週刊『三里塚』
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明日も耕す 農業問題の今 「進む農業の企業支配」 安倍の政策の三つの柱

週刊『三里塚』02頁(1012号02面06)(2019/03/25)


明日も耕す 農業問題の今
 「進む農業の企業支配」
 安倍の政策の三つの柱


 さる2月に「進む農業の企業支配」と題したジャーナリストの天笠啓祐さんの講演を聞く機会を得た。安倍農政を批判する示唆に富んだ内容を、トピックごとに分けながら小欄で紹介し、考察していきたい。

 講演は、三里塚産直総会における企画として行われたものだ。
 天笠さんは、安倍政権の政策の柱として@戦争への道と改憲、A貿易自由化と世界で一番企業が活躍できる国造り、Bイノベーション戦略と科学技術立国の3つをあげ、これらの3つの柱がすべて、企業による農業支配をもたらしてきたと喝破した。まず、ここに至った天笠さんの問題意識を紹介しよう。
 「今、私は政府が進めているイノベーション、技術革新という政策の中で、遺伝子組み換え作物のあとに新しい技術として登場したゲノム編集の問題に真っ正面から取り組んでいる状況です。これが本当に簡単な技術なものだから、どんどん企業が開発を進めている。しかもほとんど規制が無い状態で進んでいる。何故そうなったのか。やはり、安倍政権全体の動きが、実際に農業やっている人たちを寄ってたかって叩きつぶすような動きだいうことと密接に関わっている。それでこういうテーマで進めていきたいと思います」

戦争は農業破壊

 この3つの柱について、今回はその概要を記すにとどめたい。
 ひとつめは戦争への道と改憲。「戦争は最大の人間破壊であり、環境破壊であり、農業破壊だ。戦争が起きるとまず農業の生産能力は失われる。戦争のための国づくりのために農業、農家は本当に今、犠牲になっているんじゃないかと思っている」という。
 1%による99%の支配で一番大きな問題は貧富の差の拡大。その中でいろいろな形で闘争や反乱が起きる。これを米軍などの軍隊で抑圧していく。安倍政権は戦争のできる国づくりを進め改憲以外の外堀をすでに埋めている。

新たな富国強兵

 2つめとしての貿易自由化と世界で一番企業が活躍できる国づくり。多国籍企業、大企業のための政策で、農業もまた、巨大企業の下に組み込んでしまう動きがある。そして、企業の活動の足かせになる規制や制度を撤廃せよと種子法廃止・種苗法改悪、農地法改悪、水道法改悪、森林経営管理法制定、漁業法改悪など、さまざまなことが矢継ぎ早に行われた。
 3つめがイノベーション戦略と科学技術立国。種子支配をもたらす特許戦略が優先される仕組み作りが今、進んでいる。安倍政権が目指す新たな富国強兵政策、戦争への道としてグローバル化、イノベーションが一体化して進められている。それが知的所有権戦略(知財戦略)であり、その柱としてのバイオテクノロジーだ。(続く)