2009年2月 2日

今春「君が代」不起立闘争へ 道州制・民営化絶対阻止 革共同教育労働者委員会

週刊『前進』08頁(2377号2面1)(2009/02/02)

今春「君が代」不起立闘争へ
 道州制粉砕・民営化絶対阻止 職場に闘う団結とり戻そう
革共同教育労働者委員会

 教育労働者は賃金労働者だ。教育労働者は、資本の鎖にしばりつけられ、「自己責任だ、教育のためだ」と競争させられ、自死や過労死にいたるまで追い詰められ、働かされている。教育労働者のみなさん、とりわけ青年教育労働者のみなさん。こんな労働状況を拒否しよう。賃金奴隷の鎖を引きちぎるプロレタリア革命にともに立ち上がろう。「日の丸・君が代」不起立=40秒のストライキで教育労働者の階級的団結を取り戻そう。民営化・道州制絶対反対の不起立闘争を貫こう。不起立闘争で職場支配権を取り戻し、分会・支部・単組の組合権力を奪取しよう。「国鉄1047名解雇撤回」を掲げて2・16労働者総決起集会から道州制粉砕・橋下打倒闘争、「生きさせろ!」ゼネストに突き進もう。

 第1章 教育労働者が国際労働運動の先頭に

 「資本主義の終わり」、世界革命が現実の課題となる時代が到来した。私たちはわが手で資本主義をうち倒す胸躍る革命情勢に立っている。
 金融恐慌が実体経済に及び、世界大恐慌が到来した。世界トップ企業のGMやトヨタ、ソニーまで経営危機に陥り、世界中、日本全国で激しいリストラ、大量解雇攻撃が始まった。労働者はいたるところで「資本家こそくたばれ! 生きるのは労働者だ!」とストライキに立ち上がっている。
 11〜12月、森精機・奈良第一工場で働く派遣労働者が3波のストライキに立ち上がった。契約解除=解雇に対して「おれたち派遣労働者を低賃金でこき使って、森精機は利益をあげてきたんじゃないか。使い捨てのモノ扱いは許さない!」というその叫びは、派遣切りで路頭に投げ出された数十万の労働者の声だ。
 フランス、イタリアでは教育予算の削減、「教育改革」に反対して教育ゼネストに立ち上がった教育労働者と高校生・大学生の闘いに、労働条件の改善、解雇撤回を掲げた他産別の労働者が合流し、ゼネスト的状況になっている。全世界でストライキ・デモの嵐だ。
 そして08年11・2労働者集会は、動労千葉を軸に、世界大恐慌下で労働運動の力で革命を実現する国際的労働者階級の団結、世界単一の労働者党建設に向かって歴史的な地平をかちとった!

 第2章 道州制・教育民営化と全面対決する!

 資本家階級は、最末期の資本主義の延命を、道州制導入にかけてきた。資本家の手先・麻生政権は「今国会に道州制基本法案を提出する」とぶち上げ、日本経団連も経済同友会も、財界あげて「道州制導入を」と叫んでいる。その先兵が大阪府知事・橋下だ。
 道州制は、現在410万人いる国家公務員・地方公務員のうち警察・自衛隊・消防関係を除く360万人をいったん全員解雇し、国と道州政府には民間から広く採用し、総入れ換えを行う攻撃だ。「公僕」として国家への忠誠を誓い、「半分の人員で倍の仕事」をする者のみを再雇用する。210万人以上の公務員の首を切り、非公務員化する。そのほとんどを非正規化し「賃金を半分に」する。この攻撃は、今始まっている派遣労働者・非正規労働者の大量首切り、正規職の首切りを全社会に波及させるものだ。
 関西経済同友会は、道州制の提言で「教育公務員等126万人は民間に」と主張している。学校もすべて公設民営化(建物は公的施設だが、運営は民営にし、公立学校の教育労働者もいったん全員解雇して非公務員に)するということだ。学校も保育所も病院も水道もゴミ収集もすべて民営化し、道州を大独占資本の独裁王国にする。国家機構そのものを大改変し、一握りの独占資本の利潤追求のために労働者階級全体に極限的犠牲を強制する。これは国鉄分割・民営化攻撃の全社会化であり、6千万労働者総体にかけられた攻撃である。
 道州制攻撃の核心は、労働者の階級的団結の一掃、労働組合の根絶にある。だから、道州制との攻防の最大の焦点は、自治労・日教組を解体し、労働者全体の団結・組合を解体する攻撃との闘いにある。プロレタリア革命をめざす動労千葉労働運動・労働組合か、体制内労働運動・労働組合か、ということをめぐる攻防に絞り込まれている。だからこそ、労働組合が道州制粉砕闘争の先頭に立った時に、大量首切り攻撃への怒りを解き放ち、「生きさせろ!」ゼネストの奔流をつくり出すものとなるのだ。

