週刊『三里塚』
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明日も耕す 農業問題の今 農業つぶしの安倍許すな TPP11衆院審議入り

週刊『三里塚』02頁(0991号02面05)(2018/05/14)


明日も耕す 農業問題の今
 農業つぶしの安倍許すな
 TPP11衆院審議入り


 アメリカを除く11カ国が署名した環太平洋連携協定の新協定(TPP11)承認案が4月17日、衆院本会議で審議入りした。腐敗を極める安倍政権は、危機突破をかけて早期承認を策動している。

打撃さらに拡大

 一昨年のTPP協定の時に「十分な審議を重ねた」として、今国会では特別委員会を設けず、外務・内閣委員会での短時間の審議で済ませようとしている。TPP11は6カ国が批准すれば発効することから、早ければ今年末にも発効すると言われている。
 TPP11の中身は、知的財産権に関するものなど22項目について凍結されたが、ほとんど元のTPPと変わりなく、国内農業への打撃は不可避で、食の安全や投資、金融、サービスなど社会に大きな影響を与えるものだ。
 例えば、牛・豚肉で譲歩した内容はそのまま残り、アメリカからの輸入を見込んで設置された乳製品の低関税枠をニュージーランド、オーストラリアなどが狙っている。
 また、安倍政権は加盟国拡大に向けて積極的に動き、タイを引き入れようとしているが、タイは米や砂糖の有力な対日輸出国で、加盟した場合、やはり農業が大きな打撃を受けかねない。
 将来的なTPPの再交渉や協定内容の見直し、TPPの合意内容を超える対米譲歩の可能性について、茂木敏充TPP担当相や河野太郎外相は17日の審議で「いかなる国とも国益に反する合意を行うつもりはない」と一般論にとどめ、明言を避けた。だが国益とは資本家の利益だ。先のTPP交渉でも、「農業を守る」のペテンは明らかだったではないか。

新協議許すな!

 しかし、今や問題はTPPだけにとどまらない。安倍とトランプによる先の日米首脳会談では、茂木TPP担当相とライトハイザー通商代表による新たな貿易に関する協議を立ち上げることが合意された。
 日本がアメリカのTPP復帰を促す一方、アメリカは2国間交渉を重視する立場を強調し、両国の隔たりが鮮明になる中での合意だ。安倍は、TPP水準を上回る譲歩はしない意向を示したが、卜ランプは4月18日の共同会見でも「2国間協定が好ましい」と発言した。さらに「遠くない将来に良い合意に至ることができると思っている」と述べ、早期に成果を出すことへの意欲をにじませている。
 ライトハイザーは1980年代の米国通商代表部(USTR)の次席代表を務め、強硬な交渉姿勢で日本に鉄鋼輸出の自主規制などをのませた経歴の持ち主だ。日本の農産物市場開放や、FTA交渉への意欲を示す発言を繰り返しており、今後始まる通商交渉で、日本に農産物市場開放を強引に迫ることは確実だ。
 日米の争闘戦も激しさを増している。資本家の金もうけや生き残りのために、農業を取引の材料にされてたまるか!