束が憲法にほかなりません。
 裁判が始まって名古屋に移ってから、自衛隊は私の住居に10台以上の監視カメラをつけてプライバシーを侵害しています。集合ポストの真上にも高感度監視カメラがつけられ各戸に配達される郵便物の宛名や送り主まで盗撮しています。
 裁判を始めたことがそれほど国や自衛隊に不都合なのでしょうか。このことは「国益のため」という権力者の常套(じょうとう)文句が、実は労働者や住民の権利を侵害しても罰せられない仕組みであることを物語っています。憲法第9条の改悪は絶対に認めることができません。
 (5)私の裁判は、「国は約束を守れ」「自衛官は使い捨ての将棋の駒ではない」ことを明らかにする裁判です。不正義の戦争や侵略行為を止める力を持っているのは私たちです。
 イラク派兵での負傷が隠され、私は適切な検査と治療を受けることができませんでした。事故にもとづく後遺障害や心身の打撃から私はいじめを受け退職を強要されたのです。再び戦争の惨禍によって自衛隊員が犠牲になることのないよう、真実を突き止め、しっかり不正行為を裁かせなくてはなりません。
 2月26日、3月5日は自衛隊側の証人、そして5月には原告の私が証言台に立ちます。全国からの傍聴への結集を訴えます。