2009年3月 2日

国際婦人デー闘争爆発のために

週刊『前進』08頁(2381号6面2)(2009/03/02)

体制内派との激突に勝ちぬき女性労働者の怒り解き放とう
 国際婦人デー闘争爆発のために

 09年の国際婦人デー闘争は、道州制・民営化攻撃を先端とする日帝の大資本攻勢との全面対決の火ぶたを切る決定的な闘いの日となった。それは同時に、あらゆる体制内勢力との一大党派闘争だ。3・6大阪府庁前行動?3・7東京集会の成功を全力でかちとり、闘いの大前進を切り開こう。

 第1章 動労千葉と11月集会派がすべての闘いの主流派に

 世界大恐慌のとどまるところをしらない進展は、資本主義・帝国主義の社会が完全に寿命が尽きたことを示している。労働者階級人民が総決起して、資本の支配の転覆=プロレタリア世界革命をやりぬくことで、一切の搾取と抑圧からの解放を闘いとる時代がついに来た。
 動労千葉の呼びかける「生きさせろ!」ゼネストはその突破口だ。09年の国際婦人デーは、女性労働者が先頭に立ってこの闘いへの決起を全階級に呼びかけ、さらに農民を始めすべての人民に革命への大合流を呼びかけて、団結して行動に立ち上がる日としなければならない。
 資本家階級と労働者階級は非和解だ。賃金奴隷制の廃止! これなしに労働者階級の解放はない。そして労働者階級の解放の中にこそ、全人間の解放があり、あらゆる差別・抑圧からの真の解放がある。大恐慌と革命の時代は、このことを今やすべての人にストレートに突きつけている。だがこのことをあいまいにした瞬間に、どんな勢力も革命への敵対者、絞殺者へと転落する。
 国鉄1047名闘争をめぐる4者4団体の資本・権力への屈服と変質は、それを典型的に示している。また日教組本部は、闘う組合員排除のために教研集会についに機動隊を導入した。今こそ資本家階級の最後の防衛隊と化した体制内労働運動指導部を打倒し、動労千葉派、11月集会派が労働運動の主流派に躍り出よう。そして階級的労働運動の大前進を拠点に、すべての闘いを革命的にぬりかえ、資本主義打倒への全人民の一大決起をつくりだそう。

 第2章 資本との闘い投げ捨てた「救済」運動を打ち破ろう

 とりわけ、「派遣切り」に始まる日帝資本の大量首切り・大幅賃下げの攻撃に、女性労働者がどう立ち向かうかは労働運動全体にとって重要な位置をもっている。ここで起きている大分岐と激突に絶対に勝ちぬくことである。
 日本経団連・御手洗のキヤノンら大資本を先頭とした「派遣切り」は本当に許すことができない。この攻撃は、男性労働者だけでなく、実は女性労働者に最も激しく襲いかかっている。全労働者の3分の1を占める非正規雇用労働者の7割が女性だ。働く女性の半分は、身を粉にして働いても年収が200万円にも満たない劣悪な状況に置かれている。
 日帝の大企業は90年代以降、グループ内に人材派遣の子会社を設立し、そこに女性社員を大量に転籍させて、同じ職場で低賃金の派遣労働者として働かせることをやってきた。そして今、大恐慌下で真っ先に、その労働者の首を続々と切っている。「派遣村」に女性の姿が少ないのは、それすら生存を図れるものではなく、友人や家族のもとに駆け込むことでかろうじて寝ぐらを確保しているからにすぎない。
 これに対して「反貧困」をスローガンに、失業した労働者の救済運動が立ち上げられている。「派遣村」の湯浅誠もやい事務局長などとともにその中心になっているのが「ふぇみん」などの女性団体だ。ここに、連合や全労連、日本共産党、社民党から塩川一派にいたるまで、あらゆる体制内勢力が寄り集まっている。
 そこでは、首切りの元凶である資本に対する闘いは何ひとつ組織されない。逆に、動労千葉のように解雇撤回を真っ向から掲げて闘う労働組合や労働者は徹底した排除の対象だ。むしろ資本による解雇を容認した上で、問題は解雇された労働者に対する「セーフティネットの欠如」にあるとして、資本家とその政府にひたすら「救済」を願う運動になっている。
 また、全国ユニオンの鴨桃代会長は、「正規と非正規がともに生きるため」と称して「緊急ワークシェアリング」なるものを提唱した。正社員の賃金の一部を非正規労働者の雇用確保に回すという。これはしかし、資本の責任は一切問わず、犠牲はもっぱら労働者同士で分かち合えという主張ではないか!
 労働者が生きるために必要なのは、これまでさんざん労働者を搾取して肥え太ってきた資本家連中の財産を没収し、彼らを監獄にたたき込むことだ。そのために正規・非正規や男性・女性の分断を打ち破って、全労働者が階級として一つに団結し、動労千葉のように労働組合を革命の拠点に変えて闘うことである。この闘いを否定し、首を切られた青年労働者や女性労働者の怒りを「救済」要求へとねじ曲げることは、労働者に永遠に資本の奴隷であり続けろと言っているのと同じである。

