2008年9月 1日

銀座局 8・30全逓と全郵政との支部統合に反対しよう!

週刊『前進』08頁(2357号3面3)(2008/09/01)

銀座局 8・30全逓と全郵政との支部統合に反対しよう!

 東京銀座郵便局では、8月30日に全逓(JPU)と全郵政の支部統合大会が開催されようとしています。全国労組交流センター全逓労働者部会のビラを転載します。(編集局)

 第1章 闘わない組合幹部は俺たち現場の敵だ!

 銀座郵便局ではたらく労働者のみなさん。全逓(JPU)組合員のみなさん。
 ついに、糀谷(こうじや)執行部体制を打倒して、組合を現場に取りもどすときが来ました。闘わない執行部に組合を明け渡すわけには行きません。民営化反対の旗を降ろしたJPU中央本部は、ついに全郵政との組織統合で「生産性向上で企業につくす」をスローガンにJP労組を立ち上げ、今年7月の第1回全国大会で現場組合員の討議もなく、民営郵政当局への忠誠を誓いました。
 今また、現場組合員の討議もなく、支部段階での組織統合が推進されています。それが8月30日、日本郵政グループ労働組合・東京銀座支部結成大会です。「代議員は誰?」「組合員の声は反映されるの?」「職場の大混乱をよそに、何が結成大会だ!」「パーティー会場で何が組合大会なんだ! 酒でも出るのか!」これが現場の声です。「組合で決定した」と言うけれど、そもそも現場組合員の総意でない結成大会など認められません。しかも支部のオルグもないではありませんか。
 民営化スタートから、職場の混乱は東京中郵廃局・銀座移転によってさらに深まっています。「こんな職場に誰がしたんだ」職場の怒りは、民営郵政当局はもとより、何もやらない執行部に向っていることを知っているのか。5月銀座移転で職場実態調査を頼んだのは誰だ。3カ月も経って、要求書すら出していません。各班で協力してくれた仲間の声は、「ふざけるな、お願いだけしておいて」「これで少しは変わると思ったのに」というものです。まじめに考えている組合員をなめているのか!

 第1節 民営郵政の破綻は誰もが知っている

 07年10月1日からスタートした民営郵政は、すでに破綻しています。東京中郵の廃局・銀座移転で分りやすくなりました。東京中郵廃局絶対反対の超勤拒否が現場から闘われる中で、5月7日、東京中郵は廃止され銀座移転を迎えました。当局は、机上の計算で打ち出した統廃合後の、配達シミュレーションの破綻の責任を現場労働者に押し付けています。その中身は、本務者の欠員の穴埋めも無く、たらい回しの局内異動が大規模に行われ、さらに日逓の請け負い配達が導入されましたが、要員不足による超勤は増える一方ということです。2カ月で80時間を越える超勤も発生しています。この実態を無視して、当局の言っていることは、「超勤が多すぎる」「減らす努力をしなさい」ということです。そもそも人がいないんだ! 普通は、仕事が忙しくて終わらないから残業というのでしょ?
 明日も集荷に行く人がいません。人が入らなかったら、明日も明後日も永遠に超勤が続くということです。こんなおかしなことはありません。
 当局は矛盾を抱えながら、それでも生産性を上げろと言っています。それが意味することは、民営郵政の生き残り策としての、人員削減を至上命題とする方針の押しつけです。当局は徹底して、現場に強労働を押しつけ、「超勤が多いのは、お前らの働きが悪いからだ」と言うのです。この中で、正規、非正規の分断が行われているのです。破綻の責任は現場の俺たちには一切ありません。敵は当局です。ゆるせないことに、この状況にさらに追い討ちをかけているのが、JP労組中央本部とそれにつき従う支部執行部です。

 第2節 組合員を裏切る「組織決定」は無効だ!

 JP労組中央本部は、民営化の破綻を現場組合員の総力で取りつくろえと言っています。今年の5月30日に出された日本郵政の決算(07年10月〜08年3月)では、日本郵政グループとして2772億円の黒字ですが、郵便事業の694億円は、計画の7割です。当局と一体となった組合本部は、事業の成長発展として24000人の削減に協力し、出向・転籍のルール化=協約化、作業の機械化、外部委託、日通との事業統合(JPエクスプレス株式会社)を見すえた「ゆうパックセンターの拡大」と宅配便事業の統合など、合理化で命を削るような労働によって民営郵政を支えろと言っているのです。こんな本部方針に従っている限り、本務者の減員と非正規化、極限的な強労働、慢性的な超勤による過労死、殺人的な深夜勤の拡大、労働災害、心身の破壊、労働者の生活破壊はさらに拍車がかかる一方です。この期におよんで、糀谷執行部は本部方針に従うの
か?!
 組織決定とは、現場組合員の利益になるべきものであって、組合員を裏切って、当局にすり寄るような組織決定は間違いです。現場の利益を代表した支部執行部を確立すれば、中央本部を打倒して闘う労働組合を取り戻すことは可能です。

 第3節 現場に権力よこせ!

 もうひとつは、現場労働者に権力をよこせということです。「会社あっての労働者」などというのは、もはや幻想でしかありません。世界中で貧困と失業・戦争が拡大しています。7月に開催されたG8洞爺湖サミットで、環境問題、食糧問題は何ら解決の糸口さえ見出せなかった。1千兆円もの借金を背負った小泉政権がやったのが郵政民営化だったではありませんか。ブルジョア政権の支配者どもは、労働者に責任など取れない状況なのです。漁民だって全国でストライキに立ち上がったではないですか。
 今度は、労働者の出番です!
 現場労働者が権力をとれば、明日からでも業務を回す力を持っています。欠員の穴埋めと、移転に伴う増員があれば、俺たちで業務運行など出来るのです。管理者は、「超勤が多すぎる!」と文句をいうだけで、配達に行くのか? 集荷に行くのか? 口だけではないですか! それだけでも明らかです。

 第4節 闘う執行部確立しよう

 職場の混乱をよそに、当局を呼んで酒でも飲んでいるようでは、欠員の穴埋めなどあるはずがありません。当局に忠誠をちかう大会になろうことは、職場の誰もが気づいています。大会会場は銀座のパーティールームです。こんなことを許していて、俺たちの未来はあるのか。8・30支部統合大会が『当局との酒飲み大会』として開催されるのであれば、9月から直ちに超勤拒否の実力闘争に入ろうではありませんか。
 こんな状況では、今年の年末はさらに大混乱は必至です。しかし、現場からの決起で展望は開けます。その決定的要因は、ひとりひとりの組合員の存在と力にあるのです。世界はゼネスト情勢です。われわれの闘い如何(いかん)で、それは可能です。
 今秋、万余のデモを首都東京で実現しようではありませんか。「もうガマンの限界だ! 賃上げストライキをやろう!  たたかう労働運動をやろう! ワーカーズ・アクション9・27」に、青年労働者と共に立ち上がろう。
 11月2日、三労組が呼びかける1万人結集の労働者集会(会場・日比谷野音)に参加し、銀座で1万人のデモをやろう!
 銀座局で働く労働者のみなさん、俺たちの組合を、デモとストライキで闘える労働組合にしよう。東京中郵・銀座局から全逓を変えていこう。組合員の怒りは全国の職場に満ち満ちています。共に闘おう。