2009年2月16日

道州制粉砕!資本主義倒せ! 09年国際婦人デー 深沢史子

週刊『前進』06頁(2379号4面1)(2009/02/16)

道州制粉砕!資本主義倒せ!
 09年国際婦人デー闘争に立ち全労働者の団結つくりだそう
 深沢史子

 世界金融大恐慌は一層深まっている。資本主義の命脈は尽きた。09年の国際婦人デー闘争をプロレタリア世界革命への決定的な前進を切り開く闘いの日としよう! 労働者には社会を変える力がある! 労働者階級の解放の中に一切がある。資本主義の延命に加担する体制内労働運動・女性運動と真っ向から対決し、革命へ向けた「生きさせろ!」ゼネストの爆発へ、全労働者階級人民の不抜の団結をつくりだそう。

 第1章 労働者階級が革命への行動を起こす時が来た

 はっきりさせよう! 資本主義300年の歴史は終わっている! 世界金融大恐慌には資本主義の打倒、革命だけが回答だ。
 現在私たちの眼前で起きている世界大恐慌は、これまでの経済危機一般とは根本的に異なっている。「嵐が過ぎ去るまで我慢すれば資本主義は立ち直る」などというものでは断じてない。延命に延命を重ねてきた資本主義・帝国主義の蓄積してきた全矛盾が爆発しているのだ。今や金融恐慌は全世界的にますます深刻化し、自動車・鉄鋼・電機など全産業を巻き込んで資本主義を未曾有の崩壊にたたき込んでいる。回復などありえない。
 この行き着く先は、社会全体の崩壊と世界戦争しかない。資本主義は労働者を食べさせることも、生かすことも完全にできなくなった。あらゆる意味で社会発展の桎梏(しっこく)となっている。もはや資本の支配のもとでは一日たりとも労働者は生きられない。
 大恐慌と戦争に対しては、資本主義そのものを廃絶して社会を根底から変革することだ。資本主義に恐慌の解決などできない。解決できるのは、実際に生産し、社会を動かしている労働者階級だけだ。労働者階級が世界的に団結し、プロレタリア世界革命をつうじて社会主義社会を建設することだ。
 労働者階級が革命的行動を起こす時代がついにきた! すでに全世界で闘いは始まっている。世界で起きている闘いと日本の労働者の職場・現場は完全に直結している。
 フランスでは、サルコジ政権の新自由主義改革に抗議するゼネストが6700万の人口中500万人の決起として爆発している。イスラエルのパレスチナ・ガザへの侵略を弾劾する闘いは全世界に広がっている。パレスチナ人民は全力で生きぬき決起している。イスラエル国内でもユダヤ人とアラブ人の労働者が団結して決起した。アメリカではデモの先頭に昨年の11月集会に参加した労働者が立っている。日本でも、森精機でのストライキを始め、青年労働者を先頭にした「生きさせろ!」の怒りのストライキ決起が続々と始まっている。労働者の意識が一変している。文字どおり革命情勢だ。
 闘いの核心は、資本のもとで分断支配されてきた労働者が、あらゆる分断を打ち破って階級としての団結を回復することだ。この団結の拡大こそが無限の力をつくりだす。動労千葉など3労組が呼びかけた昨年11月労働者集会は、日韓米の国境を越えた労働者の団結が進み、ひとつの労働者の党を求めるところまで行き着いた。この階級的団結がすべての労働者にどれほどの力と自信を与えたことか! 大恐慌を世界革命に転化する力がここにある。
 国際婦人デーは、資本の支配を打ち倒すために、女性労働者を先頭に全世界の労働者階級があらゆる分断を打ち破って階級としてひとつに団結して総決起する日として全世界で闘いとられてきた。1917年ロシア革命の口火を切ったのも国際婦人デーの闘いだった。
 帝国主義とそれに屈服した既成の労働運動やフェミニズム運動は、〈労働者階級の階級的団結をつくりだす闘い>という国際婦人デーの真の意義を抹殺し、逆に労働者階級の闘いとは切り離された「女性の祭典」へとねじ曲げている。そのお先棒をかついでいるのが塩川一派だ。こうした歪曲と裏切りを打ち破り、その本来の革命的伝統と精神を今こそ全面的によみがえらせて闘おう。

