2008年10月13日

民族・国籍・国境を越えて団結し在日・滞日労働者と共に11・2へ 全国入管闘争組織委員会

週刊『前進』06頁(2363号6面1)(2008/10/13)

“万国の労働者団結せよ”
 民族・国籍・国境を越えて団結し在日・滞日労働者と共に11・2へ
 全国入管闘争組織委員会

 11・2全国労働者総決起集会が目前に迫った! 世界金融大恐慌を「労働者の時代が来た!」と胸躍らせて迎え撃つ場が11・2労働者集会だ。韓国からは民主労総ソウル本部とその傘下労組から数十人の代表団がやって来る。「イミョンバク政権は退陣せよ」と百万人決起で闘い、公共企業民営化攻撃と正面対決している労働者たちだ。アメリカからは5・1メーデーにイラク労働者との連帯ストを実現したILWU(国際港湾倉庫労組)の現場労働者や根津公子さんらの「君が代」不起立闘争に連帯して闘うUTLA(ロサンゼルス統一教組)の教育労働者がやって来る。日本全国から在日・滞日労働者、難民、学生・留学生が大挙参加する国際連帯集会だ。あらゆる分断を打ち破って団結し、11・2日比谷野音に集まろう!
 9月25日、アメリカ。金融機関救済のために国家財政7000億㌦(約70兆円!)を投入する法案に反対し、ニューヨークのウォール街を始め各地の連邦準備銀行前などで一斉に労働者がデモに立ち上がった。「ウォール街に金を出すな! 労働者に金を寄こせ!」と叫んで街頭に飛び出した労働者たちは、解放感にあふれ輝いていた。「ウォール街と戦争に金を使うな!」「資本主義は死んだ!」「やつらを監獄へ!」——これらは革命のスローガンだ。

 第1章 動労千葉を中心に広がる国際連帯の輪

 資本・政府の権威が崩壊した今、それに連なる体制内勢力も展望を見い出せずに意気消沈している。やって来たのは、労働者階級がすっくと立って闘えば全世界を丸ごとつかむことができる情勢だ。これを喜ばずにいられるだろうか。まさに時代は革命情勢だ。
 今春、4−5月入管闘争は動労千葉労働運動=階級的労働運動と結合し、新たな、そしてプロレタリア革命に内在する本来の入管闘争への飛躍をかちとった。それは同時に、階級的労働運動と7月テーゼに敵対し転向スパイ集団に転落した塩川一派を打倒し、階級的団結=革命を実現する入管闘争への飛躍でもあった。
 動労千葉の田中康宏委員長は5・11入管集会で、「今直面している職場なり、地域なりで真剣に立ち向かわない限り、絶対に国際連帯はできない。僕はこの思想がマルクス主義だと思う。マルクスがなぜ『共産党宣言』の最後を『万国の労働者、団結せよ』と結んだか。労働者には力がある。そして実践の中にこそ団結がある。実践の中にこそ革命はある」と提起した。
 以来、半年。動労千葉派の入管闘争は、新たな実践へと踏み込み、激闘に次ぐ激闘を闘いぬいてきたのだ。6・29サミット粉砕デモ−北海道現地闘争、8・6ヒロシマ−8・9ナガサキ反戦反核闘争、8・15靖国闘争のすべてが国際連帯闘争であり、在日・滞日労働者との共同闘争として打ち抜かれた。
 さらに、被逮捕者全員の完全黙秘・非転向をもって敵階級の凶暴な弾圧を打ち破ってきた法大決戦、全国大学の法大化阻止の闘いも、全世界に発信され、世界の全学連として勇名をはせている。
 9月11日には動労千葉が軸となってイラン大使館抗議行動が取り組まれた。東京労組交流センターを始め各地の合同・一般労組や婦人民主クラブ全国協、全学連など約50人が結集し、イランの教育労働者ファルザード・キャマンギャルさんへの死刑判決の取り消しと多くの政治犯に対する拷問・虐殺の中止を要求した。
 ファルザードさんの死刑阻止の署名は、昨年の11月集会に続いて今夏来日し8・6−8・9反戦反核闘争に参加したUTLA・CAMS(校内の軍国主義に反対する連合)代表のアーリーン・イノウエさんによってアメリカに持ち込まれた。根津公子さん、河原井純子さんへの「君が代」解雇を許すなという署名とともに、労組での取り組みが始まっている。

