週刊『三里塚』
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団結街道

週刊『三里塚』02頁(1010号01面05)(2019/02/25)


団結街道


 「アートか猥褻(わいせつ)か」「アートかプロパガンダか」「アートか落書きか」前者は称賛され後者は非難される▼数年前、写真家・加納典明が若かりし頃に撮った三里塚の写真を見に六本木に行った。近くで、三里塚や学生運動を撮った報道写真家・故浜口タカシの個展も開かれていた。2つの会場を覗(のぞ)くと、別の案内係が口を揃えて「政治的メッセージではなく、現在はアートとしての価値がある」と言った。アートって何だ!?▼喉に刺さった小骨は今も取れない。先日、若手美術家たちの作品を見て考えを少し変えた。身もふたもないようだが、ここから先はアートだという線引きはなく、受け取る側がアートととらえればアートだということだ▼展示されているアート作品は私のような凡人には理解できないものも多く大衆的とは言い難い。しかし大衆的な承認がなければアートとは呼ばれないこともまた事実と思う。ただし、大衆的な人気があればアートというわけではなく、サープラス・バリューが必要だ。アートとしての大衆的な承認を得るための命がけの飛躍。「ここがロドスだ。ここで飛べ!」▼若きアーティストたちの熱量を感じにぜひ六本木の国立新美術館の「21 DOMANI・明日展 平成の終わりに」を訪れてほしい。私は、志村信裕さんの『羊をめぐる冒険』から市東孝雄さんのたくましい手へとつながる物語の掘り下げ方に感銘を受けた。