週刊『三里塚』
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団結街道

週刊『三里塚』02頁(1020号01面06)(2019/07/22)


団結街道


 ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長が亡くなった▼彼の審美眼を称える報道がほとんどであることに強烈な違和感がある。彼が「ユーやっちゃいなよ」と一言言えば、その時点で少年のデビューと将来は約束される。だが、その一方で彼による性的虐待が野放しにされ、劣悪な待遇に少年たちが屈従を強いられてきた事実が隠ぺいされてはならない▼歌や踊り、芝居などのパフォーマンスはプロ以下だが、若くて技能よりも存在(容姿はもちろん明るさや健気さ、性的なピュアさ等)で人気を獲得し、崇拝者(ファン)が一定数いる芸能人がアイドルだと筆者は考えている▼現在、男性アイドルをほぼ独占しているジャニーズのグループ数はインフレ気味。「モー娘。」「AKB」などの女性アイドルグループは私のような中年にはもはや覚えきれない。明らかにアイドルへのハードルは下がっている▼もちろん売り手側の悪しき商業主義と切って捨てることもできるが、小学生が将来の夢で「ユーチューバー」を挙げる理由と共通する問題があるように思う▼それは芸を極めるのではなく、人気を得ることの自己目的化だ。人気の大きさと収入と地位が直結するユーチューバーとアイドル。実力よりも人気という幻想。逆に言えば、努力が報われない社会の反映がアイドルとユーチューバーに憧れる子どもたちではないか。アイドルと子どもユーチューバーを見る度に切なさを覚える。