週刊『三里塚』
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明日も耕す 農業問題の今 TAG≠ニいう名の捏造 農業破壊の日米貿易交渉

週刊『三里塚』02頁(1002号02面05)(2018/10/22)


明日も耕す 農業問題の今
 TAG≠ニいう名の捏造
 農業破壊の日米貿易交渉


 FFRという言葉で中身をぼやかしながら日米貿易交渉を始めた安倍政権は、そこで決まった協定に「物品貿易協定」(TAG)というでっち上げの名称をつけて、とんでもない農業切り捨てに足を踏み入れた。

 TAGは「実質FTAでなくFTA(自由貿易協定)そのもの」(鈴木宣弘・東京大学教授)だ。
 安倍はトランプ米大統領との会談後の記者会見で「TAG交渉は、これまで日本が結んできた包括的なFTAとは全く異なる」としたが、とんでもない大ウソだ。
 ライトハイザー米通商代表部代表は日米会談後に「完全なFTAをめざす」と明言した。ペンス米副大統領は10月4日の演説で、「日本と歴史的な2国間の自由貿易協定(FTA)交渉を始める」と述べている。AP通信や『ニューヨークタイムズ』紙などアメリカのメディアは、「日米FTA交渉入りに合意」と報じているのだ。
 日米共同声明の英文を素直に読むなら、「物品、またサービスを含むその他重要分野における日米貿易協定」となる。物品だけに限ったTAGなど出てこない。米国との合意がFTAだと言われないために、TAGという言葉を日本語訳の中にねつ造したのだ。

FTAより悪い

 むしろTAGはFTAよりもっと悪い。自動車輸出を守るために露骨な農業切り捨てを声明の中にも表した、とんでもない取り決めだ。

「米国としては、自動車分野における市場アクセスの結果は、米国自動車産業の製造および雇用の増加につながることを目指すものとする。日本としては、農林水産品について、日本の過去の経済連携協定に反映されている市場アクセスの譲許内容を最大限とする」(米国大使館訳)と協定文に書かれているのだ。

 全国の農民から「自動車など工業製品のために農業を犠牲にするのか」と怒りの声が上がっている。
 世界中で新自由主義が破たんし、各国政府は保護主義、貿易戦争を発動し、労働者農民に犠牲を強いて生き延びようとしている。安倍政権はついに日米FTAに引きずり出された。危機にのたうち回り、怒りの爆発を小手先でかわそうと、綱渡りを続けているのだ。

労農連帯の力で

 それ故安倍は、むき出しの暴力性をもって、改憲攻撃と一体で私たちに犠牲を強いてくる。FTAそのものの開始である以上、本気でこれと闘うことが必要だ。TPPで問題になったことのすべてが、より激しさを増して労働者にも農民にも襲いかかってくるのだ。
 「農業を守れ!」と言うだけでは農業は守れない。農業を切り捨てなければ延命できない安倍政権と資本家を、労農連帯と国際連帯で倒さなければ、農業を守ることも、生きることもできない時代に入ったのだ。農民は労働者とともに立って安倍政権を打倒しよう。
 11・4労働者集会・改憲阻止!1万人大行進に農民も決起し、安倍打倒の労農連帯を打ち立てよう。