2008年7月28日

8・15労働者市民のつどい 民主労総ソウル本部と連帯し結集を

週刊『前進』06頁(2353号6面1)(2008/07/28)

8・15労働者市民のつどい 「蟹工船」2008
 民主労総ソウル本部と連帯し結集を

 戦後50年を問う労働者・市民のつどい全国統一実行委員会から第14回「8・15労働者市民のつどい」への賛同と参加の呼びかけが発せられたので、以下に掲載します。今年の「8・15労働者市民のつどい」は、「蟹工船2008」をテーマに掲げて世界恐慌—世界戦争の時代をどう生き闘うのかを問う集会となる。同時に、韓国・民主労総ソウル地域本部のイジェヨン本部長と動労千葉の田中康宏委員長の特別報告が行われる労働者国際連帯の集会である。11月全国労働者総決起集会への1万人結集をつくり出す決定的なばねにするために、実行委員会の呼びかけにこたえて賛同を集め、こぞって参加を!(編集局)
 小林多喜二の『蟹工船』が130万部をこえるブームになっています。私たちはこの現象を今の日本を象徴するできごととしてとらえ、今年で14回目をむかえた「8・15労働者市民のつどい」のテーマを「蟹工船2008」としました。
 講演は、小林多喜二の母校・小樽商科大学の教授で、戦前の治安維持法体制研究の第1人者である荻野富士夫さんに、「私と蟹工船」という演題で語っていただきます。荻野さんは、小樽商科大学と白樺文学館が主催した小林多喜二『蟹工船』エッセーコンテストを組織し、『私たちはいかに「蟹工船」を読んだか』(遊行社)にまとめました。
 8・15集会は改憲・靖国と闘うという点でますます重要になってきています。そこでサブタイトルは昨年と同じ「国益と排外に憲法は屈するのか」としました。このサブタイトルと『蟹工船』ブームを結びつけるのが「蟹工船2008」というメインのタイトルです。
 いま『蟹工船』は、とくに非正規雇用の青年労働者の共感を得ています。エッセーコンテストで荻野富士夫特別奨励賞を受賞した竹中聡宏さん・20歳は「私が持った感想はただひとつ、現代と何も変わらないというものだ。『蟹工船』の時代を生きているし、『蟹工船』の状況の中を生きている」と述べています。
 この若者たちが感じ取っている同時代性、同質性について、さらに一歩踏み込んで見ると、『蟹工船』(1929年文庫版出版)が書かれた時代—昭和天皇の即位式典と治安維持法の改悪、文部省の思想問題、昭和恐慌〜世界恐慌、山東出兵〜世界戦争の時代と、2008年の現在—08年現天皇即位20年、世界金融恐慌への突入、治安弾圧、派兵恒久法……とが完全に重なっています。
 この2008年という時代認識を鮮明にさせて、「生きさせろ!」と決起を始めている青年・学生と、その上の世代が一体となって闘いの展望を切りひらく集会です。賛同と参加をお願いします。

-----------------------------------
8月15日(金)正午開場 午後1時開始
なかのZERO西館小ホール
(JR中央線・地下鉄中野駅南口から徒歩6分)
◇荻野富士夫さん(小樽商科大学教授)
講演「私と蟹工船」
◇韓国・民主労総ソウル地域本部
動労千葉・田中康宏委員長
◇コント・松元ヒロさん
◇青年労働者と学生
◇「君が代」不起立被解雇者/沖縄から/裁判員制度はいらない!大運動
◇西川重則さん・平和遺族会全国連絡会代表
〈主催■戦後50年を問う8・15労働者・市民のつどい全国統一実行委員会