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今こそ労働者の力示す時 5・1銀座メーデーアピール

週刊『前進』02頁(3031号02面01)(2019/04/25)


今こそ労働者の力示す時
 5・1銀座メーデーアピール

(写真 ストライキに立った動労千葉が習志野運輸区前で抗議行動【3月15日】)

よみがえり始めた労働運動

 労働者の現状を変えるために労働運動を力強くよみがえらせたい。その一心で、5・1メーデーへの参加を呼びかけます。
 「平成」の時代は「命よりカネもうけ」の新自由主義攻撃が吹き荒れた30年でもありました。平気で法を踏み破り労働者を使い捨てにする「ブラック企業」や、働いても食べていけない「ワーキングプア」が生みだされ、国や大企業が生き残るために労働者が犠牲になる日常はまさに「戦争」そのものです。もう我慢がなりません。
 労働組合の闘いがよみがえり始めています。全国港湾(1万6千人)は4月14日から48時間のストを打ち抜き、全国の主要港で荷役がストップしました。3月31日、4月7日の24時間ストに続く闘いであり、10連休中の長期ストも射程に入れて闘っています。組合の産別最低賃金引き上げ要求を拒否し続ける経営側の狙いは産別統一交渉の破壊と産別労働組合の解体です。これに対し「絶対に譲れない」とストに立ったのです。
 また、「命より大事な契約はない」と時短営業に立ち上がったコンビニオーナーの訴えが多くの支持を得て、労働組合によって広がった闘いは、当初高圧的に出ていたコンビニ業界のあり方を変え始めています。
 さらにJRでは、「運転士・車掌を廃止する」と発表し、労働強化や業務の全面外注化を行う会社と対決し、千葉や神奈川など全国で動労総連合の労働組合員が次々とストライキに立ち上がりました。正社員も非正規職労働者も、全員が自らの劣悪な労働条件を告発し、やむにやまれぬ思いで闘いを開始しています。しかも、自らの労働条件の変更だけでなく、「契約社員を全員正社員にせよ」「若い人たちに非正規職だけの社会を残せない」と、労働者全体のために立ち上がっています。
 労働者が団結すればできないことはないと示すために私たちも闘い続けてきました。職場における労働者の必死の訴えや行動が、変わらないと思わされていた現実を変え始めています。始まった闘いを集め、職場、職種を越えて団結し、力をあわせ現実を変える、5・1メーデーは新たな出発の日です。

天皇制でメーデーつぶすな

 5月1日は、1886年にアメリカ・シカゴで労働組合が8時間労働制を要求してストライキに立ち上がって以降、130年以上も続く全世界共通の労働者の闘いの日です。
 しかし安倍政権は、閣議で現天皇の退位日を2019年4月30日と定める政令を決定し、翌5月1日に新天皇が即位すると表明しました。天皇即位でメーデーを圧殺し、今後5月1日を天皇を祝う日にしようという、極めて政治的な労働運動つぶしの攻撃です。絶対に許すことはできません。今年のメーデーは歴史の転換点をなす重要な闘いになります。
 日本では1920年に初めてメーデーが闘われ、全国の製鉄所や造船所、炭鉱、東京市電(後の東京都交通局)など各所で大争議、ストライキが始まりました。労働者の生活や権利の向上は天皇から与えられるのではなく自分たちでかちとる以外に実現しないと気づき、職場に労働組合を結成し、仲間とともに立ち上がり始めたのです。
 闘いの勢いを増す労働運動に対し、25年には治安維持法が公布されます。天皇主権の国体を護持するために、官憲により、天皇制廃止を掲げる共産党だけでなく、労働運動から市民運動まで幅広い運動が弾圧されました。35年が戦前最後のメーデーとなり、36年は戒厳令によって中止。40年には「大日本産業報国会」が創立されます。産業の場で国に報いようと労働組合は全部解散させられ、41年には太平洋戦争が始まりました。
 文字通りメーデーがつぶされ労働運動が解体されたときに、労働者の戦争への総動員が現実化したのです。労働組合破壊と戦争は一体の攻撃であり、その中心に天皇制がありました。

