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党と労働者階級人民の団結が切り開いた杉並選挙の大勝利 この地平から19年改憲阻止決戦の爆発へ

週刊『前進』04頁(3034号03面01)(2019/05/13)


党と労働者階級人民の団結が切り開いた杉並選挙の大勝利
 この地平から19年改憲阻止決戦の爆発へ

(写真 杉並区民や支援者、「前進チャンネル」視聴者など多くの人々が洞口さんの訴えを聞きに集まった【4月14日 JR西荻窪駅前】)

 4月東京・杉並区議会議員選挙は洞口朋子同志が3275票を獲得し、48議席中18位の上位当選という歴史的大勝利をかちとった。革共同は今回の選挙戦とその勝利を通して、今日の革命的情勢をプロレタリア革命の勝利に転化していくために党自身に求められる飛躍と変革の核心点を端緒的につかんだ。ここで得た教訓をさらに深め、階級的労働運動の本格的再生と「改憲・戦争阻止!大行進」運動の大衆的大発展に向かって全力で総決起しよう。

勝利が求められた大決戦

 今回の杉並区議選は、あらゆる意味で勝利することが絶対に求められていた。危機を深める安倍政権は「19年中の改憲発議」をあくまで狙い、4月統一地方選挙をその第一の突破口と位置づけ、天皇制攻撃と極右勢力の総動員に全力を挙げてきた。杉並での洞口候補の登場はこの安倍政権との真っ向からの激突となった。
 この激突に勝ちぬくためには「洞口当選」が絶対に必要だった。これは、いわゆる「当選至上主義」とはまったく異なる。単に革命的議員を議会に送り込むことが最大の目的ではない。労働者階級が今日の改憲・戦争阻止の大決戦を革命に向かって自己解放的に闘いぬいていくためには、「闘っても勝てない」という無力感や敗北主義を一掃し、日帝権力と総力で対決しぬいて勝利することの喜びと大きさを、党と階級全体が体で実感することがぜひとも必要だったのだ。
 労働者人民は実際に党以上の真剣さで、洞口候補をなんとしても当選させたいという思いに駆られていた。勝つことによって、労働者人民の怒りは革命に向かって解き放たれる。革命に必要な組織への渇望はそこから階級自身の欲求として生まれてくる。そしてこの選挙に勝つことによってこそ、革共同は本物の「労働者階級の党」へと生まれ変わることができる。なんとしても勝利をつかみとり、闘う労働組合と革命党をつくりだそう!??この決意のもとに全党が文字通り一丸となって総決起し、これまでの革命的選挙闘争をもはるかに上回る地平を闘いとったのだ。

全党の奮闘による組織化

 勝利の最大の核心は、今日の政治と社会に対する杉並の労働者人民大衆の怒りと思いに党が直に結びつき、団結を深め、区民の自主的で大衆的な決起を圧倒的につくりだして闘ったことにある。
 首都圏を始めとして全国の同志が労働者同志を先頭に杉並区民の中に分け入って、渾身(こんしん)のオルグ活動を展開した。それは、街宣などの宣伝・扇動戦がつくりだす政治空間の中で、投票という一つの具体的な実践・行動方針に労働者階級を組織する闘いであり、全労働者階級を闘いに組織していく実践そのものだった。同時に、日本共産党などの野党や既成の全政治勢力との激しい党派闘争でもあった。
 杉並における「都政を革新する会」の過去何十年にもわたる闘いの蓄積と、その影響下にあった区民に一人ひとり会って話を聞き、討論し、「ほらぐち候補とともに闘おう」と呼びかけていった闘いの中でつかんだ自信と教訓は、実に豊かなものがある。この活動を担った多くの同志が「今回、初めて労働者大衆を組織することの楽しさがわかった」「1度や2度では分からないが、4回、5回と訪問することで区民が持っている本当の怒りとつながることができた」「職場での組織化もこのようにやればできる」と感想を語っている。
 その核心は、労働者階級への根底的信頼を貫いて闘うことに尽きる。大衆がひとまず排外主義やブルジョア的価値観の影響下に置かれていたとしても、労働者階級である以上は必ず本当の敵が誰であるのかをつかみ、資本や国家権力に立ち向かう。このことに確信を持ち、何度はね返されても繰り返し労働者人民大衆の中に飛び込んで、その真剣さで相手の心を開き、接点を見出し、行動に組織していく闘いをやりぬいた。
 さらに、辺野古新基地建設阻止を絶対にあきらめない沖縄県民の不屈の闘いや、被曝と帰還の強制攻撃に「絶対に負けない!」と立ち上がっている福島の怒りとの結合を重視して闘ったことも大きかった。それは「オリンピック中止」を唯一掲げた洞口陣営への信頼となった。とりわけ決定的だったのは星野解放闘争との結合だ。選挙戦の過程で杉並区内5カ所での星野絵画展が開催されたが、獄中44年の星野文昭さんを絶対に取り戻したいという思いが星野闘争を闘う洞口さんをぜひ勝たせたいという決起となり、特に「仮釈放不許可」への激しい怒りが勝利をもぎとる決定的なバネとなった。
 こうしたかつてない組織化への挑戦をやりぬいた結果、区民の中から、洞口支持を表明するだけでなく選対本部と協力して支持拡大に動く人たちが続々と現れた。区民の自主的で積極的な決起が爆発的に始まり、新たな活動家が大量に生まれたのである。