 第2章 あらゆる体制内派との一大激突に勝ちぬこう

 この時代にどう闘うのか。最大の焦点は、労働者階級の怒りと行動を現体制の内側に押しとどめようとする動きとの徹底的対決だ。革命情勢の成熟に震え上がった帝国主義ブルジョアジーは今や、一部の労働貴族らを体制の支柱に積極的に取り込んで、革命を未然に圧殺することに一切をかけている。これに応えて資本主義を救済するためにこぞって動き出している体制内労働運動や体制内の女性運動と、徹底的に対決することが必要だ。
 大恐慌下で階級対立が果てしなく非和解化し、内乱的激突がすでに始まっている。この中で米帝の「最後の選択肢」として登場したのがオバマだ。オバマの大統領就任演説は労働者階級への宣戦布告だ。「新たな責任の時代」「ひとつのアメリカ」「無私の精神」を叫び、労働者はアメリカ資本主義救済のためにどんな犠牲も自ら進んで引き受けよ、としている。これを米帝の大資本と一体となって支えているのが体制内労働運動だ。
 日本もまったく同じ構図だ。麻生政権と自民党政治支配の危機がますます深まる中で、日帝ブルジョアジーは「労使一丸」で資本の危機救済に当たろうと叫ぶ以外に何の展望も打開策もない。これを受けて1月15日、連合会長の高木は日本経団連会長の御手洗と会談し、「雇用対策のために労使一緒に汗をかきたい」と進んで労使共同宣言を締結した。日本共産党委員長の志位も大企業の存続意義を語り、「健全な資本主義のもとでは財界と共存共栄できる」と資本主義の生き残りのために協力することを誓っている。
 さらに、派遣切りに対して「治安問題化させるな」と、体制維持のためのセーフティネットを主張する派遣村。徹底した首切り・賃下げと非正規雇用の拡大でしかない「ワークシェアリング」を率先して提案する体制内労働運動指導部。こうした体制内勢力と激突・粉砕して階級的労働運動の爆発的発展の水路を押し開くことだ。田母神など極右勢力との対決を含めて一切がここにかかっている。
 体制内勢力は「トヨタがつぶれれば日本がつぶれる」「ストライキなどやるな」と言うが、資本家と労働者は徹底的に非和解だ。現に今、資本は労働者を大量解雇し、住居も奪い、家族の生活も未来も、命さえも奪っているではないか。資本家のために死んでたまるか!
 労働者はけっして救済の対象ではない。この社会の真の主人公だ! 誇り高い存在だ。失業者は解雇された労働者だ。内定取り消しの学生も同じだ。労働者は闘って生き、闘う中ですべてを奪い返すのだ。現場労働者が団結して体制内派をぶっ飛ばし、そのもとに抑え込まれてきた巨万の労働者の怒りとエネルギーを解き放って闘うならば、この社会をひっくり返すことは絶対にできる。
 その突破口はすでに開かれている。日本経団連と連合による労働者支配の破綻点、それが動労千葉を先頭とする階級的労働運動の存在と闘いだ。国鉄1047名闘争をめぐる、動労千葉を始めとした闘う国鉄労働者と4者4団体指導部との対立と激突は、体制内労働運動との激突の最先端だ。その核心は、労働組合を革命の拠点にするのか、資本の最後の安全弁にするのかをめぐる対立だ。この大分岐と激突を4大産別を始め全産別・全戦線に押し広げ、勝ちぬく中でこそ、闘う労働組合をよみがえらせ、革命勝利への道を押し開くことができる。
 昨年、闘う女性たちは、婦人民主クラブ全国協議会から逃亡した塩川一派を弾劾し、「労働者階級の解放だけでは女性は解放されない」と労働者階級への不信をあおる彼らの血債主義・糾弾主義と根底から決別して、プロレタリア革命の勝利に一切をかけきる闘いを開始した。これは、女性解放運動の中にマルクス主義をよみがえらせる闘いとして、階級闘争全体の大きな前進を切り開いた。今や動労千葉を敵視し、革命に真正面から敵対する存在に転落した塩川一派を怒りを込めて断罪し、踏みしだいて進もう。

