2008年10月20日

紹介 共産主義者158号 全国代表者会議の3報告

週刊『前進』06頁(2364号6面3)(2008/10/20)

紹介 共産主義者158号
 世界革命情勢を見すえた全国代表者会議の3報告

 本号は、この夏開かれた歴史的な革共同全国代表者会議の報告特集号である。間近に迫った11月労働者集会1万人結集のために大きな武器となる。3本の基調報告と、それらの土台をなす『前進』夏季特別号論文を併載した。さらに、橋下批判の大阪府委員会論文と女性解放闘争の高倉志保論文の2本の重要書き下ろし論文を加えている。

 第1章 11月1万人結集に向けて活用を

 全国代表者会議の3報告は、夏季特別号論文からわずかな間に激烈に進行した全世界的な〈資本主義の破局と革命情勢の成熟〉を見すえ、プロレタリア革命への現実的着手の時代に要求される〈時代認識と路線〉の決定的意義を訴えている。
 第1報告は、6・29を頂点とする08年前半決戦の総括を軸にした11月決起論であり、実践的な党建設論である。特にマル青労同−マル学同が「階級的団結を武器に……生きたマルクス主義を貫き階級情勢を主体的に切り開いてきた」あり方・闘い方の全党的実践こそ11月1万人結集のかぎであり、党建設のかぎであることを突き出している。
 時代認識と団結論にしても、「時代と情勢の主体は自分自身であり、労働者階級を先頭とする人民自身である」という自覚が大切だ。そのもとに職場生産点で闘い、街頭に打って出る、「マルクス主義の学習と実践」を行う、「自分がオルグし、自分が学習会を組織し、階級的団結論を軸に実践する」ということ。「資本主義と闘うことが最大の党派性」であり、それを否定するあらゆる勢力との党派闘争が決定的だということだ。
 第3報告も「塩川一派および4者・4団体路線との党派闘争をゴリゴリ貫徹する迫力で1万人を組織する。……われわれが激しい党派性、マルクス主義の革命思想を取り戻し貫徹していくことこそが1万人結集の道です」と力説。さらに、「1912年から1917年のロシア革命までのレーニンのすさまじいまでの執念を、われわれはこの何年間かに実現しなければならない」と提起し、革命情勢と党の課題に肉薄している。
 第2報告は、「世界金融大恐慌をプロレタリア革命に転化」するための全面的な情勢論である。情勢の急展開に対応して原報告に大幅な加筆がされた。新自由主義の破綻と世界金融大恐慌の爆発、イラク・アフガン侵略戦争の泥沼的激化とグルジア情勢、全世界の労働者階級人民のストライキ決起・食糧暴動という今日的事態の三つを一体のものとして分析、「世界は革命情勢」の最先端に11月集会派=日韓米3国連帯闘争の存在があることを具体的に浮き彫りにしている。
 「これまでの体制内労働運動の常識をうち破る」ドイツ機関士労組(GDL)の4波の大ストライキなどは、「少数の部隊でも展望をもって決然と闘うなら新しい情勢を創(つく)ることができる」生きた実例であり、動労千葉労働運動=階級的労働運動路線の世界史的な牽引(けんいん)性・勝利性を指し示すものである。

 第2章 女性解放闘争論再確立の意欲作

 橋下批判論文も、現下の階級情勢と切り結んだ意欲作である。「大阪維新」を叫ぶ橋下府政との対決は、まさに全労働者的な決戦課題となっている。「橋下打倒決戦で〈自治体丸ごと民営化絶対反対、道州制導入=200万人首切り阻止、人事評価制度・査定給導入絶対反対〉の基本路線をありとあらゆるところで貫くことこそが、自治体労働者の心をつかみ、体制内指導部—労資協調派との党派闘争にうちかつ道」だ。
 高倉論文もまた、この間の塩川一派との激しい党派闘争の中から生み出された。7月テーゼに敵対し、「女性解放と労働者解放は別もの」と言って反マルクス主義的なフェミニズムの思想と運動に全面屈服した塩川一派。その打倒と革命的女性解放闘争論の再確立のために、従来のプロレタリア女性の「二重の抑圧」論の問題点をえぐり出し、「女性の解放は労働者階級の解放の中にある」ことを明確にした綱領的論文だ。ぜひ学習してほしい。