 第1節 「世界教師デー」に日米連帯行動

 その教育労働者の国際連帯行動として10月6日、「ワールド・ティーチャーズ・デー(世界教師デー)」の世界一斉行動が東京都庁前と大阪府庁前で闘いぬかれた。統一スローガンは、「▼イラン人教師ファルザード・キャマンギャルさんへの死刑判決弾劾! 直ちに釈放せよ! ▼『日の丸・君が代』強制反対、闘う教育労働者への処分を許さないぞ! ▼教育労働者に対する一切の弾圧をやめよ! ▼学校の軍事化、校内募兵活動を許すな! ▼公教育を破壊する学校の民営化を絶対に阻止しよう!」。
 アメリカでは10月5日、組合員4万8000人のUTLAが職場で行動に立ち、サンフランシスコでは「反戦の母」シンディー・シーハンさんが「労働者の代表として闘う」と宣言した。シーハンさんはカリフォルニア州で民主党のナンシー・ペロシ下院議長に対抗して下院選挙に立候補するのだ。
 闘いが国境を越えて広がることが、それぞれの労働現場での日常的な取り組みの強化を生み出していく。国際連帯は連鎖的に拡大し、爆発的な威力を発揮する。
 アメリカでは9月6日から航空機大手ボーイング社の最大労組、国際機械工労組(IAM)2万7000人が外注化・非正規化に反対してストライキに入った。すでに1カ月以上もの長期ストを闘っている。ボーイング社は02年以来、3万3000人を解雇し、徹底的にリストラ・外注化を進めてきた。IAMの体制内指導部は、この攻撃を労働協約で承認し、現場に強制してきた。これに現場労働者の怒りが爆発した。金融大恐慌下、資本主義を痛撃する闘いだ。

 第2章 団結した労働者の力こそが歴史を動かす

 動労千葉と韓国・民主労総ソウル本部との交流も今夏、5年目を迎えた。8月15日、イジェヨン本部長は動労千葉とともに靖国デモを闘い、「8・15労働者市民のつどい」(同集会実行委主催)で熱烈に訴えた。
 「私は、小さな一歩から実践する同志たちの姿こそ、日韓両国の組織が交流してきた5年間の成果だと確信しています。さらに一歩進んで、理念的交流を実現し、両国間の壁を越えて団結して闘えば、資本と政権による新自由主義の壁は打ち破れると確信します。それぞれの国のばらばらの組織ではなく、一つの組織として新たに生まれ変われるよう、より一層組織化に向けて頑張ります」
 動労千葉とソウル本部を中心に築き上げてきた日韓労働者の連帯は、大きく前進し、「社会主 義に向けた一つの組織」を切実に求め、具体的に構想するところまで至ったのである。
 他方、「1日だけの国際連帯で国境を越えられるなんてうそだ」とうそぶく塩川一派。彼らがいかに国際連帯と無縁なところから動労千葉の階級的労働運動を非難し、憎悪していることか!
 「動労千葉の国際連帯がどうして成り立ったのか」。運輸労働者連帯委員会のスティーブ・ゼルツァーさんは動労千葉の闘いを「民営化、新自由主義政策に立ち向かい、団結を守り抜いた国際的に希有(けう)な闘いだ」と評価し、「その生きた経験こそが全世界の労働者に今何よりも求められているものだ」と、動労千葉とともに闘う意義を語っている。
 田中委員長は、「幹部が韓国を訪れて握手すれば国際連帯、そんなことは一切やる気がなかった」「自らの職場で一人でもいいから闘うこと、それが国際連帯だ。それが全世界の労働者につながっていく。労働者には歴史をつくる、世の中を動かす力があるということなんだ」と語る。
 この労働者階級に対する信頼こそ、今、最大の攻防となっている国鉄1047名闘争でも問われている。政府・JRにひれ伏し1047名解雇撤回を投げ捨てて連合に合流する4者・4団体の「政治解決」路線など絶対に認めない。
 麻生政権はぐらぐらだ。1047名解雇撤回をめざして一気に攻め立てる時だ。1047名闘争に幕を引く4者・4団体路線の「10・24中央集会」か、国鉄分割・民営化絶対反対の11・2集会か、〈10・24vs1・2>の選択を一人ひとりの労働者に問い、階級的労働運動の11・2集会に獲得しよう。

 第1節 1万人の決起で麻生政権打倒を

 麻生政権発足早々、国交相の中山成彬が「成田は『ごね得』」「日本は単一民族」「日教組が強いところは学力が低い」と発言。辞任に追い込まれたが、さらに居直って「日教組は解体する」とうそぶき、民主党の支持基盤として日教組とともに自治労を攻撃した。つまり、これが麻生政権の本音なのである。
 世界金融大恐慌下で麻生政権は、戦争・改憲と民営化、労働組合破壊の新自由主義政策を強める以外になくなっている。破産と行きづまりは明らかだ。
 われわれ労働者階級の進む道は鮮明だ。支配階級によって築かれた分断の壁を打ち砕き、民族・国籍・国境を越えた全世界の労働者階級の団結をかちとるのだ。在日・滞日労働者人民とともにマルクス主義で武装した単一の革命党を建設しよう。そのかぎは地区党建設だ。
 東京、大阪、全国で青年労働者が「生きさせろ!」と叫び、体制内労働運動を突き破って続々と決起している。今こそ2000万青年労働者と合流し、11・2に全世界の労働者の1万人決起で麻生政権を打倒しよう!