 第3章 フェミニズムに転向した塩川一派の敵対を許すな

 重要なのは、この「救済」運動の中心的な一角に、フェミニズム運動を展開してきた女性グループが加わっていることだ。そして、革共同から脱落・逃亡して今や正真正銘の反革命スパイ集団に転落した塩川一派が、そのしっぽにくっついて、国際婦人デー闘争を労働者の階級的闘いとはまったく無縁なものに変質させようとあがいている。
 塩川一派は昨年、「労働者階級の解放と女性の解放は別だ」「プロレタリア革命だけでは女性は解放されない」と言って、婦人民主クラブ全国協議会の組織破壊を策動した。闘う女性たちは、婦民全国協の原点を破壊し階級的変質を求めるこの策動に当然にも怒りを爆発させ、塩川一派をみじめな破産と逃亡に追い込んだ。その転換点となったのが、昨年の国際婦人デー闘争だった。
 労働運動と女性解放運動とを分断・対立させる塩川一派のこの主張は、なんら目新しいものではない。マルクス主義を否定するフェミニズム運動が何十年も前から言い続けてきたことだ。そこには、「労働者に社会を変革する力などない」という、労働者階級への不信と絶望の思想がある。そして、資本による労働者の搾取の上に成り立つ社会という資本主義社会の根幹には一切手をつけず、そこと切り離したところで「差別撤廃」を改良主義的、半永久的に追い求めるのだ。
 1980年代に国鉄分割・民営化や労働者派遣法制定とワンセットで加えられた男女雇用機会均等法制定の攻撃に、真っ先に賛成したのがこのフェミニズム運動だ。90年代には「男女共同参画社会」「多様な働き方の実現」のスローガンのもと、終身雇用解体・非正規職化の攻撃を美化し、直接・間接に支持し推進する側に回ってきた。それが今、自らの過去に口をぬぐい、今度は体制内労働運動指導部と結合して、労働運動を「資本と闘わない運動」に丸ごと変質させようとしている。断じて許せない!
 マルクス主義を投げ捨てた塩川一派は今や、動労千葉や婦民全国協に公然と敵対し、フェミニズム派と完全に一体となって動いている。塩川一派の3・8「女たち行動」は、女性労働者の怒りを資本への怒りとして組織することを拒否し、その階級的決起を圧殺するための集会だ。09年国際婦人デー闘争の大爆発をもって、塩川一派の反労働者的策動を徹底的に粉砕・一掃し尽くそう。
 豊中市職女性部の呼びかける「道州制反対! 橋下打倒!」の3・6大阪府庁前行動は、自治労本部を始めとするあらゆる体制内勢力の敵対を打ち破って、道州制粉砕決戦の突破口を開く決定的な闘いだ。同時に、国際婦人デー闘争本来の革命的魂をよみがえらせるものだ。
 道州制との闘いは、大恐慌にのたうちまわる日帝との最大の階級的激突点であり、全労働者階級はもとよりすべての人民を革命に立ち上がらせていく闘いである。全国の闘う自治体労働者・教育労働者とともに、闘う女性の総決起で3・6の成功をかちとろう。さらに3・7東京集会への大結集をかちとり、全国各地での国際婦人デー行動を打ち抜こう。