 第1節 体制内と激突し組合甦らせよう

 今、あらゆる体制内労働運動・潮流が、労働組合運動・労働運動とプロレタリア革命の間に万里の長城を築き、労働者を「救済の対象」とし、資本主義の延命に全面的に手を貸している。塩川一派もまた、労働者と労働組合の存在と意義を徹底的に低め、資本主義の枠内での市民運動に流れ込んでいる。労働者が革命の主体であることを否定する勢力はことごとく、革命を封殺する許し難い反革命に転落したのだ。
 労働者は、資本と非和解で闘うことで、労働者階級として団結し、すさまじい革命的力を発揮する誇り高い存在として甦(よみがえ)る。したがって、体制内労働組合・労働運動と激突し、打倒することなしに、労働者は社会の主人公になることはできない。プロレタリア革命によって全世界を獲得しよう! 世界革命の武器として労働組合・労働運動を甦らせよう。

 第3章 団結し賃金奴隷の鎖を引きちぎろう

 革命情勢のもと、「日の丸・君が代」不起立闘争を貫こう! 不起立闘争は、教育労働者が賃金奴隷の鎖を引きちぎり、資本主義打倒の階級的団結をつくり出す自己解放の闘いだ。
 私たちは昨年1年間の激闘をとおして、自分たちの中にあった体制内的あいまいさを払い落としてきた。そしてプロレタリア革命に向かって教育労働者の階級的団結をつくり出す「日の丸・君が代」不起立闘争の主体として屹立(きつりつ)した。今春「日の丸・君が代」不起立闘争を、道州制粉砕、「生きさせろ!」ゼネストに向かって、職場の怒りを解き放ち、階級的団結をつくり出す闘いとしてかちとる。
 資本主義のもとで、教育は、資本主義を支え発展させるための資本家階級の道具となっている。だから、「資本の発展をリードする1割のエリートと、資本に反抗せず忠実に働く9割の労働力の形成」が求められる。その最たるものが、資本のための国家に忠誠を誓わせ、命令への絶対服従をたたき込む「日の丸・君が代」強制だ。
 こうした教育を貫徹するためには、教育労働者から労働者性を奪いさることが不可欠だ。だから、当局はもとより日教組の幹部役員まで口をそろえて、「よりよい教育のため」「子どものため」という「教師=聖職者」論で教育労働者の階級性をくもらせ、資本の鎖にしばりつけようとしてきたのだ。

 第1節 「教師=聖職」論と決別して闘う

 教育労働者は「よりよい教育のため」「子どものため」という論理のもと、競争させられ、長時間労働を強いられ、自死・過労死にいたるまで追い詰められている。昨年12月25日発表の文科省の報告は、2007年度の小中高の教職員の病気休職は過去最高の8069人、その62%が精神疾患だとしている。文科省は、休職者増の原因を「職場での支え合いが以前より希薄になった」「業務が多くなって忙しい」とぬけぬけと言っている。
 ふざけるな! この現実を強制したのは、政府・文科省の新自由主義政策じゃないか! 「日の丸・君が代」強制を始めとする教育への介入・国家統制、管理職の権限強化による業務の一方的押しつけ・命令と処分、評価による管理職の査定で賃金が決められ、「D評価は分限免職」、従わなかったら教員免許更新制でクビ! 研修・命令・処分で教育労働者をしばりつけ、団結を破壊し、長時間労働を強いてきたのは政府・文科省だ。これ以上働けるか! 殺されてたまるか!
 「教育労働者は賃金労働者だ」「教育労働者は、労働者階級の一員として労働者階級の解放のために闘う」という階級的立場を貫き、この現実を絶対に変えよう!
 教育労働者が置かれている許し難い現実は、日教組・連合執行部が、政府・文科省とのパートナーシップ路線で、「日の丸・君が代」闘争も評価制度との闘いも投げ捨てた結果でもある。
 不起立を貫く根津さんを先頭とした闘いが、職場の仲間の決起をつくり出し、全国の不起立闘争を闘う教育労働者の団結、アメリカ教育労働者との団結をつくり出した。この団結が、動労千葉を始め3労組が呼びかける11月労働者集会に合流することで、「日の丸・君が代」闘争は、国際的階級的労働運動としての位置を持った。

