2009年2月23日

2・16集会 1047名解雇撤回へ800人 新たな出発

週刊『前進』06頁(2380号1面2)(2009/02/23)

2・16集会 1047名解雇撤回へ800人
 動労千葉先頭に新たな出発

 「1047名解雇撤回! 09春闘勝利! 2・16労働者総決起集会」が2月16日、東京・すみだ産業会館で開かれた。主催は動労千葉、800人が集まった。
 この日は、国鉄分割・民営化を目前に控えた87年2月16日にJR不採用通知がなされてから22年目にあたる。絶対に忘れることのできない”怒りの日”だ。動労千葉はこの集会で「1047名闘争の新たな出発」を高らかに宣言した。
 集会には国鉄・全逓・自治体・教労の4大産別や、各地で続々とストライキに立ち上がっている民間の仲間が続々とかけつけた。年末年始に巡り会った派遣村の仲間も参加した。「解雇撤回」の旗のもとに全参加者の怒りがひとつになり”労働者は団結に生きよう!”という熱気があふれた。
 他方で、4者4団体は同時刻に永田町・星陵会館で集会を開いた。結集は400人程度。星陵会館にしたのは国会議員などを集め、ここにすがって「政治解決」を嘆願するためだ。4者4団体は無様な屈服的姿をますますあらわにした。

 第1章 労働者の先頭に

 司会は、1047名当該である動労千葉の中村仁執行委員だ。
 はじめに来賓のあいさつとして三里塚反対同盟の伊藤信晴さん、動労千葉鉄道運輸機構訴訟弁護団長の葉山岳夫弁護士、動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長が発言に立った。伊藤さんは「解雇撤回という労働運動の原則は、私たちの『空港絶対反対』の原則と相通じるもの。動労千葉を先頭にした闘いと反対同盟の闘いが新たな戦略的結合ができる情勢が来た」と述べ、一大決戦となった3・29三里塚集会への大結集を訴えた。
 基調報告に立った動労千葉の田中康宏委員長は、政府や国会議員、裁判所への嘆願をくり返すばかりの4者4団体の姿を暴露し「はらわたが煮えたぎる思いだ!」と怒りをあらわにした。さらに「1047名闘争が直面している危機は、日本労働運動が一回はくぐり抜けなければいけない勝利にむかっての試練だ」と述べ、国鉄分割・民営化反対闘争の核心的総括、体制内労働運動との分岐と党派闘争の積極的意義、大恐慌下での1047名闘争の巨大な展望を明らかにした。そして「1047名闘争が全労働者の先頭に立てば、日本の労働者を総結集できる力がある。動労千葉はその先頭に立って決起する」と決意を表明した(要旨2面)。
 次は国鉄労働者の決意表明だ。なみなみならぬ闘志が全身にみなぎっている。国労5・27臨大闘争弾圧被告団の原田隆司さんは「被告団は有罪解雇を一切恐れていない」と2・27論告求刑公判を迎え撃つ決意を表明。国労上野支部の吉野元久さんは「5・27被告団とともに1047名闘争の主流派として躍り出る」と力強く言い切った。
 続いて争議団・闘争団が登壇した。国労秋田闘争団の小玉忠憲さん、国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんの火の出るようなアジテーションが続いた。動労千葉争議団長の高石正博さんは「いま次々と解雇されている労働者たちに『解雇撤回を掲げるのは犬死だ』と言うのか!」と4者4団体の裏切りを鋭く弾劾した(発言2面)。被解雇者の鮮烈な決意にひときわ大きな拍手があがった。

 第2章 “現場で闘おう”

 もう一つの集会のハイライトは各産別からの闘いの報告と決意表明だ。
 東京板橋・精研労組の医療労働者は「1047名解雇撤回闘争と09春闘がこの集会で一つにつながった」と述べ、自ら春闘ストに立つと宣言。東北石けん労組の青年は、意気高く2波のストを報告した。全金本山労組の熊谷春男さんは「私は72年に解雇され、裁判に負けたけれど現場の闘いで勝ち抜き、職場復帰した。みなさん現場で闘いましょう!」と熱く感動的な檄を発した。不起立闘争に立ち上がる教育労働者、道州制攻撃と闘う自治体青年労働者、合同労組で闘う福祉労働者が続いた。全学連の織田陽介委員長は「解雇撤回のスローガンが革命のスローガンになろうとしている。労働者がすべてを奪い返す闘いだ。学生も『処分撤回』のスローガンで闘い、すべてを奪い返す」と表明。最後に全逓の青年労働者が「イラク反戦6周年 3・20渋谷デモ」への大結集を呼びかけた。
 閉会あいさつを行った動労千葉の繁沢敬一副委員長は「動労千葉は定期委員会でストライキ方針を決定した。1047名闘争勝利、09春闘勝利へ総決起する」と述べ、集会を締めくくった。