阿佐ケ谷再開発との闘い

 最も重要だったのは、この過程で阿佐ケ谷再開発問題を杉並における最大の階級的激突点としてつかんだことにあった。この阿佐ケ谷再開発は、安倍政権と一体の新自由主義攻撃を推進してきた杉並・田中区政がJR資本や医療資本、ゼネコンなどと結託し、大資本の巨額の利益のために地域と住民の生活を丸ごと破壊し犠牲にしようとするものである。今、「地方の崩壊」として全国で起きているのと同じ状況が大都市の中心部でも起きていることを典型的に示すものだ。安倍の改憲や「働き方改革」攻撃と一体の、危機に立つ日帝ブルジョアジーの延命をかけた労働者階級人民への「階級戦争」と言うべき攻撃だ。
 これに対して洞口陣営が「再開発絶対反対」を断固として掲げ、計画の犯罪的正体をビラで暴露し、「白紙撤回」を求める署名運動にもうって出たことは決定的であった。
 この署名運動が明らかに選挙戦全体を活性化させ、再開発阻止に本気で立ち上がる区民の決起を引き出し、阿佐ケ谷地域を他の全陣営を巻き込んでの大党派闘争の戦場に転化した。ここにおいて、単に「再開発に賛成か反対か」ではなく、「白紙撤回に追い込むために何が必要か」を真っ向から訴えて分岐をつくりだしたことが重要だった。再開発を止めるのは労働組合の闘いと結合した地域住民の怒りの団結と、絶対反対を貫く洞口候補を議会に送り込むことだとの訴えが、日本共産党の支持者や保守層に属していた人々の心をも動かし、獲得した。その結果を端的に示したのが洞口候補の圧勝と、阿佐ケ谷地域を地盤に出馬していた日本共産党の候補者の惨敗(前回より1300票以上減らして落選)であった。

青年と女性の力解き放つ

 さらに今回の選挙戦で特筆すべきは、青年労働者・学生の投票行動への決起を本格的に掘り起こすことに成功したことだ。新自由主義による搾取と抑圧に最も苦しんできた青年層と女性が、洞口候補との出会いによってその思いと怒りを解き放ち、奪われてきた政治を奪還する歴史的行動をついに開始した。これが勝利を実現したいまひとつの、かつ最も重要な要因である。
 何よりもその最先頭に洞口候補自身が立った。「若者の声を杉並から!」をスローガンに、「働く人が人間らしく生きられる社会をつくろう」「若者や女性が政治に声を上げられる世の中にしよう」との訴えが、新自由主義攻撃の中で政治から意識的に疎外されてきた青年・女性の心をつかんだ。選挙戦最終日の西荻窪駅での最後の演説は、候補自身の心の底からの魂の訴えとしてすさまじい大衆的吸引力を持ち、実際に聴衆の足を止め、若い女性などが涙を流して聞き入る状況をつくりだした。
 そこには「革命」という言葉は直接には一言も出てこない。しかし実際には〈プロレタリア革命の思想〉そのものが、青年・女性に通用する言葉で、人の心をわしづかみにする迫力をもって語られている。この候補を先頭とする街宣隊の奮闘とそこにおける宣伝・扇動上の大変革が、新たな青年層との感動的な合流と結合を生み出した。洞口候補の連日の闘いがインターネット上の動画を通じて直ちに伝えられていったことも、大きな役割を果たした。
 そしてこの青年の決起が古くからの支持者の決起と一体となり、権力・右翼・他政党などの密集した「ほらぐちつぶし」の攻撃をもはねのけ、全く無名の新人が出馬表明からわずか7カ月で現職をたたき落としての上位当選を果たすという「奇跡」のような勝利を実現したのである。
 洞口議員の誕生は、青年・女性の中からこの時代を牽引(けんいん)する中核派の新たなリーダーが生まれ出たこと、そして選挙という「大衆の審判」を受けて、既成の全政治勢力に代わる全階級・全人民の闘いのリーダーとして登場したことを鮮烈に示した。それは元都議の長谷川英憲同志や元区議の北島邦彦同志を始めとした杉並における闘いの全蓄積を引き継ぐと同時に、そのすべてをさらに発展させて、青年が先頭に立って21世紀の現代革命を切り開く新たな時代の始まりである。革共同が「青年の党」に生まれ変わる時がついに来たということだ。
 杉並区議選の歴史的勝利が切り開いた地平の上に、19〜20年の改憲阻止決戦勝利、安倍政権打倒へさらに猛然と進撃しよう。杉並を拠点に今こそ「改憲・戦争阻止!大行進」運動の大発展をつくりだして闘おう。その一環として、阿佐ケ谷再開発絶対阻止の大衆運動を本気で組織し爆発させよう。何よりも闘う労働組合の拠点建設と階級的労働運動の前進に一切をかけて総決起しよう。
 今回の選挙戦を通して決定的につかんだ宣伝・扇動の変革と組織化への豊かな教訓をあらゆる闘いに生かし切って闘おう。6・9国鉄集会から11月へ、日帝・安倍政権打倒へ闘う労働者階級の大隊列をつくりだそう。