2008年7月 7日

資本攻勢&労働日誌2008 6・14〜6・27 「骨太の方針08」を閣議決定

週刊『前進』08頁(2350号5面3)(2008/07/07)

資本攻勢&労働日誌2008
 6・14〜6・27
 「骨太の方針08」を閣議決定

●月100時間超の残業まん延 過労死弁護団全国連絡会議などが全国で「過労死・過労自殺110番」を実施。月100時間を超える残業の末に死亡、精神疾患のケースが多かった。(14日)
●社保庁での懲戒処分職員、新組織に採用せず 舛添厚労相は、社会保険庁で1度でも懲戒処分を受けた職員を2010年1月発足の後継組織「日本年金機構」に原則として採用しない方針を発表。これを受け、年金部門の正規職員約1万3千人のうち「機構」に正規職員として再雇用されるのは9900人程度であることが分かった。懲戒処分職員を含む1400人は最長3年の有期雇用職員に。(16日)
●JALの労組が48時間スト 日本航空の乗員組合が給与カットを不服として、48時間ストを実施。19日に34便が欠航した。(18日)
●JP労組第1回大会 JP労組(日本郵政グループ労働組合)は20日まで第1回定期大会を札幌で開催した。(18日)
●自殺者10年連続3万人超 警察庁発表によると、昨年1年間の全国の自殺者数は前年比2.9%増の3万3093人で10年連続で3万人を超えた。(19日)
●橋下大阪府知事と労組が徹夜交渉の末に決裂 職員人件費削減案を巡り、20日夜に始まった橋下知事と府労連(連合系)との交渉は、徹夜の末、21日早朝に終結。続いて始まった府労組連(全労連系)との交渉も4時間に及び、交渉は決裂した。(20日)
●トヨタ、QC活動を制限 トヨタ自動車はQCサークル活動について、従業員の活動時間を月2〜4時間に抑える指針をまとめた。トヨタは従来「自主的な活動」としてきた勤務時間外のQC活動を6月1日から「業務扱い」と認定し、月2時間までとしてきた残業代の上限を撤廃した。(23日)
●マック、新報酬制度の導入延期 日本マクドナルドは直営店の店長を対象に8月から予定していた新しい報酬制度の導入を延期する。店長の間で新制度への怒りが広がったため。(24日)
●日雇い派遣グッドウィル廃業へ 人材派遣大手グッドウィル・グループ(GWG)は、子会社の日雇い派遣大手グッドウィル(GW)を7月31日をめどに廃業すると発表した。(25日)
●「骨太の方針08」閣議決定 政府は福田政権で初となる経済財政改革の基本方針「骨太の方針08」を閣議決定した。(27日)=要旨別掲
 「骨太の方針08」の概要
・日本経済の課題と改革の視点。
 現在の課題は、第一に、包括的な成長戦略によって、世界の中で生き生きと活躍する日本経済の姿をつくる。
・「骨太の方針06」にのっとり、社会保障関係費の伸びを年2200億円圧縮するなど最大限の歳出削減を行う。
・消費税を含む税体系の抜本的な改革について早期に実現。税制全般を横断的に見直す。
・対応しきれない負担増には、安定財源を確保。
・消費者庁を09年度に創設。
・サマータイム制度導入を目指す。
・新分権一括法案を09年度中に国会提出。国の出先機関を大胆に合理化。