週刊『三里塚』
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北総の空の下で 未来売り渡す愚行 遺伝子操作

週刊『三里塚』02頁(1012号02面07)(2019/03/25)


北総の空の下で
 未来売り渡す愚行
 遺伝子操作


 今年はのらぼう菜が元気で、早々と出荷が始まりました。トウ立ちした花芽を摘み取る菜花の一種ですが、アブラナ系のほかの葉物と遺伝子の仕組みが違うため交雑せず、独自の特徴を維持してきたそうです。萩原富夫さんが、昔ながらの種を扱う野口種苗から取り寄せて、以来毎年種を採って育てています。
 地域特性を活かして根付いてきた多種多様な品種が、種を引き継ぐことで守られ、私たちの食生活を豊かにしてきました。特に米や麦などの主食は、種子法のもと自治体単位で公的に守られてきました。戦時中に種米まで食べつくした食糧難の手痛い経験を二度と繰り返さないためです。
 しかし安倍政権は、ついに種子法を廃止して、種を企業に開放しました。長い歴史を経て生き残ってきた種子ではなく、遺伝子操作で戦略的に生み出した種子で世界の食糧争奪戦に参入しようとしているのです。医療分野で先行してきたゲノム編集技術の次の市場は食品です。遺伝子組み換えに比べて簡単で精度が高く、安全性が高いと言われています。
 ちょっと待って!
 モンサント社は遺伝子組み換えで除草剤耐性ナタネを作って除草剤とセットで売り出しましたが、数年後には除草剤の効かない雑草がはびこって収量が激減しました。
 自然界はバランスと調和で成り立っており遺伝子も例外ではありません。一時の利益のために遺伝子を操作するのは、未来を売り渡す愚かな行為だと思います。
北里一枝