2008年5月12日

6月青森“核”サミット粉砕へ 再処理工場に緊急抗議 反核燃の日集会に700人

週刊『前進』06頁(2342号6面2)(2008/05/12)

6月青森“核”サミット粉砕へ
 “日本の核武装許さぬ”
 再処理工場に緊急抗議 反核燃の日集会に700人

 4月12日、核武装国家・原発大国のフランス帝国主義の首相・フィヨンが六ケ所再処理工場を視察し、「日仏は原子力の賢明な利用で世界の先導役にならないといけない」と発言した。また同行した経産相・甘利は、「原子力が温暖化問題に貢献するという認識を、参加各国と共有できるよう取り組む」と述べた。
 何が賢明な利用か、温暖化対策に貢献か。ふざけるな! 12日午前、30数人の地元労働者住民が再処理工場正門前にかけつけ、フィヨン・甘利・日本原燃に対し、怒りの緊急抗議行動をたたきつけた。
 同日午後、青森市の青い森公園で開かれた「第23回4・9反核燃の日全国集会」(止めよう再処理! 全国実行委員会主催)には、雨のなか地元の労働組合員を中心に700人以上の労働者人民が結集した。参加者一同は「アクティブ試験の即時中止と六ケ所再処理工場計画の撤回を求め、闘いつづける」というアピールを採択し、「核燃サイクル反対、止めよう再処理」を訴えて市内をデモ行進した。
 その後、アピオ青森で行われた全国交流集会では、「新潟県中越沖地震の警告」と題して原発反対刈羽村を守る会が講演。柏崎刈羽原発震災事故の報告と、国のでたらめきわまる耐震指針の批判がなされた。また連帯あいさつでは、「韓国では六ケ所再処理工場に非常に関心が高い。日本は核兵器を持ちたいのだろう」という韓国の環境団体の発言が圧倒的な注目を引いた。
 翌13日には同館で核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会主催の市民集会が開催された。平野良一実行委顧問がアクティブ試験のまやかしとからくりについて講演、高レベル廃液のガラス固化の度重なる失敗が再処理の破綻そのものであることが明らかにされた。8・6広島〜8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会は、6月7日の青森でのG8エネルギーサミットを絶対に許さない決意を述べた。
 サミットは、世界支配の権益を争い、労働者人民から奪った利益を分け合うための帝国主義強盗どもの会議だ。6月青森G8エネルギーサミットは、核戦争とチェルノブイリへの道、“核”サミットだ。絶対に認めるわけにはいかない。
 日本原燃は、フランスのラ・アーグ再処理工場を基に設計・建設した青森県六ケ所村の再処理工場の本格操業を強行しようとしている。労働者のプルトニウム被曝(ひばく)と偽装請負・二重派遣の横行、空・海への膨大な量の放射能の垂れ流し、さらに日帝独自の核武装の狙い——。労働者住民に災厄しかもたらさない再処理工場は直ちに解体する以外ないではないか!
 「原発は温暖化対策の切り札」などとうそぶきつつ、米・仏帝国主義と共同・争闘しながら原発を世界中に輸出して巨額の利益を得る東芝・日立・三菱資本。今回のサミットを原発・核燃サイクルの暴力的推進、核武装国家への決定的テコにしようとしている日帝・福田政権。
 帝国主義の核で殺されてたまるものか。労働者階級の団結と国際連帯の力で帝国主義を倒そう。6〜7月サミット粉砕決戦を爆発させ、いまこそ世界革命ののろしをあげよう!(南村久史)