2009年1月12日

ストで雇い止め撤回 関西合同労組泉州支部・S分会

週刊『前進』06頁(2374号2面4)(2009/01/12)

ストで雇い止め撤回
 関西合同労組泉州支部・S分会
 3時間を超える実力行動

 関西合同労組泉州支部に所属する金属加工会社S分会で12月25日、雇い止め解雇の通告があり、これに対し27日にストを決行、支部一丸の実力行動で解雇撤回の勝利をかちとりました。
 会社は極悪企業です。Sさんは2年前に入社したパート労働者。主任のIは不慣れなSさんを怒鳴り、殴る蹴るの暴行をふるい、奴隷のように扱った。Sさんは全労連系組合に加入し団交で暴力行為を追及しましたが、組合はSさんの要求をさえぎり、形だけの主任の「謝罪と処分」で終わりにしようとしたのです。
 Sさんはその組合を脱退、関合労泉州支部に加入しました。そして支部が交渉を始めようとした矢先、会社はSさんに「年内で雇い止め」の契約書を突きつけてきたのです。暴力事件隠しの解雇だ! Sさんは当然にも拒否しました。
 やっと開いた12月10日の団交で労務担当部長が謝罪。「暴力行為を二度と起こさない取り組みを組合と協議する。雇用期間も組合と協議。年内解雇は行わない」と約束しました。ところが25日、一転して暴力行為の原因はSさんの働きぶりだと言いなし「雇用は27日まで」「1カ月分の給料を払うから出勤不要」と言い放ち退散したのです。
 こんな無茶苦茶があるか! 泉州支部はSさんと協議し、27日の勤務最終日にストで解雇撤回へ闘うことを決めました。
 当日はビラをまいて会社事務所に突入。「申し入れだ。社長を出せ!」と迫りました。会社は警察を呼びましたが、事務所内で3時間闘いぬきました。勝手に銀行口座に送ってきた14万数千円も突き返しました。
 労務担当部長は「今から団交しよう」と虚勢を張りましたが「今日はスト。話し合いではない」と突っぱねました。Sさんは、工場のロックアウトを跳ね返してアジテーション。「暴力の被害者である私を解雇とは絶対許せない。ストで解雇を撤回させます」。向かいの工場の労働者も注目。ビラを読んで「これはひどい! がんばって」と声をかけてくれました。
 会長宅も攻めました。本社周辺では宣伝カーが会社の正体を暴露。全戸にビラも入れました。
 ついに労務部長が「解雇は撤回する。宣伝は止めて」と泣きついてきました。「信用できない! 文書を持ってこい!」と組合が要求。人事部が確約書を持ってきました。暴力行為の謝罪と再発防止の誓約書を出すと確認させました。
 ひとまず勝利です。予断は許しませんが、実力行動による勝利の意味は大きい。最後にSさんが「ストで解雇を撤回させました。関西合同労組に入って闘いましょう。社会を革命しましょう」と職場と周辺に訴えました。(関西合同労組泉州支部・A)