2008年8月25日

〈焦点〉 新たなリストラ攻撃と対決を 日本経済マイナス成長に

週刊『前進』06頁(2356号3面4)(2008/08/25)

〈焦点〉 新たなリストラ攻撃と対決を
 日本経済マイナス成長に

 福田政権は8月の月例経済報告で、「弱含み」という表現を使い日本経済がすでに景気後退に入っていることを認めた。米住宅バブル崩壊によって世界金融大恐慌が現実化する中で、ついに日本経済も不況に突入したのだ。今後、日本の労働者人民には、従来とも比べものにならない大リストラと賃下げの嵐が襲いかかろうとしている。今こそ「生きさせろ」の賃上げゼネストを爆発させる時だ。
 日本経済が不況に突入したのは、07年秋から08年初めにかけてだ。経済実体を最も反映する鉱工業生産は、1〜3月期、4〜6月期と2四半期連続で低下した。特に6月の鉱工業生産は、97年11月以来の全業種での低下となった。GDP統計では、4〜6月期に実質成長率がマイナスへと転じた。
 上場企業の経常利益も、1〜3月期、4〜6月期と2期連続で減益となった。トヨタ自動車は4〜6月期に純利益が28%減、営業利益は39%減。07年度の企業倒産(負債総額1000万円以上)も前年度比18・4%増の1万1333件と、01年度以降では最多だ。
 このように工業生産は低下し、成長率はマイナスに転じ、企業収益も減少し、企業倒産が激増している。完全に不況そのものだ。
 この間の「景気拡大」は、02年2月から約6年。しかしその実質成長率は年平均2・2%でしかなく、80年代後半のバブル景気の5・4%の半分以下だ。この微弱な景気拡大を支えたのは、徹底的なリストラ、非正規雇用化、賃下げと輸出攻勢である。国内の労働者を徹底的に搾取し「使い捨て」にすると同時に、国外市場を荒らしまくることで、大企業のみが空前の収益を上げてきたのだ。
 特に6年間の実質成長率への輸出の寄与度は、約6割にも及ぶ。これほど輸出に依存した景気拡大は前例がない。しかし、世界金融大恐慌の現実化とともに、当然にも輸出は減退した。対米輸出は07年9月に、EU向けは08年5月にすでに減少に転じている。中国やインドなど新興国への輸出も、急速に頭打ちになりつつある。
 しかし、これはまだ「序の口」だ。米経済が実体面でも本格的な恐慌と不況に陥りつつあるからだ。しかも、北京五輪後に中国バブルが崩壊していくのは必至であり、対中輸出も崩壊していく。輸出依存を高めた日本経済は、だからこそ今や米・中のバブル崩壊に直撃されつつあるのだ。日帝こそ〈帝国主義の最弱の環>であることがいよいよ明らかになる。
 ここから日帝は、一方で国外市場と勢力圏を確保するために、ますます侵略と戦争に踏みこんでいく。他方では国内でのリストラ・賃下げなどの大攻撃に打って出る。非正規雇用が全体の35・5%(07年)にも及んでいる中で、初めての不況局面である。まず、非正規雇用の大幅な切り捨て攻撃を激化させてくるのは不可避だ。
 さらには全労働者に首切り・賃下げ攻撃が襲いかかってくる。生活必需品を中心にインフレが爆発する中で、「生きさせろ」の賃上げゼネストが今や日本の労働者の希望となる時がやってきた。