 第3章 道州制絶対反対を貫き「生きさせろ」の先頭に

 09年の国際婦人デー闘争は、婦民全国協、労組交流センター女性部が中心となり、3・7東京を中心に、全国各地で取り組まれようとしている。また3・6には大阪・豊中市職女性部の呼びかけで、道州制反対・橋下打倒の大阪府庁前行動が、国際婦人デー闘争の一環として闘われる。これらの呼びかけに応え、その成功をともにかちとるために団結して総決起しよう。
 09年の国際婦人デー闘争は、世界金融大恐慌を迎え撃つ闘いであり、体制内派との大党派闘争を貫いて、「生きさせろ!」ゼネストへ進撃する闘いである。さらにイラク反戦6周年の3・20全世界一斉デモと結合した闘いだ。それは、救済派、体制内派、女権主義、血債主義をぶっ飛ばし、労働者階級はもとより全人民の中に分け入って、圧倒的な女性大衆をプロレタリア世界革命の旗のもとに獲得していく一個の組織決戦である。革命的労働者党の建設、とりわけ地区党建設の飛躍的強化をかちとる闘いとして位置づけ、大前進を切り開こう。
 とりわけ今回の国際婦人デーのスローガンに、道州制反対が真っ向から掲げられたことは重要である。
 道州制攻撃は、世界金融大恐慌で絶望的な危機にたたき込まれた日帝ブルジョアジーと国家権力の総力をあげた一大反革命攻撃だ。市町村合併をさらに進めて数百の基礎自治体にする。その上に現在の都道府県を廃止して9から12の独立した道・州をつくり、それぞれをトヨタやキヤノンなどの大資本が直接支配する「独裁王国」としていく。中央政府は軍事・金融・外交に特化する。国家と社会全体を独占資本の完全な独裁体制、戦争国家へと丸ごとつくりかえる攻撃だ。改憲クーデターそのものだ。
 そして自衛隊と警察を除く360万人の公務員を、いったん全員解雇・選別再雇用する大量首切り攻撃に打って出ようとしている。これは「派遣切り」に始まる全産業での大量解雇・大幅賃下げの嵐と完全に一体の攻撃であり、それをさらに決定的に促進するものだ。この過程で自治労・日教組を解体し、労働者階級への階級戦争を徹底的にしかけ、労働運動全体の絶滅を図ろうとしている。逆に全労働者が一丸となり、この360万人首切りをぶっ飛ばせば、資本のすべての攻撃を打ち破る大反撃への転換点となる。
 道州制攻撃は規制緩和・民営化攻撃と一体であり、破産した小泉改革をさらに極限まで推し進めるものだ。教育・社会福祉・医療などすべてが独占資本の利潤追求と弱肉強食の論理のもとで労働者人民から奪われ、崩壊・解体させられる。国の800兆円に及ぶ債務も分割され、すべて労働者人民に背負わされる。地方の過疎化、農業・農民の切り捨てもさらに進む。沖縄へは、基地経済に依拠するしか生きられないあり方を強制する第四の琉球処分となるのは明白だ。
 「地方分権」などというペテンにだまされるな! 道州制を許したら、労働者とその家族はもとより、農民も、都市の勤労諸階級・諸階層の人民もすべて生きていけなくなる。青年を、生きるためには軍隊か刑務所に行くしかないところにたたき込んで侵略戦争・世界戦争に総動員していこうとしているのだ。
 日帝はこの道州制攻撃を貫くために、上からのファシスト的な「国民運動」を組織しようとしている。その先頭に立っているのが大阪府知事・橋下だ。この橋下に連合・全労連が屈服していることが重大だ。結局、体制内労働運動の屈服に依拠しなければこんな大攻撃は貫けない。逆にここを打ち破れば、道州制粉砕は革命に向かって攻め上っへていく決定的な突破口を切り開くものになる。
 道州制粉砕の決戦は、全労働者階級にとって、さらに農民など他の全人民にとっても、死活をかけた決戦だ。婦民全国協に結集する闘う女性たちは、闘う労働組合と固く結合し、ともにこの大決戦の決定的な担い手となって立ち上がろう。婦民全国協は、80年代の国鉄分割・民営化と一体で加えられた労働者派遣法・男女雇用機会均等法制定の攻撃に、婦民本部派からの革命的分離・独立をもって対決し、動労千葉と連帯して闘いぬいてきた。この伝統と精神を今こそ全面的に発揮して、プロレタリア革命への女性の奔流のような決起をつくりだそう。
 09年の国際婦人デー闘争を、その巨大な突破口とするために闘おう。
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第4章 ●国際婦人デー
 1908年3月8日、ニューヨークの女性労働者がパンと婦人参政権と労働組合設立を求めて立ち上がった。これを受けて1910年、ドイツの女性革命家クララ・ツェトキンの提唱により、この日を国際婦人デーとして毎年、全世界で一斉行動に立ち上がることが決定された。当時、女性の参政権獲得運動が高揚する中で、女性の真の解放は労働者階級解放の革命の中にこそあることを明確にし、女性労働者が男性労働者との分断を打ち破って労働者階級としてひとつに団結して決起する日として設定されたのが国際婦人デーだ。1917年にはペテルブルグの労働者の国際婦人デーのストライキとデモが帝政打倒に発展し、ロシア革命の突破口となった。
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 第5章 2009年国際婦人デー闘争

 ◆生きさせろ ゼネストへ! 道州制反対! 橋下打倒!
 3・6大阪府庁前行動
 3月6日(金)午後6時開場
 国民会館 12階大ホール
  地下鉄谷町線天満橋駅より徒歩3分 京阪電車天満橋駅より徒歩5分
 集会後府庁包囲デモ
 主催 3・6府庁前行動実行委員会

 ◆資本家と労働者は非和解だ! 恐慌・戦争は革命のチャンス! 「生きさせろ!ゼネスト」で資本主義をぶっ倒そう!
 3・7国際婦人デー東京集会
 3月7日(土)正午開場
 コアいけぶくろ(旧豊島区民センター)JR池袋駅東口より徒歩5分
 集会後デモ
 主催 3・8国際婦人デー実行委員会