2008年4月 7日

〈焦点〉 4月から一斉に物価値上げ 投機資金流入とインフレ

週刊『前進』08頁(2338号3面5)(2008/04/07)


〈焦点〉 4月から一斉に物価値上げ
 投機資金流入とインフレ
 

 4月1日から食料や電気・ガス料金が一斉に値上げされた。2月の消費者物価指数が石油、食料品の高騰で13年ぶりに年率1%上昇し、インフレが現実化し始めている中での4月一斉値上げは、労働者階級の生活を痛撃している。原油価格は昨年2月に比べ1・6倍、小麦は約2・3倍も値上がりした。この上に4月、政府は小麦引き渡し価格を30%も引き上げ、ブラジル産鉄鉱石の輸入価格も65%値上げされた。この原料価格の上昇は製品価格に転化される。
 政府の小麦引き渡し価格は昨春来3回目の値上げだ。その影響は広範囲にわたる。すでに2月に即席めん類、スパゲッティ、マヨネーズ、食パンが10%前後上がった。4月以降、菓子を含めてさらに上がることは必至だ。4月からはしょうゆ、牛乳、食用油などが上がった。ビールは4月で大手4社とも値上げが出そろった。国内航空運賃、タイヤ、電気・ガス料金も4月から値上げだ。一部自治体は学校給食費を引き上げる。
 その一方で、例えば民間平均賃金は9年連続で減少し、約32万円も下がった。賃金は今春闘でもほとんど上がっていない。4月から後期高齢者医療制度(4月1日、厚生労働省が「長寿医療制度」に改称)も始まり、月約6千円の保険料が年金から天引きされる。
 経済財政相の太田自身、「景気が踊り場にさしかかり、賃金も上がっていない中での物価上昇なので、いい上昇ではない」と認めている。非正規雇用化と低賃金と貧困化のもとでの物価上昇は、労働者をいよいよ生活できなくさせる。怒りの爆発は不可避である。
 世界金融大恐慌が現実化する中で、米・欧帝国主義においても、消費者物価、とりわけ生活必需品価格が急騰している(EU=欧州連合の3月の物価指数は前年同月比3・5%上昇)。インフレによる購買力低下に怒る労働者が大幅賃上げを求めて、欧州各地でストやデモに立ち上がっている。
 全世界的なインフレ化は、サブプライムローン危機の爆発に伴う株式市場急落、信用収縮、基軸通貨としてのドルの信認低下の中で、米欧帝の大規模な資金投入で加速された投機マネーが、金融市場ではなく穀物、原油、金などの商品市場へと大量に流れ込んだ結果だ。最末期の帝国主義は、今や基軸国・米帝が金融恐慌に突入し、不況化・インフレ化をも本格化させつつあるのである。
 日帝は帝国主義の「最弱の環」だ。日本経済はドル暴落と円高で自動車、電機を始め輸出依存の大企業が痛撃され、他方で食料品とエネルギーの高騰で労働者の生活が大打撃を受けている。だが生活必需品を除いた物価ベースでみれば、実は日帝経済は依然、長期低迷とデフレを脱却できていない。それが今や、世界金融大恐慌の荒波をもろに受けようとしている。
 帝国主義の新自由主義攻撃と物価上昇の本格化の中で、労働者にとって団結して闘い、資本主義・帝国主義を打倒することの中にこそ生きる道がある。階級的労働運動のさらなる白熱的実践でプロレタリア革命勝利を切り開こう。