2008年7月28日

被爆63周年 長崎反戦反核闘争に立とう 日帝の核武装化攻撃阻止を

週刊『前進』06頁(2353号4面2)(2008/07/28)

被爆63周年 長崎反戦反核闘争に立とう
 日帝の核武装化攻撃阻止を

 第1章 労働者国際連帯で核戦争阻止を

 被爆63周年を迎える今年の8・8—9長崎反戦反核闘争は、8・6広島の闘いと一体となって11月全国労働者総決起集会1万人結集に向かう重大な闘いだ。
 8・8—9長崎反戦反核闘争の第一の課題は、11月労働者集会に向かう国際連帯集会としてかちとることである。
 今回の長崎反戦反核集会は、アメリカの闘う教育労働者アーリーン・イノウエさんを招き、全国—九州の闘う労働者が連帯をかちとる労働者集会である。
 新自由主義は世界に貧困と戦争を拡大してきた。そして世界経済を後戻りのきかない悪性の金融大恐慌に陥れている。
 7月の洞爺湖サミットを見よ。世界経済を混乱のふちにたたき込む投機マネーの規制も、CO2排出規制の数値目標も何一つ決めることができなかった。その一方で、食糧高騰に拍車をかけるバイオ産業の推進や、「環境問題」を口実にした大規模な原発推進まで宣言した。だが原発は核兵器開発と一体である。帝国主義は新たな核開発競争を始めようとしている。
 日米を始めとする労働者階級の国際的な団結の力——これこそが、世界に戦争と貧困を強制する新自由主義を粉砕し、世界核戦争を阻止する力だ。今回の長崎反戦反核集会は、そのことをはっきりと宣言する場である。

 第2章 朝鮮侵略戦争に賛成する原水禁

 第二の課題は、既成原水禁運動と対決し、革命的な反戦反核闘争を再形成していく闘いとしてかちとることである。
 今日の既成原水禁運動は、連合主導のもとで一段と帝国主義容認・擁護の腐敗を深めている。核と核戦争の元凶は、帝国主義であり、それに屈服したスターリン主義である。帝国主義を打倒するプロレタリア革命によってしか、核と核戦争を廃絶することはできない。だがこれまでの原水禁運動は、平和憲法擁護(日帝の現体制を擁護するということだ!)の小ブル平和主義の運動として行われてきた。それゆえ、帝国主義の危機が戦争・核戦争として爆発する時代と正面から対決することができない。そればかりか、核武装化を進める日帝を容認し、逆に「平和国家」と美化し、「北朝鮮の核実験」 を口実に排外主義化を一気に深め、事実上、米帝や日帝の対北朝鮮戦争政策にエールを送る運動となり果てている。これは、被爆者を始め労働者の怒りを根本的に踏みにじるものだ。
 日帝は本気で改憲と独自の核武装を考えている。今年、六ケ所再処理工場の本格稼働と「もんじゅ」の運転再開が狙われている。これによって日本は高純度の軍事用プルトニウムを「安定的」に手に入れることができるのだ。
 プルトニウム大量保有の次は核弾頭の開発、戦術核から大陸間弾道核ミサイルの配備である。実際に日帝の原子力開発は常にミサイル(ロケット)開発と並行して進められている。今、全国で進められている迎撃ミサイルの配備は、実は近い将来の核武装を想定した配備なのだ。
 被爆地・長崎に、これまでの原水禁運動を突破する革命的反戦反核闘争を再構築していかなければならない。この先頭に被爆者、被爆2世、3世、4世が、なによりも日本を始めとする全世界の労働者が団結して立ち上がる——。そういう新たな決意を示す場こそ今年の8・8—9長崎反戦反核闘争である。

 第3章 脱落グループの破壊策動許すな

 第三に、平田派の敵対を粉砕し、革命的な反戦反核闘争の立場を一層鮮明にして闘いぬこう。
 平田派は、革共同の脱落分子を集め、「8・8長崎反戦集会」なるものを公然と打ち出してきた。平田派は、06年3・14決起に敵対し、革共同から脱落した九州の反革共同グループである。労働者自己解放に不信をもち、「革共同憎し」の心情と「血債主義」をよりどころにする反マルクス主義集団である。
 平田派は長崎の地で長く「反戦反核」に取り組んできたが、その本質は既成原水禁運動と対決できない小ブル平和主義だった。彼らはそれを、声高に「血債」「糾弾」を叫ぶことで押し隠してきたにすぎない。
 彼らは、昨年の「8・8長崎反戦集会」をデッチあげる際、集会名称から「反核」の文字を削り取り、公然と「日本の核武装はありえない」(平田派が僭称〈せんしょう〉する「長崎被青同アピール」)と言明した。「日米安保があるから日本は核武装しない」という考えなのだ。これは、日本共産党以下の対米従属論である。侵略戦争と核保有への衝動を強める日帝を美化する以外の何ものでもない。
 平田派の策動を粉みじんに粉砕し、8・8—9長崎闘争の大高揚をかちとろう。
 第四に、福田首相、久間元防衛相の長崎祈念式典出席を徹底的に弾劾して闘おう。
 福田は、02年小泉政権下の官房長官時代に「憲法改正の時代だから、非核3原則だって。国際緊張が高まれば核を持つことが出来る、となる」と改憲と核保有容認発言を行っている。そして昨年「原爆投下はしょうがない」との暴言を吐いたあの久間章生元防衛相までもが、この式典に参加しようとしている。怒りをこめて福田、久間の祈念式典出席を弾劾し、8・8—9長崎反戦反核闘争の大高揚をかちとろう。
 いよいよ待ちに待った革命の時代が到来している。今年の長崎で新たな反戦反核闘争を打ち立て、全世界の労働者の団結で核と核戦争の廃絶へ突き進もう!