 第2節 レポート排除の日教組本部倒せ

 日教組本部は、東京教組から提出された根津さんと町田教組のレポートを、全国教研からまたしても排除する暴挙を行った。都教委の解雇攻撃の前に根津さんを差し出す行為であり、まがりなりにも国家主義・能力主義との対決を掲げてきた教研運動の最後的な変質を突き出すものである。不起立闘争の拡大で、日教組本部を打倒しよう。
 塩川一派は、不起立闘争が階級的団結をつくり出す労働者自己解放の闘いであることを否定し、憎悪し敵対する。「日の丸・君が代」と非和解で闘うことに反対し、「輝け憲法!」なる体制内護憲運動にまで転落した。そればかりか、処分に屈服し、昨年の入学式において大阪で初めての「『君が代』斉唱時に起立せよ」の職務命令をすりぬけ、逃げ出した。職場の仲間の団結を破壊する許し難い行為だ。
 今春の不起立闘争は、裁判依存主義や市民運動主義との対決でもある。これらは、労働者の階級的団結に依拠せず、職場闘争や組合権力をめぐる攻防から逃亡することにより、処分を辞さず自己解放闘争に立ち上がった被処分者の勝利を閉ざすものになり果てている。
 日教組・体制内執行部と対決して、職場の仲間に不起立を呼びかけよう。現場労働者の手に労働組合を取り戻し、闘う日教組を甦らせよう。

 第4章 動労千葉のように闘い橋下打倒へ!

 大阪府知事・橋下は、「教育非常事態宣言」・道州制攻撃で、「公務員は身分保障でぬくぬくしている」「半分の人員で倍働け」「ダメ教員は排除」「破産会社(大阪府)の社員の給料は半分にしてあたり前」などとあおりたて、「資本・国家の言いなりにならない教育労働者の排除」を攻撃の焦点にすえ、極限的な強労働にあおり立てている。教育労働者は、同僚が次々と病気で倒れていく現状を絶対に許さない! 業務拒否など職場での闘いを開始しよう。
 動労千葉は国鉄分割・民営化攻撃に「絶対反対」を貫き、組合員全員のクビをかけてストライキに立った。動労千葉のように闘えば、道州制決戦は勝利できる。1047名解雇撤回闘争は、大量首切りに対する労働者階級の怒りと結合する。
 「解雇撤回」を投げ捨て敗北の道をひた走る4者4団体と対決し、動労千葉が呼びかける「国鉄1047名解雇撤回! 09春闘勝利2・16労働者総決起集会」に総結集しよう。動労千葉の春闘ストライキを先頭に1047名解雇撤回、民営化・道州制絶対反対を非妥協に闘おう。
 橋下知事の登場によって、大阪でも今春「日の丸・君が代」闘争は決戦となった。資本・政府・教育委員会、橋下との非和解の不起立闘争に立ち上がった時、階級的団結が生まれ、橋下打倒・道州制粉砕、「生きさせろ!」ゼネストに向かって教育労働者の怒りが解き放たれていく。
 根津さん、河原井さんへの「分限指針」を振りかざした新たな解雇攻撃を、不起立闘争の拡大でぶっ飛ばそう。世界大恐慌と対決し、民営化・道州制絶対反対の不起立闘争を、青年労働者を先頭につくり出そう。
 日教組本部打倒へ、動労千葉のように闘う組合権力をうち立てよう。金融大恐慌と道州制攻撃に教育労働者の積年の怒りを解き放ち、職場に革命情勢をつくり出そう。
 「日の丸・君が代」不起立闘争=40秒のストライキは、2千万青年労働者の「生きさせろ!」決起と大合流する歴史的決戦だ。2・16集会、3月春闘スト、3・20全世界一斉大デモ、道州制粉砕・橋下打倒決戦、「生きさせろ!」ゼネストへ攻め上ろう!