「労組のない社会」許さない

 戦前と同じくメーデーがつぶされ、天皇を祝う日とされるなら、それは「現代の産業報国会化」に他なりません。いま、安倍政権は改憲に向かって労働組合を攻撃しています。
 全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部では、憲法で保障された労働組合のストライキが「威力業務妨害」とされ、のべ60人以上の組合員らが不当に逮捕されています。
 またJR東日本では、「五輪開催中のストライキはあってはならない。その前に組合を骨抜きにする必要がある」との安倍の命を受け、社長が労働組合の解体・一掃に向けて動き始めました。その結果、わずか数カ月のうちにJR東労組から3万5千人以上が脱退する事態が生み出されています。かつて国鉄分割・民営化に賛成し、会社の施策に全面的に協力してきた労働組合さえ必要ないというのです。安倍政権がめざすのは「労働組合のない社会」です。
 こうした事態を前に私たちは「二度と戦争を繰り返してはならない」という固い決意で、闘う労働運動の再生をかけて5・1メーデーに立ち上がります。
 戦争も産業報国会も、けっして止められなかった現実ではありません。当時、産業報国会が求めたものは、戦争によって衰えた生産力の向上、荒廃した国民生活の維持、減少した労働力の確保でした。特に、少ない労働力をフル回転させる考えを具体化したのが産業報国会です。長時間労働や低賃金に苦しめられ、女性や子どもの貧困が社会問題となるいまの現実は、産業報国会を生み出した戦前とまったく同じです。「生産性革命」や「働き方改革」を叫ぶ安倍政権は、「現代の産業報国会」を作り、労働者をさらなる競争へと駆り立てようとしています。しかし、それは間違いなく雇用や生活を根底から破壊します。そこにこそ矛盾や怒りが無数に存在し、労働運動がよみがえるきっかけが生まれるはずです。
 いま一つ重要なことは、戦前の労働運動は暴力や弾圧によってつぶされたのではなかったということです。近代史研究家の伊藤晃さんは「労働運動の指導者・活動家の中から産業報国会を支持する者が生まれてきた」と述べています。「権力と企業の壁の前で労働運動の拡大は非常に困難でした。運動が敗北し、追い詰められて展望を失い、当事者には運動回復のための選択肢が皆無に等しいと感じられる中で出てきたものであった」(伊藤晃著『戦争と労働運動』)というのです。現実の困難さに負け、現場労働者の力に依拠するのではなく、別の力によって権利を守る、そういう考えに陥ったときに労働組合は内側から崩れ始めたのです。戦前の歴史を繰り返さないために、いま求められているのは労働運動の変革です。

職場から改憲とめる闘いを

 安倍政権は連合も解体しようと狙っています。そして残念ながら、いまの連合指導部はこれと闘う気概もなければ方針も持っていません。組合員一人ひとりの力に依拠することがないのです。労働者の行動を選挙協力だけに押しとどめる野党共闘も同じです。
 一方で、労働者の新しい闘いは間違いなく始まっています。広島では、約20年にわたる文科省による「是正指導」という名の組合破壊を打ち破って、教育労働者が自らの名前を公表し、「改憲に反対する教職員100人声明」を全国に発しました。上からの方針を待つのではなく、日々子どもたちと接している現場の労働者がこの時代に何をなすべきかを自ら考え、行動に立ち上がったのです。労働運動の現状を変える可能性は私たち自身の中にあります。
 130年前にアメリカの労働者が掲げた「8時間は労働を、8時間は睡眠を、残りの8時間は労働者の自由に」というスローガンは、現在の私たちの訴えそのものです。「働き方改革」の名のもとに過労死するまで働かされ、労働者の誇りが奪われ、低賃金で使い捨てにされるような現実に声すら上げさせないというなら、すべてをかけて立ち上がろう。「改憲阻止の闘いを職場から! 安倍政権の狙う非正規職だけの社会はつくらせない!」を柱に、韓国やアメリカをはじめ全世界の労働者との国際連帯をかけて、5・1メーデーへの参加を訴えます。

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労働者の団結で、改憲・戦争させない!
天皇即位でメーデーをつぶさせない!
5・1メーデー
 5月1日(水・休)午後1時開始(正午開場)
 銀座ブロッサム中央会館ホール(東京都中央区銀座2―15―6)

 ※集会後、銀座をデモ行進
 【発言予定】 高山俊吉さん(弁護士)/東京過労死を考える家族の会/「改憲反対」広島教職員100人声明運動/西川重則さん(百万人署名運動事務局長)/花輪不二男さん(世田谷地区労顧問)/全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部/全国金属機械労組港合同/国鉄千葉動力車労働組合ほか
主催/「改憲・戦争阻止!大行